応援メッセージを頂きました#45

April 20 [Fri], 2018, 11:00
当院を卒業された患者様から応援メッセージをいただきました

私は1年ちょっと扇町ARTレディースクリニックに通い顕微授精にて娘を授かりました。
治療は毎回決して楽しいものではありませんでしたが、先生や看護師さんが皆さん優しく明るくてとても救われました。そして一番の心の支えは主人でした。リセットするたびに泣いていましたが、その度に主人が支えてくれて励ましてくれて主人が居てくれたから頑張れました。不妊治療は心も体も本当に大変だけどやはり周りの人の理解や支えが一番大切だなと思いました。先生に「おめでとうございます。妊娠です。」と言われた時、先生の前で恥ずかしくなるくらい泣きました。あの日のことは一生忘れないと思います。今は慣れない子育てに四苦八苦しておりますが幸せいっぱいの毎日です。頑張って本当に良かったです。また時期を見て2人目の卵ちゃんを迎えに行きたいと思っておりますのでよろしくお願いいたします。
〜〜妊娠中やっていた事〜〜
・鍼治療 ・ルイボスティー ・葉酸サプリ



ご出産おめでとうございます。育児でお忙しい中、お便りありがとうございます。あひるちゃんと一緒に入るお風呂、とってもいいお顔してますね。
治療よく頑張られました。いつも穏やかな表情で通院されていたのが印象的です。ご主人の大きな支えがあったからこその頑張りだったのですね。
ルイボスティーを飲まれたり葉酸サプリ、鍼治療と取り組まれていたとのこと。体質改善に色々な事を頑張られていたのですね。生殖補助医療は妊娠に向けてのお手伝いをさせて頂く医療です。しかし、その他にご自身で取り組まれていたことはきっとベビーちゃんを迎えるに当たって大きな手助けとなったことには間違いありません。何より、匿名希望様のベビーちゃんに対する多いが届いたのだと思います。

私たちの役割は妊娠のお手伝いだけでなく私たちに関わられた方が生涯を通じて幸せに過ごして頂くお手伝いすることと考えていますので、育児の上でも困ったことがございましたらいつでもご連絡下さい。
2人目の卵ちゃんも、お迎えに上がられるまで大事に大事にお預かりしていますのでどうぞそれまで安心して娘さんとのお時間をお過ごしくださいね。

助産師 武矢江美

お預かりしている検体の取り扱いについて

April 13 [Fri], 2018, 11:00
みなさま、こんにちは
今回は、お預かりしている検体の取り扱いについてご紹介いたします。
培養室・検査室では受精卵、精子、血液など様々な検体をお預かりしています。胚培養士・臨床検査技師は、特に取り違えに注意をしながら、以下の体制を徹底させております。

1検体1処理の体制
たとえば・・・
●受精卵を培養する培養器には、患者様の氏名・培養スケジュールを記載した用紙を貼り、誰の受精卵が収容してあるかがすぐにわかるようになっています。また、基本的に1台につき1患者様のみの受精卵を培養しております。


●受精卵を培養している培養皿には、誰のものか分かるよう、奥様のお名前をフルネームで明記しております。


●作業台には1患者様のみの受精卵を取り出し、観察・処理を行っています。観察が終了し、再び培養器に収容されるまで、他の患者様の受精卵が取り出されることはありません。


ダブルチェックの徹底
当院ではすべての作業において、2人以上の胚培養士・臨床検査技師によってダブルチェックを行っております。


また、当院では体外受精セミナーの終了後に培養室・検査室を見学して頂けます。安全管理についてもご説明させて頂いておりますので、ぜひご参加ください

産みたいのか育てたいのか・・・

April 06 [Fri], 2018, 11:00
みなさま、こんにちは
今年は例年になく桜の開花が早く、あっという間に春が来てしまった感じですね。
動物、植物などあらゆる生命が春の日差しを受け活き活きと感じられるこの季節、自分自身も太陽からパワーをもらっている感じがして私は大好きです。
皆様はどうですか?



さて、今日は「家族を増やす」ということについてお話させていただきます。

このブログを読んでくださっている方々はほとんどの方が現在「家族を増やす」という目標に向かって治療をがんばっておられる方、またこれから治療を始めてみようと思われている方々だと思います。

家族が増える…。
とても素敵なことですよね。
私たちスタッフも皆様が一日も早く新しい家族を迎えていただけるよう全力でサポートさせていただいています。



しかし、治療を続けていく上でほんの少し頭の片隅にでも置いておいていただけたらと思うことがあります。

「産みたい」のか「育てたい」のか

日本の文化として「血縁」を重んじるということがありますので、すんなりと受け入れられる方は少ないかもしれません。
しかし「家族を増やす」方法として「養子」という選択も一つなのではないかということです。
欧米では肌の色に関係なく、白人のご夫婦がアジア系やアフリカ系の子を持つことも珍しいことではないようです。
またお子様を待ち望んでいるご夫婦がおられるのと同時に、温かい家族を待ち望んでいる子供たちがいることも事実です。

家族を増やしたい皆様にとってご夫婦のお子様が授かることが最善なことには間違いありません。
そして、私たちスタッフもご夫婦にお子様が授かるように精一杯努力させて頂いています。

しかし、どうしてもそれらの願いが叶うことが難しい状況におかれてしまう場合もあるでしょう。
治療が辛くて、しんどくて仕方ないとき、
「産みたいのかな」「育てたいのかな?」
「産まなくても、育てる家族を迎えることはできるよね」
そんなことを少し思い出していただけたらと思います。

ひょっとすると待ち望んでいる家族は神様のところだけでなく、すでにこの地上にもいるかもしれません。





少し重たい内容になってしまいましたが、さらりと読み流していただきほんの頭の片隅に置いておいていただけたら幸いです。
次回はこの内容から少し進めたお話にはなりますが、特別養子縁組についてお話しさせていただきたいと思います。

この記事に関してご意見等ございましたらいつでも声をおかけください。

助産師 武矢江美

元気な精子をつくるためのチェックリスト

March 30 [Fri], 2018, 10:00
みなさま、こんにちは

今回は【元気な精子をつくるために気をつけておいていただきたいこと】についてお話させていただきます。

元気な赤ちゃんを出産するためには、状態の良い精子が必要になってきます。卵子の質が良くても、精子の質が悪ければ妊娠には至りません。そこで、ご主人様へ普段の生活の中で意識していただきたいことをご案内いたします。

禁欲期間を短くしましょう
禁欲期間が長くなると、古くなった精子が増え、運動率が低下したり、質が悪くなったりします。
精子の質が悪いと、妊娠率が低下し、流産率が上昇することが報告されています。
定期的に排出し古くなった精子を溜めないようにしましょう。
(例:3日に一回、週に一回など。回数が多いほど、状態は良くなります。)
詳しくは
ラボ通信#6:精子形成について
日本生殖医学会で演題発表しました
ラボ通信#11:ハロースパーム検査について
をご覧ください。

禁煙しましょう
喫煙は精子にも悪影響を及ぼします。喫煙には濃度が減ったり、運動率が低下するリスクがあります。また、喫煙による酸化ストレスで精子のDNAが傷つき、精子と卵子が正常に受精しない可能性や妊娠しても流産に至ってしまう可能性があります。さらに受動喫煙によって奥様の卵子の質が悪くなってしまうことも考えられますね。
治療のためだけでなく、体のためにも禁煙しましょう。

抗酸化作用のある食べ物を摂りましょう
禁煙の項目にもあるように、精子は酸化ストレスによるダメージを受けやすいです。この酸化ストレスから守るには、ビタミンBやE、カロテンやポリフェノールが含まれる食品を摂ることが効果的です。
野菜や果物など抗酸化作用のある食品を積極的に摂りましょう
詳しくは
栄養士より#21 酸化から体を守る@ 活性酸素について
栄養士より#22 酸化から体を守るA フィトケミカルを食べる
食のチカラ#9:梅干し
をご覧ください。

サウナや長風呂はなるべく控えましょう
精子形成の器官である精巣は35℃に保つのが理想的です。それ以上の温度では精子をつくる機能が低下してしまいます。
サウナや長風呂以外にも精巣の温度を上げること(ひざの上にノートPCを置く、自転車に長時間乗る、長時間デスク作業・車の運転をするなど)は、なるべく控えるようにしましょう。

