11:遠い声・・・

March 21 [Wed], 2012, 1:25
窓の下を沢山の光が流れてゆく。
寺島享太はビジネスホテルの18階の窓から街の雑踏を眺めていた。
こんなに沢山の人たちは一体何処から湧いてくるんだろうこの街の何処かに山室修一がいるんだろうか山室修一の足取りは途絶えたまま、捜査会議も行き詰まっていた。
しかし捜査の指揮を取る香川卓也が焦っていないことは寺島には手に取るように分かった。
桜田課長も同じ印象を持っていた。
毎日捜査員を叱咤しているものの、自信たっぷりの態度なのだ。
寺島は香川卓也の堂々とした自信が何処から来るものなのかを知りたかった。
携帯が鳴った。
桜田だ。
お疲れ様です。
ホテルかそうですが身体が鈍るだろ。
ちょっと出てこいよ。
了解しました。
で、何処へ新宿の随園。
まけるかん、何とかします。
おぅ、美味しい餃子が待ってるぞこの3日間大人しく捜査とホテルを往復していた。
基本的に尾行は公式なものではない。
つまり客室がある18階で見張ることはできないのだ。
寺島は動き出した。
ベッドメイキングやルームサービスが出入りする扉から出て従業員用のエレベーターで一気に地下にある従業チェルカ 出会い員出口に向かう。
で、そこからは守衛室のある出口には行かずに駐車場側のドアを開ける。
地下駐車場を横切って表に出る。
大抵駐車場側のドアは開いていて上手くいく。
仮に出られなくても警察手帳を見せてドアを開けさせればいいのだ。
ただ出来ればその手は使いたくない。
寺島はホテルから離れた場所でタクシーに乗り、新宿御苑横にある随園へ到着した。
中に入ると桜田課長、山下、伊東は揃っていた。
おぅ、来たな。
テーブルの上には支那竹とチャーシューとビールだけだった。
どうしたんですかまぁ、急ぐな。
まずは随園に来たら餃子だろ餃子4人前それとビール2本追加してくれ他愛ない会話。
まるでその辺によくいるサラリーマンである。
そして餃子が到着するや否や皆一斉にガッツいた。
腹が減っているのに俺の到着を待っていてくれたんだ。
寺島は嬉しい気分になった。
寺島は最近気が滅入っていた。
自分は四六時中マークされている。
それに桜田課長たちが裏で動いていることは知られるわけにはいかないから、晩飯も1人になることが多かった。
さて本題だが桜田課長が真面目な顔になり顔を近づけた。
顔は赤い。
伊東が面白いネタを仕入れたぞ。
水上慶一郎を調べていてここに行き着いた。
ここですか随園じゃあない、2丁目だ。
伊東の話しによると、水上慶一郎は新宿2丁目にゲイバーを持っており、週に2、3度店に顔を出しているらしい。
店の名前はPinkFishだ。
驚くなよまだ先があるんだ。
そしてこの店の常連客に町田嘉子がいたということだ。
お前、情報を掴むためにオカマ掘られたんじゃねーだろうなぁ山下が嬉しそうに茶化した。
皆笑っていたが、寺島にはその余裕はなかった。
でだ、伊東とお前でこれから行ってこいえーっ続く。
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