ブルガリア公演・新作能「水の輪」〜その4・老松の制作

2011年11月24日(木) 20時45分
 みなさん、こんばんは。
 一晩(というかかなり長時間)ぐっすり眠って回復したはずでしたが、遅めの午後から夕方にかけて、すごい睡魔に襲われます、、、
 まだ、もとの生活にすっかりとは戻れていない感じです。
 
 今朝も、早起きをして、梅田MBSさんまで、「ありがとう、浜村淳です」のラジオ収録に伺いました。
 浜村淳さんは、さすがというか、すごいというか、もう何もかも「超越」されている感じでした。
 限られた時間の中で「これだけは伝えよう」と思って下さっている事をはっきりと明確に持って下さり、整然と番組を構成されていきます。
 優先順位がはっきりとされているというか、本番前の数分の打ち合わせで、瞬時に数十分の番組の構成をきちんと秒単位で決められる、そんな感じでした。
 私が申し上げるのもご無礼ですが、すごい技術だと思いました。

 さて、先日のブルガリア公演の「水の輪」の舞台美術の制作の様子を本日はお伝えさせて頂きます。

 今回の、美しく巨大な「老松」は、まずは幹を作る所から、始まりました。
 美術家の井上信太さんが、感覚だけで木の輪郭を切り取っていかれます。
 木の塊の中から能面を取り出す感覚と同じでしょうか、、、



 制作は、ソフィア劇場から少し離れたアトリエでおこなわれました。
 




 そして色をつけ、、、

 



他の、沢山のパーツとともに、トラックでソフィア劇場まで運搬。



 松の葉の場所やたてる位置を入念にチェックして、、、



 今回のために制作されたたくさんの水鳥たち。
 


 大きくて、何人もの人手がかかり、大変でしたが、その分スゴイ迫力でした。



 そこに、藤本さんが照明をつけて下さって、そこだけ別の世界がぽっかりと浮かび上がったかのような精緻な空間が生み出されました。



 本当に美しい舞台でした。



ーーーーー

 余談ですが、老松の横に、どうみても”イヌ”のようなものが、、、




 かわいらしいです。





 後で聞くと、アトリエによく遊びに来ていたイヌだとか、、




 ちょっと、装飾を施して、飼い主の方にプレゼントされたとか。

 

 今も、ブルガリアで一緒に仲良くしているのかなぁ、、、

(とくい)

ブルガリア公演・新作能「水の輪」〜その3

2011年11月22日(火) 23時04分
 みなさん、こんばんは。
 帰国した昨日は、そのまま事務所で働いたりしてちょっとしんどかったですが、昨晩はかなりぐっすり休みました。
 一気に疲れがとれました!

 体が復活すると、頭に浮かぶのはブルガリアのことばかり、、、
 昨日もご報告させて頂いた通り、実質滞在はわずか3日間だけでしたが、ブルガリアの素晴しさが本当に心の奥底にまでしみ込みました。
 静かで美しい街なみ、おいしいお食事、そして何よりあたたかい人々のぬくもりと笑顔、、、
 その魅力にすっかりとりこにされてしまったというか、何だか最近の生活の中で薄れてしまっていた何かが、そこにはあって、本当にもっといたかったです。

 日本では、ブルガリアというとヨーグルトと琴欧州くらいしかみなさん思い浮かばれないかも知れませんし、実際に私もそうでしたが、実際に訪れるとかなり魅力的な街です。
 日本から直行便が出ていなくて、ウィーンで乗り換えても、フランクフルト経由でも、パリからでも、やっぱり24時間くらいかかってしまうのが難点ではありますが、みなさんも機会があれば是非いらして下さい。
 私も、また行きたいです。

 さて、今回のブルガリア公演では、新作能「水の輪」と「羽衣」を上演させて頂きましたが、「水の輪」では、27名のブルガリアの子ども達に、アイ狂言の水鳥になって出演してもらいました。
 9月の末に、子ども達が通う第18学校にワークショップに伺い、そして公演前に一緒に舞台衣装や天冠を制作し、狂言のセリフをお稽古しました。

 

