寒い冬

January 25 [Fri], 2013, 19:42
今年は、夏は猛暑で冬は厳冬。
思えば大晦日のあたりからとても寒くなったように思う。
ちょっと外に出て寒いなと思い家に帰るとMISIAが私が行ってみたいと思っていたナミブ砂漠で歌っていてそのギャップに驚いた。
先週は大雪だったし。
未だに道の片隅の残雪を見るに雪国と言われている場所に住んでいる人はさぞ大変だなと苦労がしのばれる。
でも異常気象とテレビで言っているけれど暖冬もあれば厳冬。猛暑もあれば冷夏もあるのが自然というものでここ何年かをトータルで考えれば異常気象というわけでもないと思うのだけど。
ちょっと寒い年もあれば暖かい年もあるものだと思う。
私の記憶では去年は暖冬で冬野菜が高いというニュースをキャスターがやっぱり冬は寒くないとダメだとか言っていたが、今年はこんなに野菜も育たない寒さがどうとか言っていて、この人は結局どう思っているのか?
ニュースになればどうでもいいのかなと思った。

深い疵

December 29 [Sat], 2012, 19:51
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ドイツのミステリー。舞台は当然ドイツでフランクフルト近郊のホーフハイムという街でオリヴァー・フォン・ボーデンシュタイン首席警部とピア・キルヒホフ警部の男女コンビが事件にあたる。
2007年の春にアメリカ政府の顧問として活躍したダーヴィト・ヨーズア・ゴルトベルクというホロコーストを生き残ったユダヤ人の老人が射殺された。
彼は跪いた体勢で頭部を撃ち抜かれるというあたかも処刑のような状況だった。
現場には「16145」という謎の数字が記されていた。
捜査を担当するのは、オリヴァー・フォン・ボーデンシュタイン首席警部とピア・キルヒホフ警部をはじめとするホーフハイム刑事警察署の捜査11課。
そして検死によってゴルトベルクの過去におけるとんでもない事実が分かる。
そんな中ゴルトベルクの周囲では次々と殺人が起こる。被害者たちは、貴族の出身で実業家のヴェーラ・カルテンゼーという女性とも深く関わっている事が判明するが何故か警察の捜査に非協力的である。
彼らの過去を辿ると驚愕の真実が浮かびあがる。
ホロコーストという呪われた過去を題材に前半はゴルトベルクとヴェーラたちの謎が、後半は隠されてきた悲劇とその当事者の波乱に満ちた運命が明らかになる。
謎が謎を呼んで、作者の仕掛けたミスリードもうまく機能している。
最後に待っている真相とカタルシスは心地いい読後感だ。

ソロモンの偽証

December 23 [Sun], 2012, 21:50
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クリスマスの朝に城東第三中学校2年の柏木卓也が学校の屋上から転落して死亡した。
いじめが原因で不登校になっていた少年の死は目立った外傷もなく自殺と結論付けられた。
しかし学校に告発文が届く。
あれは自殺ではなく殺人だ、それを目撃した、と。
その犯人とされたのは校内でも札付の不良として知られた3人組。
彼らは自殺した少年を不登校に追い込んだ原因となったいじめを行っていた。
ひょんなことからこの事実は全国ニュースとして取り上げられて渦中の中学校は注目を集める。
亡くなった少年の在籍していたクラスの学級委員藤野涼子は、3年の卒業製作で学校裁判を行おい真相を明らかにしようと提案する。
柏木卓也がどのように死んだか誰が告発文を出したのかは第1部で早々に明らかになり、いじめを行った少年たちの実態も第2部で明らかになる。
ここまで読んで第3部で何を明かすのだと思うのだが、この迫真の裁判シーンが続くここが最も面白く心揺さぶられる展開で、宮部みゆきの最高傑作といっていいと思う。
ページをめくる手が止められないくらい面白かった。

死せる獣

December 15 [Sat], 2012, 11:19
小学校の体育館に処刑のように5人の男の死体が吊されていた。
その知らせを受けコペンハーゲン警察殺人捜査課課長コンラズ・シモンスンは突然休暇から呼び戻される。
捜査によって明らかになる殺された男たちの正体。殺された男たちは皆が幼児性愛者らしい。
新聞にその事実がスクープされるとデンマークでの刑の軽さへの批判や犯人擁護の世論が高まり警察への逆風が吹く。
ついにコンラズは犯人をおびきよせる為にある罠を仕掛けて犯人逮捕を試みる。

