未来 

2006年06月13日(火) 17時05分
僕には友人が居ない。
昔もあまり居なかったけど、今は一人も居ない。
一人暮らしのマンションから、通勤途中も、会社でも、
帰りのコンビニでも人と話さない。
たまに独り言をつぶやくくらいだ。
「人としゃべりたい・・・。」

昔、雑音だと思っていた声を思い出して懐かしくなる。
人間はほぼ全滅してしまった。
今は100人くらいの人間しか残っていないと新聞に書いてあった。
ロボットが書いてるかも知れないから、
僕が発狂しない様に水増ししているのかも。
なぜ生き残っているのかは不明だ。
学者が生き残っていなければ解明されることは無いだろう。
僕は特異体質か、よっぽどの強運か…不幸か。

オフィス街に立つ。
ロボットが2体、猫の額ほどの土に植樹をしていた。
それは全世界で行われている。自然を再生すれば
また人間が生きられるかも知れないと、
死に逝く人間がロボットにインプットした動作だ。
彼らを見て羨ましいと思った。
寄り添う仲間が居ることを。
僕は涙を流す。すかっり涙もろくなった。
いつか誰かとすれ違いたい。
そしたら男でも女でもキスをしよう。

100センチ 

2006年06月12日(月) 20時19分




靴擦れの痛みは、処女喪失の痛みに少し似ている。


なんて、会社で考える事じゃないな。

隣の田中くんからバンソコウを貰う。
バンソコウを常備する男、なんて気が利くんだろう。
私なんて持ち歩いた事ほとんど無いのに。

今日はたまにしか履かないスニーカー
(代官山で買ったエルメス風)を、裸足で履いたから。
最近はヒールでも靴擦れしないのは、
新しい靴を買っていないから。

トイレでバンソコウを貼った。
化粧品会社で働いてるからメイクは華やかにしているけれど、
ペディキュアはしていない、
しばらく恋をしていない足。

12時間も会社に居て、いつ恋なんてすりゃ良いのよ!
プリプリしながら席に戻る。

帰りに俵万智の本でも買おうかしら。
「もう痛くない?」不意に田中くんに声を掛けられた。
パソコンのモニターを見ながらの横顔が綺麗で少し見とれた。

ずっと隣に居て、初めて気が付いた。

「うん、大丈夫。」

ちょっとドキドキしたのは、不意打ちだったからで、
田中くんは2コ下だし、
ずっと隣の席で今更意識なんて…。
そう思いつつ笑顔になってしまうのは、
気に掛けてくれたのがくすぐったかったから。


結局帰りに買ったのは俵万智の本じゃなくって、
ベージュピンクに柄入りのバンソコウ。

今度新しい靴も買おう。

明日の私はきっと、つま先まで綺麗。



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