久々に・・・ 

July 09 [Mon], 2007, 18:45
今日久々にブログを書きにきました。
誰か読んでくれてる人はいるのだろうか・・・?
ずっと放置されていたのでもはやだれもみてないと思うけど、
まだだれか見てくれているなら大学が夏休みになったらまた書きたいと思う!
コメントください


短いけどテスト勉強しないといけないので・・・

世界の中心で愛を叫んだけもの 27 

February 11 [Sun], 2007, 20:15
その日買ったものはほとんどシンジが選んだものになり、レイ自身が選んだものは最初のカーテンぐらいだった。カーペットなど大きいものは宅配便で届けてもらうことにし、シンジ達は昼食をとることにした。昼食といっても時間は17時を過ぎており実質夕ご飯になりそうだった。
何を食べる?とシンジが尋ねるとレイはラーメンと以外にもすんなりと答えた。てっきり何でもいいと答えるもんだと思っていたシンジは頭に浮かべていた案が飛んでいってしまった。
「いいよ、どこのラーメンにする?」
シンジが少し積極的なレイに驚きを感じながら尋ねるとレイはこっちとシンジの袖をクイと引っ張りどこかに歩き出した。
デパートを出て人気のない方に進んで行き、だんだん見覚えがあるところに出てきた。そして角を曲がった時にシンジは思わずあっと口をひらいた。
そこは前に一度みんなできた屋台のラーメンだった。
使徒を倒した時、みんなで食べたラーメン。それは初めてレイと一緒に外食した場所でもある。

「ニンニクラーメンチャーシュー抜き」
レイは椅子に腰にかけ言った。シンジも注文をし、レイは何故この店にしたのかを考えていた。
たんにここのラーメンが好きだったとも考えられるが他の理由もありそうだったが、その他の理由がどれも自分の考えと一致しそうになかった。

やがてラーメンができあがり、二人は箸を取り熱く湯気立っているラーメンを口にしだした。
レイは猫舌なのか口に運ぶペースが遅く、「ふぅ、ふぅ」と何度も息を吹きかけ冷まそうと一生懸命にしている。時折まだ熱かったのか「熱ッッ」と聞こえてくる。シンジはその行動がとても愛らしく感じ、先に食べ終わったシンジはその光景をいつまでも見ていたいと思った。

世界の中心で愛を叫んだけもの 26 

February 11 [Sun], 2007, 20:15
今日の天気は予想通りに晴れ、澄んだ青空の向こうには太陽が自己主張するかのように眩しくシンジを照らしつけている。
晴れといっても冬の寒さはかわらず、この時間なら所々に霜を確認することもできる。
シンジは少し急ぎ足でレイの家に向かっていた。
この時期になると布団から出るのもためらいが生まれ、ついついもう一眠りをしてしまう。
今日も予定より30分も寝過ごしてしまいアスカのご飯の準備だけをして飛び出してきた。
アスカは今朝になっても顔をださず、置手紙を書きさらに扉越しに声をかけて家を出てきた。

レイの家につき一呼吸おいてドアをノックする。
ノックして数秒たつと少しドアが開きレイが少し顔を覗かした。
「おはよう綾波」
シンジが挨拶をするとレイもおはようと返した。
レイの今日の格好も少し気を使ったように感じられる。
ピンクのセーターにチェックのスカート、その下には黒いタイツをはき首元にはスカートとあわせたのか同じ柄のマフラーを巻いている。手にはハンドバックを持ち準備はできているよといわれているようだ。

今日の予定としては午前中に買い物をし、午後からはレイの家で料理の勉強。
店のチョイスはシンジが前面的に任され、とりあえず色々と揃っているデパートに行くことにした。
行く途中何度かホームセンターの前を通ったが、朝ドアの隙間から見えたレイの部屋の中はいまだコンクリートがむき出しであまりに女の子の部屋とかけ離れていたので部屋の中の物も買おうという話になったのだ。

