英国王のスピーチ 

March 07 [Mon], 2011, 1:28
観てきた。いい映画だった。

主人公が困難を抱え、苦悩しつつも克服する、ってハリウッド的にすばらしい映画。

外人はいろいろ笑ってた。洒落たギャグでも言ってんだろう。そーいうのはなんにもわかんなかったけど、英国風の発音、っていうのはところどころかんじた。

父王亡き後、次いだ兄が投げ出したんで仕方なく王にならざるを得なかったジョージ6世の苦悩。

クライマックス。ドイツに宣戦布告したことを国民に告げるスピーチ、それを吃音障害を越えてちゃんとやり遂げた、あの放送は聴いてる人たちに、彼の覚悟が十分に伝わっただろう。スピーチの内容も格調高く大変すばらしかった。

『王冠をかけた恋』ってロマンチックに語られるエドワード8世とウォリスだけど、この映画の中では責任感ないだめな男だなあ、ってかんじ。

彼もやめるとき立派なスピーチやってて(愛する女性の助け無しでは王の責任を果たせない、云々)史実をちゃんと知らないけど、王としての責任より、自分の幸せを選ぶ、っていうのも、それも仕方ないのかも。

で、その苦悩がジョージ6世に降りかかってきちゃうんだけど、がんばったなあ。ほんと。えらいと思う。

ヴィクトリア女王はじめ、先祖の肖像画を見て打ちのめされちゃうシーン。自分はだめな王になる、「国民を失望させる、狂気の王になる」って思い悩むシーン。

みんな何かしらの責任を抱えて生きてるわけで、不安を根本から消し去ることなんて絶対にできない。やれることをやるしかない。ベストじゃなくても。やるしかない。

支え続けた王妃の深い愛。ランドルフの誠実さ。ランドルフはこの映画のもう一人の主役で、権威なき言語障害の専門家。オーストラリア人。(オーストラリアって政治犯を島流しにしてたところ、と聞いたことがある。事実はどうか分からないけど、英国人ではない、ってことが映画でも強調されてて、大司教は明らかに軽蔑の目で見ている)

いい映画だった。感動しちゃった。

ところで、傾城の美女、っていうけど、ウォリスにしろカミラ夫人にしろ、あんま美女じゃない、っていうのがどうにも不思議。

これが沢尻エリカとかシャーリーズセロンとかだったら、ああ、そうなんだろうな、って納得がいくんだけど。

その辺のとこはほんとにわかんないなあ。なぜ、美女のダイアナより、子供を二人も産んでくれたダイアナより、カミラがいいのか???

ほんとわかんないなあ。。。

やさしく愚痴を聞いてくれるとか、慰めてくれるとか、そーいうのが魅力なのかなあ。ママ以上にあるがままを受け入れてくれる、みたいな。


夕ご飯はつみれ鍋を食べた。DHCをいっぱい摂取した。記憶力がよくなるといいな。ほんとに最近、すぐ忘れてしまう。。


☆次に観たい映画☆

・ヒアアフター  
・トゥルーグリット

どっちもマットデイモン。ディカプリオもだけど、彼も、出てるだけで観たくなる、っていうか、いい作品を選んでるな、って思う。でも彼はやっぱジェイソンボーンのときが最高にかっこいい 。

「超」英語法 野口悠紀雄 

February 27 [Sun], 2011, 2:01
☆要約☆

聞く事ができれば自動的に話せる。翻訳作業中心の学校教育も、話すことメインの英会話学校も大間違い。

二年間、正しい英語(政治家のスピーチやニュース番組)を通勤中聞き続けるほうがずっと効果的。

母音の発音が正確でなくても(RとLの区別とか)困らない。大変なのは子音の消失と連結。よって、単語だけ覚えて語彙を増やしてもそれだけじゃ聞き取れない。

会話は演説と違い、相手に助けられながら話している。(実例として、相手に助けられながら、自説を展開し、相手の認識を改めさせる、という一連の会話の流れが載っている)

