異産地間の異種交雑
September 24 [Mon], 2007, 8:35

おはようございます
昨日の続き、異産地間の異種交雑について本日は書いてみます
異種交雑は自然界でもしばしばあるようですが、たいていの場合はうまく成体になることなく死亡したり、または生殖能力が失われたりしているようで、結果的に偶発的な事象で終わることがほとんどのようです
ただしクサガメとイシガメのように同産地間(この場合、クサガメは全国に分布しているカメといえど、イシガメのみが生息していた場所に人間が放った可能性もあります)の異種交雑によって産まれた個体で、かつ繁殖能力を有した子孫が産まれるパターンも少なからずあるのも事実で、この事象を勘案すれば、たとえ日本固有種であっても不用意に放つことはしないに越したことはありません
ただ通常は遺伝的差異が大きいもの同士が交わっても、前述のように繁殖能力が著しく低下することが多いため、現在自然界に生きている種が固定されていると考えられる訳です
例えば、コクワガタやヒラタクワガタ、オオクワガタなどのDorcus系のクワガタは近縁種ですが、同じ木で採集されても、まず別種であり、雑種が採集されるということは非常にまれだと思われます
少なくとも過去にそんな話は聞いたことがありません
(人為的にオオクワガタとコクワガタの交雑個体を出した話はありましたけど)
しかし、自然的には発生し得ないほどの遠距離に生息する異種同士の交雑実験が行われ、結果的にその実験では孫の世代まで発生することが確認されています
これはひ孫の世代までは実験が行われなかったのか、あるいは行われた結果発生できなかったのかまでは判りませんが、少なくともねずみ算的な発想で考えた場合、とてつもなく多数の雑種が生存可能ということを意味すると思われます
おいらが飼っているペットの中で一番この件が懸念されるのは、やはりクワガタです
先ほどの実験の話も、そのクワガタによって行われたものです
興味のある方はこちらがソースですのでご覧下さい
さて今年の夏も例に漏れず、スーパーやホームセンター、果てはおもちゃ屋でまで、外国産のクワガタたちが売られているところをみかけました
必ずといっていいほど見かけるのは東南アジア産のヒラタクワガタですが、たいていの場合、産地も書いてなければ、種類も「オオヒラタクワガタ」という、例えば乱暴な言い方をすれば、犬を売る時に「小型犬」と書くくらいの、とてつもなくアバウトな表記で売られていることが信じられません
これでは購入してきたクワガタがインドネシアのスマトラ島原産のスマトラヒラタなのか、スラウェシ島産のセレベスヒラタなのか、はたまたフィリピンのミンダナオ島原産のミンダナオヒラタなのか全くをもって判らない訳です
これらのクワガタは見た目の違いがあまりなく、大型個体でこそ判別できますが、そこらで売られているような小型の♂ではよほど詳しい人でもない限り判別は困難ですし、♀に至っては玄人でも判別不可能と思っています
さらにこの正体不明なオオヒラタの近くでは必ずと言っていいほど産卵、繁殖に使う用品が売られていたりします
もしこの種類の判らないクワガタを繁殖させ、たくさん産まれてきた幼虫を人に譲ったりなどというとき、何クワガタといえばいいのでしょう?
ネットオークションでは正体不明なクワガタは値がつきません
適当に人気のありそうな名前で売ったりする方、実際けっこういますよねo(`ω´*)o
さらに問題だと思うのは、販売価格がとても安いことです
たいていがケース代込みで1000円前後です
確かに東南アジアの国々は外貨獲得のため大量のクワガタたちを非常に安価で輸出してきますので、高額で販売せずとも利益が十分に出ることは判ります
しかし、安価でしかもこのように至る所でゲリラ的に販売すれば、これまでおいらが書いてきたような現在起きている一連の問題についての知識がない方が衝動買いをして、そのうち夏が終わり子どもが飽きてしまえば飼育放棄をするということが日本各地で多数行われるであろうと容易に予測されます
ヒラタクワガタの仲間はカブトムシなどと違い寿命も長く、我が家では成虫になってからおおむね2〜3年生きています
従いまして、以前書いたようなかわいそうだから外に逃がしてあげよう、なんてことをしてしまえば、死んでしまうまでの時間は相当あるわけで、その間に在来の国産クワガタを駆逐したり、あるいは国産のヒラタクワガタの♀と交雑したり、という懸念は相当に高い確率で起こりえるでしょう
同じ島国であるオーストラリアでは種の保存に対して熱心に取り組んでいるのですが、我が国はいつも後手後手ですな(´・ω・`)ガッカリ・・・
ていうか、まだ何も対応してないに近いですがw
日本のヒラタクワガタは近い将来、絶滅危惧種になるかもしれません
次回に続く〜

