うなぎ かぶと@池袋

June 21 [Sun], 2009, 0:02
うなぎ かぶと@池袋
東京近郊 美味しい鰻屋さん巡り 百撰 第50話
旨いものばっかり喰ってると、後戻りできなくなる
ってことで、きょうは、まごころに溢れた名店。
都内で、おいしい鰻を食べましょう。

 オヤジさんの歯に衣着せぬ毒舌、痛快な語り口に、バッチリ決まった美味しい鰻と串焼きが名物だそうで。ついに宿願叶って、”池袋 かぶと”さんへの来訪と相成りました。

 これまで知りつつも、なかなか行く機会に恵まれないお店が、なんと多いことか。ほんとに後回しになってしまって、申し訳ない気持ちと、鰻が早く食べたい気持ちでいっぱいです。いつも、店の近くへは、通りかかっていたものの、飲めないし、もちろん夜だけの営業ということで、実は、いささか気後れして、入り辛かったのです。

 夕刻5時過ぎぐらいになりますと、オヤジさんが、道端に出て、七輪で炭にワシワシと火を熾し始めます。やがて日干しされた捌き台を店内へと導き入れ、縄のれんが出され掛けられると、もう、まもなくの開店です。創業は、30余年。新宿 思い出横丁の名店=カブトさんにて、数年修行したのち、認められて、こちらに暖簾分けとなったようです。

 オヤジさんは、多くを語りませんが、見受けるに、かなりの勉強家であり、多くの鰻を食して全国を回り、また、職人としての特別に、厳しい目利きでも、もちろんあるわけで、まじめに、正直に、こだわりの美味しい鰻を廉価にて、提供し続けている、鰻好きに、知るひとぞ知る名店なのです。

* 豊島区池袋2−53−2 日月祝休
(* もちろん土用・丑の日は、ご他聞にもれず休業)
17:30ごろ〜23:00
 場所は、池袋駅東口方面から、ロサビルを目印にして、その先にある池袋郵便局前交差点から、もうひとつ奥の小路を左手へと入ったところにあります。徒歩10分内外。こじんまりとしたお店、オヤジさんとママさん、ふたりで営む、うなぎ かぶと、でも、いつも常連さんで、店内は賑やかなのだそうだ。

 縄のれんを潜って、店内は、小上がりもひとつありますが、ほぼ、カウンターだけ、10席ほどの広さ。うなぎを捌く台と焼き台、団扇で扇ぐと炭の細かな灰が店内に舞うような、まさに鰻一筋専門店です。

 6時過ぎる頃から、ぼちぼち客も入り始め、予約の電話がひっきりなしに鳴り始めます。10席ほどの店内は、連夜、常連さんで、いっぱいです。日によって、入荷状況は違ってきますが、天然ものの鰻が、利根川方面や宍道湖辺りからも仕入れられてきます。匁(重さ)にもよって値段は違いますが、伺った、この日は、最上級宍道湖もので、8000円〜ぐらいからでした。
 鰻の心臓 : まず、鰻を目の前で捌くところから始めまして、真っ先に取り出した、鰻の心臓(=この皿の上に乗った、小さくて赤い塊がそうなのです)を戴きます。まだ、見るからにピクピクと動いているままの心臓ちゃんを、パクッと呑み込みますので、味は無いのですが、なんとなく精が付きそうな気がしますね。

 鰻重 : 特=2200円
☆☆☆☆☆ (* 肝吸いと新香は、あらかじめ付いてきます。)
値段も含め、都内では間違いなく、最上級のテイスト。地焼きということでいえば、もちろんこちらが、都内〜近隣で最上の選択肢ということになろうかと思います。

 鰻重は、ほぼ同じ目方(大きさ)の鰻を使用して、ご飯の上に乗せる、身の量が変わるだけので、こちらが(中)くらいの(特)バージョンですが、もちろん、ひとつ下である(上)=1700円でも個人的には満足いくのではと思います。その上が、(特特)=2800円、その上が、さらには、その時々入荷してくる天然物で時価となります。

 鰻 : 愛知一色や鹿児島大隅産など使用。こちらに伺ったのは、もちろん、蒸し無し、焼きオンリーのお店だからです。タレは、やや辛め、しっとりと鰻自体に絡められ、旨く染み込むように施され、ふっくら理想的な具合に仕上がっています。

 皮の部分は、かなりパリッとした食感、見た目にも上手に仕上がり、身の部分は、しっかりとほんわり柔らか、焼きの旨さが、地焼きにより、蒲焼本来の肉厚さの旨さを引き出しています。もちろん、こちらでは、炭火焼使用。炭の使いかたは、かなり旨いし、焼きも上手です。

 焼き上がりには、ほんのりと、炭の焦げた香りがほのかにするだけで、鰻の炭火焼による身の調理の仕方が芸術品です。ぜひ、味わって、体感してみてください。地焼きなら、佐原に行かずとも、池袋で体験できます。間違いの無い、都内随一の味わいです。

(* 閑話休題 : 自分が思うに、よく、箸先で、”崩れてしまいそうなくらい柔らかな蒲焼”がありますが、あれは、駄作。技術的に未熟か失敗作だと思うのです。食べつけていないと、それが最高の鰻だと勘違いしているひともあるので困りものです。蒸しに頼れば、素人を騙すには、よほど簡単なのです、ほんとうに美味しい鰻のふんわり感は、ほんわりしたふくらみが肉に感じさせる仕上がり方です、いきおい崩れてしまうような体たらくなら、間違いなく、串打ち段階からの失敗作でしょう。水っぽい感じがする蒲焼っていうのも、いちばん、たち悪いもんです。そういう店は、気をつけましょうぜ。) ご飯 : ☆☆☆☆☆   正真正銘、生粋の魚沼産の極上物。もちろん、炊き方にも拠るのでしょうが、きわめて粒立ちがしっかりとした、一粒一粒に旨みが刻まれたのが分かるように、しっかりと詰まった、非常に吟味された美味しいもの。

