曖昧な世の中に産まれ出た白と黒 

2006年12月16日(土) 23時09分
酷く泣きたくなった。



仕事中に涙を流す人を見た。
辛いことがあったようで、同じ職場の人からの電話での優しい言葉に涙を流したのだろうと思う。

それをとても冷めた目で見ている自分に気が付いた。

彼女を追い詰めたのは十中八九私なのだろうけれど。
必死に声を押し殺して涙を耐えて平常へ戻ろうとして居る彼女を見て
学生の頃に思っていたことを思い出した。

女なんて泣いたら勝ちだ。

そしてその勝ちは女の立場と価値をおとしめる物だ。

そして、少しだけ零した思いは、愚痴とも自己弁護ともとれるものだった。

主観を入れて話してしまえば全てそれは自分を擁護するものにしかならない。


私は、貝になりたい。


陰口 軽口 暴言 弁護 擁護

零れ出す言葉はそのどれ以外でもない。

結局自分が可愛くて、心配してみてもそれは本心からではなく
自分の性根の悪さに辟易した。

もし世の中に 白 と 黒 しかなかったのなら
私は確実に 黒 だろうと思う。


白で居たい。
だけれども深い色が混じり合った私の体内には
一欠けらも白は残って居なかった。


色んな思いが混ざり合って
深く暗い色をした腹の中には泥水しか入って居ない。



いつでもどうすれば白に見えるか考えて
そこに少しでも近付くように自分を繕う。

体裁を整えてイイコの振りをした。






騙されてくれる?
泥水から出られなくなったあたしを
それでも君は真っ白だと
あなたは言ってくれるのだろうか。

[untitled] 

2006年12月11日(月) 12時23分
真っ暗な闇の中に、一つだけ、小さな光を見つけた。





現状に甘んじて居る事は自覚している。

ゆるゆると流れる時間。のらりくらりとこなされる仕事。

追われる程の事象もなく、ただ緩慢に流れて行く日々。

其の中では遣り甲斐も生き甲斐も誇りも生まれずに。

少しずつ、疑問を持ち始めた頃に、君に出会った。







君に出会ったのは、知り合いに頼まれて訪れた小さな喫茶店だった。

繁華街から裏路地に入り、暫くさ迷った揚句に辿り着いた其処は、始めから目的地として目指さなければきっと見落としてしまう程、ひっそりと存在していた。



年季の入った木製の扉を開くと、暖かい空気に包まれた。其れは温度だけではなくて、其の店に立ち込めた雰囲気からも伝わってくる。

店内はそれ程広くはなく、落ち着いた明るさで、アンティーク調の椅子やテーブルも控え目な、それでいて随所にまで気を配られていた。



カウンタに座った馴染み客なのであろう老婦人と会話をして居た君は僕に気付くと「いらっしゃい」と、ふわりと微笑んだ。





その柔らかい笑顔の裏に、どれ程の狂気が隠れているのかなぞ知らずに

僕は君に 心を 奪われた。

[untitled] 

2006年11月10日(金) 0時00分










−−baby,don't cry.





