嘘つきのはじまり

July 26 [Tue], 2011, 0:50
私は、5〜6歳の2年間ほど幼稚園に通っていたのだけれど、幼稚園に行くのがすごく嫌だった。
担任の先生が、まだハタチそこそこの若い女の人だったんだけど、この先生がとにかく怖くて…。
とにかく、何かにつけてすぐ怒るし、イヤミな先生だった。
わからないことがあって、先生に質問しようしたら、「なに!?」って怒鳴られたり、返事は短くしなさいって先生に教わったから、お友だちとはりきって「はいっ」って短く返事することに一生懸命になっていたら、先生は私たちのほうをちらちら見ながら他の園児たちに「あの子たち変だねぇ〜?」って嫌な笑いを浮かべながら言ったりした。
給食残すと怒るし、課題がちゃんとできないと怒るし、悪気のない失敗に対しても怒ってきた。
「どうして先生の言ったとおりにできないの!?」と必ず言うような先生だった。
あまりにもガミガミ言ってくるから、私は自分のやること成すことすべてに自信をなくしていった。
「これをやったら怒られる」「あれをやっても怒られる」…と常にビクビクするようになってしまった。

私はこの先生のことがすごく嫌いで、本当に幼稚園に行きたくなくて、幼稚園バスの中でわんわん泣きまくり、朝っぱらから他の園児たちの鼓膜を刺激していた。

『もう先生に怒られたくない…』
そういう風に思うようになってから、私は、嘘をつくことを覚えていった。
ある時、絵の具を使って作業をするという日に、白い服は着てきちゃだめだと前日に先生から言われていたのだけれど、私はその言いつけをすっかり忘れて、見事に真っ白なお洋服を着て登園してしまった。(これは私の注意不足です…)

「なんで白い服を着てきたの!?先生昨日ちゃんと言ったよね!?」
「だって…お母さんがいいって言ったんだもん…」
「本当だろうね?先生、お母さんに電話して聞くからね!?いいの!?」
「…いいよっ」

これが、私が記憶している内での人生初の嘘だ。
嘘をつき、しかも原因をお母さんのせいにするという卑怯極まりないことをしてしまった。
(この、『お母さんのせいにする』という技はその後の私の人生の中でもたびたび使われてきた。)
どうしても、先生に怒られるのが嫌だった。ひたすらそういう思いで、嘘をつき、先生の怒りに直面するのを避けようとした。

親に怒られた記憶より、先生に怒られた記憶のほうがずっと鮮明に残っている。
情けないけれど、今でも私には、怒られることに対する恐怖がものすごくある。
怒られることがあると、私の中で自己否定の気持ちがすごく強まってしまう。
そして、怒られるのが嫌だから、私のせいにされたくないから、そういう場面に直面すると、すぐさま責任転嫁しようとしてしまう。
私のせいじゃないから…。私を怒らないで…。
そんな風に思って、怒られることから逃れようとして、いつもどうにかしようと足掻いてしまう。

本当は、もっと真っ直ぐな人間になりたいのだけれど…。


(ちなみに、当時家に帰った後お母さんにその話をしたら、「先生から電話?来てないよ。白い服ったって、その服別に汚れてもかまわないよ」って言ってくれた。)
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