『メディア・イノベーションの衝撃』にコラムを寄稿しました。
July 23 [Mon], 2007, 2:40
7月23日に日本評論社から発売される『メディア・イノベーションの衝撃』に、『「電波」の処方箋は読み手のリテラシー』というコラムを寄稿しました。この本は情報ネットワーク法学会デジタル・ジャーナリズム研究会で2006年春より2007年初頭にかけて開かれた連続討論を書籍化したものです。研究会には、私も末席で参加させて頂いておりました。
しかし、ディスカッション・パートの自分の発言を読み返すと、レベル的にどうよな明後日で極端なことばかり言っていて赤面もの。巻末の発言者紹介を一見すれば分かるように、自分だけ500枚は格下なので、緊張して舞い上がっていました。何卒ご寛恕頂ければ幸いです。
それで、私が担当したのは第二部の「ブログは報道機関になりうるか −"ジャーナリズムの3領域"と"妄想"をめぐって」のコラム。書いたのは今年の2月で、情報の鮮度という面では古いところもあるかもしれませんが、"電波"を見分けるのには自分でリテラシーを身につけるほかはないという主旨に関しては、今後長期間に渡って褪せることはないだろうと信じます。
この章の討論が行われたのは約1年前で、「アウトプットの質を担保する組織が存在しないブログは報道機関としては成り立たない」という『R30』様のプレゼンを叩き台にして進んでいます。
"妄想系"として遡上にあがったのは、『きっこのブログ』や『世に倦む日々』、それに「ことのは問題」(佐々木俊尚氏のエントリー参照)に関しても触れています。ちなみに、第四章では「連邦軍」という言葉まで登場します。
また、誤読が流布して事実関係が誤ったまま固定観念化する例として、町村泰貴先生のこのエントリーのコメント欄が登場してきたので、コラムでもステイタスや実名匿名に関わらず悪気なくとも間違った解釈情報を流してしまうケースとして言及させて頂きました。
もう一つ、この本のメインターゲットは新聞関係者と考えられるので、毎日新聞の大淀病院妊婦死亡事故報道に関して、ネットでの議論も含めた一般読者の厳しい声に無自覚だから身内の賞に選んでしまうのだと批判してみました。何気にここは、どうしても入れておきたかった部分だったり。
このブログでしか言論の担保のない、私の拙文を掲載して頂いたDJ研と編集の高瀬文人氏には心から感謝いたします。ありがとうございました。
折角なので、他の章の見どころなども。
第三部の「市民ジャーナリスムは可能なのか」は、オーマイニュースウォッチャー必見です。議論が行われたのはオピニオン会員が廃止された2006年11月の直後。佐々木氏と平野日出木氏の間で「辛らつな意見・批判を遠慮や容赦もなく交わして激論となった」(橋場義之先生の序文より)ことを、出席者の一人として証言しておきます。
また、市民記者組織本部長を務めていらっしゃった田中康文氏が、「内部から見たオーマイニュース日本版」というコラムを寄せています。
第四部「メディアインフレーションが生み出したミドルメディアの役割」では『ガ島通信』様のメディア論をもとに、Google・Yahooに代表されるポータルサイトやはてなブックマークのようなSBMがメディア化することの問題点が論じられています。
参加していてとても面白かったのは第五部の「ネット上のロボットが、流行を作り、世論を誘導する」のディスカッション。ボットによって組まれたPRブログのノウハウがもし世論形成や特定の人物の攻撃に使われるとすれば−。「マーケティング」がメディアや政治に与える影響に関してかなり突っ込んだ議論が展開されています。
この章のコラムを担当されているのは、アジャイル・メディア・ネットワークの徳力基彦氏。クチコミ広告の現状と課題についてお書きになっていて、ブログでの氏とは一味違った印象を受けるのではないでしょうか。
第6部「"無邪気な巨人"グーグル・ジャーナリズムの功罪」では、森健氏がプレゼンを担当し、グーグル八分やアドセンス狩りといった問題を含めた検索エンジンがジャーナリズムに与える影響に関して討議。日本のWebのデータを他国=Googleが握っているというのは情報の安全保障上において問題、という刺激的な話にまで及んでいます。
第7部「ネット世論とサイバーリテラシー」では"炎上"や"ポピュリズム"をキーとしてネット言論を検証し、コミュニケーションの場やアーキテクチャによる影響について論じています。ブロガーの立場からだけでなく、既存メディアが読者・視聴者の苦情・意見に対してどう向き合っているのか、関係者からの貴重な証言が飛び出しています。コラムは、歌田明弘氏が担当されています。
第8部「進化するウェブ広告とメディアの収益構造を考える」に関しては、このディスカッションを踏まえてR30様がお書きになった『「選び、捨てる」のできないオールドメディア』を一読されるとよろしいでしょう。
