K 番外編K

October 17 [Sat], 2015, 23:13
 「平和は唐突に終わり、そして永久的に姿を現さない」
 そう言ったのは、誰だったか。


 それから何年経ったかはわからないが、私の記憶はない。私が覚えているのは、家族との最後の会話だけ。
 他愛もない話だった。明日は久しぶりに皆で旅行しようか。そう母が言って、ユーフィンリ―姉様が、さんせー、食べ放題なるところにいきたいですな、隊長。そう笑って言って、私が、食べすぎには注意してください。マーライオンになっちゃいますよ。そう言って、枕元の電気を消した。
 皆で一緒に寝るっていう我が家の教育方針はいいのぉ。いえーい、テンションあがってきた―。

 そんな、いつも通りの会話をした。
 そのあとの記憶が無い。記憶が無いのか、私が知らない間に、時間が進んでいたのか。
 目を覚ましたら、私は道端に倒れていた。そこは英国だった。


 

 周りを見渡そうとして、体を起こすと、全身に、言葉が発せないくらいの激痛が走った。
 私は一旦体をもとに戻して、落ち着いてから、耳を澄ました。
 静かで、時々子供の声が聞こえる。花の匂いがする。どうやら町はずれらしい。
 体に無理を言って、横を向くと。
 「・・・・これは、見事、ですね・・・・」
 横には、城があった。城と言うよりも、かなり豪華な家。庭には噴水が見えるし、薔薇が見事に咲いている。
 と、家のなかから、まさに英国の姫。といった服と外見をした子供が出てきた。
 私より低い背丈の女児。黒髪で、ツインテール。ピンクのドレスを身にまとっている。
 美しい少女だった。無邪気の中に毒を孕んでいるような目をした、どこか危ういような少女。
 
 













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