新旧ARS 

2008年01月01日(火) 23時03分
「何で俺が」
「つべこべ言わずに黙って来なさい」

仲良くボクらが話してる後ろから不満げな声とぴしゃりとそれをさえぎった声と。やっぱりこの二人を呼んだのは良くなかったかなあと思っていたのだが。

「仲よさそうだね〜、あの二人」
「だねー」
「…どこがですの」
割とのんびりとそれをネタにしつつ会話していた。まぁいいじゃん、とラフィーナの突っ込みを流しながらアミティは寒いねぇ、と呟いた。シグが同意の音を上げた直後にくしゃみをしたのだが心配するべきなのに3人で笑ってしまえば彼もつられてあははーと笑うものだから歩いていた道が少し賑やかになった。
暗くまだ冷たい地を進むとようやく目的地にたどり着いて。気がつけば後ろで口論が聞こえなくなったから何かと思い振り返れば半分瞳を閉じたままのシェゾがルルーに無理やり引きずられていた。たんこぶとか傷とかはなかったのでルルーに気絶させられたというよりは彼が睡魔に勝てなくて倒れかけたのをつれてきたんだと思う。ついた、と5人いっせいに思わず声が出た。

10分ほど待った後に、目当てのものが姿を現した。夕闇が急に光を持ったのに気づいたのだろう、首根っこを掴まれたシェゾも瞳をぼうっと開けてそれを見ていた。いつもより大きく見えた朝日が海岸を赤く彩った。

***

あけましておめでとうございました。たぶんこれに少しだけ足してアンケ小説にしてみます。
まさか新と旧のARSが同点2位だったなんて誰が想像したんだ。

シェ←アル←サタ 

2007年12月15日(土) 20時58分
終わった、

小さく溜息をつく。つと自分で作り出した水晶球を眺めれば世界の現状が現れた。何も抵抗しないでただそれを受け入れる人々、彼らは涙を流し、笑いかけることも何も無く。ただ一点から灰色の世界に変わりゆくその波に流されるときを逃げずに待ち続けていた。
なんて人間達だ、と吐息のような呟きが勝手に漏れた。世界が終わることになろうと、たとえそれが誰かの仕業であろうとそれを受け止める力に。逆らえないものには逆らわず、逆らえるものにはとことんまで逆らおうではないかと、全くのそれだ。弱いものだ、人間は。そして自分も。

これがアルル・ナジャと名の一人の唯の少女が起こしたことだろうとは恐らく私以外は知らないであろう。否間違えた、唯の少女ではない。しかし普通の人間である、なんの変哲も無い見習い魔導師だ。それでも唯の少女ではない。何故か。私のような高等に位置する魔族の者だとしてもそれを見分けることはこの生涯そう簡単に出来るわけではない。己だけが、知っているそれだ。
あの娘はただ優しいだけではない、人を惹きつけている。美少女が持つ体格やそういうものではなくて、自分でもまだはっきりとは言えないものだが。そう例えば、彼奴とか。


恐らく未来でもこれが彼女の起こしたこととは私と当人以外は誰も知らない。少女は彼に干渉しすぎた、彼を愛してしまうまでの感情を抱いてしまい、また同時に私も彼女を愛してしまった。何故かって、理由はわからないが。
それが彼女の裏面を引き出した、それだけだ。人に尽くそうとする母性のような感情が秘めた内なる感情、運命を紡ぐ者への激しい怒り。それに流され続ける彼を眺めるだけの他人だという存在を知ったことによる、哀しみ。イコール、彼女が創り出す願い。シェゾを、あまりに愛しすぎたから。その願いに彼女が彼に対する感情と同じものを彼女に抱いた、私は勝てない。アルルを、あまりに愛しすぎたから。
愛しさは恐ろしいものだ、逆らえないものにでも無理やり逆らおうとするのだから。そう例えば一人の人間が世界を、

(哀しみがなくなるなら喜びなんていらないだからボクは)

世界を、壊すなんてことをしたりとか。

**
サタン視点。ぐちゃぐちゃでごめんなさい

クルラフィ 

2007年12月11日(火) 22時16分
「…クルーク」
「、早く、来てよ」

クリスマスパーティが始まるよ、と。夜闇の世界の中で遭遇したのは15、16程度の男女。彼女を見つけた少年は手を振って呼んだ。しかし二階の彼女の自室から返ってきたものはといえば行けないと言い放ち、一瞬ちらりと懐かしい学校の方を見つめくるりと180度体を反転させ去ろうとした。その態度に唖然としながらも何してるんだ、と声を無理やり絞り出した。早く学校に来て、と。皆、集まってるから、と。ちらり、と黒い影が顔を横切った気がした。
ラフィーナの姿がそこから消え、やがて大きなその家の玄関から先ほどの彼女が姿を現した。水よりも透き通っている声音が、クルークを貫く。

