February 17 [Sat], 2007, 13:43
これは、ぼくと君との内緒の話。
内緒の内緒。

誰にも言わないって約束。
指切りげんまん。

 

February 17 [Sat], 2007, 13:58
この間の日曜日、ぼくは、野球の練習試合が雨で中止になって、あんまり退屈だったから、部屋のベッドにもぐりこんで、うとうと昼寝をしかけてたんだ。そしたら、どうも、ぼくのへそのあたりから誰かの話し声が聞こえてきた。

「誰だろう!?」

そう思って聞いていると、どうやらそれは、ぼくのへそのゴマたちらしい。


・・・・「おっと、いけない。
   ぼくの名前は健太。小学四年生。覚えといてね。」

 

February 17 [Sat], 2007, 14:05
今まで、へそのゴマなんかと話したことなんてなかったんだけど、あんまりブツブツ言ってるもんだから、
「何の話だろう!?」と思って、とにかく聞いてみることにした。

すると、どうやら、ぼくのへそは、何かの秘密組織の隠れ家になっているらしく、とにかくすごいものが隠されていて、とてつもないところへ通じている、ということがわかったんだ。

「うーん。ぼくのへそもまんざら捨てたもんじゃないな!!」

と少し得意になって、続きを聞いていたら、へそのゴマたち、急に小声になって、


「どうやら敵に秘密を知られてしまったゴマ。ゴマったなあ。」

とまるでぼくを敵扱い。


そこで、そこは小指で「ヨシヨシ。」とゴマをすって、何とか続きを聞きだしたんだ。

 

February 17 [Sat], 2007, 14:21
なんでも、彼らはゴマ星からやってきたスパイらしく、ぼくのへそを利用して、地球の秘密をいろいろ探り出したりしているらしい。
中でも、ぼくたち子どもは情報収集のターゲットになっていて、とにかくマークされているようだ。

「またがんじがらめにされちゃうのかあ。」

と今度はため息が出てきた。

ため息まじりに思わず大きな息をしたら、ゴマ星人たち、次から次へと、ぼくのおなかの上に出てきて、くすぐったいやら、気持ち悪いやらで、もう大騒動。

「とにかく静かにしてくれよ、何でも教えてやるからさ。」

とあやまったら、なんとかコチョコチョ攻撃の手はゆるめてくれた。
そこで落ち着いて、へそのあたりをよーうく見ると、そいつらの顔ったらおかしいのなんのって。
思わずふき出しそうになってしまった。

・・・(これはゴマ星人たちには内緒だよ)


でもまた、相手のごきげんをそこねたら大変だから、とにかくおかしいのをがまんして、もう一度ようく見てみることにした。
すると今度は彼らのリーダーらしい一人を発見。今度はきちんとあいさつしようと思ったんだけど、思わず、

「こんにちはゴマ。」

などと、くだらないことを言ってしまったんだ。

するとリーダーのやつ、急に手帳のようなものをとりだして、なにやらメモをし始めた。
「なにを書いているんだろう!?」と、
のぞきこもうとしたんだけれど、小さすぎてよくわからない。

「虫めがねか、顕微鏡でも、もってこよう。」、と思ったとたん、ぼくの体はへその中にすいこまれてしまった。


5 

February 19 [Mon], 2007, 3:07
まっ暗で、くねくね曲がったトンネルみたいなへその穴をグルグル回りながら、進んでくと、とにかくだだっぴろい野っ原に出た。

どうやらここがゴマ星人たちの秘密のメモの隠し場所らしい。でも、どこを見渡しても建物らしいものは見当たらないし、
しかも、さっきまでウジャウジャいたゴマ星人たちも一人もいなくなっている。大きな声で

「ゴマ星ー人ー」

と呼んでも何の返事もない。

あきらめて少し下を見たら、野っ原の地面がもぞもぞ動き出した。
「何だろう!?」と思って、どんどんほりすすんでいくと、それはもうビックリ。


キラキラ、ピカピカ光り輝く、不思議な石っころがいっぱい。
どうやらゴマ星人たち、石っころに変身したらしい。もうぼくは夢中になってほりすすんだ。

すると、どうだろう。

キラキラ、ピカピカ光り輝く不思議な石っころたちは自由自在に動き回って、スゴイ建物をどんどんつくり始めた。ぼくは、ウットリ見とれて、口をあんぐりあけたまま、ただただボーッとしていた。

6 

February 19 [Mon], 2007, 23:41
どれくらいの時間がたっただろう。すっかり不思議な街ができあがった頃、はっと気がついたぼくは目の前の一匹!?いや、一人のゴマ星人と対面した。今度は話もちゃんとできた。

