虚言症 二 

2007年02月26日(月) 23時15分
あたしと一緒の高校に進学したのは友人五人。
そのうち同じクラスになったのは、小学生の頃からの付き合いの寺本温子と、中学で知り合った白河千代子の二人。

今時の女の子を気取る温子
いつも優しい千代子
そして、ヌリカベの肩書きを棄てたあたし。

入学したての頃は、前と同じように三人でなんとなくつるんでいた。
取り立てて楽しいことも無いけれど、皆それでいいと思えたのだ。
其れは昔から変わっていない。

しかし、しばらくすると転機が訪れた。温子に別な友人が出来たのだ。
北嶋さんと来栖さん。
この二人がまたツワモノで、非常に攻撃的というか、言動が派手というか、無駄に騒がしいというか、低脳というか、馬鹿丸出しというか。まぁそういう類の娘たちなのである。
早くもクラスで一目置かれている彼女達を見て、温子は「怖いよね」だの、「感じ悪いよね」だの、散々陰口を叩いていたくせに、実際話してみるとすっかり意気投合したらしい。

あたしは、気が付くと五人グループの一員だった。

平和な日々に赤茶色の長い髪やら、鬱陶しく光るピアスやら、化粧と香水の甘ったるい匂いやらが侵入してきた。

あたしはその匂いに酔ってすっかり気持ちが悪くなってしまった。


流石にそんな生活が二週間も続けば、もう彼女達に酔っ払うことは無くなった。慣れって恐ろしい。
冷静になったあたしが改めて周囲を見渡すと、あれが復活していることに初めて気が付いた。

あの忌々しい肩書き。

このところ北嶋さんたちに乗せられて、けばけばしさに磨きをかけた温子が、二人に吹き込んだらしい。
流石に高校生にもなればクラス中に広まるような幼稚なことは無いだろう。其れでもあたしは温子を呪った。


彼女達は当然のようにあたしを疎外した。
此方を視てニヤニヤする彼女達を、独りぼっちで睨み付ける日々の始まりだ。

これには元来平和主義のあたしも心底腹が立った。

千代子が連中に見せる、あからさまな作り笑いにも気付かないくらいに。

虚言症 一 

2007年02月26日(月) 23時13分
ヌリカベ。鬼太郎に出てくるあれだ。

一人の人間のあだ名としては、極めてナンセンス。いや、見方を変えればなかなか洒落が効いているとでも云うべきか。

兎に角、其れが小学校時代からのあたしのあだ名。
確か五年生のときに、隣の席に座っていた男の子が考えて、あっという間にクラス中に広まり、いつしか学校中で「ヌリカベ」の名は有名になってしまった。
その辺の男の子よりもずぅっとのっぽ。そのくせぼんやりしてて役に立たない。でかいだけで邪魔になる。

だから、ヌリカベ。

十歳そこらの餓鬼んちょにしては、なかなか素敵なセンスを持っていたものだ。

中学生になっても小学校から一緒の連中は沢山居たので、あたしからその肩書きが消えることは無かった。
男の子の成長期にも負けずにどんどん伸びる身長は、14歳で170センチに達した。
それでもまだ成長は止まらず、ヌリカベは豪勢になる一方だ。
小学生の頃は大して嫌がっていたわけではなかったのだけど、中学生にもなると生意気にもあたしにも思春期というやつがやって来て、皆に馬鹿にされるのが辛くてちょっと真剣に悩んでしまった。
いつになったら成長期は終わるのかしら、と仕様の無いことばかり考えて、何を勘違いしたか努めて猫背で歩くように心がけたりしたものだ。其の姿がまた野暮ったくて、まさしく「ヌリカベ」の名に相応しいものだった。

そんな暗い三年間が終わり、あたしも華の女子高生。
此処らへんは無闇に高校の数が多くて、あたしが進学する高校に行くやつなどたったの5人足らずだった。其れもみんな仲の好いお友達。
これであたしよりも背が高いくせにあたしを馬鹿にする憎たらしい男子とも、キャーキャー煩くあたしを嘲う女子とも、不名誉な肩書きとも、みーんなお別れ。サヨウナラ。

そう、信じきっていた十五歳の春。

あたしは甘かった。滅茶苦茶に甘かった。

自作小説始めます。 

2007年02月26日(月) 23時03分
最初にいったとおり、此方には自作の小説を載せたいと考えております。
まだまだ文章も拙く、構成も滅茶苦茶ですが、読んでいただければ幸いです。

基本的に好きな曲から色々話を膨らませて書くので、タイトルはそのまま曲から拝借いたします。
その点についてはご理解ください。

一発目は椎名 林檎の「虚言症」からヒントを得たものです。
お付き合いください。

改めまして 

2007年02月26日(月) 22時47分
高宮 朔羅です。
本日から本格始動です。
先日お話していた野暮用というのが、実は高校受験でして。今日終わりましたんで。
まぁそんな重要なことを「野暮用」とか言い切っちゃうあたりであたしの駄目人間振りは十分覗えますが(笑)自己紹介をさせていただきたいと思います。

齢:15
職:学生
好きなもの:
・邦楽ロック。愛して止みません★ASIAN KUNG−FU GENERATION・Base Ball Bear・フジファブリック・東京事変・くるり・凛として時雨・チャットモンチー・キャプテンストライダム・NUMBER GIRL・RADWIMPS・木村カエラ等等。
ブログタイトルは勿論NUMBER GIRLより拝借しております。

・本 漫画・小説両方大好きです。どちらかというと漫画寄り(ん
漫画 ハチミツとクローバー・君と僕。・ギャグマンガ日和・BECK・銀魂等。
小説 戯言・The MANZAI・ゾンビーズなどのシリーズもの
    一冊のものでは日日日のピーターパン・エンドロールが一番好きです。

こんな感じの駄目駄目野郎です。

御挨拶。 

2007年02月23日(金) 22時45分
初めまして。朔羅と申します。
他の会社様でもブログやってるふとどきものです。
此方では自作の小話などつらつら書きたいと目論んでおります。
朔羅の野暮用に付き本格始動はもう少し先になりますがお付き合い頂ければ幸いです。

それでは宜しくお願いいたします。
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無気力学生。
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