以上が、元気な精子をつくるために気をつけていただきたいことです。全部実践するのは難しいと思います。普段生活する上で少しでも気にかけていただけると良いと思います。

ご質問・ご意見等がございましたら、いつでも胚培養士にお声かけください

応援メッセージを頂きました#44

March 23 [Fri], 2018, 10:00
当院を卒業された患者様からお便りを頂きました。

3度目の人工受精により妊娠することが出来ました。人工受精の当日、毎回ダメだったらどうしよう・・・、夫にも申し訳ないな・・・と思いながら3度目の正直、命を授かる事ができました。それから1ヶ月ずつ経つにつれ徐々にお腹も出てきて本当に自分のお腹の中に赤ちゃんがいるんだと実感がわいてきました。何事もなく無事に赤ちゃんが産まれてくることだけを願っていました。
予定日よりも10日程早く破水してしまい、でもそこからなかなか陣痛が来ず結局誘発剤を使い、約36時間かかりようやく赤ちゃんと出会うことが出来ました。うれしさと感動のあまり意識朦朧の中、号泣してしまいました。
色々なたくさんの事を夫と乗り越え、たくさんの絆を得ることができ、世界一の宝物も授かることが出来ました。

匿名希望様

ご出産おめでとうございます。またお忙しい中お便りありがとうございました。
不妊治療を経験され、ご夫婦の絆がより強まったとのこと。赤ちゃんという世界一の宝物と共に夫婦の絆という素晴らしいものも手にされたのですね。
子育てをしていく上で楽しいことや幸せを感じる瞬間が沢山あるのはもちろんのこと、様々な困難が待ち受けていることもあるかもしれません。しかし、ご夫婦共に頑張って歩まれた経験によってこの先どんなことがあっても共に乗り越えることが出来るのではと感じます。
ご夫婦の絆でこれからも世界一の宝物を愛情たっぷりに育んであげて下さいね。

助産師 武矢江美

ラボツアーのご案内

March 16 [Fri], 2018, 10:00
皆さまこんにちは
ラボツアーについてご案内いたします。

当院では毎月開催される【体外受精ステップアップセミナー】の終了後に、ご希望の方へ“ラボツアー(培養室・検査室見学会)”を実施しております。

◆ラボツアーとは◆
普段患者様は入室できない培養室と検査室をご覧いただこうというものです。
培養室・検査室は、ご夫婦から卵子や精子をお預かりし、受精・培養などの色々な処理をするお部屋です。

   どのような場所でどんなことをしているんだろう

   胚培養士や検査技師ってどんな人なんだろう

   安全管理ってどうなっているんだろう

知ることで、安心して治療を受けて頂けるのではないでしょうか
室内の見学だけでなく、顕微鏡を用いて実際に動いている精子の観察などもしていただけます



◆参加ご希望の方◆
体外受精セミナーで来院された際、受付スタッフから、
「検査室・培養室の見学をご希望なさいますか?」
と伺いますので、お申し出ください
ラボツアーの所要時間はセミナー終了後から15〜20分、参加は無料となります。

  培養室・検査室では清潔を保つため、入室の際にスリッパへの履き替え、手の消毒等のご協力をお願いしております。
  『栄養セミナー』の際はラボツアーは実施しておりません。

体外受精セミナーにご参加の際は、是非、培養室・検査室にもお立ち寄りください。皆様のお越しをお待ち申し上げております

体外受精へのステップアップのタイミングは?

March 09 [Fri], 2018, 13:00
みなさま、こんにちは。
日に日にお日様の力が強くなり春が近づいているのを感じますね。
暖かくなるのが待ち遠しいです。

さて、今回は看護部より、人工授精から体外受精にステップアップするタイミングについてお話させていただこうと思います。

不妊治療には、大きく分けて3つの段階があります。
第一段階は、排卵日に合わせて夫婦生活をもつタイミング法。
これで妊娠に至らない場合、ご主人の精子を洗浄、調整して、パートナーの子宮の中に注入する人工授精(第2段階)。
そして、第3段階の治療は、女性の卵巣から卵子を採り出し、培養液の中で精子と受精させ、受精卵を再び子宮の中に戻す体外受精です。
通常、自然に近い方法から治療を開始し、原因の有無に関係なく一定の期間で成果が見られない場合には、妊娠の確率を高めるために治療内容を順次レベルアップしてゆくステップアップ法により治療を行います。
いずれのステップ(段階)から治療を開始するかは、年齢、妊娠歴、不妊原因、合併症の有無、社会的背景そしてご夫婦の考えによって決定されます。



では、どのタイミングで人工授精から体外受精へとステップアップすればいいのでしょうか?

一般的には3〜6回が目安といわれています。
人工授精で妊娠された方の大半は6回目までの治療によるものであり、回数が増えれば累積妊娠数が増えるわけではなく、頭打ちがきて妊娠率が増えてこないのです。
10回目の人工授精で妊娠成立という方もおられますが、稀なケースになります。

時間的に余裕があれば良いのですが、余裕がない場合は漫然と人工授精をつづけることは貴重な時間を損失する可能性がありますので、より妊娠のチャンスを広げるために、もう少し早い段階で体外受精へとステップアップすることもあります。
年齢が上昇するにつれて妊娠率は低くなり、流産率は高くなります。加齢に伴い卵子の質が低下してくると、たとえ体外受精を行ったとしても妊娠に至りにくくなることもあります。
特に、36〜37歳ごろを境に妊娠率は急激に低下を示すようになり、治療開始が1年遅れるだけで、妊娠、出産に至らない症例が急に増加します。
また、妊娠をもたらした治療における体外受精の割合も非常に高くなります。

体外受精へのステップアップとなると、費用や身体的負担などの面から躊躇されているご夫婦もたくさんいらっしゃると思います。
ステップアップのタイミングとしてこちらから提案させていただくことはありますが、あくまでも治療を決定するのはご夫婦の考え方によりますので、こちらから強制することはもちろんありません。

ステップアップの段階に来られた場合には、上記のことを参考にご夫婦でよくお考え頂き、納得のいく不妊治療を受けていただきたいと考えています。


また、検討する際には、将来的に何人ぐらいの子供を望んでいるのかということも考えていただきたいと思います。
例えば、将来2人の子供を望んでいるとして、これから一人目を妊娠し、出産、育児が少し落ち着いて、二人目を妊娠しようとなると、その間2〜3年は経過していることになります。
一人目の妊娠した時の年齢にもよりますが、2〜3年経てば、卵巣の状態も変化していることになります。
現在の卵巣・精子の状態を含めて、少し長い目で見て、早めのステップアップを考えることも必要かもしれません。

ステップアップしようかどうか迷っている方、体外受精についてのご質問などいつでも看護師にご相談ください。
また、当院ではステップアップや体外受精のセミナーを開催しています。

次回開催予定は3月10日(土)、次々回は4月21日(土)、両日とも15:00開始になっています。
是非ご参加ください。

体外受精ステップアップセミナーでのご質問について:2018/1/13開催分A

March 02 [Fri], 2018, 10:00
みなさまこんにちは
2018年1月13日(土)に開催されました体外受精・ステップアップセミナーに多数のご参加ありがとうございました。大変多くのご質問をいただき、セミナー中にお答えすることができなかったため、このインフォメーションライブラリの場所にてお答えさせていただきます。

今回の記事はの体外受精ステップアップセミナーでのご質問について:2018/1/13開催分@の続きになります。本当にたくさんのご質問、ありがとうございました

Q10. 診断でも毎月排卵しており、検査でも特別な異常がないと言われておりますが、その場合に体外受精を望む場合も、卵巣への内服および注射が必要になるのでしょうか?
A10. 体外受精・顕微授精(以下、ART)では、1)卵子を育てて採卵する、2)精子と受精させる、3)着床・妊娠できる質の受精卵を育てる、ことが重要です。しかしながら、1つの卵子に対して1)〜3)の各段階が必ず起こるとは限りません。より確実に受精卵を子宮に移植できるように、最初に複数の卵子を得る方が良いと考えられています。

そのために体外受精では、毎月自然に排卵されている女性へも、内服や注射による排卵促進剤を用いて、複数の卵子が育つようにすることが一般的です(一部、自然な1つの卵胞発育で体外受精をすることを勧める医療施設もあります)。

下図は、扇町ARTレディースクリニックで使い分けているARTにおける卵巣刺激の種類と長所と短所を示します。ほとんどの場合、マイルド刺激法を用い、状況の応じて他の方法を選択しています。

その理由は、当院でのマイルド刺激法は、標準的刺激法とされるロング法・注射アンタゴニスト法と同等の治療効果がある一方で、より副作用と費用を少なくできるからです。

場合によっては、より投薬量の少ない調節自然周期法を選ぶ場合がありますが、移植できる受精卵が得られない場合がより多くあります。卵巣刺激法を選ぶには、その長所と短所をよく理解いただきますよう、お願いします。

扇町ARTレディースクリニックでのART卵巣刺激法
調節自然周期法による治療結果

Q11. “着床の窓”のズレは周期ごとに変化することはないのでしょうか
A11. 黄体期の子宮内膜において、受精卵が着床できる時期は限られると考えられていました。ERA(Endometrial Receptive Assay)は、この「着床の窓」を調べる新しい検査方法です。この方法で、数回受精卵が宿らない着床不全の女性では、約30%でこの「着床の窓」の時期がずれていることが判りました。

