生活(短歌) 

August 21 [Sun], 2005, 17:40
蟋蟀の シュプレヒコール 夜々やうやう 囂しくなりて 夏を傾け

こっそりと 買い隠してた アイス失せ 冷凍庫前 凍てつけば朝

ふと見れば 料亭の池 錦鯉 寄り集まりて 十二単に

夕暮れに 子等に置いてきぼりにされ ブランコひとり 風と戯る

夕空を 飛ぶ鳥ら陽に 向かふれば スズメもハトも 皆カラスとなり

鎌倉の 大仏に筆紙 献ずれば 痒いと書きて 我に見せたり

わめきつつ 鳥より逃ぐる 蝉が壁 ぶち当たり落ち 石ころのふり

何気なく 卒業アルバム 眺むれば オルゴールのよな 時流れ出し

概念 

August 19 [Fri], 2005, 15:50
人類 皆 玉乗り

夢を馳せ 加速す滑走 未知の路 (パイオニア精神)

閉塞の 時代にかませ ドロップヒップ (ポップパンク魂)

見物の 愉悦希求す 気球あげ

ミス銀河 二千億個の ジュエルまとい (銀河系)

吾輩は 二酸化炭素 製造機 (人体) 
 
人類の 話し声せぬ 時は無く

地球上 いつも誰かの 話し声

朝昼晩 六十五億が 喜怒哀楽

二十代 ただ今絶賛 発売中 (若さ)

世を早み ライフスタイル 流線型 (現代人)

解き放て 那由他不可思議 この想ひ 

しなやかな 情緒保湿す ココローション 

板煽る 厨房な香具師 空気嫁 (2ちゃんねる)

笑みこだる 時はいつでも 通り雨 (青春)

実は皆 亡命したいが 口にせず (北朝鮮)

けふもまた 幾多の旅立つ 客あれば 降り立つ客あり 此岸空港 (生死)

駆けに賭け 汎智頓智に 躍らせる しなやかろやか マーキュリゾーム (ポストモダン)

定家舞ひ 啄木が駈け 万智跳ぬる 三十一文路を 今われ遊歩す

核魔人 召喚されるも 銀世界 主の姿 何処にもあれれ (核戦争)

人類が 手と手と手と手 横つなぎ 輪となり地球 土星となりて (世界平和)

摩天楼 無漏の砂漠に 沈み込む 真っ白な鳥が 舞い降りてきた (アポカリプス)

近未来 心を持たぬ 天才が 道行く世界に 人影は無く (ディストピア)

シシロー昼寝す なんでもいいやい 知らねえやい (小泉純一郎)

過去 

August 19 [Fri], 2005, 15:49
喧騒の 駅東口 待ち合わせ 飲んで歌えば 朝日まぶしく

まったりと 午前十時の カフェテラス ケータイ鳴りて キャンパス向かい

すれ違い 絶えぬ僕らの 恋まるで 乱高下する 偏差値のよう

真夜中の コンビニたむろ 塾帰り ネオンのどこか 駆けゆくバイク

校門で 部活帰りに 君見かけ 隣り肩抱く バスケ部先輩

忘れ物 取りに戻れば 聞こえくる 合唱の声 夕日の廊下

休み時間 今日さオレんち 遊び来て 五面のボスが まだ倒せない

放課後の グランド皆で ドッジボール いくぜ必殺 ミラクルシュート

お遊戯も 絵本タイムも お昼寝も 君と一緒で 思えば初恋

恋愛(短歌) 

August 19 [Fri], 2005, 15:43
水平線 ただ燦然と 夕陽射す 今日この日の為 二人の為に

逢ひ初めの 心葉にてなむ あらむずる 呉竹の世と 往に褪せぬとも

夜を籠めて 蚊のこゑに夢 醒めにけり かのこゑなりせば いかに飽かまし

此の銀杏 並木の葉色 遷ろはば 我が想ひさへ 遷ろはむやは

煌ける 星の如くは 為れねども 其の瞳をぞ 為らまほしかる

射干玉の 夜のこゑがたり 索々し 伝ふる波の 飛び逢はましを

麗しき 地包み渡る 七海の 千歳万代 途絶ゆことなく

繋ぎし手 離ることあらば 楓の手 枯るごと果無なく なるほかあらじ

腕の君 エスカレーター 耳打ちす 今夜は時計を はずしてきたの

夢の中 君にキスされ 目覚ますと 暗がり君の 寝返りの音

唐笠の 降る雨のつゆ 漏らさずに 経る浮世より 守り亙らむや

群肝の 心疾く疾く 抱きにしが 然る言の葉の 吹き着くる間に

逢へぬ時長くも 逢へば瞬く間 ディズニーのアトラクションに似て

コスモスが 一番好きな 花なんだ そういえば君 笑顔がまるで

空中を 星埋め尽くす こんな夜は 星の数だけ キスを交わそう

あどけない キミ傷ついて ポロポロと 落つ涙たち ちいさな虹に

ぼんやりと バス窓の外 眺むれば 超美女発見 次、停まります

熱帯夜 溶けゆくマーガリンな恋 二人に染みて 汗ばむ手かな

生活(俳句) 

