ヘンリー・ソローの暮らし(H・S・ソルト)

June 01 [Fri], 2012, 0:01
ヘンリー・ソローの暮らし(H・S・ソルト著作)
〜森を読む(種子の拡散)


 ヘンリー・ソローについて書かれた伝記は、前に採り上げた=ウォルター・ハーディングの大著である≪ヘンリー・ソローの日々≫が完結した様相を見せている、、、が、むしろ、ソローの精神世界を色濃く映した伝記(スピリットの伝記)としては、こちらの、HS・ソルトの≪ヘンリー・ソローの暮らし≫をもって嚆矢とする。

 1908年最終稿とされる本書を、現代に読む意味合いは、どこにあるのだろう。それは、ソロ―の生き方やもろもろの考え方そのものを美談化するわけでさえなく、むしろソローが抱いていた現実社会に対しての問題の投げかけ方自体に、いまでも学ぶべき方向性が秘められていると思う。しっかりと萌芽を掴んでいたのは、自己修養の必需性と自己尊厳の確立である。

 ソローが一見すると読み捨てられたかのような現況に至ったわけは、忙しない現代からは分かり難いがために時代から取り残された結果からではなく、あくまで彼のエッセンスが人間の自由意思に基づいた諦観であったことに多くは起因します。言いかえると、体系的ーシステマチックであることを嫌ったということ。

 飾り気のない権威で、すべての人々に語りかける、、、、そういった性格の気高さ、つまり、どんな教義・主義からも拘束されず、ひとりの人間として生きて、暮らしていくなかでの堅実な構えと各個人個人で確立して実践すべき、生の条件のしっかりとした獲得あるいは、それへの不断の希求と意志であったわけです。彼の哲学の中心的特徴と私たちが看做す楽観的な信条は、大自然がもつ永遠の善きもの(グッドネス)への本能的信仰に基づいていたのです。

『 このオプティミスティックな信条を抱いて、ソロ―はおそらく他のどのような思想家よりも強く、人間の自らのパーソナリティーへの満足の気持を繰り返し述べるのでした。各人に自分の能力と条件に応じて落ち着いて成長してもらいたかったのです。過去について考え込んで時間を無駄にせず、今を生き、未来への無限の信頼を養うこと、これが彼の実践的な哲学のエッセンスでした。 』
 豊かになる最も確かな道は必要なものを少なくすること。人は、構わないでおける物事の数に応じて豊かなのである。たとえば風の中にあるものを表現すること。ソローが、本質的に、科学者ではなく、詩人またはナチュラリスト(博物誌家)であったことは、よく知られた事実です。しかし、研究者としての一面もあって、生涯、自然を観察して、それを書き残していました。

 そのことを好く伝えたエピソードとして、科学的なアプローチつまり解剖学的な所見を得るのなら、標本が必要かと思われますが、彼はこう言います。小鳥を研究したいなら、撃ち落としたらいい、、、、でも、そうではなく、観察はしますが、殺しません。手の中でというより、愛情のなかで小鳥を抱き、それに向い合って、観察するのでした。

 それらは、あくまで人道的な感情と結びついた見解をもたらし、結果として、自然を対象としてではなく、自然を通して見た、彼の人道的な感情からの超・自然史が出来上がった。

 ソローが勧める簡潔さ(シンプリシティー)は、禁欲主義者のように宗教的な罪の償いといった方法によって生活の贅沢さを放棄するのではなくて、暮らしは贅沢でない方が概して幸せであるという確信によるのです。

 ソロ―は、わたしの理想とするひとりの人物です。そういう人間に、わたしもなりたい、、と常日頃から思うのでした。

中国料理 明輝(みんふぃ)@芝浦・田町

June 01 [Fri], 2012, 0:00
中国料理 明輝(みんふぃ)@芝浦・田町
美味しい酸辣湯麺を食べ歩くシリーズ 第24話

 まだまだ完結せずに、実は続いてる酸辣湯麺探訪シリーズ、、、、、田町駅芝浦駅から歩く、バス停では八千代橋、トリニティ芝浦緑地前、創業15年余、、、家庭的だが、店構えは大々的で入り難い立地。

* 港区芝浦4−12−39 日&祝休
11:30〜14:00(ランチ)
17:30〜21:00
 酸辣湯麺 : 1365円
☆☆☆ (☆は、3.5)

 美味しい。酸味は少なめだが、辛さはキョウレツ。麺は、そうめんのような白い中華麺。スープはあっさり系であるが、旨みは好く出ています。具材は、たっぷり、豆腐、きくらげ、玉子、竹の子、ネギ、豚コマ、ハム。

