介護給付等費用適正化事業、「内容を厳密に見直すべき」(医療介護CBニュース)

June 16 [Wed], 2010, 20:29
 厚生労働省は6月10日、「介護給付等費用適正化事業」を対象に行政事業レビューの「公開プロセス」を行った。同省老健局介護保険計画課は、縦覧点検の徹底などを盛り込んだ改革案を提示したが、外部有識者からは「事業内容を厳密に見る必要がある」などの声が上がり、8人全員が改革案では「不十分」と判断。今後の事業の継続については、このうち5人が「継続するが、さらなる見直しが必要」とした。事業の実施状況の把握については、7人が「不十分」と判断した。

 厚労省は、介護給付費や介護保険料の増大を抑制するため、2008年度以降、都道府県や保険者と連携し、▽認定調査状況のチェック▽ケアプランの点検▽住宅改修等の点検▽医療情報との突き合わせ・縦覧点検▽介護給付費通知-などから成る「介護給付等費用適正化事業」を推進している。同省によれば、適正化事業を積極的に実施している保険者ほど、給付費の伸びを抑制できているという。その一方で、取り組み状況に地域差が見られるなどの問題点も指摘されていた。

 席上、介護保険計画課の担当者は、これまでの事業を継承すると同時に、特に介護給付費通知と、医療情報との突き合わせ・縦覧点検の実施を徹底するなどの内容を盛り込んだ改革案を提示。事業の妥当性を訴えた。

 これに対し、筑波大大学院の吉田あつし教授は、「縦覧点検の推進で大きな成果が上がったとしているが、(縦覧点検は保険者が)当然、行うべきこと」とした上で、予算を組んで実施を後押しするのではなく、「(縦覧点検をしていない保険者を)指導すべきではないか」と提言した。

 また、中央学院大社会システム研究所の福嶋浩彦教授は、適正化事業の一環として広報用のパンフレット作成費用を計上している自治体があることを問題視し、「この枠組みでやるのはおかしい。事業の意味が薄れてしまう」と批判。ジャーナリストの岩瀬達哉氏は、自治体の適正化事業の内訳を厚労省が把握し切れていないとして、「(適正化事業の予算として)国から公金が出ている以上、その内訳は当然、把握しておくべき」と述べた。


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最後は副大臣…鬼門・農相選び難航の舞台裏(読売新聞)

June 11 [Fri], 2010, 12:51
 菅新政権の閣僚人事は、家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」を抱える農相ポストがなかなか決まらず、最後まで難航した。

 一方、民主党の役員人事では、小沢一郎・前幹事長が実権を握っていた政策・選挙・カネに絡むポストに「反小沢系」議員を充て、党の「体質」の変化を印象づけた。

  菅氏は手元に17人分の閣僚名簿を用意したが、最後に残った農相ポストが埋まったのは、組閣前日の7日夜になってからだった。山田正彦農林水産副大臣に自ら電話して就任を要請し、山田氏も受け入れた。

 菅氏は農相は当初から交代させるつもりだった。鳩山首相に任命された赤松農相は、口蹄疫対策での初動の遅れを理由に自民党など野党4党が不信任決議案を提出するなど、批判にさらされており、赤松氏自身も「留任はしない」と明言しているためだ。

 しかし、人選は予想外に難航した。野党時代に「次の内閣」の農相などを務めた議員らの名前が、浮かんでは消えた。山田氏の「昇格」案も早くから出ていたが、「赤松氏との共同責任は免れない」という反対意見もあって、調整はぎりぎりまで続いた。

 農相ポストは、口蹄疫対策での「即戦力」が求められるうえ、民主党の目玉政策「農業の戸別所得補償」を実現させる重責も担う。この政策は、2010年度はコメ農家を対象としたモデル事業だったが、11年度からは他の農作物や畜産業、漁業にも対象を広げる予定で、計1・4兆円の財源が必要とされる。党側や農業団体の期待が高まる一方、財源確保は難しく、「板挟み」の立場になるのは避けられそうにない。

 自民党政権で農相が辞任や自殺に追い込まれるケースが続いたこともあり、民主党では「農相ポストは鬼門だ。受ける人がいないのではないか」という声も出ていたが、最後は宮崎県で口蹄疫対策の陣頭指揮を執った山田氏に落ち着いた。(政治部 川嶋三恵子、白石洋一)

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国控訴で原告団「生きる道閉ざすな」 石綿訴訟(産経新聞)

June 07 [Mon], 2010, 9:52
 国の不作為責任を認めて約4億3500万円の損害賠償を命じた大阪地裁の泉南アスベスト(石綿)訴訟判決に対し、政府が1日夜、控訴を決めたことを受け、原告や弁護団からは怒りと失望の声が上がった。先月29日の原告団総会で、原告の高齢などを考慮し、国が控訴しなければ原告も控訴しない方針を決めたばかり。弁護団は「原告の期待を裏切るもので絶対に容認できない」と控訴を表明した。

 平成元年、悪性胸膜中皮腫で夫を亡くした大阪府泉南市の湖山幸子さん(68)は「判決でやっと光が当たったと思ったのに腹が立つ。私たちの生きる道を閉ざさないでほしい」。びまん性胸膜肥厚に苦しむ同市の西村東子さん(71)は「人工呼吸器をつけながら頑張ってきたのに認めてもらえず残念。まだ闘わなければいけないのかと思うと辛い」と話した。

 一方、呼吸器疾患との因果関係を認められなかった阪南市の岡田陽子さん(53)は「自分のことはさておき、国が控訴している間に高齢の原告が亡くなれば、どうやってつぐなってくれるのか」と憤った。

 弁護団の八木倫夫弁護士は「司法判断を踏みにじり、いたずらに被害者の苦しみを引き延ばして、国民の命と健康を守る責務を放棄した」と指弾。「原告らの命あるうちの救済を実現するため、一刻も早い政治による解決を求めて全力を尽くす」と述べた。

 5月19日の判決は、アスベストによる健康被害で国の責任を初めて認め、原告の患者23人(遺族を含め26人)に損害賠償を命じた。

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