【RT小説】みぞれとどぶろくさん
2012年03月15日(木) 23時22分
ツイッターのRTで貰ったキャラ名で小説書きました。
【夢幻綺譚】
登場人物:みぞれ、どぶろくさん
草の生い茂った川岸で、みぞれは甲羅干しをするのが好きだった。
日の光にむせ返る緑の匂いに包まれているととても心地良く眠れるから。
そしてもう一つ、どぶろくがやって来て一緒に遊んでくれるからだ。
「お膝ノ上ニ乗ってモイイ?」
みぞれはぶっきら棒で、でも純粋に真っ直ぐな口調でものを言う。
みぞれが言えば、どぶろくは拒まなかった。
「一緒ニお昼寝シテもイイ?」
「手繋いデモイイ?」
みぞれはまったく治る気配のない片言でねだり、その度にどぶろくは
「もちろん、いいさね。」
と答えた。時には
「飲んでても良いなら好きにするといいさね。」
と言うこともあった。
みぞれはどぶろくの懐に潜り込み、ちょこんと丁寧にうずくまって眠った。
擦り切れた着物の暖かい匂い、そして家でも嗅ぎ慣れた日本酒の良い香りが鼻をくすぐった。
どぶろくの手はあまり張りがない老人の手をしており、その柔らかな手でみぞれのサラリとしたおかっぱ頭をよく撫でた。
「みぞれは小っちゃいのう。」
そう、みぞれの頭の上からのんびりとした深い声を響かせた。
おそらく、みぞれはそう考えたかは定かではないが、どぶろくはみぞれが気を許した家族以外で特別な存在だった。
無論、みぞれに言わせれば「世界デ一番大好きなのハ藤十郎」なのだが、藤十郎の存在とも、そして父と母である景織子や信之介ともまた全く違うのだった。
どぶろくの膝で眠る時、みぞれはこの日本酒の香りが世界で一番良い香りだと思った。
そして半分眠っているような頭で、このままお酒の中に溶けてしまっても構わないとも思った。
そうすれば、きっと世界に一人だけなんかじゃなくなる。
そんな気がした。
【夢幻綺譚】
登場人物:みぞれ、どぶろくさん
草の生い茂った川岸で、みぞれは甲羅干しをするのが好きだった。
日の光にむせ返る緑の匂いに包まれているととても心地良く眠れるから。
そしてもう一つ、どぶろくがやって来て一緒に遊んでくれるからだ。
「お膝ノ上ニ乗ってモイイ?」
みぞれはぶっきら棒で、でも純粋に真っ直ぐな口調でものを言う。
みぞれが言えば、どぶろくは拒まなかった。
「一緒ニお昼寝シテもイイ?」
「手繋いデモイイ?」
みぞれはまったく治る気配のない片言でねだり、その度にどぶろくは
「もちろん、いいさね。」
と答えた。時には
「飲んでても良いなら好きにするといいさね。」
と言うこともあった。
みぞれはどぶろくの懐に潜り込み、ちょこんと丁寧にうずくまって眠った。
擦り切れた着物の暖かい匂い、そして家でも嗅ぎ慣れた日本酒の良い香りが鼻をくすぐった。
どぶろくの手はあまり張りがない老人の手をしており、その柔らかな手でみぞれのサラリとしたおかっぱ頭をよく撫でた。
「みぞれは小っちゃいのう。」
そう、みぞれの頭の上からのんびりとした深い声を響かせた。
おそらく、みぞれはそう考えたかは定かではないが、どぶろくはみぞれが気を許した家族以外で特別な存在だった。
無論、みぞれに言わせれば「世界デ一番大好きなのハ藤十郎」なのだが、藤十郎の存在とも、そして父と母である景織子や信之介ともまた全く違うのだった。
どぶろくの膝で眠る時、みぞれはこの日本酒の香りが世界で一番良い香りだと思った。
そして半分眠っているような頭で、このままお酒の中に溶けてしまっても構わないとも思った。
そうすれば、きっと世界に一人だけなんかじゃなくなる。
そんな気がした。