(閉店)銀座 ル・ウナ・シー

May 31 [Thu], 2012, 0:00
(閉店) 銀座 ル・ウナ・シー
2011年11月〜2012年5月

 もう営業終わってしまった店を取り上げるっていうのも、おかしくはあるのですが、どうやら期間限定のパイロットショップだったようで、6月26日(銀座5−5−16 B1F)並木通り沿いに栄転?して、和食の鰻料理店=鰻菜詩(うなしー)として、新規業態で再オープンらしいです。こちらの5月末で閉店となったのは、ル・ウナ・シ―っていう洒落たネーミングのレストランだったわけですが、浜名湖の養殖鰻を洋食で食べようと言う斬新な試みでした。

 運営母体は、”出雲殿”っていう愛知・静岡県下では有名な冠婚葬祭サービス会社のグループ企業です。浜名湖の鰻養殖をバックにタイアップしたかのような、強力タッグの飲食事業。なかなかのチャレンジャーです。

* プランタン銀座7F : デパートのフロア改装につき、5月末日で閉店しました。
 ランチD : 鰻小丼3種(サラダバー付き)
☆☆☆

 よく、鰻を餌に友人を連れだすと、うなぎは確かにメインだけどそれだけ(鰻重)であって他の料理が食べられないから食べた気がしない云々、、、、と言われることがある。確かに、うなぎ屋には、鰻だけを目的で食べに行くわけで他の何物であるわけもない。それが鰻の常道でもあり、王道でもあるわけなのだが、その成り行き上のオオトリというポジションには、いささか不服なひとも居ることだろう。そういう場合の解決方法としては、値は張るが、ちょっとした鰻割烹になってしまうのがオチだ。

 こちらのお店が、画期的だったのは、無理矢理鰻重でなくとも、洋食もランチ気分のまま食べれます、、、的な発想が有った。ランチメニューには、鰻をことさら強調するわけでもなく、なかには、鰻の入ったパスタとか、買物帰りの女性にも好評だったはずの小振りの茶碗でうな丼が食べれたりもした。食べ放題で10種類のサラダバーと飲み物が付いて、1890円は、なかなか満足の価格である。

 味噌椀と比べても、大きさに遜色ないぐらいに小さなお椀であるが、3種類の違ったオリジナルのうな丼が選べて食べれた。写真は、ふつうのうな丼(蒲焼丼)、白焼丼(山葵醤油)、そして名古屋めしっぽい=鰻八丁味噌丼(これが一番旨かった)である。

神楽坂 東白庵 かりべ

May 31 [Thu], 2012, 0:00
神楽坂 東白庵 かりべ
 今は無き、”六本木 竹やぶ”に居た、かりべさんが、2011年9月に独立オープンされたお店。神楽坂の毘沙門さまから、裏手、宮城道雄記念館へと行く方向で、住宅街のなかにある。隠れ家的な呑み処・日本蕎麦。

* 新宿区若宮町1−7 水曜定休
11:30〜15:00
18:00〜21:00
 田舎そば : 1000円(二ハチ)
☆☆

 量の少なさは、まさに竹やぶ。味は、やぶのなか。しなやかなお蕎麦。やさしいタッチ。先附けに出されたのは、蕎麦豆腐。わたしは、下戸なので、この店には、向かないかもしれない。近隣に、蕎楽亭、志ま平、たかさご、中村屋、山せみ、玄菱などあれば、相手に不足は無いというより、自分には、別に足が向かない。

神楽坂 山せみ

May 30 [Wed], 2012, 0:01
神楽坂 山せみ
2009年オープン

 うどんが有れば、蕎麦を喰うことも無かろう。謂わずと知れた、神楽坂通り入口に在る蕎麦屋、山せみさん。代々木上原の山せみさんには、行ったことがあるが、こちらは初めて。いままで、格別、気にしては居なかったのだが、美味しいカレーうどんがあったことに、今更ながら気が付く。

 場所柄、お昼時などは混雑するため、接客には無理が生じるのだが、味的なCPは、まぁ、ふつうに満足できる、観光地にあって(鳥茶屋よりは少なくとも)使える店。

* 新宿区神楽坂5−31 無休
11:30〜14:30(ランチ)
18:00〜22:00
 カレー南蛮(うどん) : 850円
☆☆☆  (☆は、3.5) 美味しい!

