映画紹介日記その13

May 21 [Mon], 2012, 22:12
書いた日記が消えてた。
大体レポート用紙換算だと5枚分くらいまで書いてたのにどうやら消えていた。
ショック。
ショックショックショック。
いつも映画の紹介日記を書くときは、その映画に関する背景やなんかを必ず調べて書いてるんです。
成瀬心美勉強にもなるしね。
特に歴史上の出来事や、ある特定の実在の人物を描いた作品を見たときは、その時の世界情勢や文化、その人の略歴から思想背景とかまで調べてます。
やっぱり、その出来事が起こった理由とかその思想的文化的背景、その人がその選択をした理由や行動原理なんかをさわりでもいいからわかって作品を見たほうがより理解が深まるし楽しめる作品になるともいます。
これも書くのが二回目になりますが、今回見た映画はマーガレットサッチャー鉄の女の涙です。
これもね探したんですよやってる映画館もう上映が始まってからけっこう経つので、家の近くの映画館や大きい映画館では上映が終わってしまっているんです。
ところが、世の中には公開日をずらして他の映画館と時間差をつけることで利益をある程度上げるという映画館があるようで、そのおかげで僕も映画館で見ることができたわけなんです。
さて、このマーガレットサッチャーですが、映画マンマミーアのフィリロイドとメリルストリープのタッグ再びという注目どころなわけですが、マンマミーアほどお気楽で歌って踊れる映画ではありません。
もう書くの疲れちゃったので、マーガレットの略歴や、その当時の国際情勢なんかは本当にかいつまんでしか説明しませんが、この映画ではそんな社会の荒波の中一人の女性が英国で初の女性保守党党首、英国首相となったことにまつわる、貫かれた信念とその裏に隠された苦悩を描いています。
時は第二次大戦直後当時のイギリスの産業は、戦争の影響もあって非常に困難な状況にあり民営での運営ではもう回らなくなっていた。
特に石炭ガスである。
そこで政府は産業の国有化を推し進める。
この時台頭していた政党は労働党である。
この国有化の意図はもちろん私企業の救済的な意味合いと公共利益の拡大の二面性があった。
別におかしなことではない。
しかし、ひとつそれに当てはまらない産業があった。
鉄鋼業である。
当時比較的利益の上がっていた鉄鋼業は他の産業にも大きな影響力を与える産業だったためにたくさんの批判が集まったが、政府はこれに対して国有化することに意見の対立はなかった。
ここから公共部門の肥大化が始まる。
産業の国有化によって企業間の争いが十分に行われず、設備の最新化や国際競争の波から次第に遅れていった。
そうすると当然利益も伸びなくなるから失業者やなんかも増える。
戦後直後は福祉国家とか揺りかごから墓場までとか言われていたイギリスも、大老国だのイギリス病だの言われる始末。
マーガレットは、イギリスはリンカンシャー州の食糧雑貨商の一人娘として生まれる。
敬虔なプロテスタントを父に持つ彼女は質素倹約や自己責任自助努力など人間として必要なことは全て父から学んだというほどに父の教えを引き継いだ。
彼女はオックスフォード大学で化学と経済学を学び、デニスサッチャーと出会う。
そして法律を学び弁護士の資格を取って、下院議員選挙に立候補。
59年に初当選を果たす。
70年彼女はヒース内閣のもとで教育科学相を務め、そののち79年保守党党首になる。
イギリス経済の復活、小さな政府への転換を公約に党を大勝利へと導いたのである。
彼女がその硬派な姿勢で推し進めた経済政策はサッチャイズムと呼ばれている。
小泉首相の時にも話題となったが新自由主義にのっとり、国有化された多くの産業の民営化、所得税、法人税の引き下げ、付加価値税の増加などを次々と断行していった。
そして改革の大きな障害となっていた労働党の影響力も削いでいった。
これ、すっげーいいことのように聞こえるかもしれないけど全然そんなことない。
もともと貧富の差が激しかったイギリスではこの政策はその差をさらに拡大し、金持ち優遇政策とものすごい勢いで非難された。
だが、それでも彼女はこの政策を貫いた。
このままだと、国民が食えるようになっても国際社会からおいて行かれて、結局国全体の利益につながらない。
