そのまま 

April 15 [Sun], 2012, 23:48
あれからずっと行かなかったあの場所に行ってみた
まだちゃんと胸は苦しくて
今もまだここにある
今もまだここにいる


真っ白な空の朝
からだは地面にくっついたまま
お腹空っぽで
胸はいっぱいで隙間はない
眠ったのか眠れなかったのか
境界線は曖昧だけど
遅刻する理由にはならない

それでもレールを外れる勇気はなくて
今日も各駅停車を繰り返して
終点に着いたら夜がくる

あーあ
いつかはいつくるの?
痛くなくなるまで
見ない振り

ハジマリ 

March 15 [Thu], 2012, 11:11
「好きな人いる?」

そんな言葉で始まった。
あれは秋の終わりだった。
精一杯の平静を装って、声を出す。

大人と言われる歳になっても、学生みたいに恋愛に憧れる自分がいた。
それでも、最近になって夢と現実の区別はつくようになったと思う。


「好きな人、いる?」
あまりに君が間抜けな顔をしていたので、もう一度声を振り絞って聞いた。
「え、なんで?」
「だって、」好きになるかもしれないし。と語尾を小さくしながら、目を自分の手に逸らした。
にわかに勇気の火が消えそうになった。
大人になってから変わったのは、保守的になったこと。
念には念を。
危ない橋は渡らない。
だから、ロマンチックなシチュエーションより、合コンまがいの飲み会や、夜のクラブに出かけたりもした。
恋愛に憧れながら、まったく逆の今、矛盾だらけで嫌になる。

あぁ、また。
逸らした目を俯けながら思った。
夢が捨てきれない。
現実に向き合えない。

「好きな人、」
突然右側から声がしてゆっくり視線をあげる。
「好きな人、いないよ」
さらりと笑われて、今度はわたし方が変な顔をしているかもしれない。
「でも、」
「え?」
「これから、できるかも」

人懐こい笑顔で見つめられた。
たぶんわたしは耳まで赤かっただろう。

あれは少し前。
初恋の頃のあなたに再会した、冬の始まりだった。

白い日 

March 15 [Thu], 2012, 11:00
かわいいハコに入った
あまいあまいおかし
大好きなあの子にわたすんだね

なんだか似合わない
かわいいフクロが
あの人の手にうれしそうにぶらさがる

ゆれるゆれる
スイングするみたいに
はねるはねる
スキップするみたいに

かわいいハコに入って
あの子のところへ行くんだね
何よりも特別なのは
あの人からもらえること

あまいあまいおかし
きっとしあわせの味がする
わたしが知らない
しあわせの味がする

あの目を見ればわかるよ
誰よりもずっと見てきたから
その先にあるものも

23日の夜 

June 23 [Thu], 2011, 20:26
深く深く潜ったら
夜中に君を思い出した
もっともっと沈んだら
まっ暗闇になった
このままここにいようか

空の色 晴れた日の青い空の色
想うのは君と空の色
何もないはずのこの中に
まだ君がいる

あの人 

June 23 [Thu], 2011, 20:23
あの人の願いが叶いますように
もう泣いたりしないやさしい恋ができますように

そうだな、できたら
それでいい と言ってもらえますように

独り占めした屋上で
右には好きな音楽
あとは風の音
火照った体を冷やしながら
途方もない願いをかける
たぶんもっと見えるはずの星に
P R