咲耶×玲音【リレー小説】C

March 31 [Sat], 2012, 14:39









ボクは人が嫌いだった。













世の中にはろくな人間がいない。


他人とつるみ無益な時間を過ごしたり、立場の上の者には敬意より先に建前での行動を強要させられている。


自分より弱いものには権力、格の差を針小棒大に誇示する。親しみあふれるその笑顔の裏では悪徳高い算段が潜んでいる。


そんな人々で世界はあふれている。



ボクにとっての世の中とは、高等学校とかいう小さなコミュニティーでしかないのだけれど。






その日はそう、言うなれば限界の日だった。


雨。





雨。






雨。





ものすごい雨だった。


小さな容器に降り注ぐ雨粒は表面張力を超えてあふれていった。

ボクの感情と同じように。









学校が終わるとまっすぐ家には帰らない。

記憶に残る価値もないような時間を過ごしてから、家の目の前までバスで帰る。

だがこの日は違った。
本来バスで帰るはずの道を歩いて帰ろうと思った。人の顔を見たくなかった。
一歩一歩自分の存在を確かめるように地面に足を踏み下ろしていく。
雨が強くなってきた。

さすがにバスで1時間の道のりは辛い。
そろそろバスに乗ろうと近くのバス停でそれを待った。

雨のせいか心なしバスの到着が遅い気がする。

雨水のように青い携帯を開き、Twitterにログインする。
この手のサービスは良い。人とのかかわりをきにすることなく自分の思ったことを発信できる。


「雨の中、独りでバス待ってるなう。」


つぶやいた途端背後でか細い声が聞こえた。


そこで振り返らなかったほうがよかったのかもしれない。
なにしろボクは人を嫌悪しているのだから。

















しかしまっすぐにボクを見つめるその瞳に、ボクは











ボクは心を奪われた。










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  • ニックネーム:玲音
  • 性別:男性
  • 血液型:AB型
  • 現住所:東京都
  • 職業:小中高生
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