「綾波って部屋の中とかあんまり気にしないの?」
シンジはバスの中で聞いてみた。
「えぇ」
「アスカとは逆だね」
レイはそう、と言いさらに続けた
「部屋は自分が寝れればいいと思うもの」
「けど今日色々と買ってみようよ、最近は服装も変わってきたし!」
「葛城三佐の命令なの」
「なんて?」
「女の子なんだからずっと制服じゃなく違うのも着ろって」
えっ、と思ったがよくよく考えると納得できる。元々物欲にかぎらずその他の欲がないような印象が強い、それでも今の進歩は十分に感じていた。
「それは命令じゃないと思うよ・・・・」

デパートに着くと、とりあえずインテリアを見にエスカレーターを上っていく。
そのフロアは他の階のフロアと違い少し物静かで軽く気品があるような感じがした。
最初に部屋全体の雰囲気をかえるためにカーテンやカーペットをみにいきレイに色々尋ねるがレイはどれでもいいと答える。
シンジはカーテンの色や生地を見ているとレイが薄い青のカーテンを見ているのに気づいた。
「そのカーテンが気に入ったの?」
シンジはレイに近寄って聞いてみた
「これ、私の髪と同じ色・・・」
そう言ってレイはそのカーテンをじっと見ていた。
「そうだね、綾波はこの色にちかいね。他に気に入ったのがないならこれにする?」
シンジが尋ねたところレイはコクリと頷いた。
その次にカーペット。それはシンジが選び、汚れが目立つが清潔感のある白いものにした。
お金の心配はなかった、レイはパイロットに支給されるお金を全く使わないでいたため、なかなかの額を貯めこんでいた。来る途中そんなに使っていいのと尋ねたらレイは他に使わないからかまわないという。
カーペットを買った段階で他に買う物はあるか聞いてみようと思ったがシンジはその言葉はそのまま飲み込んだ。聞いたところで特に何もないと答えが返ってくるのがわかっていたからである。そこで色々と考えた挙句どうすればいいかわからず、結局はレイに聞くことにした。
「綾波ってご飯食べる時はどうしてるの?前に見たときはテーブルとかはなかったような気がしたけど・・・」
「ない、家で食べるの少ないしお弁当食べるときは椅子に座って膝の上で食べるもの」
なるほど、とシンジは思った。特に理由はなかったが膝の上で食べているレイの姿は容易に想像できた。
「買ったほういいんじゃない?料理するとオカズとか置く場所に困るし・・・。」
「そう・・・じゃあ碇君が選んで」
「僕が?買うテーブルによって部屋の方向性が決まるから綾波が選んだほうがいいよ」
「だって私にはよくわからないもの」

世界の中心で愛を叫んだけもの 25 

February 11 [Sun], 2007, 20:14
アスカが走り去ってから数分程たってから家に着いた
部屋の電気は全て消えているのだろうか、テレビの光だけがうっすら玄関からも確認できる。中に入るとやはり全ての電気は消えていてペンペンがテレビの前に座り身動き一つせずに画面をじっと見つめている。
アスカは帰ってきていないのかと思ったが靴はあるからどうやら帰ってきてはいるらしい。
部屋の電気をつけるとやっと気づいたのかペンペンが小さな歩幅で歩きながら寄ってきた。
アスカは帰ってきてる?
ペンペンにそう尋ねてもかえってくるのは「クエッ」の一言
その鳴き声はどこか虚しさを帯びて廊下の奥まで響き渡り、誰もいないよと語りかけているように感じた。
とりあえず上着を椅子にかけてアスカの部屋に足を向けた。
アスカの部屋の扉には荒々しく立ち入り禁止と書かれた紙が貼っていて僕はアスカに拒絶されていた。
それでも僕は扉をコンコンと2回叩いた。
「アスカ?」
名前を呼んでみたが返事は返ってこない。
アスカが帰ってきてから数分もたっていないはずだから寝てはいないはず。
「アスカ、いるんでしょ?ねぇ・・返事してよ」
さらに2回ノックをしたがやはり返事はこない。
「アスカが何で怒っているか僕にはわからないけど僕が悪いなら謝るよ、ねぇってば」
テレビの音と僕の声だけが耳に残り、中からは物音一つ聞こえなかった。