この検査によって、一部の患者へは、より望ましい時期に受精卵を移植すること(個別化した胚移植)が行われ始めています。少数の症例ですが、検査を行ってから数ヶ月後、異なる周期で個別化胚移植した場合の着床率と妊娠率は安定していることから、現状では「着床の窓」が治療周期によって、大きく変わることはないのではないかとされています

この検査は、研究検査として当院でも実施が可能となりました。今後の新しい見解を、診療に積極的に取り入れ、皆様に情報提供する所存です。

ERA検査についてはこちら

Q12. こちらの医院での胚を2個戻す決定をする基準は何ですか?
A12. 体外受精で複数個の受精卵を移植して、多胎妊娠(双胎かそれ以上の数の胎児が妊娠すること)が多く発生した時代が日本でもありました。多胎妊娠は母児に大きな負担となり、出生後の児の生涯にわたる健康に影響を及ぼす場合が多かったのです。

2008年より日本では、移植する胚は原則1つにすることになりました。但し、患者女性が高齢である場合や、複数回1個移植が不成功である場合、2個移植が可能とされています。

当院でもこの学会ガイドラインに基づいて移植個数を、患者夫婦の個別の状況(年齢、治療回数、胚の状態等)を考慮してお勧めしています。2個以上の胚を移植することは、慎重に検討いたしますが、最終的にはご夫婦の判断をできるだけ尊重いたしております。


Q13. 初期胚・胚盤胞、どの時点で戻すかを決める基準は何ですか?
A13. 当院において、受精卵を1個移植しての妊娠率は、初期胚では14〜32%, 胚盤胞では25〜63%となります(ともに女性年齢の影響を受けます)。良好な胚盤胞が最も高い着床能力を有していますが、受精卵の約半分に異常が隠れており、胚盤胞まで育つことができるのは、受精卵の約3−4個に1つでしかありません。


受精卵が胚盤胞にならなければ移植を勧めない施設もあるようですが、当院は、ART治療が予定したとおりになるべく進むように、次の方針で胚移植をお勧めしています。

初めて新鮮胚移植をする場合には、より確実に移植できるように、まず初期胚の段階でグレードが良好な1個を移植および1−2個凍結することをお勧めしています。残った受精卵をさらに2−3日培養して、良好な胚盤胞になった胚を選んで凍結保存しています。

凍結保存した受精卵を使用する場合、なるべく質の高い胚盤胞を優先して移植することをお勧めしています。その他、ご年齢や治療経過によっては、2個移植や二段階胚移植などをお勧めする場合があります。 

これらはあくまで、一般方針であり、実際の移植は当院医師と患者夫婦の相談にて決定いたします。ご遠慮なく、担当医師とご相談ください。

移植する胚の段階と個数の方針

Q14. 体外受精(顕微授精)は、自閉症になるリスクが高いと聞いたのですが、実際どうなんですか?
A14. 自閉症スペクトラム障害(ASD)は、社会的コミュニケーションの困難と限定された反復的な行動や興味、活動が表れる障害で、さらに知的障害や言語障害を伴う場合と伴わない場合があります。また、これらの症状は発達段階、年齢や環境などによって大きく変化するといわれています。

ASDと一言で言っても、生活に支障をきたすほど症状が強い方から、症状が軽度で日常生活にほとんど支障なく暮らせる方まで様々です。ASDが起こるのは人口の100人あたり約1人(約1%)、言語発達に遅れがある(古典的)自閉症は、1000人あたり約1−2人(約0.1-0.2%)とされています。

自閉症スペクトラム障害の原因はいまだ特定されていません。しかし、何らかの生まれつきの脳機能障害であると考えられており、しつけや愛情不足といった親の育て方が直接の原因ではないとわかっています。

脳機能障害を引き起こすメカニズムとして、遺伝的な要因が原因の一部であると推測されています。何らかの先天的な遺伝要因に様々な環境的な要因(未熟児出産など)が重なり、相互に影響しあって脳機能の障害が発現するのではないかという説が現在有力とされています。

2000年代に入り、ASDとARTの関連を調査した研究論文が発表されるようになりました。これまでの論文では、ARTがASDや知的障害と関連しているという明らかな医学的結論は導くことはできませんでした。

最近、この話題が再び注目されたのは、2015年に米国カリフォルニア州における10年間の比較的大規模なデータを用いた研究が発表されたからでした。

その論文では、1)0.8%のART児でASDが発症したこと、2)通常媒精胚よりも顕微授精(ICSI)胚での妊娠でASDがより多かったこと(約1.7倍)、3)ARTで単胎出産では0.8%, 多胎出産では1.2%だったこと、4)ASDは早産や合併症が起こりやすい多胎妊娠や低体重出生児でより多く見つかったこと、を報告しました。

同論文は、今後さらに一部のART児とASDの関連を研究する必要を述べる一論文でしかなく、ARTとASDの因果関係を決定づけたわけではありません。

現時点では、大部分の論文が一致してARTとASDの関連を認めてはおらず、革命的な不妊症の治療手段である顕微授精のみならず、遺伝的背景や妊娠・出産経過も関連する可能性を示唆するに留まっています。

元々、ARTはその安全性が確認されてから普及した治療ではないことをご理解いただき、これらの情報がよりご夫婦の価値観と安心を得られる判断をいただく一助になれば、幸いです。

参考資料
発達ナビ:自閉症スペクトラム障害ASLとは?
Are children born after assisted reproductive technology at increased risk of autism spectrum disorders? A systematic review.
The safety of intracytoplasmic sperm injection and long-term outcomes.
The association between assisted reproductive technology and autism spectrum disorder

Q15. かかる費用がどの位になるか(平均額)
A15. 採卵数や受精方法によっても異なりますが、平均31万〜42万円くらいになります。詳しくはこちら(一番下)をご覧ください。



新しい検査が始まります:子宮内フローラ検査

February 23 [Fri], 2018, 12:00
みなさま、こんにちは 胚培養士の中原です。

以前、ERA(子宮内膜着床能)検査についてご紹介しました。今回も、子宮に関する検査を新たに開始しましたのでご説明いたします

最近、腸内フローラ(腸内細菌叢:さいきんそう)という言葉をよく聞きますね 腸内には多くの細菌が存在しており、その様子がお花畑のようであることから、『フローラ(細菌の集合体)』と呼ばれています。腸内細菌は以下の3種類に分類されています。
善玉菌(ビフィズス菌や乳酸菌などの発酵菌)
悪玉菌(ウェルシュ菌やフラジリス菌、その他病原性大腸菌)
日和見菌(善玉・悪玉の優勢な方に味方する菌)
この3種類の菌のバランスが、善玉菌 : 悪玉菌 : 日和見菌 = 2 : 1 : 7 であるのが理想的とされています。このバランスが崩れると、便秘や肥満になったり体調を崩したりするようです。

実は、無菌状態と思われていた子宮内にも細菌が存在することが近年の研究で分かってきました。子宮の中にも善玉菌・悪玉菌・日和見菌が存在し、『子宮内フローラ』と呼ばれています。

2016年には子宮内フローラが乱れていると、体外受精の結果が悪くなるという論文が発表されました。子宮内フローラが乱れて雑菌が増えると、子宮内膜で免疫が活性化し、受精卵を異物として攻撃してしまう可能性が指摘されています。具体的には、子宮内の細菌のうちラクトバチルス属(乳酸菌)が90%以下の患者では、妊娠率が低下し、流産率が上昇したという結果が出ました。

そこで、当院でも子宮内フローラを調べることができる検査を今年から導入しました
(ただし、子宮内フローラに関する論文は少なく、この検査を受けることに対する臨床的な意義は十分に確立されていないことをご了解ください。当該検査は、臨床研究という位置付けになります。)

検査方法は、
子宮内膜を生検(月経中や妊娠の可能性がある時期以外ならいつでも可能)(麻酔なし)
検体を国内の検査会社に発送します
2-3週間後に検査結果が返ってきます

検査結果は、
● 正常結果は子宮内フローラの90%以上をラクトバチルス属が占めること(文献より)
● 望ましくない結果が出た場合、食生活の改善やサプリメント(ラクトフェリン等)の内服を推奨

検査を行う上での注意点は、
子宮内の細菌バランスを調べるもので、遺伝子異常を調べる検査ではない
検査を行う周期は、子宮内膜を生検するため妊娠の可能性がないことが望ましい(避妊が必要)
子宮内の極僅かな細菌を調べるため、検体の状態によっては検査ができない可能性あり
細菌バランスが乱れている(悪玉菌が増殖している)場合は、生活習慣を見直した上で再検査を行う可能性あり
子宮内フローラについての知見は研究段階で、その明らかな意義は十分に確立されたものではない
当該検査は臨床研究段階のため、臨床研究終了後に検査費用が変更になる可能性あり


