ピタゴラスの標本…1

June 08 [Wed], 2011, 14:40
街並みも細胞も電子だとかが繋がっていて、私が食べているクリームたっぷりのケーキも塩基配列が万華鏡みたいにクルクル回って身体の中で科学反応を起こしているのだ。

独り小説を読みながら私は紅茶のおかわりをカップに注ぎ、小鉢に入った白い角砂糖をトングで一つ摘んだ。

どちらかとゆうと可愛らしい包み紙にくるまれた角砂糖の方が好き。プレゼントみたいで丁寧に開けると白やブラウンシュガーの角砂糖が出てきてワクワクするの。でも母はそんな繊細な叙情性なんて理解を示さず、紅茶はティバッグでお砂糖も調理用の容器から出すほどガサツ。お姉ちゃんが夏休みに旅行で買ってきてくれたフランスの角砂糖なんて本当に素敵。赤づきんやブレーメンの音楽隊の素朴な絵本の絵柄が一つ一つに描いてあって星柄の箱に入って、棄てるのが勿体なくて綺麗に砂糖を拭き取って台紙に貼って飾ってあるの。


手元が、バタバタと奇妙な動きをした。虫でも付いてたの…ビクリとトングも片手に持ってた小説も落としてしまった。

白い長方形は…ピクピクと痙攣し、フッと四辺を収縮した。

生き物…

心臓の音も呼吸も、この約2センチ四方の小さな四角い塊から感じないけれども、生きている。漠然とした生命力が存在していた。

とっさに、トングで四角いソレを摘んでティッシュに包んだ。

虫なんて大嫌い。
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