「勝間和代って誰?」「ツイッターって何?」
November 18 [Wed], 2009, 18:35
私ことParsleyが編集を担当している『週刊メルマガクリルタイ』の最新号に、『くらやみのスキャナー』様にご寄稿頂きました。
その中に、ご自身が働かれている郊外型新古書店の現状について端的に表した、こんな一節があった。
まあ『1Q84』クラスは別にしても、本屋大賞にノミネートされているレベルの本だと、お店のスタッフはあまり知らないし、お客さんも知らないので店頭で売れ残ったりもする(あくまでも僕が働いている、郊外型のお店の上での話ですが)。
さらにWeb上で話題の自己啓発系の本、なんていったら事態は壊滅的です。
(中略)
小飼弾さんもみんな知らないし。勝間和代さんなんて超超超有名人のはずなのに、まるで知らない。さすがに勝間さん知らないのは仮にも本屋で働く立場としても如何なものかという部分はありますが…。
週刊メルマガクリルタイ Vol.18 ネガ/ポジ

私の場合、本・雑誌の購入はamazonが4、都内大型書店が3、自宅最寄駅前書店が3といった割合なのだけれど、それぞれ売れている(とされる)もの、棚作りがまるで違っている。
Amazonの場合、「本のベストセラー」のほかも、例えば「新書・文庫」といったレイヤーがあって、その下の階層のジャンルを選べるような仕組みになっている。例えば、現在絶賛在庫切れ、取次搬入後、またたく間に「蒸発」するという噂(参照)の『Twitter社会論』は、「政治・社会」カテゴリーで第1位になっている。
つまり、Amazonにおいては、あらゆるなレイヤーやカテゴリーでの「第1位」が無数に存在している。このことは、あまり指摘されていないことのように思えるのだが、著者や出版社の側にとってみれば宣伝になるし、購入する側からしても、食指が動きやすい。ロングテールのヘッドの部分である「第1位」の商品がさらに売れるようなデータベース設計になっている。
大規模書店も、最近ではAmazonに近い売れ筋になっている。ブックファースト新宿店の11月2日〜8日の新書ランキングによると、2位が『ツイッター140文字が世界を変える』で、5位が『Twitter社会論』、8位が勝間和代女史の『目立つ力』といったラインナップ。
勿論、大型書店の売れ行きは出版社はとても気にしている上に宣伝効果も期待出来る。紀伊国屋書店新宿本店の売れ行きを関係者の誰もが気にしているのは、各メディアなどが同店のランキングを参照するケースが多いからだ。その影響が、全国へと波及していくことを見込んでいるのは言うまでもない。
しかし、そういった「全国的なベストセラー」というものは、ちょっとやそっとでは生まれにくくなっているんじゃないかなーと、郊外/地方のチェーン書店や、TSUTAYAのランキングなどを見ていると、思ったりする。
首都圏を中心に店舗を展開している文教堂の11月9日〜15日ランキングを見てみると、『Twitter社会論』は13位、『ツイッター140文字が世界を変える』は24位だ。勝間女史の本は、ビジネス書のランキングを含めて1冊も見当たらない。
替わりに浮上しているのが、ハーレクイン、官能小説(それもライトなもの)、ボーイズラブといったジャンルのものになる。
明屋書店の傘下で、九州各県に店舗を持つ明林堂書店の書籍ランキングを見ると、1位が東野圭吾。そして、トップ10の中にケータイ小説が2作品ランクインしている。
また、ランキングにあまり変動がないところも特徴として上げられるだろう。
そして、TSUTAYAオンラインのランキングがこちら。
いやー、ボーイズラブ強いっすねー。
ちなみに、Twitter関連本は、『仕事で使える!Twitter 超入門』の43位。こちらも、勝間本は見当たりません。
例えば、『Twitter社会論』はAmazonでは在庫切れで都内大型書店では山積みになっているけれど、ちょっと郊外に行くと、同じ洋泉社の『雅子さま論争』が面陳で、『Twitter社会論』はひっそりと一冊だけ棚ざしということが珍しくない。
勝間本も、多く刊行されているディスカヴァー21が取次流通をしていないこともあり、地方に行くと知名度はがくりと落ちてしまっているのではと想像する。
逆に、香山リカ女史などはワイドショーにも出演していたりして知名度が高いのか、『しがみつかない生き方』はどこでも、まんべんなく売れている。
俯瞰すると、取次流通の出版市場において、主戦場になっているのは、ライトノベル・ハーレクイン・ライトエロ・ボーイズラブといったジャンルだ。購買層は10〜20代前半の女性が主力。悪い言い方をすると、女子中高生や若い女性からどうお金を巻き上げるのか、ということに腐心しなければいけないということになるだろう。
そして、この市場に割って入ろうとしているのが、ケータイ小説。gotanda6様の『ケータイ小説的。』でトドメをさされてしまったためか、Webでのケータイ小説論はあまり見かけなくなったが、郊外の書店だと専用の棚がどこにもあってまんべんなく売れているということは認識しておくべきだろう。
で、こういった読者層からしてみれば、「Twitterって何それ」「勝間和代?誰??」なわけで。
善し悪しにかかわらず、そちらの方がマジョリティだということは、頭の片隅にでも置いておいた方がいんじゃないのかな、と考えた次第です。
