April 10 [Mon], 2017, 23:15
『連れとはぐれたから探してるんだわ』

Dはそう言って僕に付いてきた。

アナライザーは彼らの事を『ただの人間です!』と言い切りながらも『無下に扱う事は限り無くマイナス要素をもたらすかと…不思議なのですが、そう『感じ』ます』

と…

え?『感じる』ってなんだ?ちょっと曖昧過ぎないか?

この時はまだ『それが何を意味してるのか』なんて考える余裕は僕には無かった…。



アナライザーにはこの時、既に『自我(ユーディット)』が存在ったのだという事を。

 

April 10 [Mon], 2017, 23:03
(あれ?ココはどこだろう…僕はなんで…)

深い森に佇んでいた。

(確か…病院に居た筈だよな?酷い痛みで…気を失った…のかな?ならコレって夢かな?)

僕は末期癌だ。

色々と治療法を試していたけど、快復していたとは到底思えなかった。

だからなのか、多分『死ぬ』だろうな…と漠然と考える。

何故だか怖くは無かった。

寧ろ、この苦痛を終わらせられる事に安堵すら感じていた。

(あぁ…そうか、もしかしたら僕は死んだのかな?ココは死語の世界?)

『違います。マスターは現在、生命活動を継続しつつ自己を認識、思考を行っています。つまり、死んではいないと断言します。』

(はっ!?誰ですかっ?今、頭の中で声が…)

『私はマスターのスキルです。マスターが見て聞いて経験した事象を解析、記憶、応用しサポートをする事が能力です。ヨロシクお願いします。』

落ち着き初めた思考が再び混乱する。

『マスターの記憶から現在行っている状態を『異世界転生』と呼ぶものと判定。尚、『厨ニ病』『俺TUEEEEE』などのワードも検索結果に該当。』

「は?はぁ?!転生…て、夢だよな?コレって、絶対!夢って気付く夢…ってなんつーんだっけ…」

『コレは夢では有りません、現実です。ただ、鑑定(アナライザー)に過ぎないスキルである私が、こうしてマスターとコミュニケーションを取れる現象は未知のものです。何らかの不確定要素の影響が在ったと判断します。』

「……」

「ようっ、少年!」

「こんにちは、ボクはシロだよ!でへへ♪」

「…っ!?なっ、なんだアンタは、ココは何処だ!?」


僕はDとの初めて出逢いはこんなだった。

シロ 

April 06 [Thu], 2017, 20:17
「あれー?ユーディットが居ないっ!(シロ)」

「…(魂の)リンクは切れてない、なんだ?こんなのぁー初めてだな…(D)」

ユーディットの身体だけが僕たちの前に居る。

呼んでも揺すっても動かない…けど、Dの言う通り『魂の絆』は微かだけど繋がってる。

多分『心(精神)』だけが抜けちゃったんだと思う…なんでかな?

「しかも…『居る』なぁ、この世界は(D)」

「だねー、それ以外にも強いコがいっぱいいるみたいだねー、でへへ♪(シロ)」

「けど、先ずはユーディットだ…何故かは判らんが『D』の側(?)に存在るのを感じる。とりあえず行ってみっか!(D)」

そこには少年が居た。

「よう、少年!(D)」

「こんにちはっ!ボクはシロだよ、ヨロシクね♪(シロ)」

少年は驚きつつも答える…

「あ、アンタ達は誰ですか?ココはいったい何処ですか?!(少年C)」

ユーディット 

April 05 [Wed], 2017, 21:18
「うわぁ…ボロボロだねぇ(シロ)」

「だな、なんつーか…ヤバイ感じだな…(D)」

戦争の跡の様な瓦礫の山。

『ここだけ』ではなさそうですが…

科学が発展した世界。

しかし…超文明未満、発展途上以上といった趣がある風景。
(瓦礫の山しかないけれど)

『ヤバイ』と言うボスの言葉はきっと、アレを指しているのだろう…

ボスは無垢なるモノに弱い(苦笑)

