沖縄の離島広がる入島税、環境保全など目的(読売新聞)

April 20 [Tue], 2010, 6:22
 沖縄県・慶良間(けらま)諸島の渡嘉敷村が2011年4月から、環境保全などに充てる費用を捻出(ねんしゅつ)するため、島に入る観光客や村民から一律に1人100円を徴収する「環境協力税」を導入する。

 同諸島の座間味村も同時期からの実施を目指して検討を進めている。国内で環境協力税を徴収するのは、同県の伊是名(いぜな)、伊平屋(いへや)両村に続くものだ。財政難に悩む離島で、じわりと導入が広がっている。

 環境協力税は、法定外目的税で、離島の場合は「入島税」とも呼ばれる。

 渡嘉敷村は昨年12月、議会が環境協力税条例を可決し、今年3月、総務省が創設に同意した。

 那覇市を出発し、渡嘉敷島に着く村営の高速船やフェリーの料金と、村の無人島「ナガンヌ島」に観光客らを運ぶ船の料金にそれぞれ100円を上乗せする。公平な税負担のため、村外に出かけて帰ってきた村民からも徴収する。ただし、中学生以下と障害者は免税とした。

 慶良間諸島は世界的なダイビングスポットとして知られ、渡嘉敷村を訪れる観光客は年間約12万人に上る。村民は約700人。村は年間約1000万円の税収を見込み、砂浜の清掃、サンゴを食べるオニヒトデの駆除、公園、観光施設の整備・維持費などに充てる考えだ。

 同村への観光客は1年前から予約する人もいるため、1年間の周知期間を設けて来年4月から徴収することにした。

 小嶺安雄村長は「渡嘉敷村は島全体が観光地。観光客、村民に負担をお願いしなければ、素晴らしい自然を維持できない。財政難という事情もあるが、環境を守るための前向きな政策と考えている」と話している。

 一方、座間味村は07年、環境協力税創設へ向けて検討を本格化させたが、村民の同意が得られなかったことなどから、一度は頓挫していた。

 しかし、09年に就任した宮里哲村長は、この税の創設に前向きで、村は今月中にも導入を検討するプロジェクトチームを設置する方針だ。座間味村は「導入時期は渡嘉敷村と歩調を合わせたい」としており、来年4月からの実施を目指す。

 日本で初めて同税を導入した伊是名村では09年度、約390万円、伊平屋村でも09年度、約290万円の税収があった。両村とも環境保全などに充てている。

 ◆法定外目的税=地方税法で定められた税目(法定税)以外に、地方自治体が独自に条例で創設できる地方税。税収は特定の行政サービスの実現に充てる。2000年施行の地方分権一括法で制度化された。(山田真也)

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