 ボリュームは少なめだけど、これは、オリジナリティーがあって、かなり美味しい部類です。麺は、全粒粉の混じったパンを食べてるような(ある意味ジャンクテイストながら)、細めのタッチ。ツユは、あっさりしたカレーベースで、お出汁の香りとカレー粉のバランスが絶妙。ねっとり、コッテリ系とは違うベクトル。

 今流行の、ねっとりしてクリ―ミに偏り過ぎた『カレーうどん』よりも、こういうサラッとしてピリッとキレがある蕎麦屋のカレー南蛮を求めていたのだよ!と個人的には絶賛。近くには、一流どころの蕎楽亭もあるにはあるが、庶民派の山せみも、十二分に旨いのだよ、、とおススメしたい。

信州・青木村 沓掛温泉 おもとや旅館

May 30 [Wed], 2012, 0:00
信州 沓掛温泉(くつかけ)おもとや旅館
創業明治5年、6代目老舗旅館

 さほど谷は深くはないが山あいの中、青木村の小さな温泉地、沓掛温泉、以前、共同浴場へ行ったとき、沓掛の響きが気になったのですが、今回は、”おもとや旅館”さんに立ち寄り湯してみました。こちらの当主の苗字が、沓掛(くつかけ)さんで温泉組合長なんです。旅館3軒だけの山あいの静かな温泉ってとこでしょう。

* 長野県小県郡青木村沓掛温泉434  無休
立ち寄り湯=(要相談) 600円
 アルカリ性単純温泉 : ☆☆☆ (☆は、3.5)
38℃ 沓掛温泉1・2・3号混合泉(35℃・36℃・39.5℃)
湧出量=1・2号泉(330g/分) 3号泉(90g/分) パイプで100メートル引き湯。

 男湯・展望風呂=L字の大きな浴槽(非加熱) : ぬる湯、お湯は、やわらか。白い湯華が、いっぱい浮遊してます。お湯質は、共同浴場 小倉乃湯と変わらぬ、好いお湯ですが、なんといっても男湯からの眺めが好い。季節柄、山桜こそ散り敷いてましたが、新緑が拡がり、爽快感があります。地味に寛げる浴室ではあります。

 男湯・展望風呂=入ってすぐの右側、小振りの浴槽(加熱・濾過・循環) : あつ湯、あまり浴感はありませんが、湯温は、高め。左側の源泉掛け流しとの交互浴は、温まって汗が出ます。

** なお、女湯の浴槽はひとつで、源泉浴槽なし、加熱・循環仕様タイプがひとつ。宿泊時には、入れ替え制かもしれない。


 春先だったからでしょうか、沓掛温泉の通りには、桜、レンギョウやスミレ、しゃくなげなどが百花繚乱。眼下に拡がった田園風景で、沓掛川には、5月子供の日のイベントで、大きな鯉のぼりが吊るされていました。

牛たん炭焼 利久@仙台駅店

May 29 [Tue], 2012, 0:01
牛たん炭焼 利久@仙台駅店
 仙台行くなら、やっぱり牛たん焼き、、、最終的にどの店が好きかは、各人の好みなんだろうけど、さかんに地元の方も推していた、大型チェーン店の”牛たん炭焼き 利久(りきゅう)”に入って確かめてみた。東京にも支店はあるが、やはり本場仙台で食べると本店筋と支店では、味自体も、どうやら違うらしい。

 仙台駅ビルの3階には、牛たん通りと言うフロアがあって、その一角で始終並びが出来てる店のひとつが利休さんである。まぁ、雰囲気は駅ナカっぽいファストフード的で値段が高い割に、落ち着いて食べるものではないらしい。観光客狙いの殿様商売にも思えるが、さすがに味は満足が行く内容。
 たん焼極(きわみ)定食 : 1995円 ☆☆☆☆

 ふつうに美味しい。分厚いたん焼3枚に、唐辛子味噌、麦めし、とろろ(でも大和芋)、テ―ルスープ。たん焼きは柔らかくって、なかなか美味しいのだが、麦めしやスープなどは、べつに美味しいとは言えない。牛たんの旨さは、肉質にもあるだろうが、やはり塩で、どの程度味わいを惹き出せているかなのだろう。その点では、利休のたん焼きは、見事なものだと思う。

** 店の雰囲気=× 牛たん自体=◎旨い! 
テールスープ=×(凡庸) ご飯=×(イマイチ) 
 

マイルス・デイヴィスとは誰か(小川隆夫・平野啓一郎共著)

May 29 [Tue], 2012, 0:00
マイルス・デイヴィスとは誰か
小川隆夫・平野啓一郎共著/平凡社新書刊


 単純に読み物としても、ディスクレビューとして見るにせよ、内容が面白い。マイルス・デイヴィスを取り巻く、21人にスポットを当てながら、外堀を埋めていく手法の中から、マイルス当人についての音楽性やら人となりを浮かび上がらせて、縦横無尽に語った良書。〆は、両者交えた対談形式。

 JAZZの頂点を極め、帝王とまで呼ばれた男が、晩年、マイケル・ジャクソンやプリンスのような人気に預かることができないということに悩んでいたエピソードがあるそうだ。つねに進化して、前向きであったマイルスは、未完成のままであり、死してもなお、次の展開があるのではと思わせる、その魅力こそが、彼の生き方の原動力だったかもしれぬ。