気がつくとペンペンが隣に立っていて、クエッと言いながら首をかしげている。
さらにもう一度クエッと鳴くと僕の後ろを通って左側にくるとアスカの部屋の扉をスッと横にスライドさせた。
やはり部屋の中は明かりがついていなくアスカは上着も脱がずに机にうつぶせの状態でいた。
まずペンペンが部屋に入っていきアスカにチョコンと触れてみるがアスカは反応しない。
入るよ。と声をかけ僕も傍によった。
「アスカ・・・?」
僕はアスカの肩に手をかけようと指先がチョコンと肩に触れたとき
「触んないで!」
その声は多分に鼻声が混じっておりアスカは触れられることを拒んだ。
僕はなんて言ったらいいかわからず困り果てているとアスカは立ち上がり
出て行って。と、部屋の外に追い出されてしまった。
いつもならこういう時は諦めて自分の部屋に戻ってしまうが一瞬見えたアスカの顔にあった涙のあとが僕をその場に引き止めた。
「アスカどうして?僕の何がいけなかったの?」
当然返事はなく半ば諦めかけたときやっとアスカの声が聞こえてきた
「どうせ私は一人が好きな変わり者よ・・・・」
僕はその言葉に胸を痛めた。
前にミサトさんから聞いたことがある。アスカは親を早くに亡くしていてここにくるまでは一人同然だった。そこには想像を絶する悲しみがありアスカは一人でいる恐さを誰よりも知っていた。僕が何気なく放った一言はそんな彼女のトラウマまで呼び起こしていた。
僕は自分を責めた。
アスカは誰よりも平穏を求めていたということを忘れていた自分を。


喧嘩は前からよくしていたがここ二日の喧嘩はそれとは違う
心の行き違いからの喧嘩は初めてだった。

世界の中心で愛を叫んだけもの 24 

February 11 [Sun], 2007, 20:13
「・・・もしもし?」
「もしもし、綾波レイです」
ここで自分のことをフルネームでいうのが彼女らしい
「どうしたの?」
「碇君に料理を教えてもらおうかと思って」
「そういえば約束してたからね」
「えぇ」
「いつにしようか?」
「・・・明日」
「明日?」
「碇君がよかったら明日がいい」
「僕は全然かまわないけど・・・」
「前に言ったけど私何も持ってないの」
「じゃあ僕んちでやる?」
「いえ、だから午前中に一緒に買い物にいって欲しいの。一人だと何買えばいいかわからないから」
「うん、いいよ。何時にする?」
「碇君に合わせるわ」
「じゃあ10時くらいに綾波の家に迎えにいくよ」
「うん、わかった」
「じゃっオヤスミ」
「おやすみなさい」

電話を切ってポケットに電話をしまうとそうそうにアスカが絡んできた
「ファーストね」
僕はうん。と答えた
「明日ファーストと会うの?」
「昨日、今度料理教えるって約束してたんだ」
「じゃあうちでやるの?」
「いや、綾波の家でだよ」
アスカはどこか悲しそうな表情をしながら話を続ける
「明日もミサトはいないのよ?」
「夜までには帰ってくるよ、お昼は作って行くし」
アスカは僕の腕からスッと手を外すとスタスタと前を歩きだした
「ならいいわ、あんたとミサトがいなくて独りでいられると思うと気分がスっとするわ」
僕はアスカの言葉を鵜呑みし、アスカは一人が好きなんだね。と言った
「そうよ!アンタみたいなバカやミサトのみたいな男にデレデレしてるやつといると疲れるのよっ!!」
バカシンジ!そういい残すとアスカは暗い闇の奥に走り去っていってしまった。

