ゴスペル イン 文楽

2007年12月23日(日) 23時58分
 神戸のポートアイランドで開催された、文楽の試み「現代詩を語り、舞踏を舞い、キリスト劇を演じる」に行ってきました。
 以前ブログでも書かせて頂きましたが、8月に山本能楽堂で行われ、大好評だった 文楽の試み「現代詩を浄瑠璃で語る」の続編でした。

 建畠先生の現代詩の朗読、土方さんの舞踊、そして文楽「艶姿女舞衣 酒屋の段」お園のさわり(上方伝統芸能ナイトで4回拝見したので、舞台が違うとどんな感じか見てみたかったです、、)そして素浄瑠璃、全部本当に楽しみにしていたのですが、あいにく私は都合が悪くなり、頑張って駆けつけると、ちょうど最後の創作文楽 ゴスペル イン 文楽「イエス・キリストの生涯」が始まる前でした、、、
(本当に残念でしたが仕方がありません、、、12月はやはり大変です、、、)

 楽しみにしていた「イエス・キリストの生涯」、期待通り面白かったです!!!
 何の違和感もないのが、不思議でしたが、それだけこの演目が、回を重ねられ、練られているということでしょうか、、、

 最初の「キリスト誕生」のシーンでは、マリア様のお顔が、少女から大人に変わったのが不思議でした。
 開演に遅れ、慌てていたので受付で床本(文楽の台本で、セリフが全部載ってます)を頂くのを忘れ、何にも無しで、英大夫さん、呂茂大夫さんのお声にただひたすら聞き入っていましたが、耳をすませてお人形の顔をじっと見ていると、表情が変わる気がしました。
 もしかしたら文楽も能と同じ想像して楽しむ芸術で、大夫と三味線を聞けば、そこから頭が勝手に想像して、お人形に表情が読み取れるようになるのかなあ、、と思いました。(本当に初心者ですみません、、、)

 キリストのお人形も立派で、堂々としていて貫禄があり、終演後 英大夫さんに「あのお人形はオリジナルで作られたのですか?」と尋ねると、「あれは俊寛で使う人形なんですよ」と嬉しそうに種をあかして下さいました。
 言われてみれば、その通り!おヒゲをはやした俊寛でした!

 今までは、クリスマス・ページェント等の宗教劇ではよく、キリストの誕生のシーンのみを拝見していました。
 マリアへの受胎告知、貧しい馬屋での誕生、そして東の国からきた3人の博士達の祝福、、、
 今回のように「キリストの生涯」を通して全部拝見するのは、初めてでした。
 本日のお人形は、マリア、キリスト、ベテロ他5人の登場でしたが、実はこれはダイジェストバージョンらしいです。
 正式なものはキリストの弟子全員が出演して、お人形だけでも25人登場するそうです!!(1回是非見てみたいです!)
 今回、「キリストの生涯」を拝見して、とてもキリストの事がよくわかると思いました。浄瑠璃にすると、言葉がぐいぐい心の中に入ってくるのは現代詩の時と同じで、不思議です。
 難解と思われがちの浄瑠璃の方が、ただストーリーをそのまま聞くよりずっと楽しくわかりやすいです。
 お声のトーンや、言葉の早さ、お声の強弱、高低、間の取り方、すべて練られて計算されているからだとは思うのですが、それがもしかしたら文楽の楽しさ、面白さなのかなあ、、と思いました。
 でもそう思ったのは、私だけではないようで、本日は某キリスト教系高校の先生がお見えでした。
 聞けば、キリストについて生徒達に教えるのに、すごくわかりやすいので、毎年全校生徒に「キリストの生涯」を見せていらっしゃるとの事。
 納得です。

 最後は、ご出演者全員で舞台挨拶があり、英大夫さんの御発声で、会場全員で「きよし このよる」を歌いました。
 お人形もちゃんと一緒に歌ってくれました!
 クリスマスは、派手に楽しむお祭りでなく、宗教的な感謝する日であると言う事を改めて思い、清々しい、心洗われる、素敵な夜になりました。

 伴野久美子さん企画のこの素晴らしい「文楽の試みシリーズ」、来年も開催される予定ですので、興味をお持ちになったかたは是非行ってみて下さい!

