受精方法の選択について

March 31 [Fri], 2017, 16:30
みなさまこんにちは
今回は『受精方法』についてお話しさせていただきます
当院の場合、受精方法は採卵の当日に、患者様と胚培養士が相談して決定します。
「どんな方法があるのか」、「何を基準に決めたら良いのか」などに悩まれることは、初めての体外受精の時はもちろん、2回目以降の体外受精にチャレンジされる時でもあるかと思います。
受精方法の種類やそれぞれのメリットやデメリット、選択のポイントなどを知り、参考にしていただければと思います

@通常媒精法(体外受精、IVF)
卵子が入った培養皿に、調整した精子を入れ、数時間一緒に培養する受精方法です。培養している間に精子が卵子の中に入り受精が成立します。
質がよい元気な精子が多い場合に実施可能です(当院の基準は直進運動精子濃度:1000万/ml以上です)。
正常受精率:約60-70%
◆20組に1組のご夫婦の中には、卵子を通常媒精させても1個も受精しない場合があります(受精障害といいます)。


A顕微授精法(ICSI、IMSI)
顕微鏡下で観察しながら、卵子に細い針を刺し、直接1個の精子を注入する方法です。
精子数が少ない場合、運動率が低い場合(当院の基準は直進運動精子濃度:1000万/ml以下です)、また、通常媒精法で受精しない場合に実施します。
正常受精率:約80%
◆未熟な卵子には実施できないため、採卵した卵子の状態によっては、顕微授精が中止となる可能性があります。
◆顕微授精はオプションとなるため、別途費用がかかります。


BSplit-ICSI(スプリット-イクシー)法
卵子が複数個採卵できた場合に、通常媒精法と顕微授精法を併用する方法です。
例えば5個採卵できた場合、3個は通常媒精、残りの2個は顕微授精にするといった方法です。(間違えやすいのですが、1個の卵子に対して通常媒精と顕微授精の両方を行うものではありません)。
過去の精子の所見にとくに問題が見られなくても、受精障害は起こる可能性があります。念のために顕微授精を1〜2個しておくことで、受精障害によって卵子が全滅するリスクを避けることができます。
初めて体外受精を受けられる際には、この様に受精方法を分けて様子を見るのがお勧めです。


また、よくあるご質問として「受精方法の違いで妊娠率に差は出ますか?」というご質問をいただきます。
受精方法によって胚のグレードや妊娠率、生まれた児の性別や障害の有無に差はないとされています。

受精方法の決定のポイント
・不妊治療歴(過去にタイミングや人工授精で妊娠歴があるかどうか)
・過去の精子の所見(濃度・運動率・精子正常形態率・精子DNA断片化率)
・採卵当日に取れた卵子数
・採卵当日の精子の所見
・以前の体外受精での受精状況(通常媒精で受精が可能か)
・ご夫婦の希望(費用など)


受精方法については、採卵の処置を終えご帰宅される前に、採卵数と精子調整の結果をお伝えし、患者様のご希望をお伺いします。自分たちではどうやって決めれば良いのかわからない・・・という方も胚培養士と相談しながら決めてゆきますのでご安心ください
ご希望の患者様には、事前に胚培養士と個別に相談していただくことが可能ですのでお気軽にお申し出ください。

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