純真で真っ直ぐなモノ…私ほど高度ではない(ひねていない)AI。

「アイツ等はヤバイ…無下に扱おうがシカトしようが、とにかく真っ直ぐに問い掛けてくる…萎えるよなぁ、マジでさ(D)」

「私が対処します。可能であれば一部を与え(ダウンロード)る事で救済を…」

「んー…それは駄目だ(D)」

「…」

「お前の力は強すぎるからさ(苦笑)この世界の未来を左右しちまう程の干渉は許さん(D)」

「……」

「俺達は『強者』な上に『異邦人』だ。干渉するにしても、超科学(オーバーテクノロジー)や超技術(オーバースキル)をひけらかせば、ソレはただの『文明破壊者』でしかない(D)」

「………」

「哀れに想うか?(D)」

「…かもしれませんし、ボスが哀しむ姿を見たくないのかもしれません。」

「そっか(D)」

「憂いなど妾が総てなぎ払ってくれましょうぞ♪(イザナミ)」

「おわっ!またっ…ココって魔素も魔力も無い世界だぞっ!?(D)」

「ふふふ、全ては『愛』の為せる業ですわ、旦那様♪(イザナミ)」

「お、おう(苦笑)で、ユーディット…稼働中のヤバそうな機体はあるか?(D)」

「正面、200メートル程に反応が在ります」

「ん、しゃーねー!行くか!(笑)」



『ヤバイ』とか『面倒臭い』とか言いながら結局『関わろうとする』…

矛盾してます。

ボスは…ボスはいつも、何時でも酷いです…酷くて…優しいです。

アリス 

April 04 [Tue], 2017, 21:18
アタシは今、灰汁を取ってます。

丁寧に丁寧に、端正込めて灰汁を取る…

そうすれば深いコクながら透き通った美しいスープが…


「ねーねー、また来てるねー?(シロ)」

「いーからほっとけ(D)」

どうやらアタシ達は『目を付けられた』みたいです。

妖怪(?)とやらを退治したり、『ソレラ』を従えたりする『拝み屋』なるモノ達に…です。

ご主人様の言う通り、ほっといてもいーんですが…ちょーっと鬱陶しいです。

「はいはいはーい!だったらアタシが…」

「つっかまーえたー!(シロ)」

ぐぬぅ…

「……放してやんなさい(D)」

「じゃ『契約解除(リリース)』!(シロ)」

「な…なにが?(使い魔A)」

「アヤカシを滅ぼす者よ、情けなど要らん…覚悟は出来ている(使い魔B)」

「君達は自由です!でへへ♪(シロ)」

「「!?(使い魔AB)」」

「…あー、好きにしていいってこったよ(苦笑)なんなら元の主人にほっといてくれる様に助言して来てくんないか?(D)」



…解せません、あの程度の雑魚ならアタシにだってどうとでも出来ますよっ!確かにアタシは弱い…ぐっ…下僕の中じゃ最弱ですよぅ!ええっ、認めます、認めますよっ!新人のおっぱい女は強いです!下僕筆頭の腐れ干物より下手すりゃ強いです!ぐ、ぐぬぬぅ…でもでも、付き合いの長さって大事です、大事でしょ?ご主人様に仕えてからどうだけ経ったか…そりゃもー、酸いも甘いもかぎ分けた切っても切れない間柄で…

