たいふう 

2008年05月20日(火) 10時44分


嵐が
嵐が全部

すべてを


どうして

どうしてと
いつからこんなふうに
内側へと向かう
心臓をえぐる
やわらかでしなやかな刃を
構えてしまった


やさしいひかりはわたしをすりぬけてうしろのだれかに

笑ったと思った
確かめる術はない


電池 

2008年03月18日(火) 20時55分

頭の中から
ひとつ、ふたつ、
蝶々が蜜をもとめて
あっちの花とこっちの花と
覚束ないみたいに
そうやって大事なものを消し去っていく
わたしはお薬をゼリーに包んで食べるこどもとおんなじで
ふたを開ければなにひとつ解決していなかった


最近おなかが痛くてなんだろう
この上なくしあわせなはずなのにやっぱりどこかに穴があいてる
両手を離して自転車に乗るのは未だにできないんだけどそのせいかしら

. 

2007年11月07日(水) 19時44分
きえたいよう

300円 

2007年11月03日(土) 23時25分

片目だけコンタクトが流れてしまったのでそのまま歩いたら
景色が揺らいで仕方なかった。
左目を閉じたら、すべてがぼんやりして不安になる。
右目を閉じたら、すべてがはっきりとして不安になる。
両目を閉じたら真っ暗で、でも何も見えなくてほっとした。


眠るときでさえ眼鏡をかけている 

2007年09月26日(水) 19時36分

いつのまにか嫌いになっていた
人の心が見える能力が欲しい
あのときばかりは本当に心の底からそう思った
どうしてこんなにも不安なんだろう
どうしてこんなにも生きられないんだろう
ねえ、って、それだけすら言えなくて、
手を伸ばせばすぐにでもつながる距離にいたのにね
果てしなく遠かった


彼女の声は震えてて、少し冷たかった。
泣きつかれたのか、すぐに眠ってしまった。



火の降る夜 

2007年08月27日(月) 22時15分

てをひらいたら
手をひらいたら
ものすごい勢いで流れ出る
記憶はとうとうと 

脳はしわを刻むのをやめてしまったけれど
それでもと小さな機械に焼き付けたら
きみはそれを嫌った

逃げるのは簡単だと人は言うけれど
逃げるのほど難しいことはないと歯を食いしばるから顎が痛む



ひとりでいきていける 

2007年08月15日(水) 20時28分

どんな嘘を返してあげれば、きみは思い出すんだろう。きみに会うことだけが私の生きる目的だと、どんな嘘が教えるだろう。あんなにも悲しかった日を乗り越えたのに、こんなにも悲しい日がまたもやってくる。冷え切った室内から外へ出た時の、あの心地よさをだれかわかって。冬は陽だまりを恋しく思うくせに、夏は太陽を嫌うなんてさ。でもみんな同じかも。恋しかったり疎ましかったり、結局ひとつだけずっとなんて無理なんだ。大好きだったチョコレートを、あの日突然食べられなくなったみたいに。あーあ、きみも、ねえごめん、信じられないかもしれないよ。


お茶漬け 

2007年08月06日(月) 21時46分

重力が重過ぎてくらくらする
東京の花火はわくわくしない

人込みに入れば
ほんとうに消えてなくなれそう


風は 届かぬ祈りを乗せて 吹け 

2007年08月04日(土) 0時01分

笑って咲く花に なんて
鏡を覗き込んで嘘笑いをしたのは
よく晴れた、でも肌寒い、空の高い高い日だったような
音は確かに響かなくなっていってるけど
うたうとやっぱり何かがごそごそするみたい
ピアノの前でただ泣いていた日
痛みを食べてできた曲
あれは今頃 夏の始まり


白い槿 

2007年07月16日(月) 22時13分

こえが
声が
喉の奥から声が
聞こえない
体中を駆け巡る血が騒ぐ音を確かに聞き取れるくらいに
静かに、静かに、息を吐いているだけで
喉の奥から
声が聞こえない


私はもう助けられない と、母は言いました。
やさしい手は幼い頃と変わらず、ただ少し、小さく思えました。
死ぬのはこわいから、消えてしまえたらいい
そんなことを親の前で言うのは、あまりにも親不孝者だから。
だから、ほんの一瞬でもいい、あなたの声が聞きたかった。


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