 今回のツアーは、大きく二つにわかれ、先発隊は13日に日本を出発し、能楽師チームは、14日から子ども達と一緒にお稽古と制作、井上信太さんの美術チームは、舞台美術の老松や水鳥の制作、藤本隆行さん、粟津一郎さん、筆谷亮也さんの照明チームは舞台照明のクリエーション、そして、舞台監督の古谷晃一郎さんたちは、舞台制作をご担当頂きました。
 今回の会場となったソフィア劇場との日程調整等で、かなりタイトな日程になってしまいましたが、みなさんかなり頑張って下さいました。
 心より感謝申し上げております。

 さて、今回の井上信太さんによる子ども達との制作は大きく分けると、水鳥の天冠の制作と、舞台衣装の制作。
 天冠は、ブルガリアの水鳥をイメージして、子ども達が元気いっぱい制作しました。











 そして、その天冠をつけて、狂言の型の稽古。
 子ども達のセリフは、「なんでや、なんでや、なんでやねん!」
 大阪ことば、全開です!


 そして、衣装の制作。
 日本の伝統的な染色の方法である「しぼり染め」を、井上信太さんはブルガリアの国旗の色、赤と緑で染め分けられました。
 しぼりの「核」には、ブルガリアの木の実や石ころを使っています。
 初めて体験する「しぼり染め」に、子ども達も興味しんしん。
 ワクワクと取り組んでくれました!















 そして、公演当日。
 子ども達は元気いっぱい、自分たちで制作した衣装と天冠を身につけて、めいっぱい楽しんで出演してくれました!

 

 「ねぇ、公演が終わったら、この衣装と天冠、もらってもいいの?」と何人もの子ども達に聞かれ、「もちろん!」と答えた時の、こどもたちの「やったー!!」という本当に嬉しそうな笑顔が、今も忘れられません。

(とくい)

新作能「水の輪」2011@近江八幡〜八幡堀まつり〜のご報告C〜打ち上げ

2011年10月11日(火) 23時19分
 みなさん、こんばんは。
 ブログの更新ができず、すみませんでした。
 先週末のホテルニューオオタニ大阪での「船上薪能と至福のレストラン」が、やはりとてもキレイでしたので、その御報告をさせて頂こうと思ってましたが、写真をUPさせて頂く事が上手くできず、何度か書きかけたりしたのですが、結局更新できませんでした。
 近日中に、ご報告させて頂きます。
 申し訳ありませんでした。


 さて、本日は、先月近江八幡の八幡堀で開催させて頂いた新作能「水の輪」で、大変お世話になった「八幡堀まつり」の実行委員会の皆様の打ち上げに、お招き頂き、近江八幡まで夕方から伺わせて頂きました。
 いつも、JR大阪駅から新快速に乗って行くのですが、先週京都まで用事で乗った時には、「京都で途中下車してもいいのだろうか、、」と自分自身で疑問がわくくらい、「大阪駅から1時間乗車する」、のが体にしみついてしまっていて、とても不思議な感覚です。



 久しぶり(といっても10日ぶりです)の近江八幡は、急に秋の気配が色濃くなっていました。
 木々の梢の紅葉に、街全体が少しづつセピア色に染まっていくような感じ、でしょうか。
 もっと秋深まれば、また違った美しさを感じる事ができる町だと思います。
 本当に美しい街並です。



 本日は、反省会と打ち上げ。
 私は、大阪での仕事が片付かず、遅刻してしまいましたが、反省会では二十数名のみなさんが、来年の「八幡堀まつり」に向けて、真剣に色んな感想を述べてられて、「近江八幡をみんなでよくしていこう!」という、地元愛がダイレクトに伝わってきました。
 今年は例年に比べ、来場者数がかなり増え、二日間で1万人の方が訪れられたとか。
 今回、関わらせて頂いたから、ではないのですが、この「八幡堀まつり」、本当に幻想的で美しいおまつりです。
 私も、チラシや今までの写真を拝見していましたが、実際に自分がその町灯りの中に佇むと、精緻な空気を感じる事ができ、心が洗われる感じでした。