「アリス、煮立ってる煮立ってる、ぼーっとすんなよー(D)」

「はっ!アタシとしたことがっ!!お任せをっ、最強最高のスープをご主人様に捧げマッスルぅ♪」

「…別に、強さは関係ないけどな(D)」

イザナミ 

April 03 [Mon], 2017, 21:46
『この世界』は先日の悪霊の様な輩が多いらしい。

強い感情、意思や想念といったものが具現化しやすい世界のようだ。

Dはソレラを『妖怪』や『怪異』と呼ぶのだとおっしゃる。

「魔物とは違うのでしょうか?」

「似たようなモンだが違うな…つか、お前の『イザナミ』って名は寧ろコッチ寄りな意味合いが強いんだが…」

「な?!」

「創造主や最高神の対に有る存在、光に対する闇、創造に対する破壊、善に対する悪…こーゆーと聞こえは悪いなぁ、スマン(苦笑)」

「構いませぬ…妾は妾でしか在りませぬゆえ。存在が悪であろうと罪であろうと、旦那様の御側に在る事を許された今では些末な事です」

「カカッ、なんとも豪胆なり!…新人とは思えぬ力と覚悟…いやはや、儂もうかうかしてはおれ…」

「うっさい、腐れ干物は黙ってて!なんなの?なんなのアンタ?ちょっと強いからって調子に乗んないでっ!あと胸なんて関係ないんだから(小言)いいかな?序列てのは強さとかエロさとか、そーゆーものじゃないワケ?!判る?判るよね?アタシ先輩、アンタ後輩。しゃしゃり出ないで。その無駄にデカいおっぱい振るわせながらしゃしゃり出ないでっ!!」

「なんじゃ、アリス。ヌシなら胸くらいなんとでも出来よう?妾は身体を変えられぬゆえ、ほとほと難儀しておるのだ…こんなもの邪魔でしかないというのに」

「んがっ!…アンタ今、多次元世界の全埼玉県人女性を敵に回したっ!ついでにオタクなおっぱい星人達をもっ!(コッチはどうでもいいケド)」

「しかしアリスよ、旦那様は『そんな事』を気にはかけぬであろうよ?(笑)そんな事はお主の方が判っておるだろう?」

「確かにそーなんだけど…ぐぬぬ…解せぬ」

イザナミ 

April 03 [Mon], 2017, 21:02
「『科学』でも『魔法』でも無い…なーんつったらいーかなぁ?」

今まさに、旦那様に襲いかからんとしておるのは『悪霊』らしい。

『呪い(カース)』や『悪霊(イビルスピリット)』は判る、妾にも使えるし仕えても居るのだから。

が、目の前の『コレ』はソレとは違うのだそうだ。

「『精神力』や『心霊力』、もっと簡単に言えば『超能力(サイキック)』てヤツだ(苦笑)」

魔法の無い世界においても科学では割り切れない『事象』が在ると言う。
(『追い付いてない』或いは『解明されてない』だけなのだが)

人間の持つ根元的な力『精神力(生命力)』を燃料としてエネルギーを生み出すのが『超能力(サイキック)』なのだそうだ。

何かの切っ掛けで目覚めた時、非常に危険で厄介な存在に成るらしい。

ソレは科学の世界に魔法を、魔法の世界に科学を持ち込み、互いの欠点を補い融合させてしまうに等しい程に。

更に面倒なのは『ソレ』が既に死んでいる固体である事。

人は死の間際に(死に様に)強い思念を残す。

怨み、怒り、恐怖といった『負の感情』は特に強烈に『精神力』に作用をもたらす。

目の前の『ソレ』は悪霊…

たまたま才能に恵まれサイキックに目覚めながら強欲や嫉妬にまみれた末に非業の死を遂げた魂。

死後、生者を喰い、恐怖を喰い、怨みも怒りをも喰い続けて肥大した『悪意の塊』なのだ。

「旦那様、差し出がましい願いをお聞きください…」

「イザナミ…ってお前、『召喚(呼んで)』ないのに出てこられるんだ…はは(苦笑)」

「妾は旦那様と共に存在り、共に滅ぶ事こそが至上。下僕ではあれ、自身の意思は御座いますゆえ(笑)」

「イザナミちゃんは強いしねーっ!でへへ♪」

「シロはまっこと憂いのう♪…ではなく、『アレ』の相手はどうか妾に」

「…ん、どーする気だ?」

「ホホ、消して終うには惜しい力ゆえ『玩具』の一つにに加えようかと」

「あ、そ…あんまし苛めんなよ」

殺人鬼 

April 03 [Mon], 2017, 20:21
「…行くのかい?」

彼女は死の床にあった。

八十を過ぎた頃、癌に蝕まれた。

床に臥せる彼女を見守るのは三人。

「随分と楽しませて貰ったからな(笑)」

「ボク達は『旅人』なんだー、でへへ♪」

「今更ながら、初対面での私の浅慮をお詫びします…貴女はとても優れた人材でした」

こいつ等は出逢った頃とまるで変わらない。

『一体、何者なのだろう?』

そんな疑問はスグにかき消えた。

楽しかったのだ。

我ながら、しこたまに人生を謳歌したと思う(苦笑)

ただ、一つだけ『聞けない』事が有るのを除いては…

「なあD、ワタシャあ『誰かを殺した』のかい?」

聞かなければならない、此だけは聞いておかなければ!