写真は国産のホンドヒラタクワガタと外国産のミンダナオヒラタクワガタ
双方とも我が家で繁殖、羽化させた個体
同じ餌で、同じ環境で育ててこれほどの体格差です
おそらくカブトムシすら敵ではないでしょう
(参考文献)国立科学研究所 HP 「輸入昆虫の生態影響評価研究の成果から」

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必ずといっていいほど見かけるのは東南アジア産のヒラタクワガタですが、たいていの場合、産地も書いてなければ、種類も「オオヒラタクワガタ」という、例えば乱暴な言い方をすれば、犬を売る時に「小型犬」と書くくらいの、とてつもなくアバウトな表記で売られていることが信じられません
これでは購入してきたクワガタがインドネシアのスマトラ島原産のスマトラヒラタなのか、スラウェシ島産のセレベスヒラタなのか、はたまたフィリピンのミンダナオ島原産のミンダナオヒラタなのか全くをもって判らない訳です
これらのクワガタは見た目の違いがあまりなく、大型個体でこそ判別できますが、そこらで売られているような小型の♂ではよほど詳しい人でもない限り判別は困難ですし、♀に至っては玄人でも判別不可能と思っています
さらにこの正体不明なオオヒラタの近くでは必ずと言っていいほど産卵、繁殖に使う用品が売られていたりします
もしこの種類の判らないクワガタを繁殖させ、たくさん産まれてきた幼虫を人に譲ったりなどというとき、何クワガタといえばいいのでしょう?
ネットオークションでは正体不明なクワガタは値がつきません
適当に人気のありそうな名前で売ったりする方、実際けっこういますよねo(`ω´*)o
さらに問題だと思うのは、販売価格がとても安いことです
たいていがケース代込みで1000円前後です
確かに東南アジアの国々は外貨獲得のため大量のクワガタたちを非常に安価で輸出してきますので、高額で販売せずとも利益が十分に出ることは判ります
しかし、安価でしかもこのように至る所でゲリラ的に販売すれば、これまでおいらが書いてきたような現在起きている一連の問題についての知識がない方が衝動買いをして、そのうち夏が終わり子どもが飽きてしまえば飼育放棄をするということが日本各地で多数行われるであろうと容易に予測されます
ヒラタクワガタの仲間はカブトムシなどと違い寿命も長く、我が家では成虫になってからおおむね2〜3年生きています
従いまして、以前書いたようなかわいそうだから外に逃がしてあげよう、なんてことをしてしまえば、死んでしまうまでの時間は相当あるわけで、その間に在来の国産クワガタを駆逐したり、あるいは国産のヒラタクワガタの♀と交雑したり、という懸念は相当に高い確率で起こりえるでしょう
同じ島国であるオーストラリアでは種の保存に対して熱心に取り組んでいるのですが、我が国はいつも後手後手ですな(´・ω・`)ガッカリ・・・
ていうか、まだ何も対応してないに近いですがw
日本のヒラタクワガタは近い将来、絶滅危惧種になるかもしれません
次回に続く〜

写真は国産のホンドヒラタクワガタと外国産のミンダナオヒラタクワガタ
双方とも我が家で繁殖、羽化させた個体
同じ餌で、同じ環境で育ててこれほどの体格差です
おそらくカブトムシすら敵ではないでしょう
(参考文献)国立科学研究所 HP 「輸入昆虫の生態影響評価研究の成果から」

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