ニコゲーの終了と総括

April 28 [Thu], 2011, 1:04

ニコゲー終了の様子

ニコゲーは4月27日16時をもってトップページが終了のお知らせとなり、その数十分後には他のページも終了しました。終了直前まで掲示板では名残を惜しむ書き込みが見られました。

ニコゲー終了に伴い、TwitterのIDを晒す方、Rmake(ゲーム製作、共有SNS)への移籍を宣言する方など、ユーザのその後はさまざまです。

ニコゲーのランキングや統計を支えてきた「ニゲ子あんてな」は終了しました。毎週水曜夜10時から放送されていた生放送も昨日が最終回です。逆転裁判風ゲームの製作プロジェクトはニコゲー避難所(外部掲示板)避難所を設置しました。


なぜ終了?

なぜニコゲーが終了となったのかは未だに明らかにされていません。ただ、ニコゲーオープン時(2010年9月)と比べて、2011年2,3月ごろの雰囲気は「過疎」でした。毎日作成されるゲーム数が当初100〜200だったのが40以下まで落ち込み、作ったゲームのプレイ数の伸びが悪く、おすすめ入りしてもなかなか1000プレイを超えなくなっていました。そんな中で収入源であるライズアップとニコキャラアイテムの売り上げが十分にあったとは思えません。市場原理に従ってサービスの継続は不可能であると判断されたのかもしれませんが、これといって公開されている情報もなく、推測の域を出ないのが現状です。


発生した問題

ニコゲーが抱えていた問題を大別すると「ユーザとの距離感」、「オリジナリティ」、「システム」です。どれもユーザ視点から見た問題であり、ユーザが不満を感じ、それを表明し、場の空気がよどんでいく原因となりました。

ユーザとの距離感

ユーザを協力者にするか、クレーマーにするか、の点において、ニコゲーは不幸にも後者を選んでしまいました。初期のニコニコ動画は登録不要で誰でも動画を見ることのできる無料サービスでした。しかしYoutubeの動画を引っ張ってきてコメントをつけるシステムであったために、すぐにYoutubeから接続を拒否され、サービス存続の危機を迎えます。ニコ動運営は自分たちで動画を配信するためのサーバを用意するために、ニコ動ユーザに出資を求めました。これがプレミアム会員の原型です。「ニコ動は商業主義にまみれたサービスとは違う。自分たちでニコ動を育てなければ」という演出がうまく、ユーザは運営の良き理解者、協力者となったのです。

しかしニコゲーの場合、ニコ動がビジネスに力を入れている時期に立ち上がったサービスなだけに、ユーザは終始「お客様」扱いを受けることとなります。お金を払えば「ライズアップ」、「ニコキャラアイテム」を手に入れることができるという商業的なシステムを「最初から」完備しました。これを見たユーザは「ああ、名のある会社が始めた真っ当な商売なんだな」と思ったことでしょう。しかし活動環境がニコゲー内に制限され、次第に明らかになるシステム面のバグや、運営方針のまずさに気付いたユーザたちが不平、不満を漏らし始めます。

オリジナリティ

ニコニコ動画ではユーザの著作権に対する考え方はとても緩いものでした。アイマス、ボカロ、東方の三大二次創作分野があり、ボカロの歌を「歌ってみた」動画や、版権動画のMADなど何でもありです。このニコ動の風潮を受け継ぎ、初期のニコゲーでは「ベジータ」や「マリオボン」などのキャラが登場していました。

しかし、ここでニコゲーの利用規約に投稿されたものは全てSpikeに帰属するとされる「著作権譲渡」に関する項目があることが露呈し、すこし騒動がおきます。ニコゲー運営はすぐにこれを訂正し、運営や共有に必要最低限の権利をライセンスするという形に変更しました。しかしこれによってユーザの著作権意識を煽ってしまった感があります。また、ニコ動のノリが通用しない、オリジナリティを重要視するユーザが一定数いて、ニコゲー利用度の高いヘビーユーザほどその傾向が強いことも明らかになってきました。