 約2000個の行灯に、委員会のみなさんで一斉に火をつけられるのですが、実はかなり大変です。
 私達も数百個担当させて頂いたのですが、つけるのは簡単ですが、数が多く、多くの人々のご協力がないとムリです。
 しかも、驚いたのが、風で消えてしまった行灯は、委員会のみなさんがきちっとチェックされていて、すぐに火を灯された事。
 それでこそ、美しい光と、美しい景観が保たれていたのだと思います。




 そして、反省会の後は、バーベキューで打ち上げ。
 実は、ここ数ヶ月、かなりの回数、近江八幡に伺っていますが、いつも用事がたてこんでいて、お食事を頂く機会もほとんどありませんでした。
 近江八幡で近江牛を頂いたのも、本日のバーベキューが初めて。



 老舗の森嶋さんのお肉で、さすがに美味しかったです!



 他にも、会員のみなさんのお心のこもった材料が用意されました。
 私も楽しくて、つい沢山頂いてしまいました。



 数ヶ月前には、全く存じ上げず、面識もなかったみなさまが、「こないだの能の公演は、本当に素晴しかったですね。八幡堀でやってもらえて本当によかった!」「今回の八幡堀まつりのメインイベントをしてくれはっておおきに!」「ものすごい人気と人出やったねー。近江八幡を盛り上げてくれてありがとう!感謝してる」などと、本当にあたたかいお言葉を頂いて、今回、近江八幡で公演をやらせて頂いてよかった、、、と思いました。


 気がつけば、私一人が、近江八幡の人間ではありませんでしたが、みなさんのあたたかい「輪」の中に加えて頂き、何と言ったらいいのか、みなさんのお心のこもったやさしいお気持ちを感じさせて頂けて、本当に嬉しかったです。
 地元を愛され、近江八幡をもっともっと盛り上げたい!と頑張っていらっしゃるみなさま。私も微力ながら、大好きな近江八幡の魅力を、これからも、もっともっと発信させて頂き、多くの方にその美しさを伝えていきたいと思いました。

 本当にありがとうございました!


(とくい)

 

ブルガリアでのワークショップそのA

2011年10月05日(水) 23時49分
 みなさん、こんばんは。
 今日は一日中雨でしたね。
 久しぶりに土の匂いがしました。

 さて、昨日からお伝えさせて頂いているブルガリアでのワークショップ。
 今回は、井上信太さんによる美術のワークショップと、山本章弘による「能」のワークショップを開催させて頂きました。
 本日のご報告は「能」のワークショップです。

 会場は、昨日お知らせさせて頂いたソフィア市立第十八小学校。



 明らかに「第十八小学校」と書いてあると思うのですが、全く読めません、、
 ロシア語とは共通点があるみたいで、先日ロシア語をお話になる方に、ブルガリアのチラシをお見せしたら、すらすらと読まれ、意味を教えて下さいました。



 こちらは、いわゆる講堂です。
 能のワークショップを全校生徒にさせて頂きました。



 学校の壁には、こんなかわいい作品が!
 歓迎の気持ちを込めて下さいました。



 そして、さらに、「畳」があります!
 茶道の教室が開かれたりする時に使われるそうです。



 こちらで、新作能「水の輪」にご出演いただく小学生役20名に、能について楽しくお教えさせて頂きました。



 とっても、素直で感受性豊かな小学生達。
 本公演が楽しみです!

(とくい)

ブルガリアでのワークショップ!

2011年10月04日(火) 22時09分
みなさん、こんばんは。
 帰り道、西の空には美しいお月さま。
 秋、、、ですね。

 さて、突然ですが、山本能楽堂は11月に初めて、主催公演でブルガリアで能の公演をさせて頂きます!
 実は早くに決まっていたのですが、ブログでお知らせさせて頂く機会が今までありませんでした、、、申し訳ありません。


 (公演を開催させて頂く「ソフィア劇場」です)

 公演は、11月18日にソフィア劇場で新作能「水の輪」を、19日に「200人の羽衣」を開催させて頂きます!