イギリス経済を立て直すにはこれしかないという信念があったからだ。
結果としてはその評価はイギリスの財政赤字を克服したのしないので賛否両セが、地方の財政の信用度を落とし、失業率を増したなど、小さな政府への返還の実現のほかに多くの弊害も残した。
サッチャーが一番評価されていることで有名なのは南大西洋、フォークランド諸島で起きたフォークランド紛争への対応だろう。
紛争が起こったことでアルゼンチン軍がフォークランドに侵攻。
サッチャーはすかさず艦隊、爆撃機を投入して二カ月の先頭の末に奪還したのである。
この時彼女は人命に代えてでも我が英国領土を守らなければならない。
なぜならば国際法が力の行使に打ち勝たねばならないからであると述べ、多くの国民の支持を得た。
そんな彼女の政治家としての人生も変わり始める。
失業率の回復ができずに国民からの不振も大きくなり、サッチャー自身の欧州連合に対する不信感が党内部からの信用も遠ざけていったのだ。
そして1990年。
英国首相、保守党党首の職を離れることを表明したのであった。
この人の最大の魅力はその曲がらない信念だと思いますね。
自分への不信感や批判を前にしても、信念を以てその道を踏破する。
今の時代にはなかなか見られない、強い心だと思います。
まぁ、この評価はあれです。
実際にその結果何を招いたかとかそういうことは抜きに人間を評価したってことです。
この映画では、その強さではなく、その裏に隠された苦悩を細かく描いています。
首相を辞任してから長く時がたち、マーガレットは認知症で夫のデニスがなくなったことも思い出せずにいる。
映画では、彼女が昔の苦悩のフラッシュバックと夫の亡霊に悩まされる。
という構図で描かれます。
最初見るときは、この映画はドキュメンタリーみたいな形式で描かれたものなのかと思ったらそういうわけでもなく、一人の感情に深く入り込んでいくというか感情を直接的に表現した作品ではないです。
この作品の最大の魅力はどうしてもメリルストリープの非常に高い演技力ということになってしまう気がします。
すごいんですメリルストリープホントに演技ウマいサッチャーが現役バリバリのころから、よぼよぼだけどその強い芯を失わないおばあさんになったときまで、一人の人間をこんなに幅広く演じられる俳優ってのはなかなかいないと思います。
もうホントにすごいんですがそこに依ってしまうところが大きいせいか、他のキャラクターが霞んでしまって残念なところがありました。
その主なところがマーガレットの夫、デニス。
彼は、賢い妻に対して少し出来の悪い印象ですが、実はマーガレットの政治活動にもさまざまな助言を与えていて彼女もその助言に助けられることが多かったらしく、またそのことを決して公のこととしなかった。
世間的に愚かな夫を演じることで妻の精嵩Iに大きな支えとなっていたことも知られているが、その説明というかその辺を見ている者にわからせる演出みたいのが少し足りなかったような気がする。
なぜ、マーガレットが首相辞任後、夫の死後も彼の亡霊に悩まされ続けたのか。
このストーリーの大きな柱である部分をいまいち明確に示せてなかった印象だった。
だからでしょうな。
見終わった感覚としてはとても可哀想なはなしという感じだった。
ただ、彼女自身も彼がどれほど自分の支えになっていたか気がつくというヒューマニティはいい演出だったと思う。
結局何が言いたいのか自分でもわからなくなってきた。
まぁ、ちょっと気になる唐烽烽チたけどとても楽しめました。
ホントにすごい演技だったんだメリルストリープ演劇やってる人は見てみたらってくらいです。
みなさんも是非。
次はクヒオ大佐です。
プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:mkq17f1sce
読者になる
2012年05月
« 前の月  |  次の月 »
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
最新コメント
Yapme!一覧
読者になる
P R
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ
http://yaplog.jp/mkq17f1sce/index1_0.rdf