トップページに「おすすめ枠」、「超おすすめ枠」が新設された際、マリオボンが数週にわたって枠を独占していました。ニコ動らしさを強調する作品がトップを飾る一方で、その後のおすすめ枠にパロディや二次創作モノのゲームが掲載されることはほとんどありませんでした。運営内部でもニコ動的なゲームを推進するか、オリジナルゲームを推進するのかで揺れていたのかもしれません。

システム

ニコゲーには素材やゲーム作品をプロモートする仕組みとして「ライズアップ」、「ランキング」、「おすすめ」があります。

ライズアップはオープン時に配布した500Pのせいでライズアップが盛んに行われ、流れやすくなっていて、ほとんど機能しませんでした。その後、オープン時に配布したクーポンの期限切れや、トップページにライズアップ枠が表示されるなどして改善しました。

ランキングはオープン時の人手で一気にプレイ数を稼いだ作品に独占され、その後何ヶ月も固定したまま動かなかったためにその役割を果たしていませんでした。その後、トップページに各ジャンルごとのランキングが表示されるようになり、古い作品は排除されるようにもなりましたが、作品を更新するだけで古いランキングが復活するため、効果は今ひとつでした。

おすすめは運営が人手で選んだ良作が選ばれていたため、ここだけは良く機能していたと思います。(一部、運営の用意したサンプルゲームが優先的におすすめされたりなどの不公平感はありましたが。)

その他

ジェネレータの不具合はバグなのか仕様なのかをはっきりさせなかったために、修正したら修正したで不具合を逆手にとったゲームがおかしくなりました。有名なのはSTGジェネレータの画像の重なり順です。しかしウラナイジェネレータの時、ブラッシュアップ項目を列挙するなど改善が見られました。(しかしそのブラッシュアップはされることなく、ニコゲーが終了してしまいましたが。)

サンタイベントでプレゼントをもらえなかったユーザが存在しており、一部ユーザが理不尽さを味わうことになりました。


まとめ

ニコゲーというシステム自体はSNSの教科書的によくできていました。ログイン、ゲームプレイ、日記を書く作業、バッジ獲得などにポイントを配布することで、ユーザの行動にやる気(インセンティブ)を与えるようになっていました。アバターもパーツの位置を自由に変えられるなど、旧来のSNSに無い、先進的な試みでした。

使いやすいシンプルなジェネレータを提供することで、多くの人にゲーム製作を体験するきっかけを作ってくれたと思います。

しかし、他のゲーム製作コミュの例にもれず、ニコゲーも衰退の一途をたどってしまいました。残念です。


怨念

ニコゲー終了とは、半年間付きっ切りでコンテンツを投入したユーザの苦労が一瞬でぶっ飛んでしまうネットサービスの恐ろしさと儚さに直面するできごとでした。ブログなら引越しのための手段が用意されている場合もあるのですが、ニコゲーではそれができません。何もかも消えてしまいました。あるのは思い出だけ。まるで火事にあったかのような喪失感です。ニコ動はこれ以上金銭的損失を抑えるために決断したのかもしれませんが、それはユーザからの信頼をも根こそぎ失ってしまう愚行であったと言わざるを得ません。ニコゲーの悪夢は私に囁きかけるのです。こんなサービスに夢中になってどうすんの?と。


展望 - Rmakeをはじめとする創作系コミュニティ

同じ興味を持つ人同士を結びつける試みはネットではずいぶん昔からさかんに行われており、Rmakeやまぜまぜのべるなどのゲーム製作に特化した先行サービスもいくつかあります。他にも絵や、音楽、漫画のSNSなどがあります。創作の場はたくさん開かれており、次のステージへ向けて既に歩き出している人もいます。私たちはニコゲーが終わったことで、ニコゲーとは違う視点、考え方に触れるチャンスを手に入れました。それはさらなる自由を勝ち取るステップであり、これからの道を彩るものとなるでしょう。