 それに先立ち、先日から平面作家の井上信太さんと、山本章弘が自費でブルガリアにワークショップに行っていました。



 新作能「水の輪」は、初演時は、大阪で大阪の子ども達25名と、先日の近江八幡では近江八幡の子ども達と一緒に、開催させて頂きました。
 


 今回は、ブルガリアの子ども達と一緒に制作させて頂きます。



 まずは、ワークショップでブルガリアの地図を作り、ブルガリアの子ども達に、アイ狂言の型とセリフのお稽古。
 あと、能のお話もいろいろとさせて頂きました。



 ソフィア市内の第十八小学校では、小学校1年生から日本語の授業が行われています。
 日本ではあまり知られていませんが、ブルガリアはかなり親日国で、ブルガリアの東大、ソフィア大学では日本文化研究科も設置されています。


 (ソフィア市立第十八小学校です。今回のワークショップの会場として使わせて頂きました)

 国民のみなさんは、日本に強い興味と関心がありながら、日本まで距離が遠いので、なかなか「本物の日本文化」に触れる機会がありません。

 今回のブルガリア公演は、1980年以来、30年ぶり2度目の能の公演になります。

 
 
 今回のワークショップで、ブルガリアの小学生と一緒に作ったブルガリアの地図!
 能を通して、さならる楽しい思い出を、地図に書き加える事ができれば、、、と思います!

(とくい)

新作能「水の輪」2011@近江八幡〜八幡堀まつり〜のご報告B〜こどもたち!

2011年09月21日(水) 22時48分
 みなさん、こんばんは。
 18日の新作能「水の輪」2011@近江八幡の公演のため、かなり通常の仕事が滞っていて、毎日必死で働いています、、、
 そんな中、「水の輪」にご参加頂いた小学生の保護者の方から、御礼のメールを頂き嬉しかったので御掲載させて頂きます。



ーーーーー

 先日は、近江八幡での「水の輪」、お疲れ様でした。
 とてもすばらしい舞台に、大変感動いたしました。
 いつものお堀がより一層魅力的に、そして皆様方の、お能の新たな世界をつくりたいという強いお気持ちをも感じる舞台でした。
 そのようなすばらしい舞台に、子どもが参加する機会を与えていただき、ありがとうございました。

 全く知らない子ばかりのなかに参加しましたので、はじめはカチコチにキンチョウしておりましたが、ワークショップが楽しかったこと、お友達もできたこと、そして、なんだか自分たちはすごいことをさせてもらっているようだ、ということがわかってきたようで、とても楽しみにしていました。

 当日は、タクシーの運転手さんに、聞かれてもいないのに、「ボクはこれからお能にでます!」なんて宣言しておりました・・・
 また終わってからは、「お能が終わってサミシイ、サミシイ」と「とりぶえ」を名残惜しそうに、ピーピーとふいております。

 みずどり役の子どもたちがいることで、「水の輪」もとても多層的で親しみやすいものになっているように思います。
 本当にありがとうございました。
 が、その分ご準備も大変だったことと思います。
 でもその何倍も何倍も、多くの人たちが感動を戴きました!
 ありがとうございました!!

ーーーーー
 
 ご参加頂いて、感謝しているのはこちらの方です。
 水鳥役の小学生のみなさん、本当にありがとうございました!



 今回ご参加頂いた小学生のみなさんは、17名。

 

 ご兄弟でご参加頂いていた方もいらっしゃいましたが、みなさん全く違う別々の小学校で、今回の公演を通して、仲良くなって下さいました。
 写真は、当日身につけて頂く、水鳥の衣装を、絞り染めで染めるワークショップの時のもの。
 その前に瓦ミュージュアムさんで、ワークショップをした時に歩いた、八幡堀で拾った、小石や木の切れ端、そしてビー玉やおはじきを、輪ゴムでしっかりとぐるぐるにして、琵琶湖をイメージして作りました。
 
 バケツの中の染料にぐるぐるになったシャツを入れて、みんなで手を入れて、しっかりと染まるように手で生地をもみほぐし、、、こんな、一緒にする作業で、自然にみなさん仲良くなって下さったのだと思います。
 私も一緒に、バケツに手を入れ、輪ゴムをはずすと、白い水の紋様が!!!!
 はずした瞬間本当に嬉しかったです。



