「尽きせぬ水こそ、めでたけれ」〜水都大阪の繁栄を願って!

2009年10月16日(金) 22時34分
 みなさん、こんばんは。

 新作能「水の輪」の詳細なご報告がなかなかできなくてすみません、、
 本当に色んな事がありすぎて、私自身の中で整理ができていないからなのかもしれません、、
 例えば、お客様をおもてなしする時に、何日も前から用意をして、時間をかけてお料理をしても、ほんの一瞬んでお料理を食べてしまいなくなった、、、そんな感じでしょうか、、、



 実は、新作能「水の輪」の公演を開催させて頂くのには、本当に苦労がたくさんありました、、
 開催場所も、二転三転し、レストラン船「ひまわり」の船上に能舞台を組んで、、、と決まったのは、本当に一月前、、、9月に入ってからです。
 しかも、この「ひまわり」は、大阪で一番大きな客船ですが、公演当日の10月12日は、すでに結婚式のお披露宴の予約が入っていて、帝国ホテルに戻ってくるのが、午後5時、、、、、「水の輪」の開演は、6時半です、、、


 
 そうなんです!
 舞台の設営時間が約1時間しかなかったんです!
 しかも、船上はフラットではなく、そこを平にして、パンチカーペットを全面に敷き、「松」を設置し、水鳥を配置する、、、
 船の下は、レストランになっていて、そちらを楽屋に使ったのですが、もちろんお披露宴でお食事をしていらっしゃたので、ちらかっています、、、そして、船の装飾を隠すため、船の周囲にもぐるっと黒い幕をはらないといけません。
 これだけの事が、果たして1時間でできるのか、、
 しかも、帝国ホテルから、天満橋まで運行して来ないといけません、、、
 その時間も約15分はかかります、、、



 信太さんによる、大きな「松」は、桟橋で組み立てて、船の登場を待つばかり、、、
 本当に大きな、迫力ある「松」でしたので、それが桟橋にあるだけで、すでに大勢の人だかりができはじめていました、、
 そこに船が到着、、、5時40分頃でしたでしょうか。
 すぐにご出演頂く能楽師の先生方が、船に乗り込んでいかれ、あっという間に幕が張られました、、、、
 船上にはまだ「松」はたっていません、、、
 
 私自身は、その頃から受付等で本当に忙しくなり、船を見る事ができなくなりました。
 本当に、ちゃんと準備ができて、6時半から開演できるのか、、、
 じゃあ、開演を遅らせたら、、、というご意見を頂きそうですが、この日は「水都大阪2009」の最終日。
 ラッキードラゴンが、同じ八軒家浜に、7時20分に火を噴きにくる事になっていたので、スケジュール的にはそれまでに終了しないといけません、、、



 もう本当にギリギリでした、、
 ハラハラ、ハラハラしていましたが、見る見る間に、大勢のお客様が集まって下さり、そして、平松市長様も、予定より少し早めにご到着頂いて、、、
 あわてて、こども達のテントにご案内させて頂き、笑顔でこども達に接して下さる市長様にいろいろとご説明をさせて頂くと、もう開演時間!

 ようやく頭を上げて、舞台を見ると、静謐とした舞台が出来上がっています!!!
 ああ、よかった、、、、
 本当に涙がこぼれそうになりました、、、
 


 暗闇に浮かび上がる、モノクロの松、、、
 その凛とした美しさ、何ともいえない「禅」につながる日本人の精神性のようなものを感じました。
 そして、お囃子が始まると、ピーンとした空気が張りつめました。


 
 その時約3000人のお客様が、ご覧下さっていたのですが、本当にみなさん、船上の舞台だけに、神経を集中して下さっていて、いつもの能楽堂での公演での本当に10倍以上ものお客様でしたが、その全体が一つにまとまった一体感がありました。



 仮に、桟橋を1階とすると、4階くらいまで4層になって、ぐるっと大きく囲むように、そう、まるでコロシアムのように大勢のお客様が取り囲んで下さり、みなさんで、大きな力で見守って下さっている、そんなあたたかな空気を感じました。
 明かりのついたビルの窓からも、大勢の方がご覧下さっています。



 そして、また嬉しかったのが、どなたも移動されなかった事です。
 野外の公演で、通りがかりにご覧になる方は、よくちょっとご覧になられては立ち去られる事が多いですが、この日は一度立ち止まってご覧になると、みなさん最後までご覧下さいました。
 そして、人の渦がどんどんどんどん外へと広がっていきました。



 本当に感動の一日でした。
 みなさんの、あたたかい応援のお気持ちに、心から感謝しました。



 そして、最後に、こども達が最前列でご覧下さっていた、平松市長様をお迎えにいくと、笑顔で、こども達と同じ「水鳥」の天冠をつけて下さり、こども達の輪の中央にお立ち下さり、「尽きせぬ水こそ、めでたけれ」と、こども達と一緒に祝言の謡をうたって下さいました。
 本当に名誉な事でした。

 そして、こども達と一緒に、笑顔でお客様に手を振って下さり、めでたく終演。


 
 「尽きせぬ水こそ、めでたけれ」。

 水都大阪の再生の願いが込められています。

 本当に有難うございました。
 感謝の気持ちで一杯です。

(とくい)


 
 
 
  • URL:http://yaplog.jp/noh-theater/archive/817
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