「はじめまして、ぼくは健太。君の名前は?」

「ぼくは、このゴマ星に住んでいるピカキラだよ。さっき健太君が会ったリーダーは、ぼくのおじいちゃんなんだ。」

「ふうん。そうだったのかあ。それにしても、ピカキラのおじいちゃんたち、すごい力をもっているんだね。」

「そうだよ。おじいちゃんは本当にいろんなことができるんだ。」


「ぼくのおじいちゃんは、もう死んじゃったから、なんだかうらやましいや。」



そんなことを一緒にブツブツ話しているうちに、二人はすっかり仲間。お互いにいろんなことを心にメモしていったんだ。


「あっ。そう、それだよ。君のおじいちゃんたちの秘密メモ。それを知りたくて、ぼくはこんなところまできちゃったんだ。」

「そう!?そんなメモ、おじいちゃんたち、もっていたかなあ!?」

とピカキラは、とても不思議そうな様子。


「うん。わかった。とにかく、おじいちゃんに聞いてみるよ。でも、おじいちゃんたち、一体どこに行ったんだろう?」


すると、どこからか風の音がして、ぼくたち二人は、ヒューッと、どこかへととばされてしまった。


何だか水の音が聞こえる。

7 

February 20 [Tue], 2007, 1:22
「あれっ、ひょっとしてぼく、昼寝しながらおねしょでもしちゃったのかなあ!?」

ドキッとしたぼくは、自分のフトンをごそごそと探ってみた。

「まさか、いくらぼくでも、そんな失敗はしないよな・・・。」

と思いながら、フトンをのぞきこむと、なんと、スゴイ地図。どうやらものスゴイ失敗をしてしまったらしい。ピカキラに見つかったら大変、とあわてて地図をかくしたんだけど、ピカキラはそんなことおかまいなしな様子で、

「健太君、スゴイ地図だろう!!これ、ぼくたちゴマ星人がつくったんだぞ!!」

と、みょうに得意になっている。

「へえ、そうだったのかあ。てっきりぼくは・・・・、」

と言いかけたとき、部屋の外からとなりのカンちゃんの声がした。


「健太君、どうしてる?雨も上がったみたいだからお外で遊ぼうよ。」


・・・・(カンちゃんというのは、ぼくの幼なじみの同級生。一応、女の子。)


「うん、わかった。今すぐいくよ!」

ぼくはできたばかりのとにかくスゴイ地図ブトンをかかえて、部屋の外へととびだした。

8 

February 21 [Wed], 2007, 8:50
「なによ、これ!」

カンちゃんはぼくの地図ブトンを見て大笑い。

「小4にもなってなさけないんだから!!」


「ち、ちがうんだよ、これは・・・・」


ぼくは必死になってゴマ星人たちのことを説明した。でもカンちゃんはいっこうに信じてくれない様子。だからもう言い訳するのも嫌になって、一年生のサッちゃんとリュウくんをよんで、この地図ブトンを鑑定してもらうことにした。

「ね、サッちゃん、リュウくん、これはゴマ星人たちのつくった地図ブトンに間違いないよね!?」

ぼくはおそるおそる聞く。


「うん!これは、そのゴマ星人たちがつくったスゴイ地図に違いないよ!!!」

さすが一年生のサッちゃんとリュウくん。

二人はぼくの地図ブトンに太鼓判をおしてくれた。その様子をそばで見ていたピカキラたちも、ようやく一安心。

「とにかくみんな。この地図ブトンにのって、ぼくたちのゴマ星に行ってみようよ!!」

と声をかけてくれた。


「うん!わかった!!」

ぼくとサッちゃんとリュウくんははりきって、でもカンちゃんはまだ半分信じられないといった様子で、地図ブトンにのりこんだんだ。

9 

March 12 [Mon], 2007, 2:33
「この地図、ゴマ星の地図なんでしょ?」

カンちゃんは聞く。

「うーん。ぼくにもよくわからないんだけど、随分遠くて広そうな星だね。」


「この印はなに?」


「きっとピカキラのおじいちゃんたちがいるところだよ。」


「ピカキラのおじいちゃんって何が好きなのかなぁ。」


「わたしのおじいちゃんはつりが好きよ。」


「ぼくのおじいちゃんは絵を描くのが好きなんだ。」



リュウ君も、サッちゃんも、おじいちゃんのことをよく知っている。ぼくはおじいちゃんのことをあんまり覚えていないもんだから、何だか少し、しんみりしてしまった。

10 

March 16 [Fri], 2007, 2:41
少しすると、目の前に、本当にフトンの地図そのままの形をした、へんてこな星が見えてきた。


「ゴマ星へようこそゴマー!」

大歓声がして、これまた大きな打ち上げ花火がドッガーン、と打ちあがった。それからゴマ星の入り口がパックリと口をあけて、中から、ぼくが最初に出会った、とにかくおかしくてたまらない顔をしたゴマ星人たちが、わんさと出迎えてくれた。



「あ!おじいちゃんたちだ!!」


と、うれしそうなピカキラ。

でも、地図ブトンにのっていたみんなは、その出迎えてくれたゴマ星人たちの顔をみたとたんおかしくておかしくて、それはもう大笑い。

あんまり笑われるもんだから、ピカキラのおじいちゃんたちはちょっとすねてしまったようだ。

でも、こっちに悪意がないことがわかると、すぐに機嫌を取り戻して、


「そんなに笑わなくてもいいゴマー。」


なんてゴマかしながら、ごま星をあちこちと案内してくれることになったんだ。

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