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中上健次・村上龍 「俺達の舟は、動かぬ霧の中を、纜を解いて / 2004年07月29日(木)
★★★★☆

 在りし日の中上健次と、芥川賞受賞後まもない若かりし日の村上龍の対談とそれぞれの短篇をおさめたもの。
 実におもしろい対談です。パート3まであり、パート1では村上の「限りなく透明に近いブルー」について語り合っています。村上の無愛想な態度がおもしろいです。パート2では、ドラッグとアメリカについて。パート3ではそれぞれの向かう道、文学について対談しています。

 僕が中上健次を読み始めたのはもともと村上龍の影響を受けたからなので、この対談はとても興味深く読みました。

 この対談から二十五年以上経ち、中上の死によって日本文学は滅び、村上は文学とはほど遠いフィールドへ行ってしまいました。そういった意味でこの「俺達の舟は、動かぬ霧の中を、纜を解いて」は奇跡的で非常に価値のある対談本だと思います。

 中上の短篇「神坐」もとても良かったです。では最後にいくつか引用させていただきます。



中上「僕は、自分の小説は爆弾として扱われたいというところがあるな。それでかなわなかったら、具体的に、現実に行くかも知れないけど。(略)つまり、存在とか実存とか、そういうことを言ってる。僕は小説で心を破きたいって感じあるんだ」

村上「僕は爆弾で心を破くという感じじゃなくて、もっと悪い言葉だけど、“しみ通る”ってのがあるでしょう。たとえばね、一年後に絶対自殺しようと決めてる女の子がいるとする。十七歳で。取るに足らないことで、僕らから見れば笑うようなことで、自殺しようと思ってる。その娘が偶然僕の作品をふらふらと読んで、ああ、こういうのもあるのかと思って、踏み止まって、それでまた変な気持ちが起きたら、パッと思い出すようなね」

中上「だけど僕は、君の小説読んでて、そういうのは、あまり感じなかった。ああ、この人はグラスとかなんとかやっても、アメリカがあって、つまり強者があって、それに「ヘイ、ボーイ、カモン」とか呼ばれて、なんだ、チューインガムをバーッとばらまかれるパターンと同じじゃないかという感じだった。(略)僕は寄生しないんだ。僕は自立してる。十年前の僕は自立してる。君は寄生してる」

村上「でもアメリカってなんだというと、よくわかんない。好きとか嫌いとかいっても、よくわからない」
 
   
Posted at 23:36 / その他 / この記事のURL
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中上健次 「問答無用」 / 2004年07月19日(月)
★★★☆☆

まさに至上の作家、中上健次の人生相談本。
若者の不安、焦燥感、エネルギーを描きつづけた中上健次氏の優しさ溢れたメッセージを心に刻め!!

 
   
Posted at 09:20 / その他 / この記事のURL
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