ニコゲー終了のお知らせ

March 24 [Thu], 2011, 21:25


3/24のメンテナンス後、突然の終了のお知らせ。
メンテナンスってサービス継続のためにやるものだと思ってたのに。

【重要】サービス終了のお知らせ - ニコゲー
ゲームを作ってみんなで遊べるWebサービス「ニコゲー」サービス終了に - インサイド
【ニコゲー】サービス終了のお知らせ - ニコニコインフォ
【ニコゲー】サービス終了のお知らせ‐ニコニコインフォ - Ceron.jp
「ニコゲー」,本日より各種サービスが順次停止。4月27日16:00をもって完全終了へ - 4Gamer.net
ゲームを作成・公開できる「ニコゲー」、4月に終了 - ITmedia NEWS
Flashゲームを作成・共有できる『ニコゲー』がサービス終了へ - ガジェット通信

終了の理由は現段階では不明ですが、わずか半年余りというあまりにも短い期間でした。
ユーザはこの突然のお知らせにただただ戸惑うばかりです。
がんばって作ったものを喪失するというのは大変ショックなことです。
ニコインのために毎日ログインして、ゲームプレイして、日記を書いて、ニコキャラの着替えをさせて。
そうして積み上げたものが消えてしまいます。
ともすれば、次を頑張るための気力を失ってしまいます。
がんばってもそれが実にならないかもしれないという不安が、次の一歩を鈍らせてしまいます。


既に素材のアップロードや動画投稿は停止されることになっており、
閉鎖記念に何かオリジナルゲームを作成することも、自作ゲームの思い出を残そうとプレイ動画を投稿することもままなりません。
永遠に続くWEBサービスなど存在はしないのですが、終了の告知と実施が急過ぎます。
どうしてこのようなことになったのか。ただただ残念でなりません。

新ジェネ登場「占いメーカー」!

February 25 [Fri], 2011, 10:43
かねてより「●●●追加できるかも」と何かが追加されることを匂わしていたニコゲー本サイトですが、2/24午後、なんと「占いメーカー」が登場しました。
テンプレからデザイン、質問文を選び、あとは結果を書くだけ。お手軽に作品が作れちゃいます。私のオススメは下のゴミ虫くんとゲルMAXくんのデザイン(「ゴミ虫君占い」)でしょうか。かわいいです(笑)。


ちょっとデザインを懲りたい人は「カスタムレイアウト」を選べば好きな画像を貼り付けられます。
また、今回のジェネから「負荷」という値が意味を持つようになっており、この負荷が100を越えるものを作れなくなります。

当初、占い結果は完全にランダムなのかと思われていましたが、入力内容によって結果が固定されるも出ており、工夫次第ではクイズやADVっぽいことも可能な場合があるようです。(入力値、選択肢のバリエーションによっては不可能な場合も考えられます。)

今回からジェネレータの不具合や修正に関するお知らせが積極的に出されているのも見所です。作る側も修正予定や修正箇所を確認しやすくなり、それにしたがって何が仕様で何がバグか。この性質は利用してよいものなのか。バグ技をどこまで使うか、などを判断しやすくなることが期待されます。

時に、「これって不具合なの?」というのも不具合として修正予定に上がってたりしますが(汗)
・テーマ「カスタムレイアウト」STEP1→「占い設定画面」の「占い入力画面レイアウト/結果画面レイアウト」にて、
文字入力枠を広げることができたり、移動することができ、他ウィンドウやボタン等に被せることができてしまう。
・テーマ「カスタムレイアウト」のSTEP1→「占い設定画面/STEP2結果設定画面」にて、
文字入力の編集(フォント/サイズ/段落など)を行うと、テーマにもその情報が反映されてしまう。

『占いメーカー』の不具合とブラッシュアップについて」より抜粋
私などは既存のテーマでもボタンや文字の位置、大きさなどを調整できたら良いとは思いますが。このあたりは「自由度」と「作りやすさ」のトレードオフになると思います。この不具合報告を見る限り、ニコゲーでは「作りやすさ」が「自由度」よりも優先される課題であると認識しているようです。私としては「初心者モード」と「達人モード」などといったオプションをつけることでこのトレードオフに関する設定を切り替えられたらとか思いますが、開発にそこまでコストをかける必要性や費用対効果をうまく説明できる自信はありません(汗)。
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