 白人に認められて大成功を収めたと言われるより、最終的には黒人たちにこそ、カッコイイと祭あげられるまで、その高みを目指していたと言う。ディジー・ガレスピーのようには成れないと早くから挫折を知った青年時代。コルトレーンのような自暴自棄には成りたくなかった青年時代。

 ギル・エヴァンスのような参謀、煽りたてる才能としてのトニー・ウィリアムス、ウェイン・ショ―ター、、、マーカス・ミラーという若き参謀を得て疾走したのは、今となって思い返せば、いつなんどきでも、マイルスのライブは、つねに黄金期であった。そして、ついにマイケル・ジャクソンのようには成れなかった老年としてのマイルス。去来するものはなんだろう?

うなぎと地酒 まんまる@池袋本店/二又交番前入る

May 28 [Mon], 2012, 0:01
うなぎと地酒 まんまる@池袋本店
池袋二又交番前から入る

 うなぎが食べれる居酒屋 : うなぎの稚魚が年々歳々品薄となり、そのため高騰が続き、もはや蒲焼も食べれなくなる、やがて冬の時代へと突入。落ち着いた座敷にて、まっとうな鰻を食べようとすれば、五千円札さえ危うい状況下に在って、うな丼なう、、、と言うぐらいの自衛策はあるのだろうか?

 そうはいうものの、なんとかかんとか、細々と食べ続けて行くしかないだろう。”まんまる”さんは、旧大宮市にある=”鯉平という川魚専門卸売(淡水魚・水産加工販売)”さんが経営している謂わばパイロットショップ。こちら池袋の他、巣鴨にも支店がある。昼は手軽な、うな丼各種、夜は、うなぎ&串焼き各種、鯉、すっぽん、どじょうなど川魚などを気軽に食べれる居酒屋的なスタイル。

* 豊島区池袋2−13−8 日&祝休
11:00〜14:40(ランチ)
17:00〜22:00
 鰻重(上) : 2300円
☆☆ (☆は、2.5)  

 肝焼きをお十の片隅に入れてもらうと、+200円!うなぎは、台湾産。台湾産だから、悪いと言うこともない。個人的には、天然モノと称したものを有り難がる風潮こそ疑問視されるべきと思う。それこそ、希少であるからなんでも有り難がって食さねばいけない。

 さて、こちらのスペックだと、ご飯も大盛にできるし、このボリュームであるならCP的には御の字だろう。鰻身は、0.75匹仕様。1匹丸ごと使った、しかも肉厚なら、特上=3800円となる。工場で下処理されたものを、店頭で湯煎して出してる(風スタイル)と思うが、値段を考えれば、悪くは無いと思う。なお、地焼きのみを所望なら、ひつまぶしを頼むと必然的にそうなるらしい。

** 鰻自体=○ ご飯自体=◎美味しい 店の雰囲気=接客は良好なれど内観等は安普請
肝吸い=○ お新香=△ 鰻佃煮=△ (肝煮風)肝焼き=△

鶏ポタ ラーメン THANK(サンク)@芝大門

May 28 [Mon], 2012, 0:00
鶏ポタ ラーメン THANK(サンク)@芝公園
2011年オープンした新店

 オフィス街のランチ激戦区というより、昼食は弁当屋が主流だから、このあたりでは、客単価の高いラーメン屋は苦戦するかもしれない。大門の駅近く、パークビルがある表通りから、ひとつ路地裏へと入った分かり難い立地条件、連日テレビで取り上げられているので、知名度は高いと思われる。

* 港区芝大門2−1−13 日&祝休
11:30〜15:00(土曜は夜営業なし)
18:00〜22:00(スープ切れ終了)
 さらり : 680円
☆☆☆

 鶏・ジャガイモスープに博多麺という異様な組合せ : 内装からして、なんというべきか、らーめんっぽくない。このバージョンは、博多ラーメンの鶏スープみたいなものだろうか?ありそうでなかった禁断?の組合せ。麺は、完全に博多ラーメンであり、バリカタが旨い。スープは、さらり、とろり、ぽてりから3段階で選べる。無化調で、作り込みも丁寧、接客も丁寧、スープは、あっさりした感じなので女性向け。まぁ、二郎とはある意味対極だが、これがラーメンなのか?といわれれば、逸脱していて、そうとはいえまい。ラーメン専門店としてみれば、味の組み立てのセンスは良くないと思う。ラーメンとはあまりにかけ離れた味だ。冒険しすぎ。でも、たまにはいいかもな健康志向なラーメン。
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