世界の中心で愛を叫んだけもの 23 

February 11 [Sun], 2007, 20:12
それから数分待つとやっと席に案内されメニューを渡された
「あんたは何たべるの?」
アスカはメニューを見ながら尋ねてきた
「何にしよう、カルボナーラにでもしようかな」
「あたしもパスタが食べたいな」
その時ふと昨日のことを思い出した。昨日アスカのわがままでシチューにしたが当初の予定ではパスタのはずでその材料も買い込んでいた。買い込んだ中にはひき肉など傷みやすいものもあり(アスカが好きな自家製ミートソースを作ろうとしていた)できるだけ早く使いたかった。
話し合った結果明日スパゲティにするから今日はそれ以外のものを食べることにした。
実を言うと僕はイタリアンというのがよくわからない。ピザとかそういうものしか食べたことないし興味もなかった。だからそこらへんはアスカに任せた。
少し待つとみたこともないような料理が次々と運ばれてきた。アスカによると子羊のロース肉のソティー野菜添えだのホタテ貝の香草グリルらしい(もちろん他にもあったが名前を覚えきれなかった)。
そんなことよりお金は大丈夫なのだろうか?おおめに持ってきたがこれだけの料理はいくらするのか検討もつかない。割り勘にすれば払えなくもなさそうだが僕も一応男のプライドがある。といってもそのプライドは常日頃アスカに男はこうであるべきだと教え込まれたものではあるが・・・

「冷めるわよ」
アスカはそう言うと料理を口に運んだ、続いて僕も運ぶ
「おいしい」
予想以上のおいしさに思わず口から言葉がこぼれた
それを見たアスカは得意げな顔をして僕に話しかけてきた
「待ったかいがあったでしょ?」
「うん、初めて食べたけどおいしいよ」
「でしょ?」
アスカはうれしそうに微笑み料理を口に運んでいく。
そこで僕はポケットに手を入れきれいに包装された小さな小包を取り出した
「アスカこれ、誕生日おめでとう」
えっ、うそ?とアスカは目を大きくした。
「あんた覚えていたの?」
「もちろん!」
「あけていい?」
「うん」
アスカは包みをあけ、僕の方をみた
「これ・・」
「前にアスカが首元になんか欲しいって言ってたから」
アスカは箱から銀色に輝くネックレスを出し小さな笑みをこぼしながらかけてみる
「似合う?」
「うん、アスカに似合うと思ってそれにしたんだ」
頬を少し赤くして目を少しそらした
「ちょっと大人っぽい感じのネックレスね」
「アスカって髪をおろしていると大人っぽく見えるからさ」
アスカは空の箱を大事そうに胸にかかえ「ありがとう」と僕に言った
素直に喜ぶアスカが僕はうれしかった。
「これはお出かけ用にするわ」
アスカは首からネックレスをはずし箱にキレイにしまった
「なんで?」
と僕は尋ねた。せっかくあげたのだから片時もはなさずに身につけて欲しい
「なくしたら嫌だもん」
「首からぶら下げているんだから大丈夫だと思うけど・・?」
アスカは小さく首を横に振って答えた
「いいの、あんたと出かける時にだけつけるの」
なんでだろうと思いつつ僕は食事を続けた。

あらかた食事も済みアスカもお腹いっぱいになった所で席をたった。
もちろん支払いは全部自分がするつもりでポケットから財布を取り出しアスカに言った
「ここの支払いは僕がするから」
「え、いいわよ。あんた私にプレゼント買ったからもうあんまりお金ないでしょ?」
そう言うとアスカは僕の横を通り抜けレジに向かいだした
「大丈夫だよ、今日はアスカの誕生日なんだから僕が出すよ」
結局お互い譲らず割り勘することになった。

店をでると外はやはり寒くアスカはまたもや僕の腕にしがみついて歩いていた。
異性になれていない僕にとってはその度に緊張がこみ上げてくる。
「それにしてもミサトは白状ねぇ、このアスカ様の誕生日だっていうのに出張なんて」
「仕方ないよ。仕事だもん」
アスカはムッと顔をした
「ふん、どーせ加持さんとラブラブデートを満喫してるのよ」
僕は何も言えずに黙っているとアスカは続けた
「あ〜ぁ、私の隣にいるのがこんな冴えないやつじゃなくて加持さんだったらなぁ」
「悪かったね加持さんじゃなくて・・」
この台詞はもはやお決まりになっていた。
そのとき乾いた空気の中に電話のコール音が鳴り響いた
僕は携帯を取り出し開いてみると画面には綾波レイと表示されていた
綾波から連絡がくるのは非常収集の時ぐらいで一瞬非常収集かと頭をよぎったが冷静に考えるとそんなわけない。使徒は全て倒したのだから収集されるわけがみつからない、つまりプライベートでかかってきたということになる。プライベートでかかってきたのは始めてで、少し緊張しながら電話に出た