以前当院に通われていた患者様から、あるご質問を頂いたことがあります。

「私の年齢的に今回の胚移植が最後だと思っています。受精卵は凍結してあるので、これ以上のことはできませんよね。だったら、少しでも良い状態の子宮に移植したいんです。内膜の厚みを測ること以外に、できることはないんですか?」

子宮の中の検査は、超音波検査、子宮卵管造影や子宮鏡手術で、子宮筋腫や子宮内膜ポリープを観察したり切除したりする、という方法が一般的です。受精卵を移植する周期でも、超音波で子宮内膜の厚みを測ることだけでした。もちろん、それらはとても重要な検査です。ですが、この患者様が求めている答えではないなと、私はこの質問にお答えすることができませんでした。

ご質問を頂いてから6-7年くらい経ってしまいましたが、その時の答えが子宮内フローラ検査とERA検査だと思います

原因不明不妊の方、反復する原因不明の着床不全・流産・化学的妊娠の方、早産の既往がある方など、ひょっとしたらその原因は子宮の中にあるかもしれません。

検査についてご質問などがございましたら、いつでも医師・胚培養士にお声かけください

子宮内フローラ検査について詳しくはこちらをご覧ください。

応援メッセージを頂きました#43

February 16 [Fri], 2018, 17:10
当院をご卒業された患者様からお便りをいただきました。

この度、一卵性の双子の男子を出産することが出来ました。現在、生後4ヶ月で2人とも順調に育っています。凍結胚を1つしか移植していないにもかかわらずエコーで2つの袋が見つかったときは自分に起きた奇跡にただただ驚くばかりでした。
多くの方がそうであるように私もフルタイムで働きながらの通院でしたので仕事との両立にとても苦しみました。職場では妊娠、出産ラッシュが続き1人また1人と産休に入っていく人々を見送りました。それをカバーする立場になり通院している状況では精神的にも辛い日々でした。他人の妊娠を素直に喜べない自分を責めたり、なんて自分は性格が悪いのだ!と嫌になったり・・・。今振り返るとかなり荒れていたように思えます。通院していた日々は先が見えなくて不安でいっぱいの時もありましたが、心折れずに頑張って良かったと思います。丁寧に接していただいたクリニックの皆様、時に雑談で和ませてくれた朝倉先生には感謝の気持ちでいっぱいです。鍼灸のスタッフの方々にもお世話になりました。本当にありがとうございました。授けて頂いた2つの命を大切に育てていきます。


お写真はご本人様の了承を得て掲載させて頂いています。

E.Tさま
ご出産おめでとうございます。そしてお便りありがとうございます。とっても可愛らしい双子ちゃんですね。職員一同、お写真を拝見して癒されています。
フルタイムでの通院、そして妊娠していく同僚たちを見送る立場、とてもお辛かったでしょう。よく頑張られました
他人の妊娠を素直に喜べず自己嫌悪に陥る、不妊治療中にはよくある心理です。誰もが普通に抱く感情なんですよね。そのことで悩んでいる時点でE.Tさまは性格が悪いなんて事はない、他人の事を思いやることの出来る優しいお方なのだと思います。
今、治療を頑張られている患者様方も同じような思いで過ごされている方が少なくないかと思います。決してそんな時も自己嫌悪に陥ったりご自身を責めたりなさらないで下さい。こういった感情は先述したとおり普通の感情なのです。そう思ってしまうご自身もありのままのご自身です。どうぞしっかりと自分を認めてあげて下さいね。
いろんな感情で思い悩み頑張っている姿をきっと神様は見てくれています。皆様の元に可愛らしい天使が1日でも早く訪れますように
助産師 武矢江美

自宅でできる精子検査キット : SEEMについて

February 13 [Tue], 2018, 17:00
みなさまこんにちは
今回はご自宅で精液検査ができるキットについてご紹介します

男性はご自身の精子の状態に問題がないか気になったりすることはありませんか?知るためには、病院に行き検査を受ける必要があります。

しかし、
● 仕事が忙しくてなかなか受診する時間がない
● 体の調子が悪いわけでもないから受診しにくい
● 婦人科は女性ばかりで受診しにくい
…など病院に行きづらい理由があるかもしれません。

そこで、まずはご自宅で簡単にできるキットで検査をしてみてはいかかでしょうか

『seem』というスマートフォン用精子観察キットを、院内で販売中です。
手順に沿って採精、スマホのカメラで精子を撮影することで精子濃度と運動率が算出されます(撮影状況で結果に差が出る場合がございます)。また、測定結果を当院までメールで送信して頂くと医師よりコメントを返信します。




価格は4980円(税込)です
購入ご希望の際は、窓口もしくはお電話にて購入ご希望の旨をお伝えください
お支払は窓口もしくはオンライン診療アプリ「Clinics」を通じたクレジット決済が可能です
お受け取りは窓口もしくは郵送(レターパック)かお選びいただけます
購入は当院未受診の方も可能です(オンライン診療アプリ「Clinics」への登録が必要です)

すでに不妊治療に取り組まれているご夫婦はもちろん、これから妊活をスタートしようかな?とお考えのご夫婦も、妊活の第一歩としてまずはお家で精液検査をしてみませんか?
ご希望の方はお気軽にお申し出ください

体外受精ステップアップセミナーでのご質問について:2018/1/13開催分@

February 02 [Fri], 2018, 10:00
みなさまこんにちは
2018年1月13日(土)に開催されました体外受精・ステップアップセミナーに多数のご参加ありがとうございました。大変多くのご質問をいただき、セミナー中にお答えすることができなかったため、このインフォメーションライブラリの場所にてお答えさせていただきます。

Q1. 体外受精後の日常生活での特に注意すべきことはありますか(ランニングやサッカーなどの運動、日々のポイントなど)
A1. 採卵は、麻酔をかけ卵巣に針を刺して行います。そのため、個人差はありますが、麻酔の影響で多少しんどくなったり少数ではありますが、安静を保たないことで卵巣出血を起こす可能性もあります。できれば採卵当日は帰宅後、ゆっくりお休みになられることおすすめしています。翌日以降の日常生活の制限は特にございません。
移植後も、特に安静にしておかなけらばならない理由もありませんので普段通りの生活を送ってください。
ストレスをためない生活を送っていただくことが一番です。

Q2. 胚移植の際、おしっこをためることはしますか?
A2. 移植は基本的に腹部からの超音波を併用して実施します。そのため、腹部からのエコーで子宮が見えやすくなるように尿溜めをお願いしています。また、尿溜めを行うことにより子宮が押され、少しまっすぐな状態に近づきます。そのため移植がよりしやすくなるというメリットもあります。
尿を溜めていただく具体的な方法は、移植時の説明でさせていただきますのでご安心ください。

Q3. 採卵当日に精子も持込みまたは採精するという事ですか。
A3. はい、基本的に採卵当日のお持ち込み、もしくは院内での採精をお願いしています。お仕事の都合などで採卵の日の精子のご用意が困難な場合は、あらかじめ精子を凍結しておくという方法もございます。ただし、その場合は当院では顕微授精が必須となります。

Q4. 採卵結果が不良ということも多いでしょうか。
A4. 個々の患者様の状態にもよりますが、採卵しても卵子が取れなかったということもあります。また、採卵できても卵子の状態が良くなく受精しないことや分割がうまくいかないこともあります。
採卵から受精、移植までの一つ一つが大事なステップになってきます。
もちろん、私たちは精一杯いい結果が出るよう援助させて頂きますが、万が一うまくいかなかった時も、その過程で得られた情報は次回以降の治療に活かせる大事な情報となります。一つ一つのステップを大事に進めていきましょう。

Q5. 妊娠に必要最低限の睡眠時間はどれ位ですか?
A5. 一般的に理想的な睡眠時間は7〜8時間と言われています。しかし、よく眠れたと感じる睡眠時間は人によって様々でそれよりも短い睡眠時間でも十分な睡眠と感じる方もおられます。妊娠に必要な睡眠とは長さよりも質だと考えられます。時間的に十分な睡眠を取られたとしても昼夜逆転の睡眠では妊娠に向けて健康的とは言えません。適切な時間にご自身が十分と思える睡眠を取って頂くことが一番だと思います。

Q6. 体外受精治療を一度行うのに何回の通院が必要か(フルタイム勤務の為できるだけ通院回数をおさえたいと思っています)
A6. 下記の図をご覧下さい。



基本的に月経が始まりましたら2〜3日目に一度診察を行い、卵巣の腫れなどがないか確認を行います。無事、採卵に向けての準備が開始できましたら周期7〜8日目頃と10日目頃に再度診察を行います。通常であれば、この通りの3回ほどの診察で採卵の日程が決まることがほとんどですが、患者様の状態やその周期のによっては診察回数が増えることもございます。
大きな治療になりますのでなるべく治療を優先して頂くことをお勧めしますが、どうしても都合がつかない日がある場合はあらかじめお伝え下さい。