 8月の9日から始まった今回の制作。(実は、前日の8日は「アートによる能案内」で、9日は本当はかなりぐったりとしていました、、、でも、子ども達の笑顔に会うと、何故か不思議に甦りました!)
 約一月半の間でしたが、本当に楽しい時間で、終わってしまうと、何だかさびしいです、、、

 今回の新作能「水の輪」は、約1週間の制作期間があったので、地元の方の御厚意で新町の集会所と、八幡堀沿いの「蔵」をお借りしました。
 この二つの拠点があって、本当に助かりました。



 子ども達も、この集会所で集合したり、お稽古したり、着替えたり、休んだりしました。



 おまつりの時には、お店と間違えられて、戸を開けられたり、「ここは何のお店ですか?」と尋ねてこられた方がたくさんいらっしゃいました。



 今回の新作能「水の輪」の公演では、「こんなに多くの人が新町浜に集まったのは初めての事です!」「今日は今までのイベントとは桁違いに大勢の人が見に来はったねー」「今まで見た事ないくらい大勢の人でびっくりした。大成功やね!ホンマよかったね〜」などのご意見を、公演後、お世話になった会う人、会う人から、口々に仰って頂きました。

 もし、今回の公演が、本当に八幡堀の記録的な数字であるなら、今回ご出演頂いた子ども達が、ご成長された時に、「今まで八幡堀で一番大勢の人に見に来てもらった能の公演で、水鳥になって一緒に出演したね。あの時はホンマに楽しかったなぁ、、、最初は訳がわかってへんかったけど、、、」などと、お互い共有できる楽しくて特別な思い出を持ってもらえたら、、、大きくなって、ご成長される過程で何か自分のしたい事が見つかった時に、今回の公演での経験が何かのきっかけや、ヒントになってくれたら、こんなに嬉しい事はありません。

 また、いつか立派にご成長され、大きくなったみなさんと、再会できればなぁ、、、と夢はふくらみます!
 水鳥のみなさん、本当にありがとうございました!

(とくい)

 

新作能「水の輪」2011@近江八幡〜八幡堀まつり〜のご報告A〜クリエーションの様子

2011年09月20日(火) 23時07分
 みなさん、こんばんは。
 日曜日は、ただただ「晴れてよかった!」という無我夢中な気持ちしかなく、心にゆとりもなく、お天気にほっとしていましたが、本さんから連休明けの今朝一番に、「天候に恵まれて、本当によかったですね。1日でもずれていたら大変でした。。。」というメールを頂いて、本当にそうだとようやく気がつきました。

 「八幡堀まつり」の初日の土曜日の夜は、おまつりの間は晴れましたが、午後から夕方にかけてはかなり激しい雨で、準備をして頂いていたスタッフのみなさんも、少し働いて下さっては、全身土砂降りで着替え、また働かれてはずぶ濡れで着替え、、の繰り返し。
 土曜日だと開演時間は雨が止んでいても、舞台の準備ができず、たぶん開催させて頂けなかったのではないかと思います。
 今から思うと、本当に奇跡的に一日中雨の心配もなくいいお天気になりましたが、開催の4、5日前には、天気予報は曇りで降水確率40%、、、2日前には、さらに「時々雨」がひっついて降水確率は60%にまでなり、ちょっと絶望的な気持ちさえ頭をよぎりました。

 でも、私達が毎日作業をしているのを地元の方がご覧になって応援して下さるようになり、会うたびに「私達お天気を祈ってますから、大丈夫!」「降らへんよ、雨。絶対!」などと、本当に私達と同じ気持ちで当日のお天気をお祈りして下さり、そのお気持ちが通じたのではないか、と思っています。
 当日、青空の下、お目にかからせて頂くとみなさん、「ほら、晴れたやろ〜!」と満面の笑顔で喜んで下さって、私も思わず嬉しくなり、感謝の気持ちで一杯です。
 本当に有り難うございました。

 今回、八幡堀に水上ステージを組ませて頂きましたが、ステージの資材は、もともと近江八幡観光物産協会の方が所有されていて、10年くらい前までコンサート等に使っていらっしゃったのを今回拝借させて頂き、鉄工所の方に依頼して舞台を組み立てて頂きました。
 約10年ぶりに八幡堀にステージができると、喜んで下さった方も大勢いらっしゃいました。
 


