原爆映画について原爆映

February 21 [Fri], 2014, 7:20
みなさんは昨日の「報道ステーション」の「二重被爆者、故・山口彊さんの特集」をご覧になられましたでしょうか? この特集の中で個人的に一番興味深かったのは、あのジェームズ・キャメロン監督が原爆映画を本気で作ろうとしていることでした. 先日のニュースでキャメロン監督が広島と長崎に落とされた原爆に関する映画製作に動き出したということは聞いてましたが、まさかその裏側にこんな真摯なるドラマと強い思いがあるとは本当に驚きでしたよ. でもこの特集を見て思いました. きっとジェームズ・キャメロン監督なら世界が驚く以上の、そして世界が震撼する以上の歴史的な映画を作ってくれると. そして多分キャメロン監督は広島か長崎かを描くのではなく、両方の被爆地を描くのではないか. つまりはもしかしたら故・山口彊さんをモデルにした二重被爆者を主人公にした映画を撮るのではないかとも思いました. ともあれ、この映画だけは是非とも見てみたいものです. しかし日本人としてはちょっと複雑な気持ちもするのも確かなんですよね. だって原爆を使用し、今もなお原爆投下は正当だと主張する国の映画監督が原爆を批判する映画を撮るんですから. 本来ならこういう映画って被爆国である日本が作らなければならないもののはず. 『硫黄島からの手紙』 のように他国の監督に描いてもらうべきではないテーマだと思うんですよね. でもなぜ日本でこういう映画が撮れないのかと考えると、私はこういう映画を作れる監督や脚本家がいないとは思えないのです. むしろこういう映画の企画が上がってもゴーサインを出せるプロデューサーがいないのだと思います. もっと突き詰めて言えば、そういうプロデューサーがいない背景にはこういう映画が日本では最低限ラインを超えるだけのヒットさえもしないという現状、つまりは日本の映画に対する認識がまだまだ「娯楽」止まりであり、「芸術」として認識しているのは映画好きだけになっているからではないかと思うのです. そして仮に邦画で原爆映画を撮ったとしても、多分「こんな残酷な映像を見せて」とアホなことを抜かす奇麗事大好き人間が多数出現すると思います. そして「こういう映画はちょっと・・・」と言って見に行かない人も多くなると思います. 逆にハリウッド映画なら「芸術的だ」とか「さすがハリウッド」とか言って賞賛しまくる何も分かっていない人が多数出現すると共に、「アメリカが原爆を描いていることに興味がある」という理由で映画館に足を運ぶ人も多いと思います. でもこれって明らかにおかしくないですか? 日本人のアイデンティティーはサムライだけなのか? 負のアイデンティティーは完全無視されてしまうのか? って思いませんか? そう考えると日本の市場の未熟さには悲しくなりますが、それでも、いやそれだからこそ天下無敵のヲタク監督ジェームズ・キャメロンには是非期待したいです. そしていつかこの日本も負の歴史を堂々と映画化できる市場に成長するといいですよね. Nike ちなみにもうすぐ15年を迎える阪神大震災を真正面から描いた映画が未だに一本もないのも、こういった日本市場の未熟さ故なんでしょうか? 深夜らじお@の映画館 は映画は「娯楽兼総合芸術」だと思います.