「ミックマック」(2009・仏)

September 21 [Tue], 2010, 20:58

「アメリ」のジャン=ピエール・ジュネ監督作品「ミックマック」を観てきました。

いや〜、面白い!
久々にそう心から言える映画です。
マジ、おすすめ。
「アメリ」が苦手な人でもこれは大丈夫だと思う。

ストーリーはこんな感じ。

「地雷で父を失ったバジル少年。
 幼い彼の心には、地雷を製造した兵器会社”ヴィジランテ兵器会社”の名が
 強く刻み込まれた。

 約30年後。
 ビデオレンタル店の店員となっていたバジル(ダニー・ブーン)は
 店の前での銃撃戦に巻き込まれ、頭に銃弾を受けてしまう。
 命は取り留めたものの
 "オーベルヴィリエ軍事会社"製の弾丸は脳内に残り、
 入院中に彼は家も仕事も失ってしまった。

 ホームレスとしてタフに暮らすバジルに、
 ホームレス同士で共同生活をしている
 ”ギロチン男”プラカールが手を差し伸べる。
 こうして、バジルは廃品回収で暮らす彼らの”家族”となったのだった。

 ある日、オンボロトラックを走らせていたバジルは
 因縁の”ヴィジランテ兵器会社””オーベルヴィリエ軍事会社”が
 隣合わせでオフィスビルを構えている事に気付く。
 衝動に駆られて会社のパーティー会場に潜入し、
 社長の兵器を作って全く恥じないスピーチに愕然とするバジル。

 ここから、バジルと仲間達の二大軍事会社への
 一世一代のミックマック(いたずら)は始まるのだった……」
 

いたずらと言っても実質は復讐劇。
でも陰惨さはなくて、至るところでニヤリとしちゃう痛快なお話です。
まず、バジルと仲間たちが個性的。

バジルを演じるダニー・ブーンが
序盤に見せるパントマイム芸からして面白いのですが、
仲間たちも一芸あり。

各種の正確な数値を瞬時に測定できる娘、
スクラップから何でも作り出せる天才、
ギネス記録を持っている元・人間大砲、
体を折り畳める軟体女、
ことわざに精通した元民俗学者、
ギロチン刑から奇跡的に助かった元死刑囚、
料理上手な肝っ玉母さん。

そんな彼らがアイデアを駆使して
二大会社の社長を罠に引っ掛けていく様が見応えあり。
本当、子供のイタズラみたいな事から始まるのに
これが見事にはまっていくんですよね〜。

まずは偵察活動から、と盗聴から始まる訳ですが
ここからしてスパイものみたいでワクワクします。
で、盗聴の手口が
「アパートの屋根に登って煙突から盗聴マイクを垂らす」というやり方。

いや、暖炉から見えちゃってるからマイク!
ていうか、その煙突は違う部屋!(笑)

でもこれが実際に役立っちゃうのだから、なかなか侮れない。

それから、体の柔らかい女の人が出てくるのですが
彼女も大活躍でしたね〜。
大きいハコがあれば、大抵彼女が入っていると考えて間違いなし(笑)
いや〜、あの柔軟性はすごい。一見の価値有り。

ブンチャッチャ、ブンチャッチャという音楽に乗せて
とぼけた味わいでホームレス集団のイタズラは続くのでした。
空港の麻薬犬のくだりは笑ったなあ。
あそこで意味無く行ったり来たりするツアー客の無意味さも笑えた。

でも、一番笑ったのはクライマックスのオチですけどね。
まずはトリックに社長ともども観ている側も騙されて、
かつ社長達の悪事が広まっていく描写に笑いをこらえるのが大変で。
何せ1クリックで広まりますからね〜。いや、怖い怖い(笑)

メインとなるとぼけた復讐劇の他にも
主人公バジルと軟体女の淡い恋愛模様があったり、
軍事産業を痛烈に風刺していたり、
スクラップから作られたオモチャがやたら可愛かったり、
一粒で何度も美味しい映画と言えましょう。
いや、いいもん観ました。
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それは、現代のおとぎ話
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狂人ブログ 〜旅立ち〜  September 30 [Thu], 2010, 21:22

<ミックマック を観て来ました>

原題:Micmacs A Tire-larigot
製作:2009年フランス

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「アメリ」で有名のジャン=ピエール・ジュネ監督作品。
「アメリ」が大好きだったから、久しぶりのジュネ監督作品を観られるなんて〜嬉しい〜!
予告を観た時からワクワク独特の雰囲気と、映像の色、そして作品を引き立てる音楽!魅力的な登場人物に、期待は高まる!

地雷撤去の事故で父を亡くしたバジル。成長した彼はある日、発砲事件の事故で頭に弾丸を受けてしまう。一命を取り留めたものの、医者の適当な判断(笑)で玉が頭に残されたままになってしまった。
いつ死んでしまうかも判らない危険な状態だが、日常生活を送るには何の問題もない…。しかし、仕事も宿もなくしてしまったバジルは、仕方なくホームレスに…。
そんな彼に目をとめたある老人から、一緒に暮らそうとある場所に連れてこられる。そこには一風変わった人物たちが、協力しながら生活していた。

戸惑いながらも一緒に共同生活を送るバジル。
ある日、自分の父親の命を奪った地雷会社と、自分の頭の中の銃弾を作った会社を同時に発見する…


銃弾が脳の中に...
★紅茶屋ロンド★  September 29 [Wed], 2010, 19:40
ジャン=ピエール・ジュネ(仏)といえば、「アメリ」「デリカテッセン」の人。
今回も、彼の独特な「ネチっこさ」が、全編を通して満載されている。
(オープニングからして、たちまち)
そして展開では「変なメンバー総動員」、という趣き。


私の場合、連発されるギャグを、とにかく「笑い倒す」つもりで臨んだ。
のだけど、映画の半分くらいから、だんだんと笑いが やや引き攣り気味に。
ひとつひとつのギャグがあまりに個性的で、そんなに簡単にはイカしてはくれないのだ(笑)

みているうちに少しずつ、ジャン=ピエール・ジュネ流「アタマの体操」的な感覚に。
彼の濃厚なギャグ(全ては到底理解てきない)を楽しむ「胆力」が求められる映画といえよう(笑)
こういうのも、映画の醍醐味!

意味不明な言語ギャグとか、手話ギャグとか、そんな、ちょっとついていきにくいところも含め、その筋の方には「必見」。
タイトルバックといい、登場する車の個性といい、全編こりまくっているので、何度となく楽しめるのでは?
(な一方で、「アメリ」でさえ苦手な方には、お勧めしにくいかも)

日々 是 変化ナリ ? DAYS OF STRUGGLE ?  September 28 [Tue], 2010, 21:37
 傑作『さんかく』の中に、「『アメリ』みたいでしょ」というセリフがあった。
 『アメリ』みたい……すなわち、不法侵入や物品への干渉等...
映画のブログ  September 26 [Sun], 2010, 19:18
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