神様は大股開きで眠る〜「パンダフルライフ」撮影日誌〜(21) 

September 17 [Wed], 2008, 21:06
2008年 1月24日 雪
 50年ぶりの大寒波が中国にやって来ました。気温は氷点下2度。夜明け前の暗い空から、ちらちら舞い落ちてくるものが・・雪です。成都では12年ぶりの雪だとか。基地のパンダの多くが生まれて初めて見る雪。でも空を見上げるわけでもなく、フツーにしています。もともと高地の生き物ですから、雪も寒さも何てことないんですね。
 パンダの白黒模様は、雪の中で目立たないための保護色だという説がありますが、どうなのでしょう。かえって目立つような気もします。もっとも動物は、人間と色の感じ方がずいぶん違うそうです。人間の目は「赤」「緑」「青」の3原色を感じ取り、それを脳の中で合成して様々な色彩を創り出しています。しかし哺乳類の多くは2原色で、人間ほど色のバリエーションがありません。つまり人間とはまったく異なる色彩の世界を見ているのです。ですから保護色といっても、それを人間の見た目で判断しても意味のないことかも知れません。また、パンダは視力はあまり良くないようですが、嗅覚と聴覚が発達していています。鼻と耳で世界を「見ている」わけです。わたしたち人間は自分たちが感じ取れる世界が唯一の世界だと思いがちですが、他の動物には見え方も、匂いも、聞こえ方も、そして時間の流れ方も違うそれぞれの世界があるわけです。それらが集まって一つの大きな世界=地球が、もっと拡げれば宇宙ができている。もし地上からパンダが姿を消したなら、それは一つの動物がいなくなったということだけでなく、一つの世界が消えたということになります。それは少し寂しい世界ですね。雪の中で竹をムシャムシャ食べているパンダを見ながら宇宙まで行ってしまった、成都の冬の一日でした。

神様は大股開きで眠る〜「パンダフルライフ」撮影日誌〜(20) 

September 16 [Tue], 2008, 21:12
2007年 11月1日 曇り時々晴
 中国での新生活を順調にスタートさせた隆浜と秋浜ですが、この日事件が起こりました。もりもりと竹を食べて、そのあとは例によってお昼寝。ところが、ふっと目覚めた秋浜が、急に飼育室のオリを駆け上ったのです。突然の出来事でした。3m近くものぼり、すさまじい鼻息。そして驚くような大きな声で「ウン! ウン!」と鳴き始めた。飼育員の張さんがリンゴを持ってきて呼びかけますが、降りようとしません。張さんに話を聞くと「なにか精神的なストレスがたまっていたんだと思う」とのこと。この行動は、そのストレスを発散させるためだそうです。ストレスが何によるものかは秋浜本人にしか分かりませんが、新しい環境での暮らしが影響しているのは間違いないようです。やっと降りてきた後も「フン、フン」と切ない声で鳴き続ける秋浜。その声が、望郷の声に聞こえてなりません。ひとくくりにパンダと言っても、一頭一頭に感情がある。やんちゃで活発な秋浜の心の声を聞いたような気がしました。

 30分ほどたって、秋浜はやっと落ち着きを取り戻したのですが、そのきっかけをくれたのは、隆浜でした。その様子をじっと見つめていた張さん「双子一緒だから、きっと大丈夫ですよ」。さて隆浜はいったいどうやって秋浜を落ち着かせたのか? ぜひ映画のなかでお確かめください。

双子パンダが産まれました! 

