手打ち蕎麦 あめこやにて、土日限定ランチ@山下商店街・豪徳寺

July 30 [Fri], 2010, 0:00
手打ち蕎麦 あめこや@山下商店街・豪徳寺
2006年9月オープン
土日限定ランチに出掛けてみる。

 お隣、杉並区の充実ぶりに比べて、世田谷区には、美味しい蕎麦を喰わす店が、まったくない。そんななか、開店当初から、評判の良さを、それとなく風の噂に聞くお店=”あめこや(AMECOYA)”さんが、山下商店街のなか程にある。くねった小道が続く、まったく冴えない商店街を中ごろまで歩き、豪徳寺駅前郵便局の斜め前ぐらいの位置関係となる。こちらのあめこやさん、蕎麦屋なのに、長らく、夕方からの営業で、それも予約しないと、なかなか入れないとの人気ぶり、近くとも、なかなか縁遠かったのも事実。

 つい、さいきんになって土日のみ限定で、御昼時にランチを提供してくれるようになっていた、これ幸いと、出掛けてみた。こちらは、雰囲気がシモキタにあるようなウッディーなカフェ仕様で、店主も、30代とおぼしき、若い方。それでいて、出てくる料理が、しっかりとしたバックボーンを持ったかのような、本格派仕様というところに、この店の個性が溢れている。

 これまで、趣味蕎麦といえば、好くも悪くも、両国 ほ●川のような陳腐さに充ちた店で、ひょっとすると、遠方からわざわざ、来てくれる客層に対するホスピタリティーの大半を無視するような傲慢なケースが多々見られた。それは、吉川より両国なら、未だ近いだろう的な発想でもある。(大概において、頑固おやじが蕎麦を打ち、能書きばかりで、いけ好かない場合が多い。)

 この店、なんだか、そういう物騒なベクトルから、早々脱している。かといって、ひところ流行った、カフェ起業の野暮ったさも感じられない、なにか、じっくり通って付き合うほどに、よさも見出せる、そんな長尺の新しさがあるように思う。あえて、くどくどと言葉に乗せないが、イイ感じである、ある種、心地よい風だけを感じる。

* 世田谷区豪徳寺1−46−14 月曜&第1火休
12:00〜14:00(土日のみランチ)
17:00〜22:30
(席数も限られており、二人以上なら、事前要予約が確実) 土日限定ランチ : 天ぷらセット 1500円
☆☆☆  (大盛1.5倍につき、+300円)

 ランチは、2010年5月に入ってから、突然始動、土日のみで、数量も20食ぐらいの限定。まぁ、狭き門であることは確か。近所で、ふらっと訪れるのではなく、遠方から、どうしてもという方は、必ず予約電話は入れておいた方がよいだろう。ランチメニューとしては、天ぷら、魚セット(にしん旨煮)、肉セット(短角牛ステーキまたは青森産真鴨の鴨焼き)の3タイプより選べる。お肉コースだけが、1900円で、あとは、1500円。コースの〆に、手打ち蕎麦が振舞われる、こちらは、冷たいもり蕎麦か、温かい、かけ蕎麦を選択できる。

 天ぷらコース(内訳) : 魚1品と野菜3種天ぷら=キス・茄子・ヤングコーン・獅子唐。塩で食べる。福井農協から取り寄せた自家製米のご飯が、小鉢に付けられている。値段は、けっこう強気なように思えたが、天ぷら、ご飯、お蕎麦が食べれるのだから、目先も満足して、お腹もけっこう充たされる。

 どちらのセットにも、野菜のおひたし、だし巻き玉子、そば寿司(1ケ)、自家製米のご飯が付けられてくる。それでも、ビミョーに足りない場合には、ランチのサイドメニューとして、お惣菜が、いくつか別メニューで、つけられる仕組みだ。金時草のおひたし、木村伝次郎さんの長芋、自家製くずれ豆腐、蕎麦の実入り焼き味噌など、、魅惑の単品ラインナップが手書きのメニューに嬉々として躍る。

 土日のランチには、ランチならではの特徴を出すべく、夜営業のメニューは、頼めないようになっている。お酒と肴、手打ち蕎麦の各種を堪能したい向きには、ゆっくりと夕方からの営業に、付き合って予約したほうがよさそうだ。ランチメニューと夜メニューが、はっきりとわけられて違うのは、それなりに面白いし、両方味わってみたくなるので、それはそれで楽しさが倍増するだろう。
 自家製粉・十割そば(写真は大盛仕様) : この日は、群馬県赤城村産の今年の新蕎麦であった。非常に、蕎麦の風味が濃厚で、味わい深く、じゅうぶんに美味しかった。繊細さを期待していたのだが、こちらのは、がっしりとして噛み応えあるような田舎風味の素朴な蕎麦。ただし、形状から感じられるのは、エッジがキツイだけでなく、蕎麦からくる印象が、どこか、肩肘張ったような、堅苦しさが前面に出ていて、どうも優しさが足りない。

 蕎麦の味は、まこともって申し分ないデキバエと思うが、力が入り過ぎ、力み過ぎたところで、繊細さを欠くきらいがある。それもこれも修業の未だ過程なんだと思うが、しなやかさや、やわらかさを身に付けた時、きっと、満足な蕎麦の境地へと誘ってくれるだろうと、期待する。もっとも、あるいは山形あたりの板そばなら、しっかり噛み締めて、蕎麦自体の甘味が滲み出ると、こんな感じであるが、まぁ、あくまで、個人的所感だから、滋味深さあって、これはこれで十分なのだ。 

* 総括 : 店の雰囲気=◎ 蕎麦自体=△ 
ツユ=◎ 辛めで、実にシブイできばえ。なかなか完成形に近い。
天ぷら=○ なかなか技量は高い。油の配合がイマイチ。
その他、小鉢類=○ なかなか、筋がイイ。 蕎麦湯=◎ 旨い!
CP=△ やや、高めだが、交通費が掛らないから、いいか(笑)。
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