コラム『メディアビジネスの「コスト」とは何か』もR30様のもので、ちゃぶ台返し具合がスゴイです。表ブログでの活動を控えることになった理由も垣間見える内容なので、メディア関係者だけでなく彼のファンの方は必見かと思います。
全体として、私のコラムも含めて、突っ込みどころは満載です。
是非ともお手に取ってみて、ご感想やご批判を特設ページなり、このエントリーなりまでトラックバック頂ければ幸いです。
また、7月30日には、発売記念シンポジウムの開催が決定しております。
FPNのエントリーで受付を開始しておりますので、お時間のある方はこちらも是非よろしくお願い致します。
この章の討論が行われたのは約1年前で、「アウトプットの質を担保する組織が存在しないブログは報道機関としては成り立たない」という『R30』様のプレゼンを叩き台にして進んでいます。
"妄想系"として遡上にあがったのは、『きっこのブログ』や『世に倦む日々』、それに「ことのは問題」(佐々木俊尚氏のエントリー参照)に関しても触れています。ちなみに、第四章では「連邦軍」という言葉まで登場します。
また、誤読が流布して事実関係が誤ったまま固定観念化する例として、町村泰貴先生のこのエントリーのコメント欄が登場してきたので、コラムでもステイタスや実名匿名に関わらず悪気なくとも間違った解釈情報を流してしまうケースとして言及させて頂きました。
もう一つ、この本のメインターゲットは新聞関係者と考えられるので、毎日新聞の大淀病院妊婦死亡事故報道に関して、ネットでの議論も含めた一般読者の厳しい声に無自覚だから身内の賞に選んでしまうのだと批判してみました。何気にここは、どうしても入れておきたかった部分だったり。
このブログでしか言論の担保のない、私の拙文を掲載して頂いたDJ研と編集の高瀬文人氏には心から感謝いたします。ありがとうございました。
折角なので、他の章の見どころなども。
第三部の「市民ジャーナリスムは可能なのか」は、オーマイニュースウォッチャー必見です。議論が行われたのはオピニオン会員が廃止された2006年11月の直後。佐々木氏と平野日出木氏の間で「辛らつな意見・批判を遠慮や容赦もなく交わして激論となった」(橋場義之先生の序文より)ことを、出席者の一人として証言しておきます。
また、市民記者組織本部長を務めていらっしゃった田中康文氏が、「内部から見たオーマイニュース日本版」というコラムを寄せています。
第四部「メディアインフレーションが生み出したミドルメディアの役割」では『ガ島通信』様のメディア論をもとに、Google・Yahooに代表されるポータルサイトやはてなブックマークのようなSBMがメディア化することの問題点が論じられています。
参加していてとても面白かったのは第五部の「ネット上のロボットが、流行を作り、世論を誘導する」のディスカッション。ボットによって組まれたPRブログのノウハウがもし世論形成や特定の人物の攻撃に使われるとすれば−。「マーケティング」がメディアや政治に与える影響に関してかなり突っ込んだ議論が展開されています。
この章のコラムを担当されているのは、アジャイル・メディア・ネットワークの徳力基彦氏。クチコミ広告の現状と課題についてお書きになっていて、ブログでの氏とは一味違った印象を受けるのではないでしょうか。
第6部「"無邪気な巨人"グーグル・ジャーナリズムの功罪」では、森健氏がプレゼンを担当し、グーグル八分やアドセンス狩りといった問題を含めた検索エンジンがジャーナリズムに与える影響に関して討議。日本のWebのデータを他国=Googleが握っているというのは情報の安全保障上において問題、という刺激的な話にまで及んでいます。
第7部「ネット世論とサイバーリテラシー」では"炎上"や"ポピュリズム"をキーとしてネット言論を検証し、コミュニケーションの場やアーキテクチャによる影響について論じています。ブロガーの立場からだけでなく、既存メディアが読者・視聴者の苦情・意見に対してどう向き合っているのか、関係者からの貴重な証言が飛び出しています。コラムは、歌田明弘氏が担当されています。
第8部「進化するウェブ広告とメディアの収益構造を考える」に関しては、このディスカッションを踏まえてR30様がお書きになった『「選び、捨てる」のできないオールドメディア』を一読されるとよろしいでしょう。
コラム『メディアビジネスの「コスト」とは何か』もR30様のもので、ちゃぶ台返し具合がスゴイです。表ブログでの活動を控えることになった理由も垣間見える内容なので、メディア関係者だけでなく彼のファンの方は必見かと思います。
全体として、私のコラムも含めて、突っ込みどころは満載です。
是非ともお手に取ってみて、ご感想やご批判を特設ページなり、このエントリーなりまでトラックバック頂ければ幸いです。
また、7月30日には、発売記念シンポジウムの開催が決定しております。
FPNのエントリーで受付を開始しておりますので、お時間のある方はこちらも是非よろしくお願い致します。
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