その中に、ご自身が働かれている郊外型新古書店の現状について端的に表した、こんな一節があった。
まあ『1Q84』クラスは別にしても、本屋大賞にノミネートされているレベルの本だと、お店のスタッフはあまり知らないし、お客さんも知らないので店頭で売れ残ったりもする(あくまでも僕が働いている、郊外型のお店の上での話ですが)。
さらにWeb上で話題の自己啓発系の本、なんていったら事態は壊滅的です。
(中略)
小飼弾さんもみんな知らないし。勝間和代さんなんて超超超有名人のはずなのに、まるで知らない。さすがに勝間さん知らないのは仮にも本屋で働く立場としても如何なものかという部分はありますが…。
週刊メルマガクリルタイ Vol.18 ネガ/ポジ

私の場合、本・雑誌の購入はamazonが4、都内大型書店が3、自宅最寄駅前書店が3といった割合なのだけれど、それぞれ売れている(とされる)もの、棚作りがまるで違っている。
Amazonの場合、「本のベストセラー」のほかも、例えば「新書・文庫」といったレイヤーがあって、その下の階層のジャンルを選べるような仕組みになっている。例えば、現在絶賛在庫切れ、取次搬入後、またたく間に「蒸発」するという噂(参照)の『Twitter社会論』は、「政治・社会」カテゴリーで第1位になっている。
つまり、Amazonにおいては、あらゆるなレイヤーやカテゴリーでの「第1位」が無数に存在している。このことは、あまり指摘されていないことのように思えるのだが、著者や出版社の側にとってみれば宣伝になるし、購入する側からしても、食指が動きやすい。ロングテールのヘッドの部分である「第1位」の商品がさらに売れるようなデータベース設計になっている。
大規模書店も、最近ではAmazonに近い売れ筋になっている。ブックファースト新宿店の11月2日〜8日の新書ランキングによると、2位が『ツイッター140文字が世界を変える』で、5位が『Twitter社会論』、8位が勝間和代女史の『目立つ力』といったラインナップ。
勿論、大型書店の売れ行きは出版社はとても気にしている上に宣伝効果も期待出来る。紀伊国屋書店新宿本店の売れ行きを関係者の誰もが気にしているのは、各メディアなどが同店のランキングを参照するケースが多いからだ。その影響が、全国へと波及していくことを見込んでいるのは言うまでもない。
しかし、そういった「全国的なベストセラー」というものは、ちょっとやそっとでは生まれにくくなっているんじゃないかなーと、郊外/地方のチェーン書店や、TSUTAYAのランキングなどを見ていると、思ったりする。
首都圏を中心に店舗を展開している文教堂の11月9日〜15日ランキングを見てみると、『Twitter社会論』は13位、『ツイッター140文字が世界を変える』は24位だ。勝間女史の本は、ビジネス書のランキングを含めて1冊も見当たらない。
替わりに浮上しているのが、ハーレクイン、官能小説(それもライトなもの)、ボーイズラブといったジャンルのものになる。
明屋書店の傘下で、九州各県に店舗を持つ明林堂書店の書籍ランキングを見ると、1位が東野圭吾。そして、トップ10の中にケータイ小説が2作品ランクインしている。
また、ランキングにあまり変動がないところも特徴として上げられるだろう。
そして、TSUTAYAオンラインのランキングがこちら。
いやー、ボーイズラブ強いっすねー。
ちなみに、Twitter関連本は、『仕事で使える!Twitter 超入門』の43位。こちらも、勝間本は見当たりません。
例えば、『Twitter社会論』はAmazonでは在庫切れで都内大型書店では山積みになっているけれど、ちょっと郊外に行くと、同じ洋泉社の『雅子さま論争』が面陳で、『Twitter社会論』はひっそりと一冊だけ棚ざしということが珍しくない。
勝間本も、多く刊行されているディスカヴァー21が取次流通をしていないこともあり、地方に行くと知名度はがくりと落ちてしまっているのではと想像する。
逆に、香山リカ女史などはワイドショーにも出演していたりして知名度が高いのか、『しがみつかない生き方』はどこでも、まんべんなく売れている。
俯瞰すると、取次流通の出版市場において、主戦場になっているのは、ライトノベル・ハーレクイン・ライトエロ・ボーイズラブといったジャンルだ。購買層は10〜20代前半の女性が主力。悪い言い方をすると、女子中高生や若い女性からどうお金を巻き上げるのか、ということに腐心しなければいけないということになるだろう。
そして、この市場に割って入ろうとしているのが、ケータイ小説。gotanda6様の『ケータイ小説的。』でトドメをさされてしまったためか、Webでのケータイ小説論はあまり見かけなくなったが、郊外の書店だと専用の棚がどこにもあってまんべんなく売れているということは認識しておくべきだろう。
で、こういった読者層からしてみれば、「Twitterって何それ」「勝間和代?誰??」なわけで。
善し悪しにかかわらず、そちらの方がマジョリティだということは、頭の片隅にでも置いておいた方がいんじゃないのかな、と考えた次第です。
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