(とくい)
  • URL:http://yaplog.jp/noh-theater/archive/137
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半蔵門にある国立劇場小劇場には”字幕”があります。舞台左上に縦書きで表示されます。太夫の声が聞き取れない時など私も重宝しましたが、賛否両論あるようです。視線が字幕の方にも行くので、鑑賞の妨げになるというのが主な理由のようです。大阪の劇場、またオペラの会場等では前席の背もたれに個人用字幕モニターが設置されていますが、こちらの方がそれぞれの好みで活用するしないを決められるので、より柔軟性があるように思います。投資はかなりかかりますけどね。いずれにせよ、初心者にはわかりにくいとされる文楽、広くいろんな方に楽しんでもらうためにも、表示方法には検討の余地があるにせよ字幕自体は必要だと思います。...
イソムラ式  2009年02月06日(金) 21時30分
コメント
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GOPSEL GIDAYU様
英語版もスゴイですね!
英語字幕まであるなんて!
文楽のファンの方の厚みと凄さを感じます。
私もまだ、初心者の入口のような文楽ファンですが、少しづつ、文楽の楽しさがわかってきたように感じています。
また何かございましたらお教え下さいませ。
よろしくお願い申し上げます。
(ブログは本当に恥ずかしいです、、、間違いを発見された時はすぐにお知らせ下さいませ)
2008年08月01日(金) 2時16分
あと、英語字幕版のURLが変更になっていたのを書き忘れていました。

[Gospel in Bunraku]The Life of Jesus(英語字幕)(Japanese puppets)
http://www.youtube.com/watch?v=V3SxcrD-4-s

です。下の英語字幕版は削除されましたので、これを見てご覧になる方は、
御注意くださいませ。

それでは、度々、失礼いたしました。
2008年07月31日(木) 1時25分
GOPSEL GIDAYU
突然の書き込みに、温かいコメント、ありがとうございました。

とくいさんの書き込みは、とても臨場感にあふれていて、「ゴスペル・イン・文楽」を見たことのない人が、とても見たくなる良い文章だと感じています。

本当にありがとうございました。
2008年07月30日(水) 12時03分
GOPSEL GIDAYU様
コメントを頂き有難うございました。
私のつたない文章も読んでいただき恐縮です、、、(先程改めて読み直すと、本当に無知な自分に穴があったら入りたい気持ちになりました)
You Tube 拝見しました!!
あの感動が甦ってきました!
文楽も、全くの初心者の私ですが、少しずつその魅力と楽しさがわかってきた気がします。
これからもじっくり楽しく拝見させて頂きたいです。
またよい情報等あればご指示くださいませ。
ありがとうございました。
2008年07月28日(月) 0時21分
GOPSEL GIDAYU
かなり以前の記事に、突然の書き込み、すみません。
検索から来ました。

「ゴスペル イン 文楽」ですが、2004年の公演が
DVD(非売品・制作者に連絡で入手可)になりまして、
短縮版をYouTubeにアップロードしました。

このブログの時の公演とは一部、配役など異なるようですが、
「ゴスペルin文楽」の面白さは十分、伝わると思います。

ブログにあった、聖母マリアが少女から大人に変わる
部分は、短縮版ですが、少しは伝わると思います。

(ちなみに、YouTube版では、吉田清之助さん(9月に豊松清十郎を襲名
決定)がマリアを遣っています。

【文楽】イエス・キリストの生涯(日本語字幕)
http://jp.youtube.com/watch?v=I7vtV-7z4eY

[Gospel in Bunraku]The Life of Jesus(英語字幕)(Japanese puppets)
http://jp.youtube.com/watch?v=fa0WKar48sM

どうかぜひご覧下さい。
2008年07月16日(水) 8時17分
プロフィール
  • ニックネーム:山本能楽堂
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大阪の谷町4丁目にある大阪で一番古い能楽堂です。
2006年に国登録有形文化財になりました。
昭和25年から続く定期公演「たにまち能」、初心者向けの夜の公演「とくい能」、初心者向けの体験講座「まっちゃまちサロン」、4種類の伝統芸能のいいところだけを一度に楽しめる「初心者のための上方伝統芸能ナイト」などを開催しています。
「初心者も楽しい能楽堂」をめざしています!
ぜひお気軽にお越しください。
詳しくは山本能楽堂公式ホームページをご覧ください。
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