よく晴れた田舎の水曜日の昼下がり。
先輩。いや、先輩と言うよりはもはや仲間である。
その仲間から一通のメールが入る。
私も午後からは特に何があるわけでもなく、時間をもてあましていたのだが、そのメールの内容は「暇だから。。。」という内容だった。
あぁ。田舎暮らし。
とにかく指定された時間に仲間と合流。そして仲間の乗る軽トラックの助手席に乗りこんだ。
私はおもむろに窓を開けて肘をかける。もちろん自動ではなく、ぐるぐる回す手動での窓開け。タバコを吸う人間ならこのあとのタバコを吸うところまでが一連の動作になるのだろう。
あぁ。田舎暮らし。
そして向かったのはその仲間の仕事場でもある山だ。
びわを育てている山。つい最近まではハウス栽培のびわの収穫に終われ休みのない毎日を送っていた農家の仲間。昨日ハウスのびわの収穫が全て終わり、あと一週間先の路地モノのびわの収穫までは時間があるのだという。
その路地モノのびわを栽培している山にハッチクという竹の子を取りに出かけようというのだ。
あぁ。田舎暮らし。
しばらく山道を進み、びわの木をくぐりたどり着いた竹やぶ。その中に50センチほどに伸びた細い竹の子。もちろん育てているわけではないので、収穫にはかなりてこずる。朽ちた竹が竹やぶに斜めに倒れかけ、行く手を阻む。その 竹の枝や、その間に蜘蛛の設けた住まい、埃等が私の邪魔をする。
足場の悪い山中に伸びる竹の子を採り、下山。新鮮な結構重たい竹の子。水分をたっぷり含んでいるからである。
あぁ。田舎暮らし。
下山途中、重たさと暑さに休みを取ったのは甘夏の木の下。
せっかくあるから、おやつ代わりにひとつもいで皮をむく。一気に柑橘系のさわやかな香りが広がり、休憩気分。食してみると、甘夏といってもやはり酸味のきついみかんで、決してうまいものではないような味だった。
しかし、休憩中にする会話の話題にするには十分すぎるほどできた味だった。

あぁ。田舎暮らし。
採ったハッチクはなじみの店と実家へ。
田舎暮らし。ノリホ店長