004 

2007年04月08日(日) 17時12分



>タイムスリップタイムラヴァー

「邪魔だろーが髪縛れや」
「高杉よ、キューティクルという言葉を知っているか」
「は、腹が痛いぜよ…アッハッハッ」

黙れ!と息の合った怒声に坂本は更に笑い声の声量を上げて行き、陸奥は白い目でその状況を見ていた。桂は髪を一々振り乱したり梳いたりと手を止め、さくさくと調子良く掘り進めていくのは高杉だった。意外と真面目に取り組んでいる姿に陸奥は感心しつつ、自分同様に並んで見守っている坂本に呆れていた。

「おんしも奴等を見習って手伝え」
「よく見ているが習う事はないきに」

モジャモジャが生意気言いよって。
心の中でドスを利かせて言うと、坂本は察したのかサングラス越しに目を細めて見せた。先程のようにきっぱり言い切った時とは違う、調子を狂わせる時の表情だ。子供地味ている癖に大人ぶりをされると困る、それがまた様になっているのだから尚更だった。

「陸奥とも長い付き合いだったなあ」
「見習わなくても良いから、おんしは人の言う事を聞け」
「……厳し過ぎるきに」
「当たり前のことじゃ」

下手な泣き真似をする坂本にしらっとした態度を貫き通す陸奥は、空の色が変わり始めている事に先程からずっと気に掛けていた。夕暮れまでには終わるのだろうか。奴等は何処まで掘り進めたら気が済むのかと。
随分と長い時間を掛けてクラス全員が参加しただけある、人ひとり入れる深さになっていた。それでも高杉と桂は手を止めない。

「陸奥」
「もう何じゃ」
「色々世話になった、ありがとな」

馬鹿か。
そう言ったらおんしはどんな顔をするのだろう、でも今更そんな言葉を私に掛けるなんて。反応に困って陸奥は唇を噛み締めた。本当に困ったのは出したい言葉が喉をつっかえて、タイミングを逃してしまったからだ。どうしよう、何時もの自分は何処に行ってしまったのか。

「こんなモンでいいだろ、なァ」
「いやあ良く掘ったのォ!」

高杉の呼び掛けにに坂本は花壇へと近付き、その穴を除き見て感嘆の声を上げた。それに釣られて周りの皆は集まり始める。擦れ違う人の波の中で、陸奥は立ち止まったままだった。坂本は見兼ねて駆け寄り、ふざけた口調で名前を呼んだ。陸奥は笑わない。

「坂本」
「どうしたんじゃ?」



 ありがとう、
 上手く伝える自信はないけれど




next time ...


メインが陸奥になってしまいました。
次がラストです。
遅くなってごめんなさい!


003 

2007年03月28日(水) 7時33分
 

>タイムスリップタイムラヴァー


猿飛が全蔵に運ばれて行くのを遠くに見届けていると、近藤さんが交代だと言って手を差し出して来た。俺は別に疲れていないから良いと言ったが、高校生活の思い出にと切り返されたらもうスコップを渡すしか無くなった。これがクラスで行う最後の行事だと思うと、こんな俺でも心にぽっかり穴が空いたような気分になった。淋しいとは少し、違う種類の感情だった。

「お疲れさま、タオル使って」
「あぁどうも」

作業をしている花壇から外れた木陰に腰を降ろすと、別の影が俺を覆って視界を少し暗くした。妙がくれた白いタオルで、うっすらと滲む汗を拭いながら纏った空気の可笑しさに違和感を覚えていた。何かあったな。昔から勘は人一倍鋭いから間違いない。

「迷っているの」
「近藤さん絡みなんだろ」

見事的中。小さく頷いて見せたその顔は動揺の色が伺えて、でも直ぐに真剣で凛々しい面持ちに変わった。纏う空気の色も濃さも。こりゃ凄い女だ、近藤さんが惚れたのも今更だが解った気がした。

「どう思う?」
「近藤さんは馬鹿正直で人を疑う事を知らない騙され易い人間で、その上優し過ぎて自己犠牲なところがあるな」

聞かれた通りにぼろくそみたいに性格の事を言っていると、通り掛かった山崎が何言ってるんだと状況を察して駆け寄って来た。そんな事知るかと無視を決め込んでいると、妙は穏やかな笑みでこう言った。

「でも、とても心が強い人よね」

静かな声でありがとうと礼を述べると花壇の方へと戻って行き、入れ違いの山崎は目を白黒させた。訳が解らないと山崎が目で訴えてくるのをタオルを被せて覆い隠した。

「答えはとっくに出てたんだろ」


 最後は今じゃないだろ、
 俺はまだ別れを別れと思わない。




next time ...