世界の中心で愛を叫んだけもの 22 

February 11 [Sun], 2007, 20:11
「早くて30分らしいよ」
「ま、この状態をみるとそんなもんね」
「結構待つみたいだしお弁当でも買って家で食べない?」
「別に30分くらいならどうってことないわよ」
「それ以上待つかもしれないんだよ?それに寒いし・・」
「絶対嫌ッ!!!私はここで食べたいの」
「でも・・」
「いつも言うけどあんたは私のいうこと聞いてればいいのよ」

いつものようにアスカの強引の押しの結果待つことになった。
外の気温も時間と伴に低くなり、しゃべる度に出る白い息が外の寒さを物語っている
足踏みをしてみたり手に息を吹きかけてみたりと落ち着かない素振りをしていると右腕に柔らかい感触を感じた。
それは昨日のコンビニ帰りに感じたアスカの感触と同じ
見てみるとやはりそこには僕の腕をギュッと抱きしめているアスカがいて僕の肩に頭を寄りかけている
どうしたのと聞くとアスカは寒そうだからと答える。それはいつもの様に特別にやってあげているという感じ、その時まさかアスカが腕を組みたかったなんて気づきもしなかったし僕自身寒がっている僕に気遣ってしてくれているのだと思っていた。
気づくとアスカは僕の右腕から手を回し僕の手を握っていた
アスカは昨日とは違って体は冷えていて暖かくなったという実感こそなったが、何かが暖かく感じた。

「手、冷たいね」僕は言った
「あたり前じゃない、こんな寒い中待たされてるんだから」
「じゃあ帰る?」
僕は冗談交じりで聞いた
「あんた馬鹿ぁ?あと少しで中に入れるのにここで帰ったら本当の馬鹿よ」
「冗談だよ」
「あんたに冗談とか似合わないわよ。あんたが言うと全部本当のことに聞こえるんだから」
寒さを紛らわせるつもりで言ってみたがどうやら僕が言うと冗談に聞こえないらしい
いままで言ったことがないというのもあるがそれ以上に僕という人間は冗談とか人を笑わせるとかそういう人種とはかけ離れているようだ

10分ほどするとやっと店の中に入れた。
相変わらず店の中は賑わっており店員も忙しそうに走りまわっている
アスカは忘れているのか僕の手を握ったままでいる。
「やっぱり店の中は暖かいわ」とアスカが言った
確かに、外と店の中では天と地の差だ。中では天使がにっこり微笑んで歓迎してくれているが外を見ると悪魔がこっちにおいでと言わんばかりに手招きをしている。
行きたくはないが食事が終ったら嫌でも悪魔の誘いに行かなければいけない、そう思うとため息を漏らしたくなる

世界の中心で愛を叫んだけもの 21 

February 11 [Sun], 2007, 20:11
映画も終わり外に出ると空には黒色のものが広がっており、その中に黄色い光が点々とある。
クリスマスが近いために僕達の周りはイルミネーションで囲まれていてアスカはその一つ一つを見てキレイと言っていた

「面白かった?」
僕ははしゃいでいるアスカに尋ねた
「面白かったけど予想通りの面白さで予想以上ではなかったわ」
アスカは一通り見ると隣に来ていこうと言うと僕の手を引いて次の目的地に向かった

