気になる林檎

October 17 [Mon], 2011, 19:51
私の名前は冴島林檎。
高校二年生。
四条奏という男の子に出会ったのは一年前の雪の降る日。
弓道場の近くをたまたま歩いていて見付けてしまった。とてもとても綺麗な弓を打つ彼を。
朝早く誰もいない弓道場。彼は真っ直ぐな目で的を見ていた。

「四条奏…かぁ…」

そのあと調べて名前を知る。
同じ学年
隣のクラス
成績も良いみたい。
…気になる。
恋愛としてじゃなく
人として気になる。
あんなに綺麗な弓を打つのに目が…とても悲しそう…とても気になる。

「私…なにしてんだろ」

冬空のこと。

October 17 [Mon], 2011, 9:27
学校へ行くのにはいつも歩いての登校。
マフラーを顔半分くらいまでぐるぐるにしている。
寒いのは苦手だ。

「兄貴出かけるからね。林檎は良い子でお留守番な」

毎回ついてきそうになる林檎。
兄貴になついてくれればいいんだけど・・なんでかうまくいかないのだ。

風が冷たくて空が真っ白。
自然と足が早くなる。
冬の痛くなるような寒さは苦手だ。




「失礼します」

道場についてはじめにするのは掃除。
冷たい水は少し痛いけど、朝の道場がすごく好きだ。
誰もいないけどどこか張り詰めている重い空気が朝だけは少し爽やかに感じるのだ。

弓道を始めたのは小学5年生の時。
先生にすすめられてはじめたものだった。
そのころ僕は何にも興味がわかず、何に対しても無だった。
兄貴がいつもそばにいてくれて、それだけですごく楽しかったから。

「そろそろ自分の事を決める時だ誠」

父と話してるところを聞いてしまったんだ。
兄貴は僕にすべての時間をくれていた。
きっと好きなことだってあるはずなのに。
だから僕はもう迷惑をかけれないと思った。
弓道をはじめれば家にいる時間が減る・・
そんな簡単な理由ではじめたわけだ。

兄にはとても感謝している。だから今度は自分のために頑張ってほしい。

「僕弓道したいんだ。」


はじめてのお話 お兄ちゃんの場合。

October 17 [Mon], 2011, 6:35
最近弟がおにいちゃんと呼んでくれない。
これが兄離れというやつなのだろうか。

「兄貴かぁ・・」
「ちょ・・先生!四条先生!!しゅうちゅうーーー!!」

そうです。私今仕事中でした。
早く原稿をあげないと担当編集さんが怒ってしまいますからね。

「大きな声出さなくてもわかっていますよーすぐできるから待っててくださいねぇー」
「いつもその言葉に騙されるんですよ・・もうわかってるんですからね!!」

小説家になりたかったわけじゃない。
でもきっと私は小説家になる運命だったのだろうな。

私が高校に上がった時に生まれたのが奏君。
年がだいぶ離れてるのと両親が海外にいることでほとんど私が面倒を見てきた。
笑った顔がすごく可愛くて、すごく愛おしかった。
授業が終わったらすばやく家に帰り奏との時間を大事にしてきた。
すべてを奏に捧げてきたといってもいいくらい愛情をそそいだ。

奏君が小学生の高学年になり周りの進めから弓道を始めて、天性だとも言われていた。
奏が自分でやりたいと思うことをやってほしかった。
私は自分のことよりすべて奏のことに集中してしまう癖があり、自分の将来なんてまったく考えなかった。

「おにぃちゃんみたいになりたい」

昔奏君に言われた言葉。
私みたいに?
なにもない私に?
だめだよ奏君。それはだめだ。
私のようになってはいけない。

そこからかな。自分の道にようやく踏み込めたのは。


「四条誠さん。私があなたを素敵な小説家さんにしてみせますよ」


ありがとう。
いろんな人に支えられて今があるんだよ。
奏君・・君には自由に生きてほしいから。だから私は頑張るよ。
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