せまる、初夏 

August 04 [Tue], 2009, 0:13
「来たっ!」

「本当に…?」

彼は通勤ラッシュの電車内で奥歯を噛み締めた。
鼻息は荒く、冷や汗がながれ、視界は急激に狭まり、しかし聴覚だけは乗り合わせた女子高生達のとめどもない話を鋭敏にとらえており、それが一層彼を苛立たせた。

「あぁ、どうしよう。次の駅で降りようか、いや、降りた事のない駅ではトイレがどこにあるかわからないし、備え付けの紙がない恐れがある。もう少し我慢しよう。三駅ぐらい大丈夫だろう。しかしなんでこんな事になったんだ、そうだ昨日の夜は暑くて寝られなかったんだ、だから今朝は寝坊して牛乳だけ飲んで家を出たんだ、いつもはトイレで新聞読んでゆっくりしてから出るのになあ、牛乳なんか飲まなきゃなあオワッ!キタキタやばいかもまだ二駅もあるよなあにがわたし的にありえへんだよおまえ何様だよこのブサイクほうれみろほうれみろおさまってきたぞざまあみろバカヤロウこのやろうアッまたきた今度は本格的にもれそうじゃんフランソワーズモレソージャンはははモレモナーなんつってモーレソーヤ〜♪モーレソーヤ〜♪」
森末慎二の名曲の替え歌が飛び出したあたりで彼の緊張の糸はぷっつりと切れてしまった。
「漏れ始めたうんこを誰が途中で止める事などできましょうや。」
切腹を命じられた名のある武将のようにいっそ爽やかですらある表情で彼は大量の脱糞を受け入れた。


しかし、うんこは出なかった。
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