最近翻訳が増えている北欧ミステリー。確かにミレニアムとか特捜部Qとかマンケルのシリーズなどの良作が次々に紹介されてどれも良かった。
それでこの作品なのだけど、体育館の死体と最初にインパクトのある始まりで前半は良かった。
けれどキャラクターが類形的でインパクトがないしストーリーのテンポもあまりよくない。
ミステリーも早々に構図が見えてきて、最後に一捻りあるのかと思いきやあっさりと終ってちょっと物足りない気がする。
翻訳はフランス語からの重訳のようだけどデンマーク語なら同じゲルマン語系のドイツ語からの翻訳の方がいいと思う。

フリント船長がまだいい人だったころ

November 10 [Sat], 2012, 12:17
フリント船長がまだいい人だったころ ニック・ダイベック 早川書房
アメリカのワシントン州の小さな港町ロイヤルティ・アイランド。
男たちは漁船をアラスカに向かわせカニや鮭を取って生計を立てている。
ここで一人の男が亡くなる。この男がここの全てを握っていたことにその町の皆が知るのは彼の死後である。
相続人は全ての漁船、加工工場、漁業権を日本人に売ることを決意したのだった。
この話が俎上に上がってから大人たちの間に急速に広がる暗い雰囲気。
そんななかで14歳のカルは、船長である父をはじめ大人たちが行った犯罪に気づく。
ミステリーのレーベルで出ている作品だがこれはミステリーというより青春小説だと思う。
ミステリー的な部分は重要ではなく(容易に想像のつく真相)、むしろその犯罪を知ったカルとその友人が味わった人生の苦さこそがこの小説の焦点だと思う。
思春期の少年の正義感と家族を巡る苦い感情がせつなく伝わる。
青春小説としてベストかといえばそこまでともいえないしミステリーとしては中途半端で評価に迷うが、この作家のデビュー作ということで今後の作品も期待できそうだとは思う。

特捜部Q Pからのメッセージ

October 27 [Sat], 2012, 12:07
特捜部Q ―Pからのメッセージ― ユッシ・エーズラ・オールスン著/吉田薫・福原美穂子訳

デンマークのコペンハーゲンの警察にある特捜部Q。
ここは未解決事件を専門の部署である。
今回持ち込まれた事件は遠くスコットランドから持ち込まれたボトルメール。スコットランド警察の不手際で7年放置された末にようやく開けられたボトルには助けを求める手紙が入っていた。しかし手紙の損傷は著しく内容の解読は難しいが、どうやら誘拐されて助ける求めているようだ。
調査を行うものの事件の痕跡すら見付けることができない。
一方、現在進行形で行われようする閉鎖的な新興宗教の信者をターゲットにする誘拐事件。
なにやら後ろ暗いトラウマをもつ犯人がある一家をターゲットに誘拐を実行しようとする。
この二つの事件は互いに交差して…
シリーズ第3作目で前2作からのお馴染みなメンバーが今回も活躍。
マーク警部補は相変わらず別居した妻やその連れ子との関係に振り回される。アシスタントのアサドは今回も影のある行動を取っていて、ローセに至っては今回思いもよらない裏の顔を見せている。
やっぱりミステリーはプロットと構成が重要だなと思わせる内容で次々と畳み掛けるように証拠と証言が集まって2つの事件の真相が明らかになっていく。
読みごたえのある内容でボリュームはあるもののテンポもいいのでクライマックスまでノンストップで一気に読める。
最後までうまくまとまっていてミステリーとして充分納得のいく結末だ。
ただこのシリーズの犯人は、3作ともサイコな人物でワンパターンなので次作では、そこは捻って欲しいなと思う。

海賊とよばれた男

October 19 [Fri], 2012, 19:26
参考文献をみると国岡商店を率いる国岡鐡造のモデルになっているのは出光興産の創業者出光佐三なのだろう。
つまり海賊とよばれた男は出光佐三で彼の一代記ということになるのだが上下巻で描かれる彼の信念や生き方は確かにインパクトがあって小説にしたいと思わせるのは分かる。
この小説のメインになるイランで革命が起きて経済封鎖されるなかにリスクを厭わずなけ無しのタンカーをイランまで乗り入れて石油を買い付けてイギリス軍艦が没収するべく警備するなか潜り抜け日本に石油を運び込んだというこの事実は非常にドラマチックな快挙で読んでいて思わず手に汗握る国岡鐡造の一番のクライマックスだ。
また外資系メジャーに支配された石油業界を打破すべくさまざまな妨害を乗り越えていくさまはとても面白い。
国岡鐡造の功績は疑いようのない事実でそれは素晴らしいと思うのだけど、これに焦点を当てるために国岡を手放しで偉人化しているのはすこしやり過ぎな感じがある。
あと第2部では国岡のこれまでの半生が事細かに描かれているのが1、3、4部の戦後何もかも失った裸一貫からの挑戦」という小説全体のストーリーが一旦ブツ切りになってしまってテンポが悪くなっているようなきがした。
2部はもっとコンパクトにするか、無くてもよかった気がする。