「あんた泣いてたみたいだけどそんなに感動したの?」
アスカはあの時こちらを見ていなかったが気づいていたようだ
「まぁ結構泣ける話だったから」
「確かに泣ける話だったけどあんたが泣くとは以外だったわ」
アスカがそう言うと先程僕が考えていたことが頭に蘇り真意を確かめたくなった
「ねぁアスカ」
「何?」
「アスカはエヴァに乗って使徒と戦っているのと今のような生活とどっちがいい?」
「そんなの使徒がいない方いいに決まってるじゃない」
「そう・・・」
アスカは僕の顔を覗き込み、なんで?という顔をした
僕は何でもないと首を振る
当時のアスカの言葉を考えると、少しアスカのことがわかったような気がした

本当は誰よりも普通を欲した女の子だということを


「ここがいいわ」
アスカはそう言うとイタリアンファミリーレストランを指差した
そこは大通りのちょうど真ん中らへんにあり、イルミネーションで店の周りを光らせている。ファミリーレストランというだけあって中には若いカップルが多く見受けられ、その入り口にも順番待ちのカップルが列を作っている。どうやら買い物や映画を見た帰りに寄るカップルがこの店の客の大半を占めているようだ
「いいけど込んでるよ?」
僕はその列を眺めながら言った
「みたいね、ちょっとあんた店員にどのくらい待つか聞いてきなさいよ」

店の扉を開けると中から暖かい空気が僕を出迎え、その次に店の中で待ってる数組のカップルの視線が出迎えた。少し待つと店員が僕の存在に気づき少し早足で僕の元にやってきた。
店員の話によるとこの時間は食後すぐには店を出ずに少し話し込む客が多いために少なくとも30分は待たなくてはならないらしい。もちろんそれは少なくともであり、それ以上早くなることはないが遅くなる可能性は十分にあり場合によっては1時間も待つ可能性がある。

世界の中心で愛を叫んだけもの 20 

February 11 [Sun], 2007, 20:10
「今日見る映画ってどんなやつなの?」
「あんたこの映画知らないの!!?」
アスカは信じられないって顔で僕をみた。
僕は映画とかには鈍感な方で今日見る映画についてもほとんどわからない
僕はどちらかというとか音と映像で表現される映画より文字以外なにも使わない小説の方が好きなのだ
映画だと作った人のイメージで場の雰囲気が形成されているが、小説だと別だ
自分の一番身近な雰囲気でその場が形成される。僕はその親近感が好きだ
「この映画はね、ある女の子の物語なの」
「へぇ、それで?」
「その子は同い年の子に恋をするんだけどその男の子は女の子の気持ちにまったく気づかないの」
誰かさんと一緒ね、アスカは最後に小声で付け加えた
「何か言った?」
「別に〜」
「ところでそれだけ?」
「何がそれだけなのよ?」
「内容がなんかありきたりだなって思って・・・」
「ほんとあんたってバカねぇ、この女の子の切ない気持ちわからないの?」
「僕は男だからわからないよ・・・」
「そういうこと言ってんじゃないわよ!」
アスカはフゥとため息をついた、僕に呆れたって顔をして

アスカが言うとおり、映画の内容はごく普通の女の子が特にいいところが見当たらない男の子に恋をするというものだった
面白いといえば面白いが正直なところ物足りないというのが本音だ
少し前までエヴァに乗って使徒と呼ばれる物と戦っていた僕にとって、特に何事も起きずに日常が過ぎてくこの映画の世界がどうもしっくりこない。
何事も起きないといっても誰が誰を愛しているだの、嫌っているとかは十分すぎるほど起こっている、もしかしてアスカはこういう日常を望んでいたのだろうか?
当時エヴァに乗ることが私の全てだっていうのを聞いたことがある、その言葉はどう説明できよう。
この映画と正反対の世界を生きてきた僕達、深読みかもしれないがアスカは普段そういうことを全く感じさせなかったが実は心の奥底では愛する人といたいという気持ちがあったということなのだろうか?
毎日辛い訓練を受け、何時死ぬかもわからない戦いに挑み、どんなに恐くなってもエヴァに乗り使徒に立ち向かう。アスカには不安なんかないと思っていたし恐怖も感じたことがないと思っていた。
しかしそれは全て偽りのアスカであって実は誰よりも平穏を願っていたのだろうか?
その小さな体に不安も恐怖も全てを詰め込んで使徒がいなくなる日を夢みて戦い続けていた、恐くて一人泣いた夜もあっただろう、それでも朝には強い自分を演じてみんなの前に姿を見せる。そのうえ僕を励ましてくれることも多々あった。それが僕にはできなかった

