<薬害HIV訴訟>大阪で3人と和解成立 近く全面終結へ
2011.04.15 [Fri] 20:00

 非加熱血液製剤でエイズウイルス(HIV)に感染した被害者が、国と製薬会社5社に賠償を求めた薬害HIV訴訟で15日、大阪地裁(小野憲一裁判長)で最後に残っていた原告の男性3人の和解が成立した。東京・大阪両地裁で行われた薬害HIV訴訟の大阪訴訟は終結した。東京訴訟で残る原告1人も近く和解が成立するとみられ、提訴から22年たち、薬害HIV訴訟は全面終結の見通しになった。

 大阪訴訟の原告弁護団が同日、会見で明らかにした。被告側が1人当たり2800万円(訴訟費用150万円を含む)の一時金と、月額19万円の発症者手当を支払う和解条件。

 最後に残った3人は、民法の定める賠償請求権が消滅する除斥期間(20年)を経過しており、大阪地裁は昨年3月に和解勧告したが、被告企業のうちバクスター(東京都)が和解を拒否。昨年11月、和解協議はいったん打ち切られた。

 しかし、原告3人のうち1人の体調が急激に悪化。大阪地裁は今月11日、「早期解決が必要」として、バクスターと他の被告を切り離す形で改めて和解を勧告した。最終的に、国と被告5社すべてが和解案を受け入れ和解が成立した。薬害HIV訴訟では、被害者1人当たり4650万円(同)の和解一時金が支払われてきた。3人については、以前に比べ感染者への差別や偏見が改善されたことや、医療の進歩などを理由に減額された。

 薬害HIV訴訟では、東京地裁でも除斥期間が経過した原告1人の訴訟が継続しているが、近く和解が成立する見通しという。【日野行介】

 バクスターコーポレートコミュニケーション部の話 当社が裁判所に提示した和解案が受け入れられ非常に喜ばしく受け止めている。

 厚生労働省医薬品副作用被害対策室の話 今後も引き続きHIV感染被害者の方々に対する支援に取り組んで参りたい。

 【ことば】薬害HIV訴訟

 非加熱血液製剤に混入したエイズウイルス(HIV)に感染した被害者が、国と製薬会社に損害賠償を求めた訴訟。89年5月、大阪地裁に最初の提訴があった。96年3月、東京・大阪両地裁で和解が成立。1人当たり4500万円の和解金と訴訟費用150万円を支払う被害者救済のスキームができた。今回の3人を含め、これまで東京・大阪両地裁で1386人が和解。厚生労働省によると、薬害HIV感染者は1439人。10年5月末時点で659人が死亡している。
 

大阪府議会で過半数、「河村流」失速…首長新党
2011.04.11 [Mon] 08:00

 各地の地域政党のうち、注目された大阪府では、橋下徹知事が代表の「大阪維新の会」が府議選で単独過半数を獲得、大阪、堺両市議選でもそれぞれ第1党に躍進した。

 一方、愛知県では大村秀章知事が率いる「日本一愛知の会」、河村たかし名古屋市長の「減税日本」が共に伸び悩んだ。

 「大阪維新の会」は府と大阪、堺両市を解体・再編する「大阪都構想」実現を目指し、府議選(定数109)に60人、大阪市議選(同86)に44人、堺市議選(同52)に15人の計119人を擁立した。

 このうち、府議会では第1党の座を堅持したばかりでなく、戦後初の単独過半数(選挙後の会派統合を除く)に達し、府政運営の決定権を持つことになった。大阪、堺両市議会での躍進と合わせ、「大阪都構想」の実現に大きく弾みをつけたと言える。

 東日本大震災や福島第一原発の事故の影響で、大阪各地の論戦の力点は防災や原子力政策に移って「大阪都構想」をめぐる論戦は低調となり、橋下氏に不利に働くとの見方もあった。

 実際、民主党や自民党も「都構想より防災」と“反維新”の包囲網を広げたが、橋下氏は「震災対策や危機管理上も大阪都構想が必要だ」などと、震災に絡めた訴えを強化する戦術に転換し、有権者の支持をつなぎ留めた。

 これに対し、愛知県議選(定数103)では、「日本一愛知の会」と「減税日本」が共闘し、43人の公認候補を擁立したが、あわせて18議席の獲得にとどまった。減税日本は静岡市長選に公認候補も擁立し、地域から広域、さらには国政へと、勢力拡大を図る意図を鮮明にしたが、静岡市長選では自民党や連合静岡という“既存勢力”の推す候補に敗北を喫した。
 

被災の浦安、再選挙へ=異例の「当選者なし」で―千葉県議選【統一選】
2011.04.10 [Sun] 20:00

 千葉県議選(定数95)のうち、東日本大震災で液状化被害に見舞われた浦安市選挙区では投票が行われず、同区の2議席については当選者が決まらない異例の事態となった。県選挙管理委員会は、12日の選挙会で「当選者なし」を確認した上で、5月中旬にも「再選挙」を実施する方針だ。
 同選挙区には、現職2人と新人1人の計3人が県選管に立候補を届け出ていた。しかし、松崎秀樹市長が「選挙をできる状況にない」として選挙事務の執行を拒否。県側は「市民の選挙権を害する行為だ」(森田健作知事)などと市の対応を批判し、地方自治法に基づく勧告などを行って再考を求めたが、市選管は投票所設置などの事務を行わなかった。
 ただ、松崎市長は、液状化で破壊された下水道が15日をめどに応急復旧する見通しであることを理由に、17日告示、24日投開票の同市議選については予定通り実施する考えを示している。 
 再選挙は公職選挙法に基づき、「当選人がないとき」や、必要な法定得票数に達する候補者が出ないケースなどで行われる。県選管は、浦安市選挙区の再選挙日程について、早ければ「5月6日告示、同15日投開票」を想定している。(了)
 
デイトレ