July 19 [Tue], 2005, 17:52
翠蔭の ベンチにて風 ヘッセ読み

公園や 犬啀み合ひ 人笑ひ

風そよぐ 並木の電線 鳩デート

芝枕 時折チャリの 音す午後

欅路 逆三角の 虚空かな

水たまり そよめく風に 街ゆらぎ

瞳閉じ 夜風長閑に 聴く窓辺

街路樹の 闊歩眺むる ガラス越し

飛ぶ刺客 成敗すれど 返り血が

下戸下戸と 頬膨らませ 反り返る
 
素魚が 箸をつるりて 舌躍り

宴会に 凩吹きて 散会に

ええっとね 並つゆだくで あと玉子

ガラス越し 長雨眺め 曇る息

風鐸が 啜る笊蕎麦 馨り立て

紅帝が 街をひれ臥せ 西に座す

ワイングラス 花瓶の向うで 悲鳴上げ

かつおぶし 豆腐の上で フラダンス

入道が 蒼穹呑みて 呶鳴る暮れ

天海原 ぽつりたゆたふ 白小船

白き蜘蛛 空に一筋 糸を張り

目伸ばせば 葉にぶつかりて 片瞑り

忽然と 茅蜩鳴きて 夕来たる

焦げ空に 茅蜩の声 果敢無立ち

暮れなずみ 涼風奏づ かなかな哉

空き缶や まろぶ音聞くは 月だけか

縁側で 寝る猫子守る 鹿威し

虫時雨 空蝉どもが 夏の跡

潮騒に けふ待ちし胸 さざめけり

めくるめく スペクタクルに めくるくる

展望台 十二方位が ほしいまま

丑三つ時 桃色のこゑ 其処彼処

雨に濡れ 一葉泣いた あとの顔

気まぐれな 吐息し余所見す 扇風機

雨上がり 七色ゴジラ ブリッジす

自販機の ボタンを押せば カンと出た

思春期の ボインを押せば ビンタ出た

久しぶり 会えて気分が トランポリン

アクア空 雲泡立ちて 夏っ盛り

右斜め 四十五度に 熱い丸

一切を 抛擲し去り 大浴場

食べ終へて さぁC面の 皿来たる

酔ひどれて もつれし舌の レロリルラ

シャボン玉 夢色の群れ 空ふるる

噴水や ババロアのように ひらきをり

夏木立 遊歩す 風と手をつなぎ

昼下がり ショパン弾く手で メールうち

ケータイが 電波にビビり 助け求む

彼者誰時 サービスエリア 陽の出待つ

都市 

July 19 [Tue], 2005, 17:37
メタル都市 網状波状に サイバー音

アスファルト 数字の群れが デジ歩き

背広集う エリアリニアに 聳つビル群

イヤリング 揺らす靴音 ドアに消ゆ

陽盛りて 町に蔓延る エージェント

ドアの前 踏みて解除す ミュートボタン

動く歩道 手とりて夢む 同じ未来

朝がまた 鉄の蟻の巣 穿りて

タワービル 積乱雲の 指示を待ち

男たち 壁に立ち向く 十五秒

歩道橋 車の河の 音遠く

青待ちて 縹緲たる町 見遣る汗

窓開きし 紳士日経 立ち読みす

鉄土竜 潜り去りてビラ びらびら

その中年 急にスポ新 狭め読み

轟音が 微睡を背に レール駆け

ブランチす 予告編のよな 日々谷間

ゼブラ皮 牛の皮たち 踏んでゆき

メトロ駅 上がれば怒涛の スーツ河 飛び込む僕ら 肩で風切り

タスク処理 遅れ駆け込む ランチタイム 着けば二時過ぎ 遠い目し、空

雑踏で ちょっくら逆立ち してみると しかと白き目 補導されしかな

二メートル手前で山手線逃し ムンクな顔すも たちまち紳士

久堅の 驟雨に背広 濡れぬれば 町吹く風に 悪寒ぞすなる

近未来 

July 19 [Tue], 2005, 17:28
キッチンの スタイル抜群 美貌ロボ ロマンスの後 チェス興ず午後

ウォーターフロント チワワ付けるは モバイル翻 コンバーティブル越し 鴎と喋り

アーカイブ マイクロチップを リモートで 取り寄せ脳に ダウンロードす

ゼリーベッド 寝そべり話す 3D TVに浮かぶ 君の髪撫で

ハニースカイ 見上げ降り立ち 宙港の コンコース跳ぶ 今僕タイタン

エウロパを 眺むる君が バスローブ 脱ぎ捨て向かう コードドアの奥

プリズムヘア ふわり貴女と ドッキング 身も心も嗚呼 ゼログラビティー

7002階 人工カワセミ お出迎え 窓の彼方に 無数のハイライズ

エントランス シリコン秘書と 立ち別れ スカイフックに 乗り舞い上がる

恋愛(俳句) 