Q7. 顕微授精で元気な精子を選ぶとありますが、基準は何かあるのでしょうか?
A7. 顕微授精時に使用する精子は、簡単に言えば、“動きが速くて形がキレイなもの”を選んでいます。キレイな精子とは、当院で行っている精子形態正常率(Kruger)検査を基準として判断しています。このKruger検査はWHOラボマニュアル第5版2010年刊行(WHO laboratory manual for the Examination and processing of human semen FIFTH EDITION)に記載されている、精子正常形態の定義を参考に胚培養士が行っています。

精子の構造は頭部・頚部・尾部の3つに分類され、どれか一つでも問題があると、異常形態精子と判断されます。特に頭部は染色体が詰まっている部分のため、その大きさ・形・空砲の数やサイズに注意して観察しています。頚部は車で例えるとエンジン部分にあたり、精子が運動するためのエネルギーをつくる部分です。その部分が太過ぎないか、余分な細胞が残っていないか、最適な位置にあるかなどを確認します。尾部は短かすぎないか、2本ないかなどをみています。

当院の顕微授精はIMSI(イムジー)法を採用しており、Kruger検査と同じ1000倍の高倍率で精子を観察し、選別しています。当院の胚培養士はKruger検査で精子を観察し慣れているため、精子の動きが速くても、形がキレイな精子や悪い精子を瞬時に判断できるのです
IMSIについてはこちら
Kruger検査についてはこちら

Q8. 動画で顕微授精の際、動いていない精子を選んでいましたが、撮影のためですか?
A8. 顕微授精では精子を針先で捕まえて、培養皿に精子を擦り付けて、運動している精子の動きを止める作業を行います。これを精子不動化といいます。精子が動いている状態で卵子の中に注入すると、卵子の中で精子が泳ぎ回り、卵子が死んでしまう恐れがあります。そのため、精子不動化という作業は、顕微授精の中でもとても重要な工程のひとつになります。

セミナーで観ていただいた顕微授精の動画では、動画開始後すぐに運動精子を捕まえているため、そのように観えたのではないかと思います。動画を1コマずつ写真にしてみました。捕まえた精子に矢印を付けています。



Q9. 培養士さんはどのくらいの経験をお持ちの方なのでしょうか?何か資格を持っているのでしょうか?
A9. 当院では現在10年目、5年目、1年目(新卒)の胚培養士が3名在籍しております。いずれも生物系の4年制大学出身者で、大学で実験動物の卵子や精子を扱っていました。10,5年目の胚培養士は日本卵子学会が認定している生殖補助医療胚培養士資格を有しており、10年目の胚培養士は5年ごとに行われる資格更新審査に合格しています。当院では、一人前の胚培養士になるには2-3年かかると考えており、1年目の胚培養士は日々技術と知識を身に付けている途中です。
胚培養士についてはこちら

書ききれない程のご質問をいただきました。続きは、次回後日更新いたします

応援メッセージをいただきました#42

January 26 [Fri], 2018, 10:00
当院を卒業された患者様からお便りを頂きましたので紹介させて頂きます。

この度は大変お世話になりました。院長をはじめスタッフの皆様に御礼を申し上げます。
こちらのクリニックは体外受精では3つ目のクリニックでした。第2子希望で2回目の顕微授精にて妊娠出産に至りました。
スタッフの皆様がとても優しく、丁寧に説明して下さるのでストレスなど感じず通院することが出来ました。何でも答えて下さり悩みなどもすぐになくなるし次も頑張ろうと思えました。
ずっと気になっていた鍼灸も院内にあるので安心して受けるきっかけになり何でもやっていようと思えました。
鍼灸は気になっている方はぜったいやった方がいいと思えるほど私には効果があった気がします。体調の変化はすぐ感じれました。代謝アップは間違いなしです。他にはリンパマッサージにも通いました。不妊治療は回数をこなして確率を上げるしかないと思ってましたが、こちらのクリニックに通い始めたおかげでもっと頑張ろうと思えたと思います。無事に今年9月に元気な女の子を出産できました。託児の先生も優しい方でしたので上の子は嫌がることなくついてきてくれました。本当に感謝しております。これもストレスなく通うことが出来た一つだと思っております。
皆様に会えないことは少し寂しいですが、卒業できて良かったと思います。長〜い妊活でした。皆様本当にありがとうございました。



※頂いた写真はご本人の許可を得た上で掲載させて頂いています。

匿名希望様

ご出産おめでとうございます
育児でお忙しい中お便りありがとうございました。また、可愛らしい赤ちゃんのお写真もありがとうございます。
匿名希望様が通院の度に楽しいお話をして下さったとこと、ついこの間のことのように感じます。月日が経つのは本当にあっという間ですね。
治療と並行して鍼灸やリンパマッサージなどに通い根本の身体作りから取り組めたことはより効果的だったと思います

当院では患者様の持つ力を最大限に引き延ばしながら治療を進めることを目標としています。
当クリニックに鍼灸師が在籍している理由は、患者様が不妊治療と並行して治療が行えるというメリットがあるのはもちろん、私たちスタッフも鍼灸師と密にコンタクトを取れる事で、鍼灸師、医療スタッフの双方がより患者様のお身体を理解することが出来ることにあります。そのことにより、患者様にはより適切な治療を提案できます。
上のお子様のことも含めストレスを最小限に治療に取り組んで頂けたことは私たちにとって心からうれしいことです。
卒業の時に「寂しい」と言って頂いたこともすごく印象に残っています。
私たちの役割は当院へ通う患者様が妊娠して巣立たれた段階で終わりだとは思っていません。当院に関わった患者様がどんなかたちであれ卒業された後も幸せを感じて頂けること
悩みがあるときでもないときでも、ふと私たちの事を思い出して頂いたときにはいつでもご連絡下さいね

助産師 武矢江美

胚移植後の日常生活について

January 19 [Fri], 2018, 10:00
こんにちは。
看護師の武矢江美です。

さて今日は時々質問を受ける、胚移植後の日常生活についてお話させて頂きたいと思います。
皆様は胚移植後どのようにお過ごしですか
なるべく安静を心がけ静かに過ごされる方、普段通りの生活をされる方様々だと思います。
なかには普通に歩いていたらせっかく移植した受精卵が転がり落ちてしまわないないかと心配される方もおられます。

医院によって考え方は様々ですが、当院では移植後の安静を特にお願いしていません。
以前、当院でも移植後は30分間ベッドで安静にしてからご帰宅頂いていました。
その後、海外での学会の報告を受け当院でも安静の必要性を再検討し移植後の安静を中止しました。
後にデータをまとめてみたところ、下図のようなデータになりました。




新鮮胚移植の場合は妊娠率、着床率に差異はなく流産率は安静あり群の方がわずかに高くなっています。凍結胚移植の場合はいずれにも大きな差異はありません。
これらより、移植後の安静の有無に関しては妊娠への大きな影響はないと考えます。
よって、移植後の生活では身体を冷やさないこと、ストレスをためないことなどに気をつけて普段通りに過ごすことが一番なのではないでしょうか。

何か特別新しいことを始める必要もなく、普段していたことをやめる必要もありません。
妊娠できるときには何をしていても妊娠出来ます。
逆に結果が思わしくなかったときもあのせいかな、このせいかなと考える必要もありません。
どうぞ移植後もあまり神経質になりすぎず、普段通りの生活をしてくださいね

新しい検査が始まります : ERA検査

January 12 [Fri], 2018, 9:00
明けましておめでとうございます
皆様におかれましては、つつがなく新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げます

さて、2018年1月より新しい検査、ERA検査(子宮内膜着床能検査 : Endometrial Receptivity Analysis)が始まります イーアールエーやエラといいます。

この検査のお話をする前に、【着床】についてご説明いたします。
子宮内に移植された受精卵は、胚盤胞になった時点で透明帯(卵子の殻)から出てきて孵化をします。孵化をした受精卵は、将来胎児になる細胞の塊(内部細胞塊、ICM)から子宮内膜に潜り込むようにして入っていきます。受精卵がすべて子宮内膜の中に入ったら、胎盤がつくられ、妊娠したときに出てくるホルモン(hCG)を分泌します。この一連の流れを着床といいます。妊娠が成立するには、受精卵が子宮内膜に着床することが必要です。


ところで、着床はいつでもできる訳ではありません。受精卵が着床する時期が決まっているのは、ご存知ですか?子宮の内膜には着床窓(implantation window)という、受精卵を受け入れる時期があります。子宮内膜が窓を開けて、受精卵においでおいでをしているイメージです。この窓が開く時期が決まっていて、その時期以外は閉じられているため、着床することができません。一般的に、排卵日(採卵日、黄体補充開始日)から5-7日目に、着床窓が開いていると考えられています。