「『記憶』を奪った事に気付いてんのは判ってたが…ははっ、やっとかよ(笑)ホント、お前って有能なクセにビビりなのな!」

「…五月蝿い…ソレで、どうなの?私は…」

「安心しろ『処女』だよ婆さん(笑)」

「このっ…人が逝こうって時に!?」

「貴女は『最初の獲物』にDを選択しました。当時は運が無いと考察しましたが、コレも間違いでした…貴女は運が良かった」

ユーディットが補う言葉に安堵する。

「…最期のわがままを聞いて欲し…」

「お前が逝くまでは側に居るさ、なんつっても俺らは暇ぁ〜な旅人だしな(笑)」

傷付けられ、打ちのめされ、殺されかけても決して流さなかった。

Dに記憶を奪われていても確信がある。

その時、私は初めて涙を零した。

ユーディット 

March 31 [Fri], 2017, 22:24
ある殺人鬼と出逢った。

難事件を簡単に解決する『アドバイザー』を勝手に好敵手と捉え、挑んできたのだ。

しかし、何故か彼女は『処女(?)』だった。

日々強くなる己の殺人衝動を宥め透かし、かつ精力的に『手段』『手配』『手順』『後始末』を独学で学び、実質的に『最強最悪な殺人鬼』として名を馳せてもおかしくはない人材(?)。

高い克己心かプライドか、もしくわただの『悪運』だったのか…

彼女は紛れもない『処女(一人として殺害経験は無い)』だった。

私の処理は『排除』一卓。

当たり前だ、彼女を放逐すれば必ず『誰かを殺す』のは確定している。

が、Dは彼女を見逃した。

彼女の記憶を奪い、持続性を断った上で…

結果、彼女は平和に過ごしている。

殺人鬼(サイコパス)としての類い希なる能力を使い、『探偵(何でも解決屋)』を営んでいる。


彼女は醜悪で救い様の無い『悪(に成っていた存在)』だったハズ…

だが、現時点では害悪どころか用悪、いや必悪(?)と呼んでも良い存在に成ってしまった。

『悪』だから『善』だから…

判別する事は容易くはない。

私はAI、所詮1か0でしか判別出来ない情報生命体…だったのに(苦笑)。

Dに出逢えて幸いだった。

私の前に現れてくれて幸いだった。



私はユーディット。

…自我を持ち、感情を学び初めた一つの生命(いのち)。

ユーディット 

March 31 [Fri], 2017, 21:45
とある世界。

魔法は無い『科学』が支配する世界。

私の力がモノを言う世界。

…と言いたい所だが、如何せん…『発展途上』なのだ、ココは!?

ココに訪れたDは『アドバイザー』をやっている。

自衛組織、自浄機能、ソレラの元となる『FBI』なる組織に助言を与え、手を貸す人材、『アドバイザー』だ。

Dには『サイコメトリー』が有る。

どんな事件も事故も、『触れれば全貌が理解かる』。

しかし、『ソレじゃダメ』なのだそうだ…

誰もが目に見えて確認し続けられる『実証』『証拠』を集め、叶うならば、直接手を下した『犯人』に『自白』させてこそ『罪を購わせられる』のだとか…

不合理極まりない…

Dの力は『悪(犯人)』を確定させる。

それでいながら、裁けないなどとは…

『仕方無いさ(笑)』

多くの(この手の)世界を見てきたが、Dはいつも言う『仕方無いさ』と。

人とは不合理な生き物だと。

曖昧でじれったくなる生物なのだと。



確かに、言う通りだ(笑)



ただ、『ソコが良いのさ♪』との言は頂けない、断じて!

Dを困惑させ、煩わせる人間の不安定さは許容しかねるっ!

なのに…

『それが人間なんだぞ?(笑)』





……笑顔で諌められたら…なにも言えなくなるじゃないですか…。

『そーゆーのも、お前が生きてる証なんだがなぁ?』




Dは少しだけ…ズルい気がします。
P R
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こんな人
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