Der Untergang★★★★☆

July 16 [Sat], 2005, 22:20
邦題:ヒトラー 最期の12日間(Downfall)
『1945年4月20日、ベルリン。ソ連軍の砲火を避けるために、ヒトラーはドイツ首相官邸の地下要塞に退却していた。すでに正常な感覚を失っていたヒトラーは部下に実現不可能と思える作戦を熱く語っていた。離れてゆく側近、近づくソ連軍。ついに敗戦が目の前に来ていた。』

director ...Oliver Hirschbiegel(Das Experiment)

Adolf Hitler ...Bruno Ganz
Traudl Junge ...Alexandra Maria Lara

Germany・Italy・Austria/156min/2004

以下ネタバレ。

"April 1945, a nation awaits its..."
美化してないとは言えないけど、独裁者なだけではなく、一人の人間の話でもあると思う。
狂人とは思えないんですよね、私は。

内容↓
1942年11月、ヒトラーのいる指令本部『狼の巣』に個人秘書候補として来たユンゲは、まだ見ぬ人物に緊張を隠しきれずにいた。
そして、彼とついに面会する時が来た。
ゆっくりと部屋に入ってくる小柄な男、ヒトラー。
彼と握手をし、出身地がミュンヘンだと伝え、速記能力を認められ、秘書となった。
そして2年半が経過し、戦争は劣勢。
もう誰の目にも敗戦は見えていた。
ヒトラーとその側近、身内は官邸地下へ逃げていた。
側近のほとんどはヒトラーに逃亡を勧めていたが、頑固としてベルリンの地から出ようとはしなかった。
既に大逆転が出来るような状況ではないのに、夢のような作戦ばかりを言うヒトラーに側近も困惑する。
ナチスNo3のヒムラー、No2のゲーリングに裏切られ、次々に逃亡していく側近。
反撃する能力を持たないドイツ軍、近づくソ連軍。
ついに敗戦を覚悟したヒトラーは15年に渡り愛人関係だったエヴァと質素な結婚式を行い、翌日、二人で自殺。
ヒトラーの意向により、遺体は燃やされた。
そして、ヒトラーを失ったドイツは残った軍人をベルリンへ集めるが、既にソ連軍に包囲されていた。
ユンゲは一人の市民軍として戦っていた一人の少年とベルリンから逃れる。
おしまい。

邦題にまたもややられた。
Hitlerが死んでからも話は続いてますから。
実際、英語タイトルDownfallですから、Hitlerの死までの話じゃないんですよね。
原題のDer Untergangも同じく、没落という意味だそうです。

彼女が秘書として雇われた理由はナチスの始まりがミュンヘンからだったからですね。
話を見る限り、ユンゲは無理やり候補にされたのではなく、自身の意志で来たようです。
ユンゲの視点からだけのヒトラーではないとは思いますが、この作品でのヒトラーは市民を守ろうとする考えがない、冷徹な人間であると同時に、優しいしゃべり方のおじいさんです。

ゲッペルス夫人の台詞はすごかった。
『非ナチズムの世界でこの子達を育てたくない』
私は非という部分にびっくり。
反ではないんだ。
ナチズムというものに心酔していたんだと思った。

カメラワークもすごかった。アクションシーンにも力が入ってた。
子供の市民軍に勲章を与える時に映画を撮る軍人がいて、その軍人の視点からのシーンがあるんだけど、ヒトラーの手は映らないんですよ。
市民には彼のパーキンソン病は見えなかった部分で人間的な部分はあまり見えなかったんだろうと思う。

この映画ではヒトラー・エヴァ・ゲッペルスと夫人の自殺の瞬間は映さない。
他に自殺したり射殺されたりする人は映されてる。
ヒトラーとエヴァの死体の一部は少し映るんだけど、それがなんとも人間的なヒトラーな感じがしました。
カリスマ性とかそういった部分はほとんど見られなかった。
孤立した独裁者なだけ。
彼の大衆の操りは完璧だったんだけど、大衆をどれだけ卑下してみていたのかが分かる。

ヒトラーを裏切った幹部は見つけ出され、射殺されるんだけど、印象的だった二人の軍人。
一人は、ベルリンから逃れたがっていた軍医なんだけど、家族で夕食を食べる時、自爆して死ぬ。
その時の服装がナチスの服。
子供に『なんでそんな格好しているの?』と言われているから、きっとナチズムの中で死んだんだろう。
もう一人は裏切って逃げていた軍人。
ヒトラーのところへ連れて行かれるんだけど、その途中でマシンガンを向けられ、殺されることを理解する。
その時、軍服のボタンを急いで留めて、『ハイル・ヒトラー!!』と叫んで死ぬ。
忠誠心は変わらなかったんだろうと私は思った。
それだけの人を動かす力があった男がヒトラーなのか。時代もあったんだろうけど。

破壊されたほうが都市を建造するのにいいと言う考えはまさにその通りで、戦後の日本がいい見本。

びっくりなのは、個人秘書のユンゲはユダヤ人虐殺など知らなかったというらしい。
『民族の祭典』のレニも知らなかったらしいね。
だから、この作品でのヒトラーはただ哀れな男にしか見えないのか。
『民族の祭典』を授業の関係で観たんだけど、すごい演出でびっくりします。
大衆の心理をよく理解してますよ。

滑稽な勲章授与シーンは最後にも出てきますね。
ヒトラーに反対できる人間もいることがびっくりしました。
ヒトラーだけじゃなく、ナチズムとはこの人間全部を含めた人たちが作り上げたものだったんだなぁと再確認。

この監督の作品は好きかも。
Bruno Ganzにも拍手!!!すごい演技。
だけど、2週連続ナチスものは重かった。
多分、もう一回見に行く。

もしよければお願いします→Danke
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