拉致被害者の子供、充実の日々 帰国10年、就職や独立

September 24 [Sun], 2017, 23:12


 北朝鮮に拉致された地村保志さん(58)、富貴恵さん(58)夫妻=福井県小浜市=と、蓮池薫さん(56)、祐木子さん(58)夫妻=新潟県柏崎市=の子供が帰国して22日で10年になった。両夫妻は、それぞれが住む市を通して近況や思いを文書で発表し、拉致問題の早期解決を求めた。


 地村さん夫妻の子供3人と蓮池さん夫妻の子供2人は、両夫妻らが2002年10月に日本に戻った1年7カ月後に帰国した。


 地村さんの長女恵未さん(32)は現在、アンダーアーマー バッシュ用金庫の経理課に所属。長男保彦さん(30)は電機関連メーカーでポンプなどの技術開発を担当している。次男清志さん(26)は大阪大を卒業後、化学メーカーの営業職に就いた。


 地村さん夫妻は、3人について「帰国当初は言葉もわからず、生活に大きな不安を持っていたが、国民の皆様の温かい励ましにより日本社会に溶け込むことができ、充実した生活を送っている」とした。拉致問題については「一向に進展が見られず、先に帰国を果たした私ども家族にとり、最も心を痛める」といい、拉致の可能性がある特定失踪者を含めて早期の全面解決を求めた。


 蓮池さん夫妻の長女重代さん(32)と長男克也さん(29)は、ともに独立し、柏崎市の親元を離れて暮らしている。夫妻は「私たちの帰国から11年半、子供たちの帰国から10年の歳月が流れるというのに、拉致問題には、なんの進展も見られない」と危機感を募らせる。日本政府に対し「この現実を改めて重く受け止め、現在、日朝間に見える新しい動きをぜひとも全面解決につなげていただきたい」と訴えた。