知らずうちに僕の頬には涙が流れていた、それは始めて他人のために流した涙だった

世界の中心で愛を叫んだけもの 19 

February 11 [Sun], 2007, 20:09
「ただいま」
レイを送りに行ってから一時間、アスカは帰ってきた。
下駄箱に手をつき靴を脱ぎ、上に着ていた服を脱ぎ捨てリビングに入ってきた。
ふぅというため息とともに座り込みテーブルにうつぶせた

「おかえり、結構時間かかったね」
うん、とアスカは答えた
「綾波と話でもしてたの?」
うん
「なんでうん、しか言わないの?」
うん・・・
「???」
うんとしか言わないアスカに思わず首をかしげた。
最近のアスカのマイブームなのだろうか?
落ち込んだりするのが増えた、何か悩みごとがあるのだろうか・・・
委員長ならわかるだろうか?休み明けに相談してみようか?
色々考えているとアスカがふらっと立ち上がり部屋に行きタオルを持ってきた
「体冷めたからお風呂入ってくるね」
そう言ってアスカは洗面所に入った

何があったのだろうか?目の奥には異質のものがある。
不安、恐れ、悲しみ、そういうものに満たされている。
何かに絶望している、そんな目だ。

僕にはわかる、過去に僕も似たようなことがあった。
僕の場合、全てに絶望し、すべてを拒絶した。
何も信じれなくなり自分までも拒絶した

アスカは?
何に不安を抱いて何に悲しみ何を恐れているんだろう?

アスカは数分もたたないうちにお風呂からあがってきた
相変わらずその目は異質のものを持ち、アスカを困惑させている
まるで翼が折れた鳥のように・・・

疲れたから寝る、そう言うとさっさと部屋に行った
明日の約束はどうなるの?
とりあえず約束通りにしてみるしかない・・・


大きな時計台の前に17時集合、二人はその日待ち合わせの時間までできるだけ顔を合わせないこと
その二つが昨日アスカが一方的に押し付けてきた今日の約束
僕は約束の15分前に待ち合わせの場所についた
もちろん顔を会わせないようにアスカが家を出るであろう時間よりずっと早く家をでてあちこちで時間を潰していた
この時間帯になるとここはあっという間にカップルの待ち合わせ場所にかわる
すでに周りには数人が時計を気にしながら自分の相手を待っている
いずれも年上で相手を待ってる中では僕が一番若いだろう

それにしても一緒の家に住んでいるのになんで別々に家を出るのだろう?
顔も会わせないようにするメリットもないと思うし、なんで17時?もっと早くてもいいんじゃないのだろうか・・・
この時間だと今夜は外食になりそうだ

そんなことを考えてるうちにアスカがやってきたのが見える
こちらの姿を確認すると小走りでこちらに向かってきた
「待った?」
アスカはにっこり微笑みながら話しかけてきた
「いや、さっき来たばかりだから」
僕も笑顔で返事を返した。昨日のことはもう大丈夫なようだ
「時間通りにきてえらいじゃない」
「うん、約束だし」

時間ないからさっさと行くわよ、アスカはそう言うと僕の手を引き歩き始めた
歩いていると、僕達は回りから注目を浴びた。
もちろん回りからしたら極端に若いからってのもあるけど、それ以上にアスカが視線を集めた
茶色に赤がかかったロングヘアー、きれいに整って品のある顔立ち、僕よりひとつ高い位置にある腰、そこからスラリとでた長い足
まだ大人の女性としての柔らかさを十分にもちあわせてないものの彼女は十分に魅力的だ
10人中8、9人は彼女の外見に瞬く間に恋をしてしまうだろう
そして彼女はこれから女らしさを増して一層美しくなっていくに違いない
P R
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