日本のお正月〜卯杖(うずえ)

2007年12月14日(金) 18時58分
 
 「卯杖(うずえ)」というお正月飾りを教えて頂きました。
 見るのも、聞くのも初めてです。
 茶道の先生のお宅や、料亭で「蓬莱飾り」として、お正月に「日陰かずら」(写真の緑色のもの)をもこもこと畳の上にまでゆったり垂らして飾られているのを、雑誌等でみかけますが、この「卯杖」はまた違ったもので「嵯峨御流」のお花の先生に教えて頂きました。
 実物は長さ1m50センチくらいあります。

 この「卯杖」、もともとは宮中において、お正月の上卯の日から節分までの間、邪気を払うために、部屋(柱)に吊るされていたものだそうです。
 古くは「日本書紀」の中にも記されていて、背丈程の杖(木の太い枝)を天皇のお部屋の四隅に立てて、邪悪を払ったと記されているそうです。

 そして次第に、「卯杖」はお正月に邪気をはらう「おまじない」としてのお祝いの杖になり、特に平安時代以降は、一般の家のお正月飾りとして、美しく装飾して床の間に掛けるようになったそうです。
 (平安時代!?すごいものですね!)

「卯杖」の材料です。
 杖には、美しい和紙が巻かれています。



 今回は、杖(桃、梅、椿、柳等の木を皮を剥いで四角く削ったもの)に、まず日陰かずらを長く垂らしてくくりつけ、さらに五穀豊穣を願って「稲穂」と「スチールグラス」をゆわえ、おめでたい赤い実の「南天」をつけ、その頭を「とりのこ紙」で覆って、五色の水引をかけて仕上げました。


 お正月まで、まだしばらくありますので、取り敢えず、山本能楽堂の客席にあるお茶室に飾らせて頂きました。
 この「卯杖」、本来は床の間の床柱から三分の一のところに掛けるそうです。
 また、邪気を払う物なので、しめ飾りのかわりに、玄関に飾っておいてもよいそうです。(が、外に飾ると、鳥にやられて一晩で稲穂も南天も無くなってしまうそうです)

 年末の大掃除がすんだら、能楽堂の玄関に飾り、お越し頂いたお客様の邪気をお払いできたらと思います。(おまじないですが、、、)

 もしご興味のある方は、是非近くでご覧になって下さい。
 「日陰かずら」がお花屋さんで予約しないと、なかなか手に入りにくいみたいですが、ようするに1つにまとめておちないようにワイヤーでくくり、厚めのしっかりした紅白の和紙(紅梅重ねに折る)と水引で飾るだけですので、難しくありません。

 「卯杖」を作ると、何だか、一気にお正月が近くまでやって来た気分になり、少々焦りを感じはじめました、、、

(とくい)
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