「何で来なきゃ行けないのよ」
は、と彼の口から間の抜けた声が漏れた。てっきり学校へ集合してくれるかと思っていたのだがさらりとそれは拒まれたようだ。思わず彼女の瞳と目が合った瞬間、違和感を覚えた。つい半年程前に学校の卒業式の時に喋りあった瞳とは、どこからどう見ても別のものだ。

冷たい、冷え切っていた。氷のように何も感情を持たないような瞳が、無慈悲に自分を映し出す。全くと言って良いほど動かなくなり思考をめぐらせるので一杯一杯のクルークを見つめ、そして、唇をそっと動かして

(お願いだから、)(近づかないで)
(これ以上私に干渉しないで)
(貴方とはこれ以上想い出を作りたくないの)
(あと少し経てば私は貴方と一切、)


「何があったんだ?」
突然何かを呟いて、その場で崩れ落ちた彼女を抱きかかえるような形にして支えると感情溢れる瞳に涙が溢れているのがわかった。思わず問いかけてしまったクルークの翡翠球を瞳に映した少女は、ただ力も入らず瞳から流れるそれも止めることすら出来なかったが、精一杯に呟く。
「…お父様が、」
引っ越す、と。その言葉は掠れて白い吐息にしか変わりなかったような小さいものだったがきちんと届いたそれは何時?という質問を持ち帰ってきた。あさって、と答える。だから、と続ける。

「これ以上泣きたくないから」

ごめんなさい、と。最後にほんの数秒、彼に身を寄せて踵を返しまた扉を開けて雪の中冷たい家の中に戻ってきた。抵抗しがたいその背中に押されて、結局彼は何も言えずに立ちすくんだ。

***
クルラフィx年後。多分x=2ぐらい。
お嬢様とかそういう人っていつか親とかの仕事とかの都合とかで引っ越すものだと思うんです多分。
…とか多いな!

ツンデレ要素どこか消えてる気がする絶対。けどもうどうでもいい。クリスマスが近づいてますねって話。

シェ←アル 

2007年11月30日(金) 22時20分
どかんと、爆発音。
揺らぐ、空間。
光る、闇魔導。


彼の放つ全てが大好きで仕方なくて戦い続けるのだ、ともう気づいたときは引き返せないところまできていた。結局臆病なボクは告白なんてできやしないものだから、まるでコミュニケーションのようなこの毎日繰り返される戦いが、大好きだった。ボクはシェゾと戦うとき、君が力を入れないで戦っているのも、君の本当の力がどれ程強いのかも知っている。知っているからこそ、ボクは本気で戦わなければ、この永遠は繰り返されないのも知っている。
偽りの永遠を何故ここまでして願おうとしているのかと、もう随分と前からそれを問い続けていた。本当はその答えをボクはとうに掴んでいたはずなのだけど。それに羽をつけて逃がすのだ、ボクが偽りに頼り続けてるまで、それは恐らく彼を殺すまで。

けど、まだちょっとそれまでには早いはずだと言い訳をする。その時期が来るまで、できればもうちょっと彼と過ごせる時間が欲しい。彼がボクの魔力を望んでいるように、ボクだって願いがあるのだから。
どかんと、爆発音。彼の呻き声。走りながら駆け寄ってヒーリングをかけて出来るだけ精一杯に微笑んだ。ボクの顔に貼り付けた笑顔があまりにも近い未来に起こるそれによって歪められていませんように。


「またボクの勝ちだね」
「…うっせ」

(数週間後か、数日後か、明日か数時間後かはわからないけど、)

もう、時間は殆ど残されていない。

***

10000HITリクエスト「戦うシェアル」
シリアスにやってみろ!と脳内の神が仰ったのでやってみたらどうもシェアルになりきってない!

シェアル 

2007年11月29日(木) 16時27分
ただ我武者羅に進んできたその彼の人生は過去の記憶と言う存在が無い。だから彼はただ未来を見つめることも無く過去を見つめることも無くただ今出来る事をしているだけ。何の感情も映さぬその碧の瞳に色々な者の心を取り込んでいきながら。
そんな彼に薄弱な自分は何が出来るのだろうか、何をすれば彼が喜んでくれるようなことになるのだろうか。恐らく何も、無い。彼はもしかしたら喜ぶと言う感情、それ自体を知らないのかも、しれない。
彼が魔導師になる前は恐らくあったのだろうと思う、涙も笑顔も全て。ただ闇の魔導師になった瞬間に記憶を自分から飛ばしたのだ、多分。
彼が、その時拒んでいた闇の魔導師という存在以外の何者でもないという実感を感じてしまったからなのだろうか。自分の存在が誰にも必要とされていない、その寂しさが。

サタンに聞いた事がある。彼は誰にも愛されぬそして嫌われる、そのような存在なのだと。母親には何の感情も与えられず、父親からは母を奪い合い、どちらとも彼を視界に入れてなかった、そういうことだ。
だから、せめて。僕が、できるだけ。


「何だ」
「…大好きだよ、シェゾ」

(彼が一部の感情を失っているとしても、せめて愛することができるなら、)

**

一時期おいておいたんですが短すぎてログ行き。
P R
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