リビングのソファにぽすりと身を沈める。

窓の外はもうすっかり薄暗い。

どんどん日が短くなってきている。

このまま、どんどん日が短くなっていつか夜明けなぞ来なくなってしまうのではないかと思うことがある。



それは、あなたを亡くして光を失ったあたしの様に。



−−すぐに帰って来るよ。



そう言い残したあなたは

二度と帰って来なかった。

空と飛行機が好きだったあなたは

大好きな2つに包まれて地上に戻ることに嫌気が注して

そのまま風になった。





あたしに残ったのは

この部屋と

少し消えかかったあなたの匂い。



それから、右を向いて眠る癖。





薄暗い中で電気も付けずに

ソファに身を委ねて

あなたへ想いを馳せる。





どれだけ時間が過ぎたって薄れない記憶と感情。





触れた手の温もりと



はにかむように笑う癖



笑うと細くなる目元



不器用に紡がれる言葉







全部 忘れない。





全部 持って行く。







光を失ったら

人 は生きていけないなら

生きていきたくなんてなかった。

あなたを忘れるくらいなら、このままここで生きていたって無意味だ。


だけど、あなたはきっとそんなこと望んでいないだろうから。


あたしはこれから、新しく光を探しましょう。



あなたを忘れることはないけれど。







あと 少し。



あなたの匂いに浸らせて。



そうしてあなたに包まれて

頬に伝うのは アツイ涙と

あなたの温もり。

スロウモーション 

2006年11月02日(木) 23時45分




なんで、こんなに忙しない世界に生まれて来ちゃったんだろう。


道行く人々は足早で
僕一人が取り残されてゆくみたい


なんて感じの歌があったような。今まさにそんな心境。
そんなに早歩きして何処行くの?

大勢の人が行き交う駅前に腰を下ろしてせかせか歩く人達を眺める。

しばらくぼーっとしていると、ひとり ゆっくりと歩く男の足。
スローモーションみたい。
お前、周りのペース乱してるよ。

そんなのも気にせずにゆっくりとした足取りで目の前に到着。

「おまたせ。」

にっこりという効果音が付きそうなくらいの笑顔でそう言う。


「…待たせてんの分かってんならもうちょっと早く歩けよ。」

なんて言ってはみるけど、君のそのゆっくりと歩く足元を見ているのは心地良くて。


よ っと腰を上げて歩き出す。
周りに比べればやっぱりスローモーション。


「今日はさ、天気もいいし、歩いて公園まで行こっか。」

君の目指すその公園、電車で3駅はあるけれど
僕はこくりと頷いた。

「なぁんかもったいないよねぇ。こんな天気いいのに、みんな早足で。」

その言葉に笑みがこぼれる。
不思議そうな顔をする君に、なんでもない、と首を振って
そっと君の左手を取った。

いつもは手なんか繋いでやらないけど
今日は特別。


手を繋いで 公園までお散歩。
短い秋の空気を感じながら、ゆっくり、のんびり。

幾星霜届くコトノハ 

2006年10月28日(土) 0時02分
何かを期待している自分に吐き気が込み上げる。

きっと、もう過去の物になっているはずなのに。
もう、愛しいとは思ってくれていないのだろうに。


久し振りに声を聞いて
何かが甦る。


全部投げ捨ててきたと思ったのに。



誰かに逢いたいと思う気持ちも
慈しむ心も
愛おしいという感情も。



そんなものがあるから
独りで生きていけなくなる。

誰かに寄り添って
その温もりと
優しさに依存してしまう。


触れた掌が 愛しいと語って
見つめる眼差しに 慈しみが込められる。


お互いに大切であるという想いを
お互いの中に注ぎ込んで。

絡み合う視線と 空気が
想い合う感情を伝える。




あたしはもうあの頃の様に
素直に貴方には触れられないけれど
それでも今再び燻り始めた感情は
きっとまがい物ではない。



貴方が必要だったあたしには戻れない。

あたしを慈しむ貴方もいない。


在るのは
過去に縛られた
捨て切れない沢山の 言葉たち。

存在理由と必要条件 

2006年09月28日(木) 22時39分
自分の価値だとか存在意義だとかは自分が決めるものと周りが決めるものの2種類あると思う。
別にだからどうとか言うわけでは無くて、只何となくそう思った。

自分で決めたそれには裏付けも何も無いから信憑性の破片もなくて

他人が決めたそれを信用出来る程素直な人生を歩いて来てない。

誰に好かれていようが誰に嫌われようが興味が無い振りをしてるくせに

体裁ばかり気にしてるのは客観的にもとても滑稽だった。

誰かに甘えたり擦り寄って依存したりするのは

愛だの恋だの面倒臭い感情じゃなくて

只単にその人の存在が必要だから。

誰かを嫌いになる感情だってそれなりのエネルギーが必要で。

人に対して誠実に接する事が出来るのは、元々人間が好きだからだよ。

だからあたしにそんな物求めたって無駄。

沢山の感情や優しさや居場所を与えて貰っても

あたしには何も返せない。

見返りを求めるなら他の優しい誰かの処に行けばいい。

突き詰めた先。 

2006年09月26日(火) 0時45分
最近は酔っ払うことはほとんど無くなった。
大人になったからといってしまえばそれで済むけれど
きっと回りの環境が変わってしまったから。