July 19 [Tue], 2005, 5:08
飴のような 甘き眼抱けば 時が溶け

眺む君 やをら抱き寄せ 海ほたる

淑香る 靫蔓に 落ち溺れ

想ひ恋ふ 毛氈に君 搦めたし

ふたりきり オフレコばかり 囁けり

顔上げて さぁ目を閉じて 三二一

フェンス越し テニス着で舞う 君見つめ

そっけない 素振りに恋が あっけない

恋をしても一人

月がきれい でもね月より そして朝

其のこゝろ 素粒子論より 解し難く

茶話に ワイン一滴 君酔わす

陽射しより ビキニの君が 眩しくて

ハイビスカスな 唇奪取 浜ダッシュ

笑み喋り 我向く度に シプレの香

抱擁す 二人は圏外 時の外

恋に病んで 夢は春野を 駈けめぐる

閑かさや シャンパン注ぐ 水の音

目が合えば ドレミファソラシ 恋の予感

目が合ゐて 稲妻我が身 駆け巡り

イブの君 腕の揺籃 照れ笑い

何もかも 鮮やか過ぎて 雨さえも

君に堕つ 是想定の 範囲外

終電が 君奪い去り 手に夜風

エレベーター 絡まる愛に 月が照れ

ハイウェイで 星追い駆ける 君と僕

砂浜に しゃがみ字綴る 愛しき背

傘渡し 家路急いだ 初夏の午後

今朝もまた 笑顔見たくて 三両目

傘放り 濡れる二人が 恋しぐれ

笑み零れ 泪五月雨る 頬抱く

土手に坐し 背抱き手繋ぎ 華見上げ

木洩れ日に 彼女香りて 鼓動の音

胸座に 指這はすれば 熱帯夜

花眺む 永遠に咲き笑む 花抱き

二人して 笑い過ぎたね 春並木

擽らむ 君のこゝろの 脇腹を

天の河 君と仰げば 星の虹

春の宵 星に夢中な 君に夢中

ワニのよに アーンす君の おでこツンッ

日月火 水木金土 キミのコト

惰性避け ときどきどきどき させてみる

スキ果汁 百パーセントな キスジュース

好きなんだ×∞ の 恋心

白鳥の 手つきでシャワー 浴びる君

君が駈け 僕が追い駆け 花畑

そんな瞳で 見つめられたら クルクルパー

平仮名な 気持ちにさせて くれる君

チンしても 心ぬくまぬ 君なくば

抱き合えば 満員電車 二人きり

君の声 耳にせせらぎ 陽も涼む

暑き夜 分厚き腕で 熱く抱き

音楽 

July 19 [Tue], 2005, 4:44
颯爽と 音の微粒子 遁走し (グレン・グールド)

トルソ喫茶 踊る洋梨 三拍子 (エリック・サティ)

雲切れ間 典雅な光明 嚠喨と (フレデリック・ヘンデル)

黄昏れて 無限螺階舞ふ 恍惚と (リヒャルト・ヴァーグナー)

秘蹟の音 ステンドグラス 破砕して 星迸る 漆黒の刻 (オリヴィエ・メシアン)

燻り消ゆ 煙管啣ふる 摩天楼 (パウル・ヒンデミット)

群論の 譜が喚び醒ます パルチザン (ヤニス・クセナキス)

月翳が 朧気に映ゆ 夜半の湖畔 (クロード・ドビュッシー)

和の祷り 時空を超へて 谺せり (ヨハン・セバスチャン・バッハ)

楽団が 酒杯片手に インセッション (ジョージ・ガーシュウィン)

枯れ舞ひて 閑か鳴る径 逍遥す (モーリス・ラヴェル)

剽軽りに 滲む泪の 澄みきりて (ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト)

変貌す 気高き圭角 拓きし儀 (イゴール・ストラヴィンスキー)

粛清の 疵痕冱つる 凄愴さ (ドミトリー・ショスタコーヴィチ)

辺陬の 廃墟の叢祠 祷りごゑ (アルヴォ・ペルト)

位相ずれ モアレに仄見ゆ ユートピア (スティーヴ・ライヒ)

星浜辺 滴り落ちる 至福の果 (アントニオ・カルロス・ジョビン)

旅に出よう 夢と希望と愛 胸に 悲哀という名の カバン残して (ジャーニー)

君が去る Lobby佇み 時は経ち (角松敏生)

公園で テレる額に そっとキス (槇原敬之)

風の中 振り向き笑う 君が好き (小田和正)
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