October 13 [Sat], 2012, 12:35
横断歩道の信号が青になったので渡ろうと思ったら、その瞬間に車が急発車してきた。
私の横にいた親子がわーと声を上げたので立ち止まったけれどそのままだったらひかれていたかもと思った。
見ると運転しているのはかなり高齢そうなおじいさんだった。
歩道側の信号が青になったのを勘違いしたのだろう。
ニュースを見るとそんな事故が頻繁に起きていて、こういう大事にならないものを含めるとどれくらいなものだろう。
それで先週の土曜にceatecという家電の展示会に行ったけれど、そこであった自動運転や自動でスペースやラインを検知して駐車までする技術、障害物を自動検知して停止する技術なんかのデモンストレーションをやっていたけれど、確かにこういう技術は必要なんだなと実感した。
しかしこのceatecって去年までは普通の家電がメインだったのに今年は自動車関連のものが大きなスペースを使っていたように思う。
あとなんでもスマートフォンが活躍していたのが記憶に残った。
でもやっていることはあまり目新しくない気がした。
ある会社でスマートフォンを使っていろいろな家電を操作できたり節電できたりするデモンストレーションを見たけどここは去年は携帯電話を使ってやっていたと思う。きっとその前はパソコンを使うとかで一見新しいことをやっているようで実はそれほどインパクトは無かった。
誰もが知っている会社なのだけどこれでいいのかと思った。

双頭のバビロン

September 22 [Sat], 2012, 20:44
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時は19世紀末から20世紀初頭のウィーンそしてハリウッド、上海と世界を巡るミステリー。
ユダヤ系のオーストリア貴族の名門の血を引く双子ゲオルクとユリアンは、引き離されて別々の環境でお互いのことを知らされることなく成長した。
ゲオルクは名門貴族の後継者として陸軍学校へ行くが、そこで決闘騒ぎを起こしてそれにより家から放逐され新大陸アメリカへ渡る。
存在を抹消されたもう一人双子の片割れユリアンは、芸術家の家という精神病院で謎の少年ツヴェンゲルと隠れて暮らす。そこで家庭教師により教育を受けて暮らす。
一見何の接点が起きなそうなこの二人は第一次世界大戦を契機にその運命は翻弄される。
ユリアンは死んだと思われていたゲオルクの代わりに軍に志願して参戦する。
一方ゲオルクは役者そして映画監督としてハリウッドで名を売っていく。しかしゲオルクの影には失われた半身ユリアンの残照がちらつく。
そして動乱と騒擾の20年代。二人は魔都上海で運命は交差する。
ミステリーとしてはユリアンの保護者の死。ゲオルクの持つフィルムを巡る殺人事件などが起きてそれはラストにきれいにまとまるし、二人の双子の隠された結びつきの理由も明らかになる。
しかしそれよりもこの時代を舞台にした濃密な歴史ロマンの圧倒的なインパクトはきれいに組み立てられたミステリーよりもはるかに上回っていて歴史ロマン小説しての満足感が高い。

白ゆき姫殺人事件

September 15 [Sat], 2012, 20:43
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日の出化粧品に勤める三木典子が殺害されるのが発見された。
彼女は白雪姫と呼ばれるような美人OLだった。
そして典子が殺害された直後に同期の城野美姫が休暇届を出した後に失踪する。
後輩の狩野里沙子はそのことを旧知の雑誌ライター赤星に告げることで城野美姫は疑惑の人物として雑誌やネットで大きく取り上げられる。
赤星の取材に喜んで次々に答えていく知人、友人たち。そこには悪意透けて見える。それは記事になるとさらに悪意を増される。
さらに赤星が参加するSNSにも次々と城野美姫の個人情報やプライバシーは悪意をもって書き込まれるのだった。
湊かなえが書く人間の悪意はこういうネットや雑誌でたびたび起きている根拠の無い中傷ともリンクしてよりリアリティーを与えている。
構成も練られているし、伏線もうまく張られていて三木典子の殺害についても真犯人もミスリードが効いていて良かった。
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