中華そば 永楽@大井町 東小路飲食店街
創業56年、路地裏の名店
大井町駅前の雑然とした路地は、いまもって健在だった。昭和のうら寂れた雰囲気そのまま、大衆酒場やスナック、寿司屋などが並ぶ。学生時代以来、ひさびさに訪れてみた、中華そば 永楽は、なんと、変わらず、そこに当時のままのかたちで在った。いや、むしろ、変わりようがない、ラーメンの味が健在であったというべきかも知れない。
東小路は、JR大井町駅、東口から、ゼームス坂上方向の窪地に位置する、路地裏の飲食街である。永楽は、飲食街の入口の一角にある、かれこれ創業50余年、間違いなく、老舗の部類に数えられる東京を代表する台湾系統のラーメン店、遠くから通う人を引き寄せる、焦がしネギの香り、この昭和が取り残された地帯の顔である。
もちろん、未だ、人気は高くて、平日でも昼時は、つねに混雑している。2階もあるのだが、カウンター、テーブル含め、相席にて、入れ込み式ながら、かなりの席数を誇る。向かって左側の狭い入口から入って、案内されるまで待ち、食後は、右手の暖簾が掛けられた広い出口から出る、そんな暗黙のルールがある。
日曜日、もう2時過ぎだから、空いているだろうと高を括ったが、やっぱり満席であった。相変わらずに人気店は健在であった。まだ、インターネットもない時代、ラーメン特集の記事、その切り抜き片手に、大井町まで、辿り着いて、右左も分からぬまま、探して食べに来た、あの日が蘇った。
さっそくテーブルへと運ばれてきた、定番のワンタンメンは、以前と変わらぬ見かけと、味もそのままだった。なんとなく、ホッとした、頷ける味わいだ。台湾系として、渋谷 百軒店の喜楽(すっかり味は落ちてしまった。)、青山墓地下のかおたんらーめんえんとつ屋、恵比寿 ちょろり、などが似た雰囲気をもつが、永楽が醸し出す雰囲気とパワー、それとは比較にならない。
大井町の永楽へと、戻ってきたのは、最近、自分のなかで煮詰まっている=牛肉麺との関連からである。永楽の台湾風のラーメンに、おそらく台湾牛肉麺の源流を見る思いがしたからである。牛肉麺には、スパイシーなクセが強くあるが、それを廉価版に、日本風に直した場合、たぶん、焦がしネギの風味に落ち着いたような気がする。
そのねっとりとした油っぽさや、甘味のある醤油味、そして、なにより平打ちで、柔らかな白い麺が、まさに台湾の牛肉麺と共有した要素をなお、持ち得ている。牛肉麺と永楽の中華そばは、きっと、どこかで繋がっているように思う。遥かなる憧憬のなかで。
* 品川区東大井5−3−2 月・第3火休
11:30〜22:00
ワンタンメン : 750円
☆☆☆
ここ、永楽では、やはり、有無を言わせず、ワンタンメンである。揚げネギが、たっぷりとスープに黒々と浮かんだ、昔ながらの甘めのスープに、ちぢれ麺が、よく絡む。ねっとりとしたスープの感触に、生のシャキッとした食感が、なによりのウリである。
いまでこそ、珍しくもないが、わずかに、煮卵の半切れも、このラーメンに特徴を落としている。なにもかもが、昔のままで、嬉しい。ご丁寧主義が、はびこるなかで、此処だけは、マイペースの書割に従って仕事をしている。だから、馴れて通うまで、食べ続けることだ。時代が変わっても、変わらないものがあることを確認しえた満足感が残った。
創業56年、路地裏の名店
大井町駅前の雑然とした路地は、いまもって健在だった。昭和のうら寂れた雰囲気そのまま、大衆酒場やスナック、寿司屋などが並ぶ。学生時代以来、ひさびさに訪れてみた、中華そば 永楽は、なんと、変わらず、そこに当時のままのかたちで在った。いや、むしろ、変わりようがない、ラーメンの味が健在であったというべきかも知れない。東小路は、JR大井町駅、東口から、ゼームス坂上方向の窪地に位置する、路地裏の飲食街である。永楽は、飲食街の入口の一角にある、かれこれ創業50余年、間違いなく、老舗の部類に数えられる東京を代表する台湾系統のラーメン店、遠くから通う人を引き寄せる、焦がしネギの香り、この昭和が取り残された地帯の顔である。
もちろん、未だ、人気は高くて、平日でも昼時は、つねに混雑している。2階もあるのだが、カウンター、テーブル含め、相席にて、入れ込み式ながら、かなりの席数を誇る。向かって左側の狭い入口から入って、案内されるまで待ち、食後は、右手の暖簾が掛けられた広い出口から出る、そんな暗黙のルールがある。
日曜日、もう2時過ぎだから、空いているだろうと高を括ったが、やっぱり満席であった。相変わらずに人気店は健在であった。まだ、インターネットもない時代、ラーメン特集の記事、その切り抜き片手に、大井町まで、辿り着いて、右左も分からぬまま、探して食べに来た、あの日が蘇った。
さっそくテーブルへと運ばれてきた、定番のワンタンメンは、以前と変わらぬ見かけと、味もそのままだった。なんとなく、ホッとした、頷ける味わいだ。台湾系として、渋谷 百軒店の喜楽(すっかり味は落ちてしまった。)、青山墓地下のかおたんらーめんえんとつ屋、恵比寿 ちょろり、などが似た雰囲気をもつが、永楽が醸し出す雰囲気とパワー、それとは比較にならない。
大井町の永楽へと、戻ってきたのは、最近、自分のなかで煮詰まっている=牛肉麺との関連からである。永楽の台湾風のラーメンに、おそらく台湾牛肉麺の源流を見る思いがしたからである。牛肉麺には、スパイシーなクセが強くあるが、それを廉価版に、日本風に直した場合、たぶん、焦がしネギの風味に落ち着いたような気がする。
そのねっとりとした油っぽさや、甘味のある醤油味、そして、なにより平打ちで、柔らかな白い麺が、まさに台湾の牛肉麺と共有した要素をなお、持ち得ている。牛肉麺と永楽の中華そばは、きっと、どこかで繋がっているように思う。遥かなる憧憬のなかで。
* 品川区東大井5−3−2 月・第3火休
11:30〜22:00
ワンタンメン : 750円☆☆☆
ここ、永楽では、やはり、有無を言わせず、ワンタンメンである。揚げネギが、たっぷりとスープに黒々と浮かんだ、昔ながらの甘めのスープに、ちぢれ麺が、よく絡む。ねっとりとしたスープの感触に、生のシャキッとした食感が、なによりのウリである。
いまでこそ、珍しくもないが、わずかに、煮卵の半切れも、このラーメンに特徴を落としている。なにもかもが、昔のままで、嬉しい。ご丁寧主義が、はびこるなかで、此処だけは、マイペースの書割に従って仕事をしている。だから、馴れて通うまで、食べ続けることだ。時代が変わっても、変わらないものがあることを確認しえた満足感が残った。
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