☆感想☆

大変に役に立つ本だった。ということで最近オバマの演説を聞いている。

彼の演説の格調の高さ、スピーチの巧みさ(制圧すべきところは押さえ、強調したいとこでは声を張り上げ、というような上手さ)に感心することひとしきり。

榊原英質の「日本脳改造講座」でも書いてあったけど、日本語に翻訳しちゃだめで、英語で考えるくせを身につける、ということが語学習得のコツの模様。

あと、「何にも勝る実用の書」として氏が挙げていたのが伊丹十三『ヨーロッパ退屈日記』伊丹十三の知性はやはり超一級なのだと、再確認。

僕のエリ200歳の少女 

February 27 [Sun], 2011, 1:02
少年は救いのない、陰鬱とした日々を送っている。そこにエリの登場。何もかも投げ出し、新天地へ。

でもそれがけして明るい未来でないのは言うまでもない。

エリと暮らしてた中年男性の末期は、やがて来る少年の未来の姿であろうことは想像に難くない。

不老不死。古今東西、人類が夢見てきたことだ。だけど同時に、死ねない、というのは永遠に安らぎを得られない、ということでもある。

いつまでも自分は成人を迎えない姿のまま、人が老いていく姿を傍観するしかない、エリの孤独。

そのなかで、ほんのちょっとの時期だけでも誰かと心を通わせることができる安らぎ。それが一瞬のうちに消え去ることは自明の理であっても、求めざるを得ない。

エリは受け入れられないことを当然として生きてきた。だからこそ、心を通わせられたオスカーには受け入れて欲しい、と切ない思いを抱く。

果たされるわけだけど、あの二人の未来には暗いものが付きまとう。

異質なものを排除するというのが社会だ。だから彼は何もかも捨て、エリの庇護者にならざるを得ない。行く末は、先の中年と同じ結末だろう。

美しく悲しい官能と残酷の物語。

追記。エリが人間を襲ってしまったあと(飢えて本能に従った結果)罪悪感にさいなまれるシーンがあるけど、私は豚だの牛だのとりだの魚だの、年がら年中食べて、罪悪感なんて全然持たない。だけど、命をもらってることには感謝をしなききゃ、と改めて思ったことを付け加えておこうと思う。

酔っ払ってるのでいまいちまとまりに欠ける感想だけど、とりあえずこんな風に思った。

ソーシャルネットワーク 

January 29 [Sat], 2011, 1:38
冒頭シーン。

とにかく早口でまくし立てる。おまけに話は飛びまくり。聞いてる恋人はうんざりして呆れ顔。「理解できないわ!」

相手が理解しようがしまいがお構いなし。このシーンでザッカーバーグがどんな人物かを端的に示し、結局このシーンが物語全体を集約する。すごい。

双子のボート選手、彼らのクラブ。それらに代表される、いわゆるハイソサエティに対する猛烈な憧れと、挑戦。ちょっと郵政改革を思い出したなあ。いわば既得権VS規制緩和。まああれはだめになったけど。

閉ざされたものを自由化する、というのが今のトレンドだし、彼はやっぱり時代の寵児なんだろう。人々のニーズを把握し、しかもそれを形にしていく。その能力、その知性、そのパッション。

ザッカーバーグがこだわるのはクールかどうか。「広告はクールじゃない」

人を驚かせたい、自分の能力を試したい。その点では非常にピュア。利益なんか度外視してるわけだ。彼がショーンに感銘を受けるのもそこだろう。

「theを取れ、facebook、シンプルに行こう」
「ワオ!」

フリーでもって人々を取り込む。グーグルVSアップルも最終的に勝つのはグーグルだろうな。なんかもうアップルはかっこよくない。かつてかっこよかったソニーがいまはもうかっこよくないのと同じように。

そしてグーグルはビッグブラザーに、なんてね。

人と人がつながるツールを生み出したのに、当の本人は孤独を深める、というなんとも皮肉に満ちた話だった。実際のザッカーバーグがどんななんだかはもちろんわからないわけだけど。

バーレスク 

January 29 [Sat], 2011, 1:16
「ロスまでの切符を」
「往復?」
「冗談でしょ」

このやり取りだけで、映画はすばらしいものだと予感させる。

クリスティーナアギレラ。『beautiful』は名曲だ。それしか知らないけど。

この人はあんまりきれいな声ではないけど、迫力ある、すばらしいダンスと歌唱力。

シェールの歌もよかった。歌詞もいい。「今はだめだけど、立ち直ってみせる!」みたいな。

世界経済を破綻させる23の嘘 

January 29 [Sat], 2011, 1:10
資本主義がベターである、ベストでなくても。これを前提として、それでも計画経済が有効である、というのが話の趣旨。

たとえば、『貧者を救うためには富者を富ませるのがよい』とか、自由主義者が好んでいう主張にいろんなデータを引っ張ってきて反論してる。結構説得力はあった。でもあんまりそう思わなかったけど。

『教育こそ繁栄の鍵』なんてどう考えても否定できないと思うなあ。たしかにバスの運転手が歴史を知らなくても問題はないだろう。歴史を知ってるからっていい運転手かどうかは別問題。それはそうだけど、計算ができるウェイトレスとできないウェイトレス、効率的に働くのはどちらだろう?考えるまでもない。