 もともと、堀にはもちろん何もないのですが、そこに職人さんが、田舟を上手に使って、舞台を設営して下さいました。
 約1日かかりでステージが完成しました。

 

 そして、井上信太さんによる老松を設置して頂きました。
 もちろん、「老松」は、大阪から運びました。
 8月28日に、大阪城西の丸庭園で上演させて頂いた時と同じ「老松」です。
 「水都大阪2009」の初演時から、少し進化しています。



 出来上がった舞台は、まさに水面に浮かんでいる感じで、舞台の端にかがんで手をのばすとすぐそこに水面があり、思わず吸い込まれそうで、飛び込みたくなるような感じでした。



 公演の9日前に舞台が出来上がり、7日前に「老松」が置かれ、LED照明の灯体を60基設置して下さり、それから約1週間かけて舞台を作り上げて頂きました。

 私は、全日は行けずに、一日おきに近江八幡に伺っていた感じですが、行くたびに水鳥が増え、岩が現れ、頭上には鳥が飛んでいました。
 毎日見に来て下さる方もいらっしゃったみたいで、きっと出来上がって行く様子をお楽しみ頂いたのではないかと思います。



 「水鳥」になって当日出演して頂いた子ども達とも、舞台の前で、水鳥のセリフをお稽古したり、舟に乗ったりしました。



 対岸(ステージ側)に行くには、陸路?だと、ぐるっと回らないといけないのですが、スタッフのみなさん、かなり田舟の操縦が上手くなられて、公演日には、みなさん簡単に田舟を漕がれるようになり、すごいなぁ、、と思いました。

 こちらは、藤本隆行さんのLED照明のクリエーションの様子です。
 約1週間、毎晩、日没から9時過ぎまで、コンピューターを使って、照明のクリエーションをして下さいました。



 もちろん、こんなに強い色を使った照明はされませんでしたが、かなりの時間をかけて、緻密にプログラミングして、制作して下さいました。





 私は、この写真が大好きです。
 本当に美しいと思います。
 ただ、残念な事に、この日は近江八幡に行く事ができず、実際に見ていません。



 こちらは、前日のオカリナコンサートの様子。
 舞台に行灯を並べさせて頂きました。
 写真ではわかりにくいですが、舞台の前面には、近江八幡の伝統工芸品である「八幡かわら」の鬼瓦を瓦ミュージアムさんからお借りして舞台美術として使わせて頂きました。
 舞台がかちっと締まりました。
 ありがとうございました。
 


 そして、当日の舞台は、堀の水面が鏡のように、静かに美しく舞台上を映し出し、本当に幻想的で美しい空間が浮かび上がりました。
 


 通常の照明ではなく、LED照明なので、水面に映る景色も、より美しく、より透明感を増し、本当に美しく、ぞくっとしました。
 新作能「水の輪」の公演は、ほんの1時間の出来事でしたが、そのために、かなりの準備をし、制作も井上さん、藤本さん、そしてコーディネーターの古谷さんをはじめ、出川君、矢木ちゃんほか大勢の方のご協力で、約1週間の時間をかけて、ようやくこの美しい舞台を作り上げて頂く事ができました。
 他にも地元のみなさまをはじめ、沢山の方に助けて頂きました。
 みなさまのあたたかいお力添えに心より感謝申し上げております。

 こちらは、クリエーションとは関係ありませんが、毎日遊びにきてくれていたガーちゃん。
 みんなのアイドルでした。



 夕方にはいつも見に来てくれていましたが、今日はみんないなくなって寂しがっていないかなぁ、、、等と思ったりしています。

(とくい)

新作能「水の輪」2011@近江八幡〜八幡堀まつり〜のご報告@

2011年09月20日(火) 0時05分
 みなさん、こんばんは。
 昨日は、新作能「水の輪」2011@近江八幡公演に、本当に大勢様にお越し頂き有り難うございました!
 はたして、どのくらいお客様が来て下さるのかと、少し心配でもあったのですが、開演の数時間前から場所取りをして下さった方も大勢いらして下さって、30分前にはほぼ満席、その後鈴なりのお客様で、1000枚準備して、配布させて頂いていたチラシも全てなくなりました。
 中には、いつも能楽堂に来て下さっているお客様のお顔や、かなりご遠方からのお客様まで、本当に大勢様にお越し頂き、無事公演を開催させて頂き、心より感謝申し上げております。