September 15 [Mon], 2008, 14:02
和歌山から嬉しいニュースが届きました
9月13日の朝、アドベンチャーワールド(和歌山県)で、双子のパンダが産まれました
お母さんパンダは、ラウヒン。
「パンダフルライフ」に登場するリュウヒン、シュウヒンの姉パンダです。
日本生まれのパンダが出産するのは、日本で初めてのことだそうです。

ラウヒンのお母さんのメイメイは、双子を2頭一度に育てることのできるスーパー母パンダなんです。
リュウヒン、シュウヒンも一緒に育ちました。
新米お母さんパンダのラウヒンの子育ても気になりますね。

この双子たちも、パンダの未来につながる、大切な輝く命
元気に成長して欲しいですね。

パンダの子育てや可愛い子パンダたちの成長の様子などが満載の「パンダフルライフ」でパンダ時間をご堪能ください

神様は大股開きで眠る〜「パンダフルライフ」撮影日誌〜(19) 

September 12 [Fri], 2008, 22:05
2007年 10月31日 晴
 久しぶりに産房を訪れました。前回のロケから二週間ほどしか経過していないのに、子供たちはまた一段と大きく成長しています。この時期、天気のよい日には子供たちを中庭に連れ出し運動をさせます。人間の場合、母親が赤ちゃんを連れてはじめて公園に行くことを公園デビュー、なんて言いますが、さしずめ中庭デビューです。6月生まれのビンビンの子から、8月生まれのアルヤートの子まで、生まれた時期がまちまちなので、その成長の度合いもずいぶん違います。一番小さな子は、まだはいはいも出来ません。身体が一番大きいのは7月5日生まれのシューチンの子。6月30日生まれのビンビンの子は一回り小さく見えますが、順調に育っています。そしてついに歩きました! 後ろ足に力を込めてよちよち歩くその姿! 見つめる飼育員たちの表情も自然とほころびます。前だけを見つめて、他の子が寝てようがおかまいなし。よけて歩く、なんて器用なことは出来ません。強引に乗り越えて、ひたすら前進です。そんな様子で30分ほど歩き回ったでしょうか、疲れてしまったのか、ぱたりと動きを止めたと思ったら、ごろりと横になり眠ってしまいました。小さいのから大きいのまで、身体を寄せ合ってすやすや。子パンダの寝姿に、秋の日が降り注ぎます。

神様は大股開きで眠る〜「パンダフルライフ」撮影日誌〜(18) 

September 10 [Wed], 2008, 20:00
2007年 10月30日 晴
 今日も隆浜と秋浜の検疫場を訪ねました。朝8時、飼育員の張さんが竹を運び入れると、待ってましたとばかりに手を伸ばす双子。午前中いっぱい4時間かけて、ゆっくりと食べ続けました。お腹が一杯になったあとはもちろんお昼寝タイムです。

 それにしても隆浜と秋浜はほんとに仲のよい双子です。食事の時は寄り添って、寝る時も寄り添って横になります。おっとり型の隆浜とやんちゃな秋浜、という個性の違いは新天地でも相変わらずで、ごろりと横になった隆浜の上に、秋浜がのりかかって眠ろうとします。さすがに重いのでしょうか、下敷きになった隆浜は「クーン、クーン」と鳴き声を上げるのですが、秋浜はお構いなし。そのうちあきらめてしまったのか、それとも眠気に負けたのか、隆浜は下敷きになったまま目を閉じてしまいました。秋浜はというと、この上なく気持ちのよいパンダ枕を手に入れて、大満足。静かな飼育室に、双子の寝息が響きます。隆浜と秋浜は、世界で初めて、生まれてからずっと一緒に育った双子。乳をもらう時も一緒、母と別れて独立してからも一緒に生きてきました。そして今回、中国に渡ったのも一緒。新しい環境でのストレスが心配されていましたが、二頭一緒ならばどんな困難も乗り越えていけるのかも知れません。
プロフィール
  • ニックネーム:パンダフルライフ
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白黒のツートンカラーに、もこもこしたぬいぐるみのような体。
絶滅の危機に瀕しているのに、なぜかのんびりとぼけた動物界のアイドル、癒し系No.1!
それがジャイアントパンダ。これまであまり知られていなかったパンダの暮らしぶりを 余すところなく描く感動のドキュメンタリー映画です。

2008年8月30日(土)全国ロードショウ
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