『インターネットは世界を変えた』しかし、洗濯機の比ではない、っていうのもなあ。女性が家事労働から解放され、新たな労働力になった、それはたしかに世の中そのものを大きく変えただろう。でもインターネットの出現はそれに劣らないと思う。発信源になれる、という強さ。インターネット以前、多くの人は情報を受け取ることしかできなかった。

チュニジアのジャスミン革命。予測されたとおり周辺諸国に広がりつつある。ツイッターがなければあそこまで発展しただろうか。情報というものが統制が利かなくなってきているという事実。ウィキリークスなんてまさにその例。為政者が躍起になってつぶしてかかっても、第二の、第三のアサンジ氏は必ず出てくるし、それを援助する勢力がいなくなることはないだろうと思う。

サンデル教授のベストセラーとかもそうだけど、ここ数年はサッチャー改革は(ついでに小泉改革も)失敗した、なぜなら格差が広がったから、みたいなのが流行ってるのけど、格差がなんでいけないんだろう??

全体が底上げされればべつにいいじゃん、格差なんかあったって。問題はそこだと思うんだけどなあ。

私たちが孤児だったころ 

January 29 [Sat], 2011, 1:09
事実を知りたいか、希望を信じたいか、それが問題だ。

知らなければ幸せでいられることもある。不幸な事実を知るよりも、美しい思い出としてしまっておいたほうがいい、という場合もある。

それを分かっていながらも、知りたい、と思ってしまうのは人間の性なんだろうか。

自分の恵まれた豊かな暮らしが母親の犠牲の上に成り立っていたことを知るシーンは劇的。

アキラとの思い出の部分はほほえましく、読んでて楽しかった。

サラとのかけおちの直前に、あわててああいう行動をとるのはいまいち理解しかねるけど。

アキラとの再開シーンも唐突だし。

でもいい小説だった。ちょっと読んでから時間経ってしまったから細かい部分があんまり思い出せないのが残念。

あと、解説は最悪。『日の名残り』の解説もひどかったなあ。

日の名残リ 

January 29 [Sat], 2011, 1:08
今は亡き卿、行動で品格を体現できた父、大英帝国の威厳。懐かしく、輝かしい日々。

今では世の中は混沌と複雑のうちにある。美しい理想、高貴な精神、それらが通用し、美徳が重んじられた時代は過ぎ去ってしまった。

このことは、二度にわたって強調されている。アメリカ人と、若きカーディナルの二人によって。

P352「なにか価値があるもののために微力を尽くそうと願い、それを試みるだけで十分であるような気がいたします」

主人公は結局、予定説的に世界を、人生を捉える。『私を離さないで』でもそうだった。イシグロの思想はそういうものなんだろう。

過ぎ去った美しい時代、失ってしまった大切なもの。それらを懐かしく思い、胸を痛めながらも、新しいアメリカ人の主人をジョークで喜ばせてやろう、という新たな目標を持って、物語は終わる。

いい小説だった。

ミスターヴァーティゴ 

January 22 [Sat], 2011, 0:49
「楽しかったときを忘れるなよ」

心がすさむようなつらい生活を送ることがあったとしても、幸せな思い出があれば、愛された経験があれば、ひどい人間にならずにすむのかな、と思った。

いい小説だった。

孤独の発明 

October 12 [Tue], 2010, 0:33
オースター三冊目。二部構成。

『見えない人間の肖像』

父親の孤独感、所在のない生き方。それは祖父の死をめぐる忌まわしい事件に派生し、主人公にもその一部が受け継がれてるであろう、血の物語。

『記憶の書』

Sとの交流の一説は詩的に美しく、心が温まるエピソードでもある。

政治に無知であるがゆえにヒトラー礼賛者と位置づけられ、以降、活躍の場を失ったかつての先鋭作曲家。

P143「狡猾さとはおよそ無縁の、世界の悪意というものをまるで知らない人だった」

後半、自分の存在、いかにしてここにいたるか、そこから派生して、孤独、独自の世界観にまで主人公の哲学が発展する過程が赤裸々に書かれている。

一回の射精に全世界と同じ可能性を見出すあたり、壮大というか、なんと言うか、説得力ある文章だった。(P187一つ一つの〜)

また、影響を受けたあらゆる文章を引用してるので、オースターの思考の遍歴を伺えて、そこもちょっと面白いところだと思った。

ヨナ記、ピノキオについては再読してみようと思う。
プロフィール
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