 昨日、ブログをUPさせて頂こうと思ったのですが、帰宅したのが午前2時前、今日も午後から後片付けに近江八幡まで伺い(他の皆さんは朝から片づけて下さっていました)、先程10時前に帰宅しました。

 今回も、美術家の井上信太さんにより、水上ステージの老松を核として、周囲に水鳥達の世界が大きく広がり、中には堀の中にも水鳥が配置され、美しく心踊る空間が作り出されました。
 そして、今回は、LED照明デザイナーの藤本隆行さんにより、カラーキネティクス社様ご協賛をむ、LED灯体が60灯体も設置され、本当に澄んだ、静謐な空間を照明で作り出して下さいました。
 舞台正面には、瓦ミュージアムさんから拝借した、鬼瓦を井上さんが配置されましたが、その奥にはLED灯体が置かれていました。


 
 (小暮宣雄先生のブログから写真を拝借しました)


 (小暮宣雄先生のブログから写真を拝借しました)

こぐれ日乗http://kogure.exblog.jp/13634427/




 本日の京都新聞様の紙面にも、大きく御掲載頂きました。
 社会面です。
 社会面に御掲載頂くのは、「水都大阪2009」の初演時以来。
 嬉しいです。
 
 京都に住んでいた時はもちろん、京都新聞を読んでいましたが、今は大阪なので、、、
 行きがけに、近江八幡駅で新聞を買おうと思っていたのに買い忘れ、帰りに何とか買う事ができ、本当に大きな写真で驚きました。



 記事は、ネットでもご覧頂けるので、よろしければご覧下さい。
  
http://www.kyoto-np.co.jp/shiga/article/20110918000083

 昨日は本当に有り難うございました。

(とくい)

八幡堀まつり〜一日目

2011年09月17日(土) 22時45分
 みなさん、こんばんは。

 本日も、「初心者のための上方伝統芸能ナイト」に、本当にたくさんの皆様にお越し頂き、ありがとうございました。
 実は、私は、本日失礼させて頂きました。

 

 朝から明日の新作能「水の輪」2011@近江八幡公演のための準備で、近江八幡に伺っていました。
 お天気だったら、夕方には大阪へ戻ろうと思っていたのですが、かなり曖昧なお天気でしたので、「上方伝統芸能ナイト」は、失礼させて頂きました。
 申し訳ありません、、、

 午後遅くまで、かなり激しい雨が降り、今夜の「八幡堀まつり」は、どうかなぁ、、、と心配していましたが、夕方にはぴたっと上がり、準備委員の元瓦職人さんが、準備のための会議で「雨は降らさへんでー」と、仰っていたその力強いお言葉を思い出しました。

 夕方6時の開始前に、約2000灯の行灯は、手分けして一斉に灯りが灯されました。
 水上ステージの側の堀には、240灯、私達が灯りをともさせて頂く事になっていて、スタッフ全員で、灯りを並べ、つけました。

 日没の移ろい行く光の中で、行灯の灯りは静かに、でも効果的に、その力を発揮して、そのままでも美しい八幡堀ですが、夕闇の中に浮かぶ行灯で、思わず「キレイ、、、」と言葉が出るくらい、本当に美しい空間が現れました。

 本当は、他の場所でご公演される予定だったのですが、水上ステージをせっかく組ませて頂いたので、そのステージをお使い頂き、オカリナのコンサートが開かれました。
 オカリナを聞かせて頂くのはかなり久しぶりでしたが、素朴で澄んだ音色に、心が安らぎました。





