倉本光平 │  長引く不況の影響で、パワーストーン男子が激増!?

July 27 [Wed], 2011, 17:30
女性は、「男性がなぜギャンブルにのめりこむのか理解できない」という。男性は、「女性がなぜ占いにハマるのか分からない」という。ところがどっこい、最近は少し事情が変わってきたようだ。賭ける金額の大小はともかくとして、パチンコやスロット、競馬を楽しむ女性も出てきたかと思えば、占いを気にする男性もちらほら見受けられる。今回は後者のほう......占いを気にする男性に注目してみたいと思う。

 占いを気にする男性の中でも、特に増えつつあるのが、パワーストーンブレスレットをつけている、言い換えれば"パワーストーン男子"のことである。本格的な夏が到来し、クールビズの影響もあって、街ゆくビジネスマンも半袖の人がほとんど。そのため、つい腕に目がいってしまうのだが、手首に焦点を絞って観察してみると、パワーストーンをつけている男性が少なくないのだ。

 パワーストーンとは、ご存知のとおり、特殊なパワーが宿っていると信じられている石のことである。科学的根拠がはっきりしているわけではないのだが、お守りのような意味合いで身につけている人は非常に多い。さらに突き詰めていくと、石の種類にも色々あって、女性は、ピンク系のパワーストーンをつけているケースが圧倒的多数のようだ。それらには恋愛運アップの効果があると考えられている。対する男性の場合は、黄色や金色のパワーストーンが主流。金運アップのパワーを持つといわれている石である。これは、長引く不況の影響なのだろうか。非正規社員が爆発的に増え、正社員といえどもいつ何があるか分からない時代、せめて石に願いを託したいという気持ちはよく分かる。

 しかしひと昔前までは、こういったスピリチュアル系にのめりこむのは女性ばかりであった。朝の情報番組の占いコーナーは欠かさずチェックし、パワースポットとの呼び声の高い神社に足しげく通ってはおみくじに一喜一憂し、当たると評判の占い師の元に行列をつくるのは女性たちの専売特許だったはずである。尚、女性が占いにハマるのは、一生のうちに、妊娠し子孫を残せる機会が男性よりも少ないため、より多くの選択肢から「これぞ!」という最良の一手をチョイスしようという本能が働いているためである、という説がある。自分の判断だけでなく、様々な考えを取り入れたいのだ。

 上記の仮説に基づいて考えてみよう。占いやスピリチュアルに興味を持ち、パワーストーンをつける男性は、自身でも無意識のうちに、より多くの選択肢を品定めしようとしているのだろうか? 金運アップを狙ったパワーストーンで、現在の仕事以外にも、いい稼ぎ口があれば転職も考えているという深層心理が隠れているのかもしれない。さらには、金運アップのみならず、全体運アップ効果のパワーストーンをつけている男性は、無作為に種を撒き散らすよりも、慎重に女性を品定めし、「この女性こそ最良の選択肢である!」と納得の出来るパートナーを探し求めている、ということになる。

 以上を踏まえると、女性を口説く際には手首を掲げ、「俺は種を撒き散らすようなオトコじゃないぜ!」というアピールが可能なのか? という結論に達するのだが、それに関してはちょっと待って頂きたい。まず、パワーストーン男子が、女性からどう思われているのかという点だが、これに関しては「私もパワーストーンが好きなので、話が合いそうで嬉しい」という好意的な意見が多かった。その反面、「カノジョに薦められて、つけているのかな?」と捉えられてしまうこともあるようだ。パワーストーンについては必要以上にアピールせず、訊ねられた場合は「ファッションでつけている」程度にとどめておくほうが無難かもしれない。

(文=倉本光平