ですが、この着床窓が開いている時期が個人によって違う可能性があるということが最近の研究で分かってきました。通常は排卵日から5日目であるのに対し、1日早かったり1日遅かったりとズレている人が約30%(54ヵ国、600以上の施設、25,000例以上のデータ)いらっしゃるそうです。

良い受精卵を何回移植しても、なかなか妊娠できない原因の1つに、着床窓が開いている時期がズレているということがひょっとしたらあるのかもしれません


その着床窓が開いている時期を特定することができるのがERA検査です


具体的な検査の手順は、
月経開始後からホルモン補充を行います(凍結胚移植の周期と同じ方法または自然周期)
仮想排卵日を特定し、黄体補充を開始します
黄体補充開始日を0日目として、5日目に子宮内膜を生検します(麻酔なし)
検体を日本の代理店経由でスペインに送ります
2-3週間後に検査結果が送られてきます
早ければ、次周期の特定された着床時期に胚移植を行います

検査を行う上での注意点は、
着床に関する236個の遺伝子の働き方を調べるもので、遺伝子の異常を調べる検査ではない
検査を行う周期は胚移植ができない、避妊が必要
着床時期がズレている場合は再検査や再々検査が必要
検査結果は英語で返ってくる(医師が説明します)

検査の適応は、良好な受精卵を移植しているのに妊娠に至らない反復着床不全の患者様が対象となりますが、当院では希望されたすべての患者様に検査を受けていただくことができます。胚移植には胚盤胞移植を推奨しますが、初期胚でも日にちをずらして移植することは可能です。

検査についてご質問がございましたら、医師・胚培養士にお尋ねください


体外受精ステップアップセミナーでのご質問について:2017/12/9開催分

December 29 [Fri], 2017, 10:00
みなさまこんにちは
2017年12月9日(土)に開催されました体外受精・ステップアップセミナーに多数のご参加を頂いただきありがとうございました。
頂きましたご質問には、できるかぎりセミナー中に説明いたしまたが、受講されていない方にも参考にしていただけるように、このインフォメーションライブラリの場でもご質問にお答えさせていただきます。


Q1. 卵巣刺激方法はマイルド刺激法以外はないのか?たくさん採卵できるのであれば、1回でたくさん取って凍結したい
A1. 院長朝倉です。大変重要なご質問をいただいたので、やや多めのスペースと資料で説明いたします。
時間と費用も小さくない体外受精では、一度の採卵でより多くの卵子を作って、受精卵ができれば数回の胚移植ができて効率が良いと考えられるのも理解できます。卵巣刺激法は、従来はゴナドトロピンというお薬を毎日注射することで、なるべく多くの卵胞を卵巣内に育てることを目標にしていました。しかしながら、その副作用として卵巣過剰刺激症候群(OHSS)が約1%の患者様に起こります(図1)。OHSSは腹水や胸水が増え、呼吸が困難、血管内の血栓症が発生しやすくなります。重症になると、入院して集中治療が必要となる場合があります。OHSSは、一旦、起こってしまうと、それを抑制することが困難という側面があります。

図1
他方、OHSSでは、採卵される卵子の質へも影響することが、最近分かってきています。図2に示されるように、卵子数は、ある数を超えると全体の質が低下するために、受精卵の子宮への着床能力(妊娠効率)が低下しはじめます。よって、卵子数が増えるほど、OHSSのリスクだけでなく、受精卵の質の低下につながる可能性が高まります。そのため、最近は、より多くの卵子数をめざすよりも、より安全に、より高い質の受精卵を数個造ることを、院長は目標にしています
図2
日本全体での結果(図3)を見ると、受精卵だけを比較すると、どの卵巣刺激法であっても胚移植あたりの妊娠率はほぼ同等です。当院の結果からは、マイルド刺激法は、毎日注射による通常刺激法に比べて、同等またはより高い妊娠効率があることがわかりました(図4)。当院で行うマイルド刺激法(図5)では、注射の投与回数と総量を減らす代わりに内服による卵巣刺激を併用するために、お薬にかかる費用を抑えられると共に、重い卵巣刺激症候群(OHSS)が起こる治療周期が、ほぼ無くなりました。OHSSが起こる可能性が少ないために、診察やホルモン検査の回数も少なくてすむ利点があります。卵子数も過剰に多くはないので、顕微授精や凍結保存にかかる費用も、予想以上に大きくなることを予防します。得られる受精卵の品質も通常刺激法と同等か、より良好であると考えます。よって、当院ではマイルド刺激を卵巣刺激の第一選択手段とさせていただいています。
図3
図4
図5
 但し、卵巣刺激法は、個人差がある卵巣の卵子の作りやすさや副作用(特にOHSS)の起こりやすさ、過去の体外受精結果など医学的な背景だけでなく、患者夫婦の経済的事情、通院のし易さ等も総合的に考慮して、できるだけ患者の希望に合った方法を選択いたします。治療の状況によっては、次の治療をマイルド刺激法から通常刺激法へ、または調節自然周期法へ変更することも多々あります。

図6に、当院で使い分ける主な卵巣刺激法の概要を示します。治療法の選択については、各方法の長所と欠点を理解して、積極的に医師と相談をいただければ幸いです。

図6

Q2. 培養士の方が3名いらっしゃるとブログで拝見しましたが、役割分担等はされているのでしょうか。認定胚培養士の方にお願いしたいです。
A2. 当院では、認定資格を持った胚培養士が2名、1年目の新人胚培養士が1名在籍しております。現在、新人胚培養士は、精子検査や人工授精・体外受精治療の精子調整などに携わっております。当院では、体外受精や顕微授精などの高度生殖技術に携わることができる一人前の胚培養士になるには、2-3年かかると考えております。そのため、実際の患者様の卵子や受精卵を扱うのは、2-3年以上経験を積んだ胚培養士が担当いたします。安心して治療を受けていただいて大丈夫です


Q3. 顕微授精のリスクが心配です。スプリット法を採用している病院は全体の何割くらいなのでしょうか。
A3. スプリット法とは・・・例えば5個採卵できた場合、そのうち2個を顕微授精し、残り3個を体外受精するといった、受精方法を個数で分けることです。最初の体外受精では何が起こるかわかりません。20組に1組の確率で、まったく受精しない受精障害が起こる場合があります。そのため最初の治療では、保険として1-2個顕微授精を行って確実に受精卵ができるようにしておき、残りは体外受精を行って様子をみる、Split-ICSI法をおすすめしています。この方法は、当院が独自に行っているものではなく、どの施設でも一般的に行われている方法です(初回で実施しているかはわかりません)。
 受精方法は、治療開始時点で医師とご相談していただきます。当日の採卵個数や精子所見、医師との相談内容を踏まえたうえで、胚培養士が患者様と相談し、最終決定を行います。顕微授精のリスクが心配である場合は、直接胚培養士にご相談ください。ただし、当日の精子所見によっては、体外受精が困難な場合(直進運動精子が1000万/ml以下)がございます。特に、冬場の精子検体持込にはご注意ください(詳しくはこちらをご覧ください)。

Q4. 体外受精と顕微授精の妊娠率はどれくらいなのでしょうか。
A4. 2016年の体外受精した受精卵を移植した妊娠率と顕微授精での妊娠率を算出しました。症例は39歳以下で、新鮮胚移植と凍結胚移植を含んでいます。下のグラフでは、体外受精の妊娠率は41.4%、顕微授精は43.3%と差はありませんでした。受精方法によって差が出るのは、受精率です。受精した後のグレードや分割の仕方は、卵子や精子の質が大きく関わってくるため、妊娠率に差はあまりないと考えています。




Q5. 受精卵を子宮の中に入れるだけ、なのか、子宮内膜に移植するのか、どちらかを知りたい。子宮の中に入れるだけなら、着床するかどうかは卵の運命次第、となるので、高い費用をかけても失敗しそうで怖い。私は一度も着床、陽性となったことがないので着床できないんじゃないかと心配。人工授精5回ダメだったので・・・
A5. 胚移植は、子宮内膜の一番分厚い所に受精卵を置いてくるという処置になります。その後は、受精卵が透明帯(卵子の殻)から出てきて、孵化をします。孵化をした胚は自分で子宮の内膜に潜り込みます。これを着床といいます。

 今まで妊娠反応が陽性になったことがない場合、以下のような理由が考えられます。
  卵子と精子が受精できていない
  受精卵の質が悪く、胚盤胞になっていない
  透明帯が硬い・分厚いなどの理由で孵化ができていない(詳しくはこちら
  着床するタイミングが通常よりもずれている(今後詳しい記事をアップします)

体外受精の治療を行うことで、今まで身体の中で起きていた現象を身体の外で確認することができます。卵管も通っていて、精子の問題もない原因不明不妊とされている場合は、本当の不妊の原因がわかるかもしれません。また、治療費は自治体の助成金制度や医療費控除を利用することで、ある程度軽減されます。
ステップアップについて気になることや不安なことがありましたら、いつでも医師・看護師・胚培養士にご相談ください。