 おまつりの間は、舞台の準備ができませんので、その合間をぬって、みんなで八幡堀を散策し、観光物産協会さんが出店されている、フードコートの屋台にお伺いしました。
 近江牛の老舗として有名な、「毛利志満(もりしま)」さんの近江牛カレーをみんなで頂きました。
 美味しかったです。
 八幡堀まつりの準備委員のみなさんも、いらっしゃって、「いい催しをしてもおて、ありがとう!」と皆さんが口々に仰って下さって、本当に嬉しかったです。

 帰り道も、八幡堀をゆっくりと散策し、お稲荷さんにお参りして、新町浜に戻ると、ちょうどオカリナコンサートの第二部。
 耳に心地よい音色で、しばらく座って最後まで鑑賞しました。
 




 明日の新作能「水の輪」は、午後6時半から。
 「雨は絶対降らさへんでー」という、お祭りの準備委員の方の言葉を信じています。

(とくい)

 

新作能「水の輪」2011@近江八幡の制作〜こどもたち

2011年09月16日(金) 23時23分
 みなさん、こんばんは。
 台風の動きがかなり心配です、、、

 今日は、新作能「水の輪」2011@近江八幡公演のリハーサルでした。
 午前中からお昼にかけては、私が平素から大変お世話になっている方の第二秘書を2年間つとめさせて頂く(私でお役にたてるのか不安ですが、、、)お花の団体の今年度の例会の初回で、嵯峨御流の辻井ミカ先生のデモンストレーションを拝見しました。
 やはり、大きなお花の流儀を牽引されていて、また内外でご活躍の先生、、、本当に見応えのある、伝統に即しながら、かなり新しい芸術の世界を表現して下さいました。
 お花の取り合わせの妙、広い宴会場を考慮されての花材、そして、自由な精神、勉強させて頂く事が多かったです。
 また、改めてお写真とともにご報告させて頂きます。
 
 そして、大阪駅を午後3時発の電車で近江八幡へ。
 電車の中で熟睡してしまいました、、、
 「水の輪」を開催させて頂く事になってから、数ヶ月の間に20回近く、近江八幡に伺っていますが、今まで、どんなに疲れていても、一度も車中で眠れる事がありませんでした。
 できれば、電車の中で少しでも寝て、疲れをとりたい、、と思っていたのですが、神経がたって、色んな事を考えて、また、考えてなくても、潜在意識の中で緊張し続けているというか、目をつぶっても、心を鎮めても、どんな時でも絶対に眠れませんでした。

 それが、今日はぐっすりと熟睡でき、実は今回の公演ではかなり苦労することが多いのですが、公演を目前に控え、ようやく腹が座ったというか、気持ちを切り替える事ができるようになったのかと、自己分析したりしています。

 それにしても、今回の公演、本当に美しいです。
 特に夕暮れ時の、移ろい行く光の中に、静謐な空間が、突然ぽっかりと現れたような感じで、自然の中にとけ込んだ、日本ならではの美しさをいつも感じます。

 今日は、ご出演頂く、一般公募の子ども達18名のリハーサル。
 船頭さんにお越し頂いて、みんなで田舟に乗りました。









 何よりも子ども達が楽しんで、幼少期のすてきな思い出になってくれれば、、と思います。

 こちらは、今回の舞台監督助手の出川君の手づくりの鳥の笛。
 たくさんの鳥の形をした笛を作るのは大変だったと思いますが、ここにも、子ども達に喜んでほしい、楽しんでほしい、という思いが込められています。



 写真で見ると、なんだか「かいこ」見たいですが、実物は、本当にかわいいです。
 私にも一つ下さるとかで、嬉しかったです!

(とくい)
プロフィール
  • ニックネーム:山本能楽堂
読者になる
大阪の谷町4丁目にある大阪で一番古い能楽堂です。
2006年に国登録有形文化財になりました。
昭和25年から続く定期公演「たにまち能」、初心者向けの夜の公演「とくい能」、初心者向けの体験講座「まっちゃまちサロン」、4種類の伝統芸能のいいところだけを一度に楽しめる「初心者のための上方伝統芸能ナイト」などを開催しています。
「初心者も楽しい能楽堂」をめざしています!
ぜひお気軽にお越しください。
詳しくは山本能楽堂公式ホームページをご覧ください。
2011年11月
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
http://yaplog.jp/noh-theater/index1_0.rdf