WIDとGADの違い 

2011年04月21日(木) 15時08分
『ジェンダー・開発・NGO−私たち自身のエンパワーメント』
キャロライン・モーザ著 (新評論)
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「WID(開発と女性)」と「GAD(ジェンダーと開発)」の違い、わかりますか?
実をいうと私自身、漠然としか理解できていなかったことがこの本を読んでわかりました。

モーザによると、WIDアプローチでは、女性は経済開発に貢献できるにもかかわらず、これまでなおざりにされてきた有益な資源の一つである、という前提に立っている、ということ。
つまり、女性の力を利用すればもっと経済的にも重要な役割や価値を得ることができるのだから積極的に女性に雇用を準備したりしましょうという動きのことです。

一方GADはWIDの限界が指摘された末に、女性の問題は男性と生物学的に違うから起こるのではなく、女性と男性の社会的な関係が違うから起こるのであり、構造的に女性が虐げられてきた点を見なかったことこそが問題であると指摘された、ということ。
つまり、女性だけでなくジェンダー(男性と女性の関係)に目を向けることは、女性という社会の半分だけに焦点を合わせるのではなく、男女の関係で女性を捉えて対処するとよいのではないか、という動きから生まれたものです。

WIDでいう、女性の実生活に沿った支援(料理教室や再就職講座)も必要ではあるけれど、それだけでは社会は変わらない。根本的な目標を「女性の解放」においているジェンダー計画を実現していくことが、大切なのだということなのでしょう。

男女共同参画を目指した活動をするときに、このWIDとGADを理解しておくと自分たちの活動を整理しやすいのではないでしょうか。
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