私情で執筆遅れてます。
まだ出てない賑やかな人達は次に登場予定です、誰かは何となく分かるかなあ。

>これまで登場した人達
001・新八・沖田
002・神楽・銀八・猿飛
003・土方・近藤・妙・山崎・全蔵
004・???
005・???

>メンバへ私信
春休み(四月)遊びに行きませんかっ花見でもカラオケでも何でもいいや!幹事は私が引き受けます、よとさとねorz



002 

2007年03月26日(月) 9時27分
 


>タイムスリップタイムラヴァー

「淋しいんですか」

その言葉は何故か自分の胸に突き刺さって、自然と表情が崩れていくのを神経を伝って感じた。それを汲み取ったのだろうか、先生は私の肩に手を乗せてにっこりと優しく微笑んでくれた。変な顔、と確かに動いた口。その顔に似つかわしくない台詞にまた表情が崩れた。今度はもう少しマシな顔の筈だよね。

「……私の先生といちゃつくなんて」
「ほら、早く手を動かせっつてんだろ」
「あぁんもっと、」
「保健委員さぁんんん!!」

人間R指定やら保健委員がさっちゃんだとかで先生は見えない冷汗を掻きながらも、笑う私を見て「さっきよりマシだな」と憎まれ口を叩いた。



明日からは先生が居なくても
私はちゃんと綺麗に笑ってみせる




next time ...





001 

2007年03月26日(月) 9時21分
 


>タイムスリップタイムラヴァー

望むとか望まないとか関係無い所で、時間は一定の速度を保ったまま地球を宇宙を流れて居る。時を刻むのは自然が行う当たり前の役目であり、生物が干渉出来ない唯一のものだと思う。そして絶対に俺達が干渉してはいけない領域だとも、思う。

タイムスリップ出来たらどうする?
過去の自分に会って、センターの解答を教えてやりたいとか馬券当てさせるとか別れた妻とやり直すとか…皆はこぞって利己的な夢を口にする。頭痛がしたけど誰でも抱くような、人間らしく可愛らしい答えでほうっと安心した。

「つーか早く埋めちまおうぜ」

沖田さんの言葉でそれまでざわついていた皆は、急に我に返ってスコップを握り直した。周りを人で囲まれた金属性のお菓子箱は、沢山の手紙がで中身を占めていて蓋が閉まるギリギリだった。日の光が直接身体に降り注いで、夏でも無いのに沢山の上着は教室に置いていかれた。花壇の一角に突き刺したスコップは、予想外に重くて先が思いやられた。

「高校生活やり直したいとか?」
「考えてませんよ」

隣り合って穴を掘り進めていた沖田さんは、地面にスコップを突き立てて、額に浮かぶ汗を拭いながら聞いて来た。それどころじゃない僕は短く返し、その後すぐに失敗を悔やんだ。あの話に入って来なかった沖田さんの希望が聞ける機会を、水の泡に返してしまったのだから。でも沖田さんは、何故か僕にだけ聞こえるような小さい声で自ら言った。

「俺は、やり直してぇや」

ぷっと吹き出した僕に沖田さんは何が悪いと嘯きながら、止まっていた手を忙しく動かし始めた。こんなに面白い事は無いと少し突いて見ることにする。後ろで見守っている神楽ちゃんは、異変に気が付いたらしく耳を澄ませている。

「やっぱり、」

自分でも驚くような寂しい音色に乗って、その言葉は僕を囲む一帯に小さな波紋を創り響いていった。それを掻き乱すことも出来ず、僕はごまかすようにまた土を掘り返す。

「寂しいんですか」

その答えは、返って来なかった。


 僕はあの時間を愛している
 それでもまだ望んでしまう僕は

 欲深い愚かな人間ですか





 next time ...