でもそれは決して悪いことではない。


酔うと素直になる。


自分の感情が素直に見えてくる。


誰に頼りたいか。
誰の為に頑張っているか
簡単に見えてくる。



これが恋愛感情かは判らない。

それでもお酒を飲むと側に居たいとか、触れたいと思ってしまう。


酔うと理性を失う。
底にあるのは

素直な自分の感情。

狸寝入りに関する考察。 

2006年09月22日(金) 20時42分
そんなに仲が良い訳じゃない。
2人で居ても特に弾む話が在る訳じゃないし
沈黙に包まれる事だって少なくない。
そしてその沈黙の居心地の悪いこと。

それはもう、仕事で二人きりで車で出掛けた時に
余りの居心地の悪さに寝た振りをした程で。

それでもその沈黙が嫌いではなかった。
心地良さなんて一欠けらもないのに
その少し緊張したような空気が、あたしは好きだった。

張り詰めた空気を楽しみながら
狸寝入りを続けるあたしが
失敗した、と思ったのは次の瞬間。

ふわり、と香水も付けていない筈の彼の匂いが鼻を掠める。
直後に、人の体温を感じた。
あたしの目に掛かった前髪をそっと掻き揚げて
そのままの速度で指先が唇に到達する。

どきん。どきん。

あたしが眠っていると思い込んでいる彼は
ゆっくりと唇に指を這わす。

顔に熱が集中する。

すると彼は、ふ と笑った。

「起きてんでショ?」

それでも狸寝入りを止めないあたしに

「イイ度胸だね。」

なんて零して。

閉じた瞳への光が
更に翳った気がした。



彼の首にあたしが腕を回すことになるのは
僅かにその十秒後。

月・雲・願い 

2006年09月10日(日) 7時37分
好きになりたいと思う人と

好きになる人って違う。







好きになりたいと思う人が居たけど

どこかでブレーキをかけている自分も居た。





それは、自分が傷付きたくないから。

それから、その人が他の誰かのものだから。







手が少し触れたけれど

体温は上昇しなかった。



鼓動も高まらなかった。







それはきっと恋愛には成り得ない感情。









それでもその人を大切に思う気持ちもどこかにあって。









誰にも負けたくなくて、1番最初に誕生日を祝った。





それは全くの偶然から生まれた産物だったけれど。







よく覚えていたね。





そう言うあなたにあたしは答えた。







あたしの誕生日と近かったから。







あなたはその答えに何の疑問も抱かないけれど。







そんなわけないじゃない。



好きでもない人間の誕生日を覚えているほど

あたしは仲間思いじゃない。







1番最初におめでとうを言いたかったから。













あたしのその気持ちを

あなたが知る時は

きっと永遠に訪れはしない。







だって、こんな感情は一生告げる気はないから。













来年も隣に居られますように。





欠け始めた月を眺めて

心の底でそう願った。

想いを伝える方法として。 

2006年09月06日(水) 0時12分
愛してる

と叫ぶ人が居た。


誰かを ではなくて
自分の故郷を。

そして、そこに生きる人達を。



心の底からの叫びで

愛してるよ と

泣きながら叫ぶ人が居た。



その姿に胸が打たれるのは
そこに偽りや迷いが無いから。


心の底から
愛を叫びたいだけ。


ただ、伝えたいだけ。



愛してる


とても、簡単な一言。


そして、とても美しい言葉だと思う。



その言葉が輝くのは

想いが溢れて自然と紡がれるから。



着飾って
格好付けて出た言葉ではないから。




あたしは今

この言葉を零せる程の想いを抱いていないから



必死に伝える彼女が羨ましかった。




愛してる。
愛してるよ。



泣きながら叫ぶ彼女は
とても綺麗。



ムラサキの雲のその先を見た彼女から
自然と溢れた言葉に

あたしが涙を零すのは



とても自然な現象だった。
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