Q6. 治療年数が長いのと金額的に治療できる回数が限られていて、多胎も考えているのですが、初めての体外受精では難しいのでしょうか?あと、流産死産をしているので、そのリスクを考えると多胎を考えない方がいいのでしょうか・・・
A6. 院長朝倉です。かつては体外受精による妊娠率を高める為に、複数の受精卵を子宮に移植することが日常的に行われてきました。その背景としては、より着床しやすい胚盤胞を育てる培養技術が確立していなかったことと、受精卵を凍結することで胚の質が低下する可能性が高かったことが挙げられます。これまで日本の体外受精は、多胎妊娠(同時に二人かそれ以上の胎児を子宮に宿すこと)を治療の目標とすることはありませんでしたが、30歳代で2個の受精卵を同時に子宮に移植すると、約2−4割の妊婦が多胎妊娠になります(図1)。

図1
多胎妊娠では、早産により出産時期が約3−4週間早まることが通常となり、胎児が未熟の状態で生まれる可能性が高くなります。未熟で生まれる胎児は、人工呼吸器による治療が必要になり、脳、眼、肺、心臓等の内臓が未熟でもあるので、生涯続く後遺症が発生する可能性が高くなります。 多胎妊娠は、母体へも妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、胎盤異常などの出産リスクを高くする合併症が多発することが知られ、出産も帝王切開になる可能性が高くなります。 一度の出産で、二人の子供を得ることで、今後の治療を受けなくても良くなる利点はあるかもしれませんが、それと引き換えに新生児および母体への身体的なリスクを受け入れる必要があります。また、新生児を2人、特に未熟で生まれる場合の育児労力も大きく、多くの多胎出産後の体力的、経済的および精神的負担に悩む場合が少なくありません。

参考:東京歯科大学市川総合病院リプロダクションセンター「多胎妊娠のリスクと予防」

ガラス化法というより胚に負担の少ない受精卵の凍結保存方法が普及したことから、2008年に日本産科婦人科学会は、下記(図2)の胚移植個数についての学会ガイドラインを発表しました。
図2
当院でも、妊娠ではお一人を出産されることをお勧めし、上記のガイドラインを基本とした移植個数をお勧めしています。結果として当院の体外受精による多胎妊娠(ほぼ双胎のみ)の発生率を4%程度に抑えることができています。
図3

移植する胚の個数は、患者の年齢や治療経過(回数や結果、胚の状態)、出産される母体の健康状態等を元に、予想される治療結果(妊娠率)と副作用(多胎妊娠率)のバランスを考えてお勧めしますが、患者ご夫婦のお考えを最優先するようにしています。

 特に早産、流産や死産を繰り返される女性へは、多胎妊娠が流産や早産のリスクをより高める場合があるので、複数胚の移植は慎重であるべきと考えます。

 今後、一層当たり前の生活が困難になると予想されています。生まれた赤ちゃんが立派な社会人になるまで養育するのに長い時間と2−3千万円以上かかる時代に、赤ちゃんの可能性を最大限に引き出せるように、できるだけ健やかに出産し、一人一人と濃厚に向き合い、丁寧に育児していただけるご判断を期待しております。

第9回患者満足度調査報告

December 22 [Fri], 2017, 11:00
〜当院にご通院のみなさまへ〜

日頃より、扇町ARTレディースクリニックにご信任いただきありがとうございます。
また、治療におけるみなさまのご理解とご協力に、職員一同感謝申し上げます
この度、ご通院のみなさまのお声を直接お聞かせいただく事を目的に、
第9回満足度調査を実施致しました。
たくさんの貴重なご意見や当院スタッフへの応援メッセージをお聞かせいただきました。
ご協力ありがとうございました
みなさまのお声を全職員で共有し、
「一人でも多くの患者様に、気持ち良くご通院いただきたい。」
「患者様に納得した治療を継続していただきたい。」
皆様の思いを改めて確認致しました。
今回は2017年10月〜100名の患者様にご回答いただきました。
以下に調査結果の概要をご報告させていただきます、ご覧下さい



今回、回答頂いた患者様の年齢をグラフに示しました。
前回調査に比して35歳から39歳の年齢層の割合が減り30歳から34歳の年齢層の割合が増えておりました。
40歳代の年齢層の患者様の割合に変化はありませんでした。
また、今回の調査では、約7%の20歳代の年齢層の方もいらっしゃいました。
不妊治療がメディア等で頻回に取上げられるようになり、ご自身の身体のことに意識を向けられる若年層の方の受診が増えてきていること、不妊治療助成金の制度が変わり若年層の方でも治療を受けやすくなったことや支給に年齢制限が加わったことなども要因かと考えます。



【費用面について】
医院全体の満足度に関する質問結果をグラフにしました。
前回と比較しても大きな変動はみられませんでしたが、若干の満足度の減少がみられます。
診療にかかる費用についても、前年度より不満・やや不満といった割合の増加もみられます。
不妊治療は保険適応でない自費での治療が多くなります。
患者様一人一人にご納得して治療を続けていただけるよう、特に費用面の説明には丁寧な説明を心がけておりますが、今後も患者様のご負担額が軽減できるよう検討を重ねていきたいと思います。
また看護部、培養部では、患者様からお預かりした精子、卵子、受精卵が「最良の状態を維持できるように」かつ「コストがかかりすぎないように」という点で、人工授精、体外受精に必要な物品や培養液、検査会社への検査費用の交渉など日々努力を続けております。
今後も努力を続けていきたいと思います。

【予約料制度について】
今年度4月より新たに「予約料制度」を組み込んだ診療体制になりました。
予約料制度は「完全予約制」により患者様一人一人に対する適切な診療時間を確保しつつ、また待ち時間を増大させる不要不急の当日受診、当日の予約時間変更、無受診をできるだけ少なくするための制度です。
また、多くの患者様が受診を希望される曜日や時間帯では「通常診療枠」に加えて、診療開始をお待ちいただく前提での「待機診療枠」を設け、できるため多くの患者様にご受診いただけるよう予約枠を設定しております。
4月に予約料制度を導入し、今回10月に実施した患者様満足度調査の結果から、約50%の割合の患者様に満足・まあ満足の評価をいただいております。



こちらは、医師による診察に関する質問結果です。
診察の待ち時間・診察時間に関しまして、満足・まあ満足の評価を前回よりも多くいただけております。
予約料制度が定着し、それに伴って患者様の待ち時間への懸念を減少することができたのではないかと考えます。



また例年の患者様満足度調査において、多くの患者様が医院滞在時間は90分以内が理想と回答されております。その為、当院では医院平均滞在時間90分を目標に運営を行っております。
8月に実施した待ち時間調査の結果の一部になりますが、「通常診療枠」「待機診療枠」の患者様全体の平均滞在時間は83分と目標である90分をクリアできておりました。
さらに待ち時間・滞在時間を少しでも短くできるよう現在新たな支払い方法を検討中です。
患者様に安心して手軽に利用していただけるように準備を進めておりますのでもうしばらくお待ちください。


またご予約を取られる際、近日の予約日などは特にご希望に添えない場合がございます。
当日のご予約、当日の時間変更などはご来院いただいてもすぐに対応ができかねる場合がございます。
できるだけ待ち時間を軽減していただけるよう努力致しますが、可能な限り余裕を持って早めに予約日をご相談ください。
診察待ち時間を軽減していただける要素として、オンライン診療がございます。
4月から導入し、約8ヶ月経ちますがオンライン診療を利用される患者様も多くなって参りました。
受診内容によっては、ご来院いただかなくても自宅や職場からスマートフォンを使用し医師と面談することが可能です
また指定した予約時間にアプリを準備しておくだけで連絡が入るので待ち時間のストレスは0と言えるのではないでしょうか。今後さらに利用される患者様の増加が見込まれます。
今回の満足度調査の結果からも約30%の患者様の利用が結果として出ております。
まだ登録されていない患者様、利用方法がよく分からない患者様、スタッフがお手伝いさせていただきますのでいつでもお声掛けください

今回の患者様満足度調査結果では「待ち時間」「滞在時間」「費用面」以外にも多くの面で評価をいただきました。
詳しくは今後待合テレビ・待合冊子にてご報告させていただきますので、そちらをご覧ください。
今後も満足度向上に向けて努力を続けてまいります。
院内の待合・設備環境、スタッフの対応など些細なことでも結構ですのでお気付きのことがあればご意見をいただけますと幸いです
最後に患者様からいただいたメッセージをご紹介します。