 たとえ、ごはん少量でも、内容が好いので、満足度合いは高いのですが、客観視するに、ご飯の分量的には、ごく少量。鰻重としてみた場合、やはり、ご飯が比率的に多いのは、バランス的によろしくないと思うので、このぐらいが、実は、品良く味良く、まさに黄金比率で、バッチリ。

 肝吸い&新香 : 別計上で、頼めば、違うのかもしれないが、この値段内で自動的に付いてくるのは、素朴な大根の塩もみ、そして小ぶりの椀に入った肝吸い。具は、三つ葉だけ。とくに、どうということはない、主役の鰻重に対して、あくまで、控えめがよいのだとも思う。

* 池袋かぶと : オヤジさんが、頑固一徹の職人肌なので、人によって、合う合わないの差が激しいかもしれません。真剣勝負で鰻に対峙しているとわかって、その粋を汲んでくれるような真剣な付き合い、長く通って、お互いに楽しい会話が弾めるようなものを感じたら、贔屓として大切にしてくれると思います。鰻屋としてよりも、日本酒も旨い居酒屋として捉える。くれぐれも、予知無く、評釈するような態度だけは、慎みたいものです。オヤジさんの鰻に対し、商いに対しての熱い思いに対して、感謝した日でした。オヤジさん、とっても美味しい鰻を、ありがとう。

( * 池袋 かぶと 串焼き篇へと つづく)
  • URL:http://yaplog.jp/momo-kimock/archive/3877
Trackback
Trackback URL
Comment
小文字 太字 斜体 下線 取り消し線 左寄せ 中央揃え 右寄せ テキストカラー リンク 絵文字 プレビューON/OFF
画像認証  [画像変更]
画像の文字 : 
利用規約に同意
 X 
禁止事項とご注意
※本名・メールアドレス・住所・電話番号など、個人が特定できる情報の入力は行わないでください。
「ヤプログ!利用規約 第9条 禁止事項」に該当するコメントは禁止します。
「ヤプログ!利用規約」に同意の上、コメントを送信してください。
桃猫
>岡崎さん、こんにちは。蒲焼も、ひとそれぞれ好みもあり、また、お店のやり方、地域性もあって、さまざまです。自分は、鰻自体のプリプリ感とか、泥臭さが残っていたほうが、それらしいと思うわけですが、、、そうではなしに長い時間蒸したほうが良いという食感もあり、一概には言えません。自分と蒲焼のちょうどいい関係で、見つけたら、良いかと思います。地焼きは、やっぱり、関西のほうでないと無理なんで、諏訪湖とか岡谷とか、おススメですよ。
December 20 [Sun], 2009, 13:39
堅焼って言葉を桃猫さんのブログで初めて知りましたが、
地焼の美味しいのを食べてみたいのですよね〜。
食物は丸ごと戴くという一物全体の思想から行っても、
またあの弾力の良さはなんともたまらない。
て、まだ1回しか食ったことがないのですけどね。
かぶとが桃猫さんの一押しとのこと。
December 20 [Sun], 2009, 13:03
桃猫
>にるまさん、こんにちは。まじ満さんも、地元の方に絶大な人気を持ってますよねぇ。三ノ輪橋!マニアックですね。あの近辺は、もんじゃ焼きも、旨いのです。情報ありがとうございます。
June 22 [Mon], 2009, 22:18
にるま
いやはやなんとも素晴らしい記事ですね!もう生唾出っ放しです
かぶとさん、もう2年近くご無沙汰しちゃってるんですが今すぐにでも飛んで行きたくなってしまいました!

自宅至近なもんで先日「まじ満」さん行ってきました
「まじ満」さんの鰻も決して悪くは無いですが、個人的にはやはり断然「かぶと」さんに軍配が上がりますね。横着せずに池袋まで行けばよかった


閑話休題
荒川区の三ノ輪橋に面白い鰻屋さんがありますよ
http://ebisuya.keikai.topblog.jp/blog/122/10011242.html
http://kumakuma.way-nifty.com/tool/2007/12/post_23e8.html

「丸善」さん、持ち帰り専門店なのですが私は近くの松屋で白飯を買ってその場で鰻を乗っけてもらいうな丼にして貰います

当然椅子などないので立ち喰いw

蒸し加減も適度でタレの味もあっさり目(気持ち甘めかな?)、正直言って普通の鰻屋よりも断然旨いんですョ。「蒸した鰻」の中では特一等好きな店です

ただ欠点がありまして…
持ち帰り店ゆえに注文を貰ってから焼く訳ではなく「焼き置き」です、ちょうど焼き立てに訪問しないと折角の美味しさが半減してしまうのがネックなんです

お近くに立ち寄った折には是非!

June 22 [Mon], 2009, 21:26
2009年06月
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
ブログランキング・にほんブログ村へ
監修者
  • ニックネーム:桃猫
  • 性別:男性
  • 誕生日:7月25日
  • 血液型:O型
  • 現住所:東京都
  • 趣味:
    ・温泉-都内近郊日帰り温泉&銭湯
    ・グルメ-うどん・うなぎ・とんかつ
読者になる
ヤプログ!PR
google桃猫ブログ内検索
カテゴリー&ジャンル
http://yaplog.jp/momo-kimock/index1_0.rdf

Yahoo! JAPAN

  • ウェブ全体を検索
  • このサイト内を検索