開幕ベル 

2007年03月26日(月) 9時07分
こんにちはLITAです。
昨日の夜一気に書き上げたものが半分出来上がりました。難かし構成なのですが、同じ時間軸の小話が幾つか集まって一つの作品になっています。まだ書けていないキャラが沢山居るのですが、時間もないので私の好みにチョイスしてます!スライディング土下座!沖田大好きでごめんね、始めて書くキャラは口調があやふやでごめんねマジで。誰かコイツだけは絶対とか居たら早めに言って下さい!ペドロでも馬鹿王子でも書くぜ!
あ……皆ここ見てるのかなあ。


では未完成ながらも次から始まります。
軽い気持ちで見てってください。


『タイムスリップタイムラヴァー』
silversoul.parallel.3Z.allmember


閉鎖が決まって 

2007年03月16日(金) 16時47分
 
何時か来るだろうなあと思っていた兆しがつい一週間前に現実になり、思っていたよりも早く過ぎてしまうものなんだなって余韻に浸る今日この頃です。
開設した時のスタートダッシュは凄まじくてびゅんびゅん飛ばしてたけど、大人数だし個人での都合が合わなかったりして失速してくのは意外にも速かったりして。でもなんか離れられなくてブログを書いて。
下らないことを刻むには調度良くて、見直してにやつくのです。思えば二年ちょい続けてきたんだもんね幼い自分の拙い文章、ちょい臭かったり汚れ(…)がなかったり。
なんか消すのが惜しいですなあ。意味もなく取って置きたいんだけど、意味もなく全部すっ飛ばしてしまいたいです。真っさらに。

最後の締めに少しはましになった拙い文章で小説書こうかなあと思ってますです。
何にしようかなと考えて結局銀魂にすることに。頑張っちゃうきに応援してください!


水臭ーい話になってごめんなさい!
東京タワー見てるせいきっとそう!
三月末の予定が早まったらすんませんです、それまで短い期間ひとり?でお留守番しますので見捨てないでね!あっはっは!


Hello 

2007年03月11日(日) 18時36分

久し振りですLITAです

期末試験が終わったり携帯買い替えたり念願叶ってBASARAを購入したり

非常にメールが打ちにくいので暫く携帯離れ出来そうです、それぐらい相性が合わないんすよね……

そして別宅を創りました、二次創作な携帯小説サイトです
お暇な時にどうぞ!

http://60.xmbs.jp/chein/



away 

2007年02月05日(月) 23時31分
新しいことは恐いんだよね。

自分の中で形成出来ないのに空気以上の重さを持っている、確かに存在する未知の世界つうかなんつうか。
もやもやして息苦しさより胸が詰まる思いがする。
私、知らない振りしても良い?
確かに引かれてる境界線、踏み越えられないのは勇気ではなく相手に対する礼儀から。
この霧が晴れたら見えるだろうか、新しい世界と新しい事実。
この迷いが決意に変わったなら、見えるだろうか受け止められるだろうか?



そんなこと後になったら全て分かっちゃうんだけど。





意味不明ですんまっせん!!
あっはー思わず目が覚めちゃったよ、今直ぐにはちょっと眠れないかも!ふんばばば。

わたしのちゃり 

2007年02月04日(日) 21時55分
一年前学校で盗まれた新品の自転車が、なんと見付かったと警察から電話。
もう忘れてたのになあ…なんてこと考えてたんですが、やっぱり惜しくて引き取りに行って来ました。
よりによって学校から途方も無いぐらいに離れた警察署にですよ。お巡りさん曰く、乗り捨られた自転車を次から次へと誰かが乗り捨てちゃったらしい。流石に呆れた。
警察署にお巡りさん……あーッもうちょい見ときゃ良かった!orz

道案内をしてくれた人達の殆どがおばあちゃんでした。
特にお世話になった方は、帰り道だからって言って途中まで一緒に来て下さった。お互いに自転車トラブル被害者だったからか、すごい話が合って楽しかったな。私も年を取ったらあんな粋なおばあちゃんになりたい。

人の優しさに沢山触れた一日でした!


star 

2007年01月25日(木) 18時58分

 
オムライス、美味しかったなあ。





好きな食べ物…オムライス
好きな飲み物…ポンジュース、紅茶
今愛おしい物…ポンジュース

明日、帰りにジャスコで買ってこよう!

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