〜患者様より寄せられた応援メッセージ〜

・通院が苦痛にならないように、いろいろ工夫や気遣いをして頂いていると感じます。
 ありがとうございます。先生を信頼していて、安心して治療を受けています。

・受付、看護士、培養士の方々、先生は非常に親切で、いつも快適に通院することができています。
 本当にありがとうございます。

・アンケートをするたびに待ち時間や会計の手際等が、スムーズになってレベルアップされているのを感じます。
 今後もよろしくお願いします。

・信頼できるスタッフの皆さんで安心しております。
 朝倉先生には、現状などについて遠慮なくズバっと言っていただいても大丈夫ですので今後ともよろしくお願いします。

・いつも快適な院内です。待ち時間も苦になりません。ありがとうございます。

以上が調査結果になります。
ご覧頂きありがとうございました






応援メッセージをいただきました#41

December 15 [Fri], 2017, 10:00
当院を卒業された患者様から応援メッセージを頂きましたので、ご紹介させて頂きます

朝倉先生、スタッフの皆様、ご無沙汰しております。昨年は大変お世話になりました。この度、予定日通りに元気な女の子を出産致しました。心の底から望んでいた赤ちゃんにやっと会えました。
この娘の笑顔を見ることが出来たのも朝倉先生はじめ、扇町LCの看護師さん、培養士さん、受付のスタッフの皆様すべての方々のおかげだと思っております。
そちらに通っていた頃、結果が出なくそちらで泣き崩れたこともありました。そんな時、看護師さんがずっと付き添って話を聞いて下さりました。あたたかい皆さんが居て下さったからこそ治療も続けることが出来ました。そして体外受精にチャレンジして陽性反応があった時の朝倉先生の笑顔、一生忘れません。

なかなか結果が出なく苦しい思いをされている方おられると思います。治療に通うのもしんどくなる時があるかと思います。
そんな時はスタッフの方々に話して下さい。ここの方々は本当に親身に話を一生懸命聞いて下さいます。気持ちがラクになります。通われている方々全員にかわいいコウノトリがやって来ますように。心よりお祈りしております。最後に扇町LCの皆様、改めまして本当にありがとうございました。


匿名希望様
お便りありがとうございました。
心から信頼して下さり、私たちを頼っていただいていたことが伝わりとてもうれしく思います。信頼のお言葉ありがとうございます。
匿名希望様がおっしゃって下さるとおり、私たちは日々通院されている患者様のお気持ちに寄り添いたいと考えています。クリニックに来るたびに悩んでいたことがすっきりできた そんな風に思っていただけることが私たちスタッフの目標です。
常にそのことを念頭に置いて対応させて頂いているつもりではありますが、患者様からも遠慮せずどんどん声をかけてください。ぜひ、扇町ARTレディースクリニックが治療についての思いがすっきり出来る場所になるよう、どんどん活用くださいね。

助産師 武矢江美

胚培養士より、ご質問にお答えします!人工授精A

December 08 [Fri], 2017, 10:00
みなさま、こんにちは
当院では、胚培養士や臨床検査技師が人工授精の精子調整結果をご説明しています。
今回の記事は、その時に患者様よりいただいたご質問とそれに対するお答えをご紹介いたします
前回の記事はこちらからご覧ください。

Q7. 人工授精の後は、自転車に乗ったり、お風呂に入ったりしても大丈夫ですか?
A7. 普段通りの生活をしていただいて構いません。ただし、体調が優れなかったり、出血しているなどの場合は控えた方が良いかもしれません。


Q8. 調整後の精子には奇形精子は混ざっていますか?
A8. 完全に奇形精子を取り除くことはできません。人工授精の調整は、精子の形ではなく、密度の大きい精子(良好精子)を遠心処理で沈殿させて回収しています。そのため、奇形精子であっても密度が大きければ、一緒に回収されてしまいます。
 ただし、形が悪い精子は運動性に問題がある場合(頚部・尾部異常)や、卵子にたどり着いても受精しにくい場合(頭部異常)があります。子宮や卵管を泳いでいる間に、自然に淘汰されていくと考えられますので、あまり心配する必要はないと思います。



Q9. 採取時に取りこぼしてしまうので、もっと大きい容器にして欲しい
A9. 申し訳ありませんが、現在の検体カップが最大の大きさとなっています。どうしても取りこぼしてしまうのであれば、ご自身で取りやすい容器(ただし清潔なもの)に採取していただき、検体カップに移し替えていただいても構いません。採取された容器に、精子が残ってしまう場合がございますが、取りこぼした際に失われる量に比べれば微々たる量ですので、ご安心ください。



Q10. 主人の精子数だと、体外受精にステップアップした方がいいですか?
A10. 高度乏精子症と診断され、手術や投薬などで改善が見られない場合は、早めに顕微授精へのステップアップを検討した方が良いでしょう(体外受精はたくさんの精子が必要になるため実施は難しいです)。
 また、ステップアップには精子の数はもちろんですが、奥様の年齢も考慮された方がいいと思います。奥様の年齢が40歳以上の場合は、卵巣の機能が低下している可能性があり、43歳以上は自治体の助成を受けることができません。
 40歳以上でない方でも、お子さまは何人希望されているのでしょうか? 一人だけであれば、ご主人の治療に時間をかける余裕があります。実際に男性不妊症の治療をすることで、タイミングや人工授精で妊娠されるケースもあります。ですが、二人三人と希望されている場合は時間的余裕があまりありません。一人目を妊娠・出産・子育てしている間にも、卵巣機能は低下しているのです。たとえば、一人目を顕微授精で授かり、妊娠前後にご主人の治療を行い、精子所見に改善がみられて二人目は自然妊娠された患者様もいらっしゃいます
 ステップアップの時期は医師のアドバイスを受けながら、ご夫婦でしっかりと話し合ってくださいね。


Q11. 人工授精のための精子処理は精子に悪い影響を与えませんか?
A11. 精子調整には、卵子や受精卵の培養に使用する培養液を使っています。 培養液は、子宮内や卵管内の成分に似せて作られているので、精子に影響を与えるものではありません。また、良好精子を回収するために遠心器に入れて遠心処理を行いますが、精子にやさしい回転数(300g,20分)ですので、精子の質が悪くなるということもありません。しかし精子の質が悪いと、まれに遠心処理に耐えることができず、運動精子がほとんど回収できない場合もありますが、ほとんどの方は問題なく調整可能です。


以上が、患者様よりいただいたご質問でした
ご質問がございましたら、いつでも胚培養士にお声かけください


インフルエンザ対策はお済みですか?

December 01 [Fri], 2017, 10:00
皆さま、こんにちは

だんだんと気温も下がり寒〜い季節になってきました。皆様、体調お崩しになられていないですか
これからの季節、気になってくるのがインフルエンザです。
そこで今日は看護部よりインフルエンザワクチンについてお話させて頂きます

インフルエンザは呼吸器症状などの風邪様症状に加え38度以上の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などを伴う感染症です。
多くの場合は治療をしなくても1~2週間で自然治癒しますが小さな子供や老人、持病のある方はまれに重症化することもあります
また妊婦さんは赤ちゃんに多くの酸素を送る必要があるために心肺機能が低下し、インフルエンザにかかると重症化する割合が高くなります。

ワクチンを接種することによる赤ちゃんへの影響を心配される方もおられますが、インフルエンザワクチンは不活化ワクチン(細菌やウイルスを殺して免疫をつけるための成分だけを取り出して作ったワクチン)なので、理論的にも妊婦さんや赤ちゃんにも影響はないとされ実際の調査でも影響があったとの報告はありません。
逆にお腹の赤ちゃんの免疫も作るとされています。

上記のようなことから、副作用の事を気にしてワクチンを接種しないよりも接種した時のメリットの方が大きいと言えますね。

これから妊娠を考えておられる方、すでに妊娠されている方ぜひご自身やおなかの赤ちゃんを守るためにもインフルエンザワクチンの接種をお勧めします。
ワクチン接種を受けた場合にインフルエンザに絶対にかからないか?と聞かれればそうではありません。
ワクチン接種で罹患そのものを防ぐことに役立ちますが、罹患してしまう場合もあります。
しかし、罹患した場合には、ワクチン接種をしていない人達に比べるとかなり重傷化は防ぐことができるようです。
基本的な予防はやはり手洗いやうがい、マスクなどを利用、しっかりと加湿する、ということになります。
インフルエンザに負けないように、この冬を乗り切りましょう!

※12/1時点、ワクチン残2人分となっています。次回、入荷は年末から年始の予定です。入荷次第、ホームページ等でお知らせさせて頂きます。

12月4日 インフルエンザワクチン、入荷致しました。
在庫がなくなり次第終了となりますので、ご希望の方はお急ぎください。
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大阪、梅田で不妊治療、体外受精を中心に治療をすすめているレディースクリニックです。
赤ちゃんが欲しいご夫婦に一日も早くお二人のお子様を抱いて頂けるよう、スタッフ一同、日々学び質の高い医療サービス提供を心がけております。
詳しくは扇町ARTレディースクリニックHPからご覧頂けます
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