突然ですが、ショートストーリー失礼します

May 06 [Sat], 2017, 19:02
みなさんこんにちは

かなりご無沙汰してしまいましたが。。。

実は昔、小説を書いておりまして。。。

ふと突然、また書きたくなってしまったので、
衝動書きしてしまったショートストーリーをここに、
記したいと思います!!

3000字程度でサクッと読める内容なので、お暇なときに読んでいただけると幸いです

では、以下に失礼いたします!!

******************************************************************

『月の光と君の花』

きれいな満月だった。
月の光に照らされながら、いつもの公園で今日も散歩をしているところで。

――とても美しいものを見た。

今の彼(琢)と同棲して2か月くらい。これで幸せになれると思ったのにな。
琢は急に仕事が忙しくなって、帰りがいつも0時を回るようになってきた。
「今日も帰り遅くなるから。あ、飯は作っといて」
そう言って私の顔を見ずに荒々しくドアを開けて琢は出ていった。
そんな後ろ姿を見たのは、これで何度目だろう。
出会った頃は、あんなに優しかったのに。
一緒に買い物に行って、何のご飯にしようか2人で考えて昔は作ってたのにな。
気づいたら当番制もなくなって。
言われるがまま私が毎日作ってる。
だって琢に嫌われたくなかったから。

「あ、また食べてくれてない。せっかく作ったのに」
琢が大好きだったはずのレンコンの煮物を作って冷蔵庫に入れておいたのに、
いつの日からかそれも食べてくれなくなった。
――味が変わってしまったのか。それとも彼が変わってしまったのか。
彼が変わってしまったのなら、またこの恋愛も失敗なのかな。

結局、どうすればいいのかいつもわからない。
どうすれば、私は好きな人と結ばれて、永遠に幸せになれるのだろう。
周りのカップルがどうして4年も付き合っていられるのかが、私にはわからない。
どうしたら、そんなに付き合っていられるの?
喧嘩は?浮気は?すれ違いは?

――うん、ちょっと前まではこんなことになるなんて思ってもなかったんだけど、急にね。
今は大事な時期だから、理解してほしい。

理解したいよ?理解したいけど。
もう、理解したい気持ちなんて、私の心からは生まれなくなったの。
これ以上信じたって傷つくだけだって、過去を知ってる自分の身体から警告が出てて。
もう駄目だから、あきらめな?って。
誰もこの警告に反対してくれないんだから、私は素直に「はい」って返事をするしかない。

また今日も、嫌だとわかってるのに、これまでの恋愛を反芻してしまう。
「本当にごめん。もう君とは付き合えなくなった。君は何も悪くないから」
いつもこうやって別れ際に言われるの、本当になんでなんだろう。
本当に私、悪くないのかな。
きっと何かあるのに、誰も私を責めてくれない。
私に対してはもう、責めるエネルギーさえも消費したくないのかな。
そんな穏便に君たちは私と別れられて、どうして私だけあとでずっと泣いてるのかな。

――こんな気持ちを胸いっぱいに溜めて、散歩することにした。
場所は家から10分くらいの、駅と反対方向に歩いていくとある、なんの変哲もないいつもの公園。
一人寂しく悲しい気持ちを背負いながら歩くのが日課になっていた。
時は23時ちょっと過ぎくらい。こんな時間には誰もいないから、泣いてたって大丈夫。

でもこんな日に限って、今日は誰かいたみたい。
きちんと整備された花壇に咲いた花の前に屈む、男性の姿。
こんな時間に、何してるんだろ。

「きれいな花だな。月の光に照らされて。美しい」
ぼそりと聞こえた彼の声が、今の私の心には心地よかったから、
「あの、何されてるんですか?」
なんて、すっかり涙で目を腫らした私が話しかけてしまった。

「僕はね、花が大好きなんだ」
花を少し遠目から見られる距離に置かれたベンチに座って、月の光に照らされた私と彼。
花が大好きだなんて、なんて素敵なんだろう。
「花ってさ、栄養たくさん貰って元気に咲くからさ。元気に咲く姿見ると僕も、
いっぱいごはん食べなくちゃなって思って」
「ふふ、そんな理由初めて聞いた」
「君はどうしてここに?花を見に来たの?」
「ううん?いつも散歩しに来てるんだ。だから、花壇に咲く花を珍しく眺めることもしなくって」
「そっか」
静かに時が流れていく気配。もしかしたら時が止まってしまっているんじゃないかという気もするような。
心地よい時間だった。少しの沈黙も、私の心を癒してくれる。

「僕はね、花を撮るのも趣味で、あちこちふらっとどこかに行っては、花を撮って楽しんでるよ」
そう言って見せてくれたのは、見たことのないような綺麗な花。
でも、この花はいたって普通の花壇に咲いてた、何も珍しくない花みたい。

「写真撮るの、うまいんですね」
「ううん、そんなことないよ。僕が花に近づいて、撮影してるだけ」
「どれくらい近づいて撮ってるの?」
「……ん?これくらいかな?」

唐突に彼の顔が私の顔に近づいてきて。
唇が当たりそうなくらいの至近距離。
思わずキスしてしまいそうになったけど、そういえば初めて会った人なんだった。
こんなに触れてみたいと思ったの、初めてかもしれない。

「綺麗だよ。君も」
彼はすっかり泣き腫らした私の顔をじっと見て。至近距離でその唇から解かれた甘い言葉に、
思わず溺れてしまいそうになる。
今日の私はいつになく弱い。

――月が少し傾いたような気がした。どれくらいここにいるんだろう。
もしかしたら琢が家に帰ってきたかもしれないけど、もういいやって気になってきた。
もっと目の前にいる彼との時間を楽しみたい。

「私ね、今付き合ってる人がいるんだけど。その人とうまくいかなくて」
「うん」
「だからね、気づいたら泣いてて」
「そっか。それは悲しかったね」
頭にそっと手を置かれ、優しく撫でてくれる彼。
思わず話してしまった涙の訳の落ちをどうするかなんて考えてなかった。
目の前の美しい彼にどうされたいとかなんて、考えて話してなかったのに。
私の気持ちを察してくれたのか、ずっと優しく頭を撫でてくれる。
――そっか、私、ずっとこうされたかったんだ。

「僕はね、今まで恋愛というものをしてこなかったんだ。だから辛さが僕には理解しにくいんだけど」
「君を泣かせた人を、僕は許さない。僕なら、君を泣かせたくない」
「僕が見てるから。君のこと。今は落ち着いて?」
頭上から降り注ぐ天使のような声に、枯れてたはずの涙が再び溢れ出して。
でも、その涙はさっきまでの涙とは違ってあったかくて。
ずっとこの目に溜めておきたい。

「またここに来るから。また会おう?今度は花の撮り方、教えてあげるね」
「うん。毎日来るから。楽しみにしてるね。今日はありがとう」
「うん、またね」
「…………」
最後にそっとキスをされた。
柔らかくて温かい、まるで蜜のような味。
ベンチを後にし帰っていった彼の姿をその目から話すことができなかった。
本当に恋愛してこなかったのかちょっと疑問ではあるけれども。
そんなことはどうでもよくて。
貴方の声とキスの味で、すっかり満たされてしまって。
ずっとこのベンチで、貴方が来るその時間まで待っていたかった。

「さすがに夜風は冷えるし、戻ろうかな」
本当に誰もいなくなった公園。さっきの花壇の花をもう1回見に行くことにした。
――なんて美しいんだろう。
貴方が見ていたからかな。艶々してる。思わず見とれてしまいそう。
「また来るからね?待ってて」
貴方の名前、聞いておけばよかったな。そしたら貴方への想いを、この花に込められるのに。
込めずに溜めておいたこの想いを胸に、大好きだった琢がいるであろうアパートへと戻ることにした。
……またあの公園に行ったら、あの花に触れようかな。
久々に味わったときめきというものが、こびりついて離れなくて。
貴方に触れたくて、仕方なかった。

******************************************************************

以上になります!
いきなりこんなものを世に出してしまうなんて。。。と思いましたが、いいんです

またフェイクスイーツも作りたいな。。。

ふっふ
プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:ふっふ
読者になる
2017年05月
« 前の月  |  次の月 »
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31
最新コメント
アイコン画像ふっふ
» マカロンは次のステージへ…… (2016年09月08日)
アイコン画像怪獣母ちゃん
» マカロンは次のステージへ…… (2016年09月08日)
アイコン画像怪獣母ちゃん
» メモ立てできましたっ (2016年08月28日)
アイコン画像ふっふ
» ついに色粘土交代へ (2016年07月25日)
アイコン画像ふっふ
» ふっふピエの作り方 (2016年07月25日)
アイコン画像怪獣母ちゃん
» ついに色粘土交代へ (2016年07月24日)
アイコン画像怪獣母ちゃん
» ふっふピエの作り方 (2016年07月24日)
アイコン画像ふっふ
» マカロントップコート実験 (2016年07月03日)
アイコン画像怪獣母ちゃん
» マカロントップコート実験 (2016年07月03日)
アイコン画像ふっふ
» マカロン商品化に向けてB (2016年07月02日)
ヤプミー!一覧
読者になる