カンボジア・ベトナム自転車旅行 13.眩しかった旅の終わり。
最終日は、ホーチミンから南に下ったところにあるチョロンという華僑の街へいった。
そこまでの道もなかなかの渋滞だった。
渋滞と言えば、バンコクのそれが有名ではあるけれど、ここ、ホーチミンも負けてはいないだろう。
「反対車線を走ってもいいよね?」という暗黙の了解は、むしろこちらのほうが強いような気がする。
そのホーチミンの巨大なバイクの渦に自分を埋もれさせることができるようになればぼくも一人前だ。
この日は“ラウンドアバウトのバイクの渦にブレーキなしで突っ込めるか?”に挑戦した。
まさにあそここそ、「渦」と表現するにふさわしい。
台風のように、円筒形のラウンドアバウトを取り囲むようにバイクが渦巻いている。
チョロンに向かったのは早朝だというのに、驚くほど人が活動した。
子どもたちは登校しているし、
おばちゃんたちは、もう市場で新鮮な野菜や果物を売り始めているし、
おじちゃんは、道端でチャイにいそしみ、
おじいちゃんは公園で太極拳をやっている。
本場中国でもこれほどまで早起きじゃないだろうな。
さて。
ベトナムも今日で終わり。
今日の午後からタンソンニャット国際空港へ向かい、深夜の便で日本へ帰る。
感慨深いような、
そうでもないような。
ただ、これでサラリーマン世界縦断の東南アジア編は線が一本につながった。
だからしばらくは東南アジアへ来ることはないだろう。
それが少しさみしい。
思えば、大学4年生のころから6年連続で東南アジアを走り続けてきたのだ。
今さらだけれど、この間の変化って大きかったんだろうなと思う。
それを顕著に感じたのも今回の旅だった。
カンボジアだ。
カンボジアは、5年前にぼくが訪れた時に比べて、大きく変化していた。
まずは物価が高騰していた。
5年前に1泊1ドルだったドミトリーが2倍の1泊2ドルへ。
食事だって、フライドライスは1ドルが相場だったのに、
今はそこらへんの露天でも2〜3ドル取ってくる。
はじめはぼったくられているかと思ったが、
それが相場らしくて衝撃だった。
エアコン付きの宿の相場も、
今は12ドルやら15ドルやら。
ちょっとまえでは10ドルでも「高い!」と言えたのになぁ。
ぼくにとっては財布に厳しいこの事情もカンボジアの人々にとってはいいことなのかもしれない。
都市にはビルが次々と建っている。
地方に下っても、新しい長屋が建設中だったりする。
車も大きく変化した。
5年前は全ての車が、なぜかトヨタのカムリ(白)だった。
そんなに大ブームになったのか?!と思ったら、
どうやら国際援助の払い下げだったらしい。
全ての車がトヨタのカムリ。
しかし今は、トヨタのレクサスが意外に多い!
他の車も、ヒュンダイ、ベンツ、と幅広い。
カンボジア人が自分で車を変えるようになったのだ、
だからこうやって車も変化している。
この6年間、東南アジアは確実に変わっていった。
これからしばらく時間をおいて、また同じ町に走りに戻ってもいいかなと思う。
そしたらまた、新たな発見がありそうだ。
深夜のJAL便は羽田に